一応、最終話の「もうちょっとだけ続くんじゃ」の後あたりになります。
「準備はいいか」
「いいぞ~」
悟空達が帰る最終日。ブルマの知識はチートです。と言いたくなるほどであった。未知の星の技術を2週間ほどでものにするとか常識外れだろ?
まあ、目の下に隈を作ったブルマさんが、とりあえず宇宙船の完成を伝え、一段落し次第彼らは地球に帰る事になった。
なお、ブルマさんは宇宙船に戻って睡眠をとるそうだ。ごゆっくり。
で、その最終日を前に悟空から全部アリアリで、最後に一勝負しようぜという話になった。
「超サイヤ人に勝てるわけがないだろ」
「周りに迷惑かけないように、力セーブすっから」
との事だ。
一応、周囲にクリリンや御飯など観客(ほとんど人質)あり、海に浮かぶ小島が舞台という事で、今原作主人公に対峙している。
戦闘バカ…もとい、Z戦士の他にベジータや、ナメック星人の若者も見物に来ている。
「はーーーーーーー!!」
全身に気をめぐらせ、さらに体のギアを上げながら巨身の術。さすがに、新しい体でのぶっつけ本番よりも、安定して力が増していく。さらにパワー型変身。これもしっかり時間をかけて強化する。たぶん、フリーザとの戦いの時より全体的に1~2割くらい増しているはずだ。
…界王拳とかで倍々ゲームに慣れていると思うけど、全力出した一割上昇って、実はすごい事なんだからね。
「よし、いくぞ!」
「おう」
向こうは一瞬で超サイヤ人になる。うらやましすぎるだろ。
「どりゃあ!!」
ズドン!!
オレの突進からの渾身の一撃を受ける悟空。その衝撃で周囲の空気が揺れる。
…え?結果?
そんなの完敗に決まってるじゃないか。向こうがわざわざパワー勝負に付き合ってくれて、それで完敗。もう、超サイヤ人は規格外だね。
だが、それで一つ問題が出た。
われらがハブラレ小僧のベジータさんだ。
悟空の超サイヤ人を見てショックを受けたのか戦闘後。
ズドドドドド…!!
轟音に目を向けてみると、ベジータが宇宙船に乗って飛んで行った所だ。
直したフリーザの船である。
「あの野郎…」
悪態をつくクリリン。おいおい、主人公のナメック星永住フラグか?
…いやいや。
「宇宙船ならまだあったろ」
ギニュー特選隊の個人ポットだ。個人用だが全部で五つ。一人一個で何とかなるはずだ。
…
…
…あれ?
指を折って数える。
悟空、
御飯、
クリリン、
ピッコロ、
…
…
…
「なあ、地球人の女は?」
「「「あっ!?」」」
たしか、宇宙船を直して中で寝て…つまり、ベジータと宇宙でランデブーか。あれ?これってトランクスフラグなのか?
ひどい歴史の修正力だな。
まあ、こっちはこっちで問題がある。ギニュー特選隊のポットの操作方法がさっぱりわからないのだ。ベジ-タはいないし、地球語に翻訳した天才のブルマもいない。
とりあえず、これで移動した先の異星人に解読してもらったらどうかと提案。たしか、孫悟空が瞬間移動を覚えた星に行くはずだ。
他に方法もなく、彼らはそれでナメック星を立つ事となった。
「本当にお世話になりました」
「じゃあ、またな!」
最長老以下、みんなに見送られて彼らのポッドは飛び上がり、ナメック星から消えていった。
あれ?今誰か「またな?」って言わなかったか?