インフィニットミッション   作:のんびり日和

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5話

イチカside

現在生徒会室にマドカと一緒に入り、生徒会室に置かれているソファーに腰かけ、出された紅茶を飲んでいた。それと、机に置かれているクッキーを食べてみたらなんだか懐かしい味だった。どこかで食べたことがあるんだが思い出せないな。

 

「さてと、それじゃ生徒会に入った際のメリットなんだけど、生徒会に入ることでクラス委員には確実にならなくて済む。それとあなた達亡国機業(ファントムタスク)にとって有益な情報を渡したりすることができる。」

 

なに?どいうことだ?

 

「最初のクラス委員にならなくて済むのは良いです。ですが亡国機業に渡す情報が本当に信用できるものか。それが信用できなければ俺たちは入る気にはなりませんよ。」

 

「それについてはご安心を。」

 

書記と書かれた札が置かれている机にいる人がそう言ってきた。なんだろう、髪の色からして本音さんの姉妹だと思うんだが。どうなんだろう?

 

「あ、申し遅れました。私は布仏虚と言います。本音は私の妹です。」

 

あ、やっぱりか。

 

「それで、どうして安全なのか教えてくれませんか。」

 

「それはね私の家がそういった情報などを集めたりしているからなの。」

 

「更識先輩の家って[マスター、更識家についての情報を検索したところいろいろわかりました。]いきなり話しかけてくるなよ。びっくりしたじゃないか。」

 

本当にびっくりした。てか、先輩たちもびっくりしてるし。

 

「イ、イチカ君今の声は...?」

 

「すいません、俺のデバイスからです。」

 

俺はそう言ってデバイスを取り出し、二人の前に出したと同時にアリスも立体画像で出てきた。

 

「更識さん、布仏さんはじめまして。マスターのサポートをしてるアリスといます。以後お見知りおきを。」

 

アリスはそう言ってお辞儀していた。

 

「よ、よろしくねアリスちゃん。それで私のうちの事で何が分かったのかしら?」

 

そう言って先輩は扇子を開くと『ワクワク』と書かれていた。

 

[更識家、対暗部用暗部組織つまり、カウンターテロの組織です。そのため、情報の信憑性の確認は徹底しているはずです。]

 

「あら、びっくり。一応私の家政府の高官位しか知らないのに。こうもあっさりと情報が入手できるなんていったいどうやって手に入れたのかしら。お姉さん気になるな~。」

 

[簡単です。この国の政府たちが使用している衛星に侵入しあらかたのデータを漁ったからです。]

 

「お前、とんでもないことしてるぞ!それ足ついてないよな?!」

 

[大丈夫です。そんなミスはしていないので。]

 

「アリスって時々とてつもないことするからもう、慣れてきちゃった。」

 

「いったい何をしたのか気になりますがとりあえずお嬢様続きを。」

 

布仏先輩にそうせかされて、更識先輩は続きを話し始めた。

 

「そうね、アリスちゃんが言った通り、私の家は対暗部用暗部なの。だからテロや女性権利団体の情報などは逐次入るのよ。」

 

「なるほど、それなら信用できますね。わかりました、生徒会に入ります。マドカはどうする?」

 

「兄さんが入るなら私も構いませんよ。」

 

「ありがとね。あ、実は後もう一つはいってほしい理由があるんだ~?」

 

そう言ってなんだか嬉しそうだった。何故に?

 

「その理由って何ですか?」

 

「あと二人ほど来るから待ってくれるかな?」

 

あと2人?誰が来るんだ?

 

「かいちょ~、かんちゃん連れてきました~。」

 

うん?この声って本音さん?

 

「お姉ちゃん何か用って、イ、イチカ?!」

 

それと、メガネの子が来た。なんか驚いているようだが。もしかしてこの子が更識簪さんかな?

 

「来たわね。それじゃもう一つの理由を話そうかしら。」

 

そう言って先輩は椅子から立ち上がった。

そして、4人はそれぞれ手首を見せてきた。そこには幼少の頃俺があげたブレスレットがそれぞれの腕にあった。まさか彼女たちは...。

 

「そのブレスレットって、兄さんが作って姉妹たちにあげたものじゃ...。じゃあ、兄さんが話してた姉妹たちって...。」

 

マドカは驚いた顔でこっちを見ている。

 

「そうよ。私たちはあの時ケンカをしていた姉妹と、」

 

「その姉妹のケンカを止めようとしていた姉妹です。」

 

ああ、そうだ、思い出したぞ。あの時、それぞれの自己紹介をしてあだ名を決めてそう呼び合ってたじゃないか。なんで今まで思い出せなかったんだ。

 

「そ、そうだったんですね。すいません、なかなか思い出せなくて。」

 

「いいわよ、別に。あれから結構経ってるから名前を思い出せないのは仕方ないわ。」

 

「イチカが思い出してくれただけでも満足してるし。」

 

「その通りです。思い出してくれただけでもありがたいので。」

 

「そうだよイッチー。約束のことも忘れずにいてくれたし。」

 

約束...?あれか!!けど、あれは子供の頃の約束でさすがに無効だろ。

 

「あ、そうでした。兄さんと一体どんな約束をしたんですか?」

 

マドカが思い出したように聞いている。いや、恥ずかしいんだが。

 

「あら、マドカちゃんは知らないの?私たちとイチカ君の約束を?」

 

「はい。兄さんに聞いても教えてくれなかったので。」

 

「それはね、私たちのお婿さんになってくださいって約束してもらったの。」

 

マドカは驚いた顔になった後、すぐに真面目な顔になり

 

「兄さん。」

 

「な、なんだ?」

 

