インフィニットミッション   作:のんびり日和

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エピローグ

3rd side

亡国機業とデュノア社とヴァンパイアズとの戦いは後にベーリング事件として世界に広まり、今一度ISについて考えさせられる事件となった。

国連最高議長のフェリシア議長は2度と同じような事件が起きないようにするためにISは戦争用兵器ではなく、本来の用途の宇宙に行くための翼として活用していこうと論じた。それと同時にタバネ・ラムゼイ博士が開発した男性でもISを操縦できるようになるISスーツの製造方法を世界中に拡散した。翌年ベーリング条約が締結。それと同時に世界は男女平等の世界へ少しずつ変わり始めた。それでも一部の人間は反抗しようとしたが亡国機業の活躍によりその動きは徐々に収束していった。

 

そしてそれから数年の月日が経ちIS学園の生徒たちと亡国の人たちのそれぞれのお話をしよう。

 

スコールは亡国機業の総司令を娘のマドカが学園を卒業と同時に除隊し、日本でマドカと一緒に暮らしているそうだ。最近の悩みは娘のマドカにいい人はいないのかと心配しているらしい。

 

オータムはスコールの後を引き継ぎ亡国機業の総司令官となった。最初は断ったのだが多くの隊員から後押しされたため引き受けたそうだ。最近ゴーストの隊長と仲が良く、実は付き合っているのではと噂されている。

 

ジェシカはオータムの後を引き継ぎ、ストライクワイバーンの若き隊長として活躍している。改めてオータムの凄さに驚きつつ自分もこの部隊を導いていく覚悟ができたそうだ。

 

マドカは学園卒業後は亡国機業を除隊し、母と一緒に日本で暮らしつつパティシエの資格を取るため猛勉強をしているそうだ。(採る理由が兄のイチカの息子娘たちのウエディングケーキを作るためだと日記帳に記してあったと母スコールは言う。)彼氏は兄以上の人なら付き合うと豪語しているとのこと。

 

タバネはIS委員会理事長となり日々ISを間違った使い方をしている国がないかチェックをしているとのこと。それと彼女の首にはヒビの入ったビー玉のネックレスを下げているようで部下の一人が聞いたところ、自分の罪を忘れないための物でもあり大切な娘の形見でもあると言っていたそうだ。

 

セシリアは学園卒業後、国の代表候補生として実力が伸び悩んでいた時に自分が得意としていたテニスでオリンピック最有力候補として選ばれたと同時にISを政府に返還しテニスプレイヤーとして生きていくと決めたそうだ。

 

鈴は卒業後中国の国家代表として選ばれた。第3回モンドグロッソは簪に優勝を許したが、次回のモンドグロッソで優勝は貰うと豪語しているそうだ。時折日本に戻ってきてイチカと弾たちと共に飲んだりしているらしい。

 

デュノアは卒業後倉持技研のテストパイロットとなり宇宙での活動訓練などをして次のシャトルに乗るとのことだ。休日には技研の女性研究員と一緒に旅行をしているらしいし、フランスに戻り母親のお墓参りもしたりしているとのこと。

 

ラウラは軍に戻った後、ドイツの宇宙進出機関に転属すると部下たちに言うと部隊全員がその機関に転属願いを出し、共に宇宙に行き隊長を支えますと言われ、ラウラは部下たちと共に宇宙に上がるため日々訓練に明け暮れたり、部下たちと共に旅行に行ったりしているとのこと。(変な日本語を教えていた副官にラウラはちゃんとした日本語を学べと言って日本語の教材(500P)を渡したそうだ。副官は絶望の顔に染まっていたそうだ。)

 

そしてイチカ達はと言うと、

 

~更識家~

「お~い、お前ら起きろ~!」

 

そう言って4人の子供たちを起こしていたのはイチカ・R・更識であった。刀奈たちとはベーリング事件後の冬休みに結婚式を挙げたそうだ。因みに当主は刀奈からイチカに変わったそうだ。分家の人から反対はあったものの源三郎達の鶴の一声で止んだそうだ。イチカは卒業後亡国機業を除隊し、更識家の仕事を手伝っているそうだ。

 

最初に起きたのは栗色の長い髪をしてしっかり者の雰囲気を出している女の子だった。

 

「あ、お父さんおはようございます。」

 

「あぁおはよう瑠美。」

 

そして次に起きたのは水色の髪の毛で切れ目の男の子

 

「うぅ~おはよう父さん。」

 

「おはよう健児。」

 

3番目に起きたのはまだ寝ぼけているのか目の焦点があっておらず、明後日の方向を向いている水色髪の毛の女の子

 

「おはよ~お父様~。」

 

「おはよう茜、因みにそっちに俺はいないからな。」

 

最後まで起きなかったクマの着ぐるみをした黒髪の男の子。

 

「おい、智春いい加減起きろ。」

 

「うぅ~ん、お父さ~んおんぶ~。」

 

「はいはい。」

 

「あ、いいな~。」

 

そう言って茜は指を咥えながら羨ましそうに見ていた。

 

「後でやってやるから居間に行け。」

 

そう言われた茜は絶対だよと言って居間に向かった。

そしてイチカ達が居間に向かうと3人の女性がいた。

 

キッチンに立っていたのは刀奈だった。朝食と夕食は交代制で作っており今日は刀奈が当番らしく味噌汁の味見をしていた。

刀奈は学園卒業後ロシアの国家代表を降り、更識家で専業主婦にいそしむことにしたそうだ。

 

「みんなおはよ~。あ、健児この味噌汁運ぶの手伝って。」

 

「はぁ~い。」

 

「あら、瑠美ここ少し髪の毛が跳ねてるわよ。」

 

そう言って瑠美の寝癖を直し始めたのは虚だった。イチカと結婚後更識姓となり当主となったイチカのサポートをしたり良き妻となっている。

 

「茜、ちゃんと歩かないとコケるわよ。」

 

そう言って茜の心配をしていたのは簪だった。学園卒業後第3回モンドクロッソで日本代表で出場し、見事優勝しその後引退し主婦として子供たちの勉強を教えたりしている。

 

「あれ、本音は?」

 

「いつものことよ。」

 

そう言って刀奈は苦笑いを浮かべ、他の人たちも苦笑いを浮かべていた。すると廊下からテケテケと牛の着ぐるみが歩いてきた。

 

「はぁ~~みんなおはよ~~~。」

 

あくびをしながら入ってきたのは本音だった。学園卒業後も相変わらずののほほんとした性格だが仕事の時はちゃんとする。(ただし本人が乗り気じゃないと発揮しない。)

 

「もう本音、ちゃんと起きなさいって何度言わせる気?」

 

虚に怒られているが本音はごめんなさーいと軽い感じだったため反省していないとすぐわかった。

 

「まぁいいじゃないか。とにかくみんな席に着け~。」

 

そう言ってイチカ達は席に着き手を合わせた。

 

「それじゃあ、いただきます。」

 

「「「「「「「「いただきます!」」」」」」」」

 

そしてみんな仲良く朝食をいただき始めた。イチカはこの風景を何度見ても飽きることはなくこれからも家族みんなとこうして食事が囲めるといいなと思いながら味噌汁を啜った。

 

the end




はい、これにてインフィニットミッションはこれにて終わりです。

最初はこの小説を読んでくれる人は少ないと思っていたのですがたくさんのお気に入り登録、そして感想を送ってくださり有難うございます!
次回の小説はもう大体内容は決まっているのでまた後日上げようと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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