インフィニットミッション   作:のんびり日和

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やっと、鈴ちゃん登場のところまでこれた。

あとどのくらいで臨海学校に行けるのやら。

それではどうぞ。


6話

イチカside

部屋に戻った後、俺は簪にキスされたことに驚いていたため、しばらくボーとしていた。落ち着いた後に束姉さんに承諾されたことを伝えようと電話してつながった瞬間に

 

「いっくん嫁さんが4人もできたって本当?!」

 

何で知っているのか聞いたらマドカが報告したらしい。隠す必要もないと思い本当ですと伝えたら

 

「今度そっちに行くときに紹介してね!絶対だよ!」

 

さっきからフンスーフンスーと鼻息が聞こえているんだが。何とか落ち着てもらってテストパイロットの件は了承してもらえたことと、武装のリクエストのことを伝えたらこっちに来るときに一緒に持って行くとのことだ。そして少し世間話をしてから電話を切り、寝床に入った。

 

次の日の朝、食堂に行こうと男子寮の玄関を抜けたら刀奈達がいた。なんで朝早くからここにいるんだ?

 

「おはよう、みんな何でここにいるだ?」

 

「おはようイチカ君。そりゃあもちろんみんなと一緒に朝ごはんを食べに行こうと思ってね。」

 

そう言って刀奈さんが言うとみんな頷いていた。なんだか恥ずかしいな。

 

「あと、それとこれも。」チュッ

 

「!!」

 

そう言って刀奈さんは俺の顔に近づきキスをしてきた。

 

「ちょっ、刀奈さん、朝からいきなり何を?!」

 

「何って、もちろんおはようのキスよ。」

 

そう言ってウインクをしてきた。めちゃくちゃ恥ずかしいし、簪たちもしてくるか「「「イチカ(さん)(イッチ―)!私ともおはようのキスしよ!」」」

 

遅かった。仕方ない。かわいい嫁さんというか婚約者たちからの頼みだ断れん。

 

 

結局全員にキスし終えたときにマドカも来たから一緒に食堂に行き朝食を食べ終え、寮に戻ってからそれぞれのクラスに行った。【寮に戻る途中、刀奈さんに次の昼休みまで勉学を頑張るからキスしてとせがんだところ全員からもせがまれキスをした。マドカは微笑みながらサムズアップしていた。なぜに。】

 

クラスについたら自分の席に着いてしばらくしたら山田先生等が教室に入ってきた。

 

「はい、皆さんおはようございます。SHRを始める前に、クラス代表が決定いたしましたので発表しますね。」

 

周りの女子たちは「これでフリーパスゲット確実ね」「よ~し、いっぱいデザート食べるわよ~。」と喋っていた。

 

「静かにしろ!」

 

「「「「・・・・・。」」」」

 

このクラスはすでに軍隊化し始めてるのか?

 

「あの、織斑先生。少々お時間をいただけませんでしょうか。」

 

「なんだオルコット?」

 

「あの、先日のことで謝罪したくて。」

 

「分かった。速やかにやれ。」

 

そう言われ、ドリル野郎は椅子から立ち、全員に向かって頭を下げていた。

 

「先日私の発言で不愉快な思いにさせてしまい申し訳ありませんでした。」

 

ほぉ~、やるときはちゃんとやるのか。

 

「いいよ~、別に。」

 

「そうだよ、セシリアさん。日本になれてないからあんな感じになっちゃたんでしょ?それだったら仕方ないよ。」

 

「み、みなさん、本当にありがとうございます。それとイチカさん。先日は申し訳ありませんでした。」

 

「別に気にしてないから。」

 

「そ、そうですか。あの、実はお願いがあるので「謝罪は済んだろ。さっさと席に着け。」は、はい!」

 

お願いだ?めんどくさいことだと思うから適当に言い訳作って断ろ。

 

 

「では、クラス代表だがセシリア・オルコットになった。異論は受け付けん。」

 

周りの女子は困惑しているようだ。

 

「勝手に喋るな!」

 

「あの、織斑先生。どうしてラムゼイ君ではなくセシリアさんなんですか。」

 

「あの戦いで賭けていたのは代表決定権だ。つまり勝った数が多いやつが代表を決める権利を得ることができるということだ。ラムゼイはセシリアに勝っている。だが、オルコットはその後の試合を棄権し、ミューゼルはラムゼイが代表にならないなら副代表を下りるとのことでオルコットになった。」

