インフィニットミッション   作:のんびり日和

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14話

イチカside

「これより極秘作戦の説明に入る。」

 

そう切り出したのはオータムだ。

 

「それで何があったのオータム?」

 

「ついさっき届いた情報によるとアメリカ、イスラエルが合同でISの実験を行っていたらしい。それが暴走した。」

 

「「「「?!」」」」

 

「暴走ってなんでまた?」

 

「わからん。とにかくアメリカ政府の連中は暴走したISから最も近くにいる我々にそれの討伐を依頼してきた。」

 

「なにそれ、アメリカの連中何を考えてるの?」

 

「その通りね。本来ならアメリカかイスラエルが対処するのが筋なのに。」

 

「グダグダ言ってても仕方がないだろう?一応言うが降りても構わないぞ。命を落とすかもしれないからな。」

 

そう言われ部屋の空気が重くなった。

 

「オータムさん、俺は参加するよ。」

 

「私も。」

 

「イチカが参加するなら私も。」

 

「イッチーやかんちゃんたちが行くなら。」

 

「私もイチカ達だけじゃ心配だから行くわ。」

 

「私もお供します。」

 

「盟友達だけ行かせる訳には行かないな。」

 

「僕も行くよ。」

 

「あれデュノア、お前専用機返還したのじゃないのか?」

 

「返そうと思ったんだけど、会社は潰れたし、政府に返そうとも思ったんだけど、政府も黙認していたから慰謝料ということでそのまま持ってるんだ。」

 

「そう言うことか。」

 

「よし。では全員参加ということで。それで何か質問はあるか?」

 

そう言われるとオルコットが手をあげた。

 

「はい、相手のスペックを教えてほしいのですが。」

 

「分かった。だが口外するなよ。したら面倒なことになるからな。」

 

そう言われ目標のスペックが表示された。

 

「オールレンジ型ですか。」

 

「正式名称銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)。」

 

「厄介な奴だな。」

 

そう話していると山田先生がいきなり

 

「お話し中すいません。学園と国連から通信がきております。」

 

そう言われ皆首を傾げていた。学園からはわかる。だがなぜ国連から通信が?

 

「分かった、繋いでくれ。」

 

『皆さん初めまして。学園長の轡木十蔵です。』

 

「あれ、学園長って女性の方じゃ。」

 

「それは妻です。基本彼女に学園長を勤めてもらっていますが、このようなときは私の仕事なんです。」

 

「それでそちらの女性は?」

 

『初めましてIS学園の生徒の皆さん。国連最高議長をしております、フェリシア・ファイルスです。』

 

まさかの最高議長?!なんでまたそんな人が通信を?

 

「ど、どうして最高議長が通信を?」

 

『本来であればアメリカ政府が後始末をするはずなのですが、自分たちでは間に合わないとあなた方IS学園の生徒に依頼したと先ほど報告を受けました。そのことで同じアメリカ人として謝罪をしようと思ったからです。本当に申し訳ありません。』

 

そう言ってフェリシア議長は深々と頭を下げた。

 

「あ、頭を上げてください。これは誰かがやらないといけないことだったんですから。」

 

「そ、そうです。たまたま私たちが近くにいただけのことですから。」

 

『そう言っていただけるとありがたいです。アメリカ政府からは無人機だと伺っているのでくれぐれも無理はしないようにお願いします。』

 

「そうじゃないみたいだよ。」

 

そう言ったのはタバネ姉さんだった。何がそうじゃないんだろう?

 

「どういう事だタバネ?」

 

「これ見て。」

 

そう言われ見せられたPADには銀の福音の詳細が書かれていた。だが

 

「無人機じゃなくて有人機!」

 

「なによそれ、つまり人が乗ってるってこと?!」

 

『パイロットは誰か分かりますか?』

 

「ナターシャ・ファイルス。アメリカ軍IS部隊所属の中尉だね。」

 

そうタバネ姉さんが言うとフェリシア議長の顔が青くなった。

 

『な、ナターシャですって・・・・・。』

 

「議長?」

 

様子がおかしい。待てよ、今ファイルスってタバネ姉さんは言ったってことは・・・。

 

「もしかしてパイロットはあなたの・・・。」

 