「どうしてそんな大事な話をしてくれなかったんですか!こんなにもいい人たちが兄さんのお嫁さんになってくれる何て、私は感激です!」

 

そう言ってマドカはウルウルした目の顔で楯無先輩たちの手を握りながら「お義姉さん方、兄さんを頼みます」と言っている。マドカよ、早すぎるぞ。

 

「けど、マドマドは寂しくないの?」

 

「え、どうしてですか?」

 

「だって、マドマドはイッチーは大切なお兄ちゃんなんでしょ?もしかしたらまた離れ離れに「大丈夫です。兄さんとは同じ亡国機業に所属してますし、私たちは兄妹だから結婚されても離れ離れというわけではないので。」そうなんだ~。」

 

「ですが、偶に兄さんには甘えさせてもらいますが。」

 

「別にいいわよ。それじゃ、イチカ君これからよろしくね。」

 

そう言って楯無先輩はウインクをしてきた。だがその前に

 

「けど、自分の人生の相手を勝手に決めていいんですか?楯無さんの「刀奈」へ...?」

 

「だから、刀奈。昔みたいにかたちゃんでもいいけど、私達だけの時とかは刀奈って呼んで。あと、私たちはすでにイチカ君にファーストキスあげてるからね。」

 

「えっ!?俺ファーストキスもうもらってるんですか?!」

 

そんな記憶一切無いんだが。

 

「もう、別れ際の約束した時にしたわよ。私の家の家訓でね、更識家は初めての接吻をあげた人を伴侶として迎えてもいいってあるのよ。ちなみに私たちの両親にはすでに話してるから問題はないわ。」

 

ワァーオ、すでに俺の人生のパートナーは決まっていたも同然なのか。

 

「けど、イチカさんがドイツで行方不明になったときは私たちの両親は本当にどうしたものかと大いに悩んでましたね。」

 

「あの時のお父さんたちは本当にどうしようかと考えてたもんね。」

 

「旦那様たちは一生懸命イッチーの事探してたよね。」

 

「ホントよねぇ~、中には婚約を破棄しようとか考えてた輩もいたからね。」

 

なんか俺が行方不明になったせいで刀奈さん達の両親に迷惑を掛けたみたいだな。会った時に謝らないとな。だったら俺も覚悟を決めないとな。

 

「えっと、それじゃよろしくな。刀奈さん、虚さん、簪、本音。」

 

「できればさん付けはやめてほしいけど、まぁ許してあげる。それじゃ、」

 

「「「「イチカ(君)(さん)(イッチー)、これからよろしくね!」」」」

 

そう言ってそれぞれからキスをされた。マドカが見ているんですが。

 

「よかったな兄さん。けど偶には甘えさせてくださいね。」

 

あ、何も見てないそぶりね。

 

けどまぁ、この4人を絶対に幸せにしないといけないな。

 

~廊下~

 

その後生徒会室を後にし、マドカは本音と一緒にお菓子について喋ってから戻るらしく、刀奈さんたちは残った仕事を片付けてから戻るとのことだ。だから今廊下を歩いているのは俺と簪だけだ。

 

俺は簪にあの話をするのを忘れていたことを思い出し

 

「あ、そうだ簪。」

 

「なに、イチカ?」

 

「なんか俺の専用機の開発のせいで簪のISの開発が凍結されたって聞いたんだが本当か?」

 

「...うん。けど、イチカのせいじゃないことは分かってるから。」

 

そう言っているが簪は明らかに落ち込んでいる感じだった。

 

「実はな俺の所属している企業からテストパイロットにならないかって話が来ているんだがどうだ?」

 

「え?イチカの所属している企業ってSR社だよね?私なんかが所属してもいいのかな?」

 

「ああ、問題ない。ISを一人で作るのは結構つらいだろうし、それならうちで製造した方がいいと社長が言っていたしな。けどもしかしたら俺の機体と同じ全装甲(フルスキン)になるかもしれないがな。」

 

「そうなんだぁ。けど、イチカと同じISみたいになるんだよね?それだったらそのお誘い受ける。」

 

「わかった。じゃあ社長には俺から伝えるわ。もしかしたら技術主任が直接ここに来て製造するかも知れないから一応武装にリクエストはあるか?」

 

「それじゃ、肩部にプラズマキャノンを載せてほしいのと、ミサイルをたくさん発射できるようにしてほしい。」

 

「わかった。一応伝えておくよ。」

 

「うん、ありがとうね。それじゃ、イチカ私こっちだから。」

 

「ああ、また明日な。」

 

俺はそう言って男子寮に行こうとした瞬間、

 

「イチカ!」

 

「うん?」ッチュ

 

「お、おやすみなさい!」タッタッタッ

 

俺はお休みのキスをされたのに気づいたのは立ち尽くしてから数分たった後だった。

 

イチカside end

 

簪side

はわぁーーーー!イ、イチカにキ、キ、キスしちゃった。

ファーストキスはあげたけど、それは小さい頃のことでさすがにこの年でしかもあんな周りに見られるかもしれないところでやっちゃった。

あうー、思い出したらすごくドキドキしちゃうよ~。

けど、本当にイチカが生きていて本当に良かった。私のヒーローで私たちの大事なお婿さんなんだから。明日会ったら誰も見てないところでおはようのキスしようかな?けど恥ずかしいな。どうしよ、考えただけでドキドキしてきちゃった。

今日寝られるかな~。

簪side end




いや~、甘い感じに書くのって難しい。

そしてまたパーティーまで行けなかった。orz

次回…次こそパーティーまでいって鈴ちゃん出そう。

誤字等ありましたら報告お願いします。

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