 

「そ、そうなんですか。」

 

「けどセシリアさんは代表候補生だし、きっと大丈夫だよ。」

 

「そ、そうだよね、まだパスの夢は消えてないはず。」

 

「あ、それとラムゼイ君とミューゼルさんは生徒会の役員になられたとのことです。」

 

「「「えっ!」」」

 

「お前らそれ以上騒ぐなら競技グラウンド10週を言い渡すぞ!」

 

「「「・・・・。」」」

 

ほんと、うちのクラスは軍隊化し始めてるのか。

 

「それでは、SHRをはじめます。」

 

~休憩時間~

 

「あの、イチカさん。朝の言っていたお願いのことなんですが。」

 

はぁ~~、来やがったよ。

 

「で、お願いってなんだよ。くだらないことならお断りだぞ。」

 

「そ、その私BT兵器があまり扱いに慣れていなくて、その出来れば特訓に付き合ってもらえないでしょうか。」

 

「悪いが、BT兵器関係は俺の専門外だ。だが、マドカならちょうどいいだろう。」

 

マドカのISは確かイギリスにある企業が亡国機業に試験用に送ってきたISを改修して作られたISだって聞いてるんだが、詳しいことはマドカに聞かないとな。

 

「え、ですがマドカさんはその・・・。」

 

酷く怯えているようだな。まぁ、自分で蒔いた種だ、自分で何とかしな。

 

「マドカ、ちょっと来てくれ。」

 

「なに兄さん。・・・なんでライミーが兄さんの近くにいるの。」

 

「マドカ、お前のISって確かBT兵器積んでたよな。」

 

「確かに積んでいるけど、それがどうしたの?」

 

「こいつが特訓に付き合ってほしいんだって。」

 

「私嫌なんだけど。こいつ嫌いだし。」

 

めっさ嫌がってるし。

 

「とっ、マドカそろそろ席に着け。お前もだ。」

 

「は、はい。」

 

~実技の時間~

 

「よし、専用機持ちは前に出ろ。」

 

そう言われ俺とマドカ、オルコットが前に出た。【女尊男卑じゃなくなっても親しくするつもりはあまりない】

 

「よしではISを展開しろ。」

 

俺とマドカはすぐに展開した。その後にオルコットが展開した。

 

「よし、では飛べ。」

 

そう言われたと同時に俺とマドカは飛び上がった。マドカのISはサイレント・ゼフォルスにヴァンツァーを組み込んだ改良版のグラディスと言う機体だ。

 

「兄さんの言うヴァンツァーってすごいんだね。私のサイレント・ゼフィルスを組み込んでも何の支障もきたさないんだから。」

 

「そいつはよかった。けど本当に束姉さんには感謝だな。まさか俺のデバイスに入っていたヴァンツァーの設計図などから武器や装甲なんかを開発するなんてな。」

 

ほんと、あの人はすごいな。デバイスにはU.S.N.とO.C.U.などが開発しているヴァンツァーや武器の設計が入っていてそれを束姉さんは復元してしまったんだから。今はISコアを搭載した大型ヴァンツァーの開発に着手している。完成したらテロがはびこっている地帯にそれを送り一気に制圧すると同時に難民を安全に避難させるために使うそうだ。ちなみに男でも使えるように日々研究も費やしているとのことだ。

 

「イチカさん、ミューゼルさん結構早いのですね。」

 

「やっと追いついたのかお前。」

 

「マドカ、そう言うこ「一夏!さっさと降りてこい!」あいつ一回ミサイルぶち込んでやろうか。」

 

「兄さん、私が殺るから手を出さなくて大丈夫だよ。」

 

「お、御二方、下にはほかの人もいますのよ!?」

 

「冗談だ。だが」

 

「「いつか後悔させてやる。」」

 

「ひぃーー!」

 

「ミューゼル、オルコット、ラムゼイそこから急速降下で降りてみろ。目標は地面から10㎝だ。」

 

「では、お先に失礼します。」

 

そう言って降りていった。

 

「ふむ、オルコットは12㎝もう少し頑張れ。」

 

「兄さん行こ。」

 

俺はマドカと一緒に降下した。もち目標ぴったしで停止した。

 

「・・・いいだろう。」

 

「なんか言おうと考えてたねあいつ。」

 

「だな。けど気にすんな。」

 

