全く関係ないですが、最近Angel Beatsを見て割と本気で泣きました。
「...転校生?」
朝登校したら舞子が項垂れながら俺に絡んできた。
「らしーよ。何か突然決まったことらしくてさ。生徒にゃ通知が遅れたんだと。」
...桐崎の時もそうだったがこいつは一体どっからそんな情報仕入れてくるんだ?
「しかもその転校生男なんだとよ。しかも噂によれば美男子!...マジテンション下がるわー。」
...ホント分かりやすく自分の欲望に忠実なやつだなこいつ。...そんな事言ってるからいつも宮本にボコられてるんだろうに。
「ふーん...私はちょっと楽しみだわ!同じ転校生だし。」
「...俺は転校生ってもんにいい思い出がないからなぁ...」
あー、確かに一条はそうだよなぁ。転校生が来た結果心の安らぐ場所が無くなったんだし、そもそもその転校生に開幕いきなりぶっ飛ばされたんだし。
「なんか言った?」
「何も言ってません。」
...だから一々怖いっすよ、桐崎さん...
「...はじめまして。鶫誠士郎と申します。どうぞよろしく。」
...
「きゃーーー!!どうしよう、すっごいイケメン~!!」
「モデルさん!?」
「顔ちっちゃーい!」
日原先生の案内で入ってきた転校生は確かに作り物のような中性的な整った顔立ちをしていた。確かに女子達が騒ぐのも納得できる...のだが、
(...何か違和感あるな...。)
その立ち姿...というか...何か分からないが違和感を感じた。舞子を見れば目を細めて何やら怪しげな視線を転校生に向けていた。まるで自分の想定と結果が食い違ったかのような...
「......!!つぐみ...!?」
俺が首をひねっていると唐突に桐崎が立ち上がった。って、え?知り合い?
「お嬢...!」
お嬢?何か聞き覚えがあるような...
「お久しぶりですお嬢ーー!!」
桐崎の反応に皆が呆然としている中、転校生がいきなり桐崎に抱きついた。
...は?
「...突然申し訳ありません。こちらも急だったもので...皆様も驚かせてしまわれたようで...。」
昼休み。クラスの騒ぎも収まり、普段桐崎と話す機会の多い、というより桐崎の家がギャングであることを知っているメンツが集まり転校生から事情を聞いていた。
「まぁそれはいいから。それより何で突然転校なのよ?」
「はい。それは丁度アメリカでの任務も終わり、クロード様と連絡を取ろうとしても繋がらず...やむを得ず日本に来てみれば逮捕されてしまったと聞いたので...。」
それを聞き、思わず頭を抱えてしまった。
あの人を通報したのは俺だぞ!?ヤバイ、もしかしたら俺復讐っつって殺されるんじゃ...。
「じゃあ何?クロードを助けようってこと?」
「いえ、それが...ボスにそう提案したところ、反省を促すためにもこのままにしておけと...」
「え?どういうこと?」
思わず転校生をガン見してしまった。反省?というか提案はしたのか...。
「何でもクロード様のお嬢が絡むとやり過ぎてしまう所にはボスも頭を悩ませていたようで...」
......
「なので、今回の1件はむしろいい薬になると...。」
...何かホント不憫だな...あの人...。
ありがとうございました。
正直結構ギリギリまで鶫を出そうかどうか悩んでました。