イチカside
あれから数日が経ち、今日から学園祭である。1年1組の状態なんだが
「はぁーい、クッキーと紅茶のセットお待たせしましたー!」
「ご注文確認します、ホットケーキセットがお一つと抹茶ケーキセットがお一つで宜しいですか?ありがとうございます!」
めちゃくちゃ忙しいです。
「イチカくーん、4番テーブルにホットケーキセット入ったよー。」
「りょうかーい。」
俺は簡易キッチンで料理作ったり運んだりと忙しいんだが。するとマドカがキッチンに入ってきた。
「兄さん、お義姉さん方来られましたので私が代わるので、休憩に行ってきてください。」
刀奈さん達が?まぁ休憩がもらえるなら行ってくるか。
「分かった。じゃあ行ってくるわ。」
「はい、存分に楽しんできてください。」
俺は廊下に待っている刀奈さん達と共に出店を回ってきた。すると刀奈さんから生徒会の出し物で、この後劇があるからぜひ出てほしいと言われたので仕方なく出ることになった。台詞は特にないらしいからいいんだが、なんだか嫌な予感しかないんだが。そして俺は騎士の格好をさせられ舞台に立たされた。するとアリスから急に警告が飛んできた。
<マスター、ISコアの反応があります。>
この学園のISじゃないのか?
<いえ、この学園のISはすべて登録しているのでわかるのですが、反応した機体のコアは未登録の様で分かりません。>
分かった。この劇中に抜け出してその未登録のISコアを所持している奴の正体を調べるぞ。
<了解しました。>
俺は警戒しているとナレーションが始まった。
【ここは魔法と魔物がたくさんいる国。その国のお姫様は魔女の呪いで永久の眠りについていました。そして隣国の王子様がその姫様の呪いを解こうとお姫様のもとへと向かっていました。】
なんだか保育園でよくあるお芝居に思えるんだが。
【だがそれを阻もうといろんな国のお姫様が王子様の行先に現れました。さぁ王子さまは無事にお姫様のもとへと向かえるのか!】
おい。なんだその設定。すると劇の端から大勢の女性が押し寄せてきた。
「「「イチカ君、私の物になってーーー!!」」」
「面倒なことしてくれたなーーー、おい!!」
俺はこれを企画した刀奈さんを恨みながら、押し寄せてきた女性生徒を躱しながら不審人物を誘い出した。
~男性更衣室~
女子生徒たちから逃げ切り更衣室に行き俺は不審人物に話しかけた。
「おい、いつまでコソコソしているつもりだ。いい加減出てこい。」
そう言うと出てきたのは
「久しぶりだな一夏。」
「はぁ~~、やっぱりお前かモップ。」
「モップじゃない!箒だ!いい加減そう呼べ!」
出てきたのはモップこと篠ノ之箒だった。
「で、誘拐されたお前が何でここに居るんだ?」
「決まっている、お前を洗脳している奴らを叩き潰してお前を解放するためだ。」
「ふぅ~~ん、ご苦労なこって。だが俺はあいつらに洗脳なんかされていないし、俺の意志であいつらといるんだよ。」
「そんなわけない!お前といるべきなのは私なんだ!」
モップはそう叫んでISを展開してきた。どうやって展開したんだ?
「お前、腕は使い物にならなくなったんじゃないのか?」
「私を病院から連れ出した奴らが私の腕を直してくれたんだ。腕だけじゃなく頭にも何かしらしたようだが、お前を救い出せるならなんだっていい。」
そう言って襲い掛かってきた。
「チッ!」
俺はブリザイアを展開して攻撃を防いだ。やっぱり剣道と同じような動きで攻撃をしてくるから見切りやすかった。
「相変わらずワンパターンすぎるんだよ!」
俺は攻撃を躱しながら銃撃を加えていき確実にSEを奪っていった。
「えぇい飛び道具を使ってくるなど貴様日本人だから剣を使え!」
「生憎俺は刀が嫌いなんだよ!」
そう言って俺はパイルバンカーを取り出し、撃ち込んだ。バンカーはモップに命中しSEも乏しくなった時、とどめを射そうとした瞬間、天井の一部が崩壊した
「まったく世話を焼かせるな。」
「てめぇ、そっち側に着くのか。」
そこにいたのは織斑千冬だった。やっぱり休暇じゃなかったか。
「当たり前だ。お前は私しか家族がいないんだぞ。あんな奴にお前を奪われるくらいなら、どんなことをしてでも奪い返す。」
「千冬さん。二人なら一夏を「いや、お前がその状態だとそれは無理だ。ここは引くぞ。」しかし!・・・分かりました。」
そう言って逃げようとした。
「逃がすか!」
俺はミサイルで阻止しようとしたが織斑が瓦礫を飛ばしてそれを防ぎ、その隙に逃げられた。
「チッ!逃げられたか。」
「イチカ君!」
すると刀奈さんがISを展開したまま飛び込んできた。
「遅かったですね。」
「一体何があったの?」
「モップと織斑に襲われた。」
「な!篠ノ之さんと織斑先生に?!」
「ところで学園祭の方は?」
「大丈夫。すぐに一般生徒たちと来賓をシェルターに避難させたから大きな被害は無いわ。」
「そうですか。とりあえずこのことを報告しないといけませんね。」
「そうね。学園長室に行きましょ。あそこならスコールさん達に連絡が取れるから。」
俺たちは学園長室に行き織斑たちに襲われたことを報告した。
「そうですか、織斑先生がテロリストに加わりましたか。」
轡木学園長は重いため息を吐き深刻そうな顔になった。
「それで、本当のところあいつは休暇として外れたんですか?」
俺は疑問に思っていたことをはっきり聞いた。
「いいえ、実は彼女の教鞭は軍隊みたく、実技の授業では生徒の多くを負傷させてもお構いなくその後の講義に参加させるため学園上層部はそれを重く見ていたんです。そして」
学園長はそこで切った。なんだ?するとジェシカ先生が代わりに説明を始めた。
「実は臨海学校の際、篠ノ之が訓練機を強奪できたのは織斑が関わっていたからなの。」
「どういことなんですか?」
「あの時、織斑は篠ノ之を監視していた隊員たちを襲撃して篠ノ之に訓練機を渡したのよ。」
「あいつそんなことを。」
「亡国機業の報告を受けた学園上層部は織斑先生を1組の担任から外し、教職の免許を取るように言い渡し、しばらくの間実家に帰らせたんですが。」
「その間にテロリストとコンタクトをとって入ったと、そう言うことですか。」
まったく何考えてんだか。
「所で篠ノ之さんはISを操縦できるような腕じゃなかったんじゃ。」
「それなんだが、おそらくS型デバイスのおかげだろうな。」
「「「S型デバイス?」」」
「S型デバイスとは以前襲ってきた無人機に搭載されていた脳と脊髄とは違って、人間に直接機械を移植するシステムなんです。そのシステムを入れれば脳からの信号を直接ISに送るためまるで手足のように動かせるようになるんです。おそらくモップはその手術を受けたんでしょう。」
「そんなシステムがあるなんて。」
「それってもしかして。」
「あぁ、
「なんてことなの。」
「とにかくスコールさん、このことを含めて調査をお願いします。」
『分かったわ。』
そう言ってスコールさんは通信を切った。その後俺たちもそれぞれの寮に戻った。
イチカside end
これで今年の投稿終了です。
来年もこのインフィニットミッションよろしくお願いします。
次回戦いの準備
誤字等あったら報告お願いします。