『えぇ・・・、娘よ。』

 

まじかよ。そうなると色々ややこしくなるぞ。

 

『あのクソ政府が、どんな手を使ってでも潰してやる。』

 

議長マジギレしてるよ。そりゃ娘が乗っているとは知らなかったうえに政府が無人機だと報告したからだろうな。

 

「ちっ!有人機となるとやりづらくなるな。」

 

「ねぇ、オータム。こういう作戦はどうかな?」

 

そう言ったのはマドカだ。

 

「どんな作戦だ?」

 

「最初に私たちが波状攻撃で仕掛けて、その次に兄さんの単一機能でとどめを刺せばいいと思うんだ。」

 

「いい作戦だが、無理だ。あれは今高速移動しているんだぞ。それをどうやって止めるんだ?」

 

「それならいい方法があるよ。」

 

立ち上がったのはタバネ姉さんだ。何かあるのか?

 

「いっくんのために開発した背面用のブースターを持ってきてるんだ。それをつけていけばまず止められる。」

 

「だがあれは一個しかないはずだ。その後の時間稼ぎはどうする?さすがにイチカ一人でやらせるのはきついぞ。」

 

「そのためのほんちゃんだよ。」

 

そう言われた本音は驚いていた。

 

「私ですか~!」

 

「そうだよ、まず最適な狙撃地点にほんちゃんを連れていき、そこからいっくんを援護しつつ時間を稼ぐのだ。」

 

「誰が本音を連れて行くんですか?」

 

「それはそこにいる金髪ドリルが運んでくれるでしょ?」

 

「き、金髪ドリル・・・。」

 

そう言われたオルコットは思いっきり凹んでいた。

 

「そいつの政府がそのドリルに高機動パックを送っているらしいからね。インストールは私がしてあげるから。」

 

「よし、では作戦が決まったな。それぞれ持ち場につけ!」

 

そう言われそれぞれ準備に入るため部屋を出ようとしたとき扉が開いた。

 

「束貴様ぁ!!」

 

ようやく出てきたのかこいつ。

 

「織斑先生、学園長の前だぞ。」

 

そう言われ織斑は通信画面を見ると眉間にしわを寄せた学園長と、同じく鋭い目で見る最高議長が映っていた。

 

『織斑先生、今までどこにいたんですか?』

 

「そ、それはその、そこにいる束に海に投げ飛ばされまして。」

 

『そうですか。では特に咎めません。ですが今回の作戦は織斑先生、貴女に指揮権はありませんので。』

 

「な、なぜですか!」

 

『以前の学年別トーナメント、お忘れですか?あなたは人の命を軽視している傾向があるので、今回の作戦ではオータムさんに頼んだのです。』

 

「彼女は部外者ですよ!」

 

『部外者だろうと実戦経験がある人とない人ではどちらの指揮が、生徒が無事に帰ってくるかと言われたら分かりますね。』

 

「っく!・・わかりました。ではわたしは別室で待機しています。」

 

そう言って織斑は出ていった。

 

「あれ、何か企んでるね。」

 

「あぁ、絶対企んでるな。」

 

『皆さん。』

 

そう言われ全員フェリシア議長に目を向けた。

 

『どうか、娘を助けてください!』

 

そう言って深々とまた頭を下げていた。

 

「分かりました。絶対助け出します。」

 

そう言って全員準備に取り掛かった。

 

~海岸~

それぞれ準備が整い、出発の時間になった。

 

「よし、行くか。」

 

「こっちの準備オッケーだよ。」

 

「ではまいりますか。」

 

そして俺はブリザイアのバックパックのブースターをフルスロットルにして出撃した。その後に本音を抱っこしたオルコットが出撃した。

 

~海上~

途中で本音とオルコットが狙撃地点に行き俺は目標を探していた。

 

「何処だ?」

 

[マスター、目標をレーダーでとらえました。間もなく接敵します。]

 

まじか、どこだ?

 

[9時の方向から来ます]

 

そう言われた俺は9時の方向を見ていると確かに目標を見つけた。

 

「目標を捉えた。これより足止めを開始する!」

 

『イッチー、もう一機反応があってそっちに向かってる!』

 

もう一機だと!

