ナメック星人奮闘記   作:シムCM

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14話 新たなる脅威

それは、運命の中では小さな抵抗。巨大な水面に放たれた小さな小石。その小さな波紋は、まるで連鎖するように、いくつもの波紋を生んだ。

 

一つ。超元気玉によって、原作よりも疲弊したフリーザは、超サイヤ人との戦いで、より早く消耗した事。

 

一つ。その戦力差により、傍観者たちの心に余裕を生んだ。その余裕故に、ほんの少し彼らの動きは早く進み。

 

一つ。その余裕ゆえに、彼らは最悪の事態を想定する事を怠った。

 

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「フリーザ一味に殺された者たちを生き返らせてくれ!」

 

「みんなを安全な場所に移動させてくれ」

 

「フリーザと、オラの体力を回復させてくれ」

「バカな、何を考えておるんじゃ悟空」

「オラは、このフリーザの全力と戦ってみたい」

「しかし、危険すぎる」

「頼む

 

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目が覚めて、ふと気が付けば最長老様の家の横。周囲には無数のナメック星人+α。

そして、ナメック星破壊までカウントダウンが始まっていない。

地球に強制移動じゃなかったのか?

 

なぜ?WHY?

 

ネイルさん改めピッコロさんからの説明。

 

チックチックチック。ポーン!

 

オレの努力は無駄じゃなかった。バンザーイ!

&なに余計な事しているんだ主人公!!!!

 

ナメック星の死亡フラグがまだ折れてはいない!

 

「まずい!」

 

気をまとって飛び出す。

ピッコロ(ネイル)の制止の声を無視して速度を上げる。

 

「待て!ルンガ!!」

「放っておけ」

「ベジータ!?」

「あの程度の戦闘力では、足手まといにすらなれん。余波で弾き飛ばされるのが落ちだ…」

 

ナメック星人の超感覚でそこまで聞き取れた。ナイスフォローベジータ。でも、うちの村全滅させたお返しは絶対するからな。余裕があれば。

 

そんなことを考えつつ、意識を切り替える。

ヤバイヤバイ超ヤバイ。

オレの努力によりナメック星崩壊カウントダウンは避けられた。問題は、これは先送りにしただけなのだ。さらに悪化している事に、現段階でナメック星が破壊されると、ドラゴンボールの願いが変わったことで、原作にあった地球避難ができなくなり、文字通りナメック星人はナメック星と運命を共にする結末を迎える。

つまり、ナメック星人絶滅フラグ発生である。

 

生きるか死ぬかのゼロサムゲーム。

死後の世界から帰ってみたら、悪化したでゴザル!!

ってか、この状態でアボンしたら、ドラゴンボールで復活した全員が30分後に再び死ぬって話か!?あの世でもないぞ。こんな珍事件。

 

高速で飛ぶが、向かう先の常識はずれの戦闘の余波で、軌道修正を余儀なくされる。去り際にベジータの言っていた言葉がよみがえる。

確かに、俺の全力を出したところで、あの戦闘に巻き込まれたらひとたまりもない。確か、フリーザの最終形態とか、超サイヤ人の戦闘力は億単位だったはず。簡易計算してみても、オレの戦闘力は1000万にも届かないはずだ。(いろいろすれば超えるかもしれないがその程度だ)間違いなくお呼びではない。

それどころか、超サイヤ人の悟空が、フリーザ戦時に悟飯たちを避難させたことから、足手まといになる可能性すらある。瞬時に決着がつくほどの実力差はなかったはずだから、何かの弾みで戦闘結果がひっくり返る可能性だって十分あるはずだ。そうなれば、やっぱり終了フラグである。

 

「…これしかないか。」

 

熟考できる時間もないわけで、とりあえず出た無謀とも言える作戦を実行に移した。

 

 


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