マドカにそう言うと無言で頷いていた。

 

「よし、武器を展開しろ。まず、オルコットからだ。」

 

「はい。」

 

オルコットは難なくライフルを出してきた。だが

 

「いいだろう。だがそのポーズはやめろ。」

 

「な、なぜですか。これは私のイメージでして。」

 

「ならお前の横を見てみろ。」

 

「横ですか?・・・?!」

 

「お前、俺にまだケンカを売る気があるなら買うぞ。」

 

「兄さん、私も一緒に買う。」

 

俺たちはいま、オルコットの頭にアサルトマシンガンにBT兵器を突き付けた状態でいたのだ。

 

「いいから直せ。いいな。」

 

「は、はひぃ。」

 

オルコットの奴膝が震えてるぞ。殺気は出してないんだから落ち着けよ。

 

<殺気を出さなくても頭に銃とBT兵器を突き付けられたら誰だってああなりますよ。>

 

そりゃそうだが。まぁいいか。

 

「よし、では『キーンコーンカーンコーン』チャイムが鳴ったため本日はここまでとする。解散!」

 

さてと着替えてくるか。

 

「あの、イチカさん。」

 

「あ、なに?」

 

「休憩時間で話していた訓練のことなんですが、イチカさんに付き合ってほしいんですが。」

 

「悪いが放課後は生徒会などの仕事で忙しいし、企業代表だからいろいろな兵器やらなんやらが届くから時間が無い。」

 

「ほんの少しでいいのでお願いします。」

 

「はぁ~、マドカに頼め。俺は無理だ。じゃあな。」

 

「あ、おまちになって「おい、ライミーさっさと戻るぞ。」ちょ、ちょっとミューゼルさん離してくださいまし!」

 

マドカに引きずられるように連れていかれたオルコットだったとさ。さてと昼休みは彼女たちと妹とで食べるか。

 

~一気に飛んで放課後~

あの後、オルコットの奴は何度も俺に訓練の同伴を申し込んでくるがめんどくさいから引き受けていない。

そして今は

 

「それじゃ、オルコットさんを祝ってかんぱ~い。」

 

「「「かんぱ~い!」」」

 

なんかクラス代表決定パーティーを食堂で開かれておりそれに参加している。なぜか刀奈さんたちもいるけど別にいいか。他のクラスも何人か混じってるし。

 

「ほら、イチカ君あ~ん。」

 

「あ、お姉ちゃんずるい!イチカこれも食べてみて?」

 

「イ、イチカさん、そ、その口を開けてください。」

 

「イッチーお口を開けるのだ~。」

 

なんかみんなからいろいろ食べさせてもらってるんだが、いいのかこれで。

 

「兄さんと義姉たちは相変わらず微笑ましい光景を見せてくれますね。」

 

マドカよ、これのどこが微笑ましんだ?周りの何人かは驚いた顔でこっち見てるんだぞ。

 

「はぁーい、ちょっとごめんね。新聞部の黛薫子で~す。うわさの男子生徒に取材に来ました~。」

 

なんか来たし。新聞部?取材とか嫌なんだが。

 

「あら、薫子ちゃんじゃない。」

 

「あら、たてちゃんじゃない。」

 

「楯無さん、知り合いですか?」

 

なんか今一瞬ムスッとした顔になったな。

 

「ええ、同じクラスの同級生なのよ。」

 

「お、君が噂の男子生徒ね。私新聞部の黛薫子って言うの。これ名刺ね。」

 

「はぁ、どうも。」

 

「さて、質問なんだけどどうしてクラス代表を下りたの?」

 

「面倒だからです。」

 

「即答ね。それじゃ、君の持っているISはSR社が開発したものでいいのかな。」

 

「まぁ、そうですね。」

 

「なるほどなるほど。それじゃ、今君の周りにいるたてちゃんたちとはどんな関係なの?」

 

どうしよ、これは素直に話すべきなのか迷うな。

 

「あら、私たちの関係なんて決まってるわよ。」

 

「お、いったいどんな関係なんです。」ワクワク

 

「って、楯無さん!?」

 

「私たちとイチカ君とは婚約関係よ。」

 

シー――――――ン

 

静寂が食堂を襲った。どうしよう絶対明日には広まる気がする。

 

「「「「「えっーーーーーーーーー!?」」」」」

 

「イ、イチカ君それは本当なの?!」

 

「あんまりだーーー!」

 

「神様のバカーーーー!」

 

あ~あ、とんでもない状況になっちゃったよ。

 

「て、セシリアさんがなんか真っ白になってるんだけど?!」

 

「ちょっとセシリアさん大丈夫?!」

 

なんであいつが白くなってんだ?