 

「簪たちじゃないのか?」

 

『違う!訓練用に持ってきた打鉄だよ!』

 

なんでそんなものが・・・・、まさか!

 

「本音、その打鉄を狙撃して撃墜しろ!」

 

『え!・・・了解なのだ!』

 

クソが!あの女やりやがったな!すると指令室にいるオータムさんから通信がきた。

 

『イチカ、そっちに篠ノ之が行きやがった!気をつけろ!』

 

「えぇ、そうだと思いましたよ!まもなく接敵します!」

 

そう言って俺は武装を展開し、攻撃可能距離になった瞬間にトリガーを引いた。弾丸の雨は真っ直ぐに銀の福音に命中した。

 

【敵性判定A、迎撃開始】

 

電子声でそう言って攻撃をしてきた。俺はそれを躱しながら時間を稼いだ。よしこれなら

 

『イッチー、ごめんそっちに行った!』

 

ちっ!抜けて来やがったか。

 

「一夏、助太刀する!」

 

「いらん!さっさとここから撤退しろ!」

 

「何を言うんだ!お前と私なら行ける!見てろ!」

 

そう言ってモップはブレードで攻撃をした。だが銀の福音は難なく躱し、攻撃をしてきた。モップは防いだが、それでもSEは大幅に減らされているだろう。

 

「いい加減下がれって言っているだろう!訓練機で何とかなる相手じゃないことぐらいわかるだろうが!」

 

「うるさい!私は剣道優勝者だ!これぐらいどうとでも・・ッ?!」

 

そう言ったと同時にモップは銀の福音のエネルギー弾を腕に喰らった。そしてSEが切れたのか攻撃はそのままモップの腕を焼いた。

 

「うわぁぁぁぁ!、う,腕が、腕がぁーーー?!」

 

「だから言わんこっちゃないんだ!」

 

俺はそう言ってモップを掴みそのまま撤退しようとしたが銀の福音からの攻撃にさらされた。

 

「くそ、このままじゃ」

 

するとどこからか飛来したミサイルが銀の福音に命中した。あのミサイルは・・・。

 

「イチカ大丈夫?」

 

その声は簪だった。あのミサイルは簪が撃ったものか。助かった~。

 

「簪が来たということは他の奴らも。」

 

「うん。もうすぐ来るよ。」

 

するとその後からマドカたちも来た。

 

「兄さん大丈夫ですか。」

 

「イチカお待たせ!」

 

「盟友待たせたな!」

 

「あとは僕たちに任せて篠ノ之を連れて後退して!」

 

「おまえら、すまん。すぐに戻るから無茶だけはするなよ!」

 

そう言って俺はモップを本音たちがいる島まで運ぶため後退した。

 

「こちら、イチカ。これよりいったん本音たちがいる島まで後退します。」

 

『了解した。うちの隊員を本音たちの島に向かわせる。』

 

「了解しました。」

 

そう言って俺は急いで本音たちの島に向かった。

 

~本音たちのいる島~

その島に行くと本音とオルコット、そしてオータムさんが派遣した亡国の女性隊員がいた。

 

「すいませんがこいつをお願いします。」

 

「任されたわ。」

 

そういってモップの治療を開始していた。モップはボロボロになった手で俺を掴もうとしたようだがそれを無視して本音たちの方に向かった。

 

「本音、向こうの様子はどうだ?」

 

「それが、かんちゃん達だけで今、銀の福音落としちゃったみたい。」

 

「えっ!皆さんは無事なのですか?!」

 

「無事みたい。あれ?あれなんだろう。」

 

そう言って本音はスコープのズームを上げていた。すると

 

「うそ?第二形態移行(セカンドシフト)したみたい!」

 

「なに?!」

 

まずいぞ、あれがセカンドシフトしたならSEもほぼ満タン状態だ。それだと簪たちが危ない!

