やはり欠落者の青春ラブコメはまちがっている。   作:アサリ||

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第4話

「しっ失礼しまーすってなんでヒッキーがここにいんの!?」

「まぁ俺がここの部員だからだが…(え?ヒッキーって俺の事、俺引きこもりじゃないんだけど?)」

 

「2年F組、由比ヶ浜結衣さんね」

雪ノ下が分かっていたかのように、対応した。

「えっ?2年F組って俺のクラスじゃん」

「まさかとは思うけど貴方、知らなかったの?」

「えっ、ヒッキーサイテー」

なんで最低って言われるんだか…

「お前1度も喋った事無いやつの事覚えるのか?」

「フツー自分のクラスの人覚えるじゃん」

 

あっ、そういえばこいつなんかウェイウェイやってる奴らにいたっけ?あいつらを見てると無性にムカつくんだよな

自分が充分してるくせに、自ら欺瞞を演じるあいつらが

 

「で由比ヶ浜さん、ここに来たということは何か依頼があるのでしょう?」

「あ、うん、そうなんだけどー」

 

とこちらをチラチラ見ながら、恥ずかしそうにモジモジしていた。

あっそういうこと。

 

「じゃあ俺飲み物買ってくるわー」

「そう、空気は読めるようね、そういえば紅茶の葉が切れていたわね、野菜生活を頼むわね」

 

なんでこいつは自然に俺をパシリにするんですかね?

まぁ文句を言わずに買いに行くあたり、俺はやはり社畜体質のようだ

そう思いながら、自販機の前につき、雪ノ下注文の野菜生活を買い、俺は「MAXコーヒーブラック」を買った。

このMAXコーヒーブラックは、くそ甘いMAXコーヒーの反対のクソ苦いコーヒーだ、俺はこの味が好きなんだ。

 

飲み物を買ったあと、部活に戻ると話は終わっているようだった。

「ほらよ」

雪ノ下に野菜生活を渡す。

「貴方そんな、苦い物を飲むの?」

「ん?あぁ俺の好物だ」

「貴方は味覚がおかしいようね」

「はぁ?この味の良さがわからないのかよ」

そう言うと雪ノ下は、こめかみに手を当て呆れたように言った

「私の生きている中で、それを自分から好きに飲むのは、貴方しかいないわ」

「まぁいいや、雪ノ下?こいつの依頼は?」

「ある人に、クッキーを渡したいそうよ、手作りのね、だから私達は、クッキーの作り方と、味見をすればいいのよ」

 

「あぁそういう事、じゃあ今から家庭室に行くのか?」

「えぇもう許可はとってあるから」

 

_____________________________________________________

 

家庭室しつき、雪ノ下が由比ヶ浜にクッキーの作り方を教えていると、由比ヶ浜は、料理が壊滅的だと言う事がわかった。

ミスにミスを重ね、できたものが目の前にある炭である。

「何故あなたはあそこまでミスを重ねられるのかしら」

雪ノ下は疲れたように机に突っ伏していた。

 

「いやーでも、見た目はあれでも美味しいかもしれないじゃん?」

と本人は凄くポジティブ。

 

「味見が依頼だが〜もうこれは毒味だな」

「どこが毒だし!!」

と由比ヶ浜は、自らが作ったクッキー?を持ち不安になったように聞いてきた。

「毒かな?」

 

「一応食べられる物しか使ってないから食べられると思うわ」

「いや、これは食べない方が身のためだな」

そう俺が言うと、由比ヶ浜は怒ったように聞いてきた。

 

「そこまで言うならヒッキーは料理できるの?」

「あぁ人並み以上にはな、これでも一応、中華料理店のバイト兼シェフやってるからな」

「貴方がアルバイトなんて、ってきり貴方は入って一週間ぐらいでやめる人だと思っていたわ」

「子供の頃からの付き合いのある店だからな」

「その店の名前聞いてもよろしいかしら」

「あぁ紅州宴歳館・泰山だが?」

 

そういうと、2人は驚いたようにこちらを見てきた。

「えっ泰山ってあの食べられないような激辛麻婆で有名な?」

「はっ?美味しいだろあの麻婆」

「貴方味覚大丈夫なの?」

子供の頃言峰によく連れて行かれていつの間にか好きになっていたんだよね。

「まぁそんな事はどうでもいいじゃん、今は由比ヶ浜のクッキーの話だろ?」

「それは由比ヶ浜さんが2度と料理しない方がいいんじゃないかしら」

「ちょ雪ノ下さん!?それはひどいよー」

「まぁそれは最後の手だな」

「それで解決しちゃうんだ!?」

「ここまでの物を見せられたらな」

そう言うと、由比ヶ浜は肩を落とした。

 

「やっぱり、こういうの才能ないんだよ」

と由比ヶ浜は、照れ隠しのようにテヘへと笑った。

俺はその言葉にイラついた、それは雪ノ下も同じようだ。

 

「由比ヶ浜さん、才能がないと言う見方は変えた方がいいわ。才能がある人の努力を知らないの?」

と雪ノ下が言うと、

 

「いやーでもさ、最近みんなこういうのやってないし、やっぱ向いてないんだよ、こういうの」

由比ヶ浜はまたテヘへと照れ隠しのように笑う。

 

「由比ヶ浜さ、そう思うなら最初からの誰かに手作りクッキーなんて渡そうと思うなよ、そういうの苛つくからさ」

「貴方と同じ考えなのは、気に障るけども、私も苛つくわ、そう自分を曲げて他人に合わせようとするのは」

 

そう言い切ると、由比ヶ浜は下を向いて気を落としているようだった。

そして由比ヶ浜は口を開いた。

「カ、カッコイイ!!」

 

「「は!?」」

雪ノ下とハモってしまった。

 

「建前とか全然言わないんだね、そういうのって何かカッコイイと思う、ごめんね次頑張るから」

「そ、そう今結構キツイことを言ったと思うのだけど」

「うん言葉はキツかったけど、私、人に合わせてばっかりでそういう事言われたことあんまり無かったから!!」

と由比ヶ浜はグッと手を握った。

 

「雪ノ下、もう一度教えてやれよ」

「はぁ、で貴方は?」

「俺はちょっと用事があるから帰るわ」

そう言い俺は家庭室をでる。

 

今の時間は午後5時、今からは魔術師たちの時間だ。

俺は一応参加者であって監督役だから協会に行かなくてはならない。

 

俺が学校から出ると、校門にあくまがいた。

「あら、比企谷君随分と遅かったじゃない?」

「まぁな、平塚先生に強制的に部活に入れられてな」

「そう、一応、比企谷君は監督役だから、今何体サーヴァントが呼び出されたのか聞いておこうと思って」

「あとセイバーだけだな、まだ聖杯戦争は始まっていない」

「そう、じゃあまた明日」

「あぁまた明日」

 

だが俺は気付いていた、今日衛宮と話した時、やつの手の甲に令呪が宿っていたのを。

 

「はぁ明日から忙しくなりそうだな」

そう呟くと、俺は一度、家に戻った。

 

そして扉を開けると、そこには朝は無かった高そうなベットとその上でワインを飲んでいる子供がいた。




由比ヶ浜って個人的に原作読んでると苛つくキャラなんですよね〜
由比ヶ浜ファンの人たちには申し訳ないですが由比ヶ浜アンチになりそう。

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