 

「・・・あいつ兄さんに惚れていたのか。クックック、いい気味だ。」

 

なんかマドカぼそぼそしゃべっているんだがよく聞こえん。

 

「ほぉー、そんな関係だったの。それは次回詳しく聞くとして、それじゃ最後にイチカ君、今後の意気込みを聞いてもいいかな。」

 

「はぁ、とりあえずせっかく再会できた婚約者たちを守れるように日々努力を続けていきます。これでいいですか。」

 

「う~~ん、もう少しインパクトのある物がいいかな。例えば『ハーレム王を目指して頑張ります』とか、まぁねつ造するからいい「薫子さん」な、なんでしょうか布仏先輩。」

 

う、虚さんからすごく黒いオーラが見えるんだが気のせいだよな。いや、気のせいじゃないみたいだ。めちゃくちゃどす黒くなっててるんだが!?

 

「イチカ君は生徒会委員なのでねつ造記事は書かないようにして下さいね。」ニコニコ(ゴゴゴゴ

 

「イ、イエスマム!」

 

ビシッと敬礼をした薫子先輩はそのままクラス全員の写真を撮り、その後刀奈さん、簪、虚さん、本音と一緒に写真を撮ってもらった。後で写真とネガをもらい、写真はそれぞれの部屋に飾った。

 

 

~次の日~

「ねぇねぇ、聞いた?隣のクラスに転校生が来ること。」

 

「聞いた聞いた。なんでも代表候補生とか言ってた気がする。」

 

なんかクラスに着いたら騒がしかった。なんかあったのか?

 

「鷹月さん、なんかあったのか?」

 

「あ、イチカ君おはよ~。なんかね隣のクラスに転校生が来るらしんだ。」

 

転校生?こんな時期に来るなんて珍しいな。

 

「兄さん、その転校生どうやら中国からくるそうですよ。」

 

中国か。あいつ元気にしてるかな。

 

「もしかして鈴ちゃんが来たりしたら驚きますね。」

 

「そうだな。あいつだったら弾たちに会いに行ってまた5人で遊びたいな。」

 

「ちょっといい?」

 

なんだ?教室の入り口から・・・。あいつは!

 

「えっとどちら様ですか?」

 

「あ、そうだった。あたし、隣の2組に転校してきた鳳鈴音って言うの。ここにイチカ・ラムゼイとマドカ・ミューゼルがいるって聞いたんだけど・・・・。」

 

やっぱり鈴だった。あいつはこっちに気づくと一気に駆け寄り

 

「久しぶり~マドカ。元気にしてた?」

 

「鈴ちゃんもお元気そうでよかったです。」

 

「それと、・・・このバカイチカーーーー!!」

 

「なっ、ちょっとまグヘッ!」

 

おれは鈴の左フックを受けそのまま後ろに倒れてしまいそうになった。

 

「いってぇーだろが鈴!」

 

「あんたが心配させたからでしょうが!」

 

「あのさ鈴ちゃん、もうすぐSHRだから昼休みになったら話さない?」

 

「そうね。こいつが今までどこにいたのか問いたださないといけないからね。それじゃ、あとでね。イチカ逃げちゃダメだからね!」

 

どこに逃げるんだよ。

 

「元気そうでした。」

 

「そうだな。」

 

「イッチー、大丈夫?」

 

そう言って本音が濡れたハンカチを渡してくれた。すごく有難かった。

 

「あぁ、大丈夫だ。あとハンカチ有難うな。」

 

「別にいいよ。けど今の子との関係話してね。」ゴゴゴゴ

 

本音の背後からかわいいリスが必死に威圧を放っているような感じが見えた。

 

「あぁ昼休みになったら本音たちにも話すよ。」

 

「分かった。それじゃ、また後でね~。」

 

さてと、いったい何から話せばいいのやら。

 

イチカside end




はい、鈴ちゃん登場。

朝の甘い雰囲気は書いててこれ甘いのかなと感じましたが、甘すぎるのはどうかなと思いましたしこれでいいかと思いました。

誤字等ありましたら報告お願いします。

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