 

「俺は応援に行く。オルコット一緒に来い!」

 

「わかりましたわ!」

 

「気をつけてね!」

 

俺はすぐに残った推進剤を燃やして戦闘地域に目指した。その後ろにオルコットが何とかついてきていた。

 

海域に着くとみんなが何とか抗っていた。

 

「みんな待たせたな!」

 

「兄さん!よしみんな、作戦通り波状攻撃をしてSEをゼロにするよ!」

 

そう言ってみんな頷き、攻撃を始めた。

 

「まずは私から!」

 

そう言って鈴は崩山をくりだし、銀の福音に命中させた。

 

「お次は私ですわ!」

 

オルコットがライフルとBT兵器で攻撃をした。

 

「次は僕だ!」

 

デュノアはアサルトライフルとショットガンを取り出し撃ちまくった。

 

「次は私の攻撃だ!」

 

ボーデヴィッヒはレールカノンを撃ち込んだ。

 

「喰らえ!」

 

マドカはBT兵器とアサルトマシンガンで追撃を加えた。

 

「兄さん、とどめを!」

 

「わかった!」

 

俺はE.D.G.Eシステムを起動し、一気に接近した。途中でビームが掠ったりと危なかったがアリスのおかげで致命的にはならなかった。

ゼロ距離になった瞬間に単一機能{フルバースト}を発動した。

 

弾丸はすべて命中し残りのSEをすべて削り取ったためパイロットが落ちそうになったが、マドカがすばやく救出した。

 

「ふぅ~、任務終了。パイロットは無事か?」

 

「大丈夫そうです。本音たちと合流して戻りましょう。」

 

そう言って俺たちは本音が待っている島に行き本音と亡国の女性隊員と旅館に戻った。

 

 

~旅館前~

旅館前にはオータムさんやタバネ姉さん達が待っていた。山田先生は泣きながら出迎えていた。

 

「みなざ~んほんどう無事でよがっだです~。」

 

「はぁ~、無事だと知った瞬間にこのありさまだよ。」

 

「まぁいんじゃん、それにしてもみんな無事でよかったよ~。特に私の義妹たちといっくんとマーちゃんが。」

 

「「「「私たちは!?」」」」

 

「もちろん心配してたよ。・・・・半分だけ。」

 

あの顔、半分だけしか心配してないな。

 

「それで、篠ノ之の容体はどうだ?」

 

オータムさんはモップの様子を隊員に聞いていた。

 

「芳しくありません。両腕の神経はズタズタでもう手の施しようが・・・。」

 

そう言われモップの腕は皮膚が焼けただれ、骨がいくつか見えるほど原型をとどめていない状態だった。今は鎮痛剤で意識を保っているが切れたら激痛が走るだろうな。

 

「ね、姉さん、た、助けてください・・・。」

 

力なくそうモップは呟いたが

 

「はぁ?助けるわけないじゃん。お前の自己中な行動で引き起こしたんだろう?だったらお前の責任だし、そもそもお前は私の妹じゃなくなったんだから助ける義理もないよ。」

 

そう言ってタバネ姉さんはみんなのISの状態を確認しに行った。モップは力なく崩れ落ちていた。

 

「はぁ~ジェシカ、こいつを近くの病院に連れて行ってやれ。イチカ達は怪我がないか検査後、自由行動を許可する。解散!」

 

そう言われ俺たちは検査を受けに旅館に入った。

 

イチカside end

 

タバネside

その夜、私は月がきれいに見える岬で今朝起きた事件の報告書などを作成していた。今回の事件の首謀者はアメリカ政府の女尊主義の連中だとわかった。今頃スーちゃんが部隊を引き連れて今回の首謀者たちを捕まえるかバラしているころだろう。

 

「さて、いい加減そこから出てきたら。タバネさんコソコソしてるやつ嫌いだし。」

 

そう言って木の影から出てきたのは織斑千冬だった。

 

「束、私はお前が一夏の姉になるなど認めないからな。」

 

「だったらいっくんに決めてもらおうよ。ねぇ、いっくん。」

 

そう言うと木の影から出てきたのはいっくんだった。

 

「気配は殺してたのになんでわかったんですか?」

 

「そりゃもちろん、いっくんはわたしのかわいい弟だからね。」

 

そう言って私はウインクをするといっくんはちょっと驚きながら照れていた。

 

「一夏の姉は私だ!お前じゃな「俺はな!」い、一夏?」

 

「俺はちゃんと俺のことを見てくれるタバネ姉さんの方が実の姉だと思ってる。」

 

そう言われた織斑はそんなことない、そんなことないとうわごとのように呟いていた。

 

「お前の弟はもういない。俺はディラン・ラムゼイ、アデラ・ラムゼイの息子で、タバネ姉さんの弟のイチカ・ラムゼイだ!」

 

そう言っていっくんは踵を返して帰ろうとした。

 

「ま、待ってくれ一夏!」

 

そう言って織斑は手を伸ばしたが届くはずもなくそのままいっくんは帰って行った。

 

「それじゃ私も帰るね~。それと、今回のあのモップの件、学園には報告したから。学園長に言ってお前はいっくんの担任ではなくなるからそういうことで。」

 

そう言って帰ろうとしたが、織斑は突然殴りかかってきた。言ったはずなのに。

 

「だからお前の攻撃なんか当たるかよっ!」

 

そして私は織斑の腹に膝蹴りをお見舞いした。

 

「がはっ!?」

 

「もう、いっくんたちには関わるなよ。」

 

今度こそ私はそこから立ち去った。

 

タバネside end

 

イチカside

次の日、旅館を後にするため荷物をまとめていたら来客が来た。

 

「失礼するわね。」

 

「どなたですか?」

 

「あ、自己紹介がまだだったわね。初めまして、ナターシャ・ファイルスよ。助けてくれてありがとうね。」

 

「あぁ、銀の福音の。もう大丈夫なんですか?」

 

「えぇ、あなたとあなたの仲間のおかげでね。」

 

「それはよかったです。それでこれからどうするんですか?」

 

「そうね、アメリカ軍に戻ったらこの子は凍結処分をされるかも知れないからね。どうしよう?」

 

そう悩んでいるとオータムさんが戻ってきた。

 

「なんだこんなとこにいたのか。」

 

「オータムさん、どうかしたんですか?」

 

「なに、ちょっとな。ナターシャって言ったか?お前行く当てがないなら亡国機業に来ないか?」

 

「え?けどあそこって試験に合格してからじゃないと入れないんじゃ。」

 

「さっきお前の母親から通信がきて、亡国機業で預かってくれないかって相談されてな。だからもし行く当てがないならうちに来ないか?」

 

ナターシャさんはしばらく悩んだ後

 

「そうね、アメリカ軍に戻るよりそちらに所属していた方がこの子と自由に飛び回れそうだしね。」

 

「そうか。それじゃ、ようこそ亡国機業へ。お前の参加を歓迎しよう。」

 

オータムさん。どっかのゲームでそれっぽいのパクりましたね。と心の中で突っ込んでいた俺であった。

 

 

~バスの中~

帰りのバスで座席に座っていると二人ほど姿が見えなかった。一人はモップだがあいつは今病院に入院している。腕は神経がズタズタなうえに筋肉もどうすることもできないから学園は退学となるらしい。(タバネ姉さんの妹じゃなくなったため以前起こした事件等も考慮されたらしい。)

もう1人は織斑だった。どこ行ったんだあいつ?

 

「えぇとそれでは出発しま~す。」

 

「やまちゃ~ん、織斑先生は?」

 

「織斑先生は別のバスで帰られるそうです。」(どうしたんでしょう?すごく元気がなかったし、黒髪もなんだか白くなっていたような感じだったし。)

 

「そうですか~。」

 

「では出発しま~す。」

 

あいつが他のバスにね~。ま、どうでもいいか。帰ったら期末やらなんやらあるし頑張るか。それが終われば刀奈さん達の家にご挨拶に行かないといけないし。やばい、緊張してきた。

 

<マスター?心拍数が跳ね上がりましたがどうしたんですか?>

 

いや、夏休み入ったら刀奈さんたちの家にご挨拶に行かないといけないんだが、すごく緊張してきてな。

 

<まだ先ですよ。まぁ、せいぜい頑張ってください、マスター。>

 

はぁ~分かったよ、相棒。

 

こうして俺の一学期の一大行事は終わった。

 

イチカside end

 

 

 




これで一期終了です。

次回からは夏休みやって二学期に突入します。

ちなみに二学期の途中からオリ話です。(だいたい学園祭あとから。)
ではまた次回


誤字等あったら報告お願いします。

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