この小説書き始めてから色ヒトモシ厳選し始めたんだけど色ヒトモシ♂は5体出たのに色違い♀一体も出ないんですけどおおおおおおおおおお
どういうことなの
俺がふみと名付けたヒトモシを引き取って数日、ふみは俺にべったりだった。
家でくつろいでいるときも、外出するときも、寝ているときもいっしょだ。
いっしょに寝ていて俺がトイレに起きたときは俺がいないことに気づいたふみが泣き出したときは驚いた。
…………いくらなついてくれていると言ってもそれからトイレの中までついてこようとするのは止めてほしい。
多分おんがえし撃たせたら最大威力が出るんじゃないかというようななつきっぷりであった。
いや、物理型シャンデラとかかつて聞いたことのないレベルで変態型なので覚えさせるつもりはさらさらないのだが。
おんがえしなら攻撃が低いことで有名なポッポにすらタイプ一致こみでは最終進化系のシャンデラでも火力で負けるほど攻撃が低いのだ。
まあ、シャンデラという種族の売りはそこそこの耐久や素早さと一般ポケモンの中では最強クラスの特攻なのだから攻撃が低くてもなんの問題もないのだが。
もちろんシャンデラの進化前であるヒトモシもシャンデラと同じく攻撃が低く特攻が高いのでふみの覚えていた威力の低い物理技であるおどろかすはうちにあった技マシンですぐに上書きしてしまった。
「いけっ! たいあたり!」
「負けるな! どくばりだ!」
天気がいいのでふみといっしょに散歩をしていると小さな子供達(俺も小さな子供なのだが)が公園でポケモンバトルをしていた。
戦っているのはたんぱんこぞうのポチエナとむしとりしょうねんのケムッソだ。
しばらく見ていたのだがなんというか微笑ましい。
本人達は真剣なのだろうが互いに攻撃技を出しあっているだけのバトルは殺伐とした前世の対戦環境を知っている身としては見ていて和む。
前世はなー…………ポイヒガッサ…………ステロあくびループ…………受けループ…………うっ頭が。
「やった! よくやったぞジョン!」
「わふっ!」
っと、バトルが終わっていたようだ。よく見るとたんぱんこぞうの方は見覚えがある。ハチの散歩仲間のジョンの飼い主だ。まあ特に仲が良い訳でもないのでどうということはないのだが。
そこで子供達の輪に1人少年がふえた。他の子供達よりも2つほど年上だろうか。なんだか生意気そうなその少年は偉そうな態度でジョンの飼い主に言った。
「おい、お前。さっきバトルしてただろ。おれも混ぜろよ」
「うん、いいよ」
なんだかまたバトルが始まるらしいので暇だし見てみるか。
「いけっ! ジョン!」
連戦だがきのみを食べ体力を回復させたポチエナが飛び出る。
その表情はやる気まんまんといった感じだ。
「やっちまえ! ザック!」
モンスターボールから出てきて対するポケモンは白い体毛に細長い体の四足歩行のポケモン。
マッスグマだ。
…………あ、これは。
「いけっ、ジョン! たいあたり!」
「ザック、ずつき!」
ポチエナが指示を受けマッスグマに突っ込むがマッスグマの方が速い。
ポチエナのたいあたりを余裕をもって避けるとその横っ腹にずつきを決めポチエナを吹き飛ばした。
ポチエナは当然戦闘不能マッスグマの勝ちだ。
「ああ! ジョン!」
「おれの勝ちだな」
まあ無理もない話だ。ポチエナはさっきケムッソと互角の戦いをしていた。
ケムッソというポケモンはレベル7でカラサリス、またはマユルドに分岐進化するポケモンである。ここで重要なのはレベル7で進化するという部分である。
つまりなにが言いたいのかと言うとあのケムッソはレベル6以下であろうということだ。
そのケムッソと互角ということはポチエナのジョンは高く見積もってもレベル一桁台後半。二桁レベルまでいっているということも無いだろう。
それに対しマッスグマはジグザグマの進化系だ。
進化系ということは当然レベルの最低値は進化レベルということになる。
マッスグマの進化レベルは20。つまりあのマッスグマのレベルは最低でも20あり、ポチエナの2倍以上のレベル差が存在する。
それをひっくり返して勝つことは難しいであろう。
その後も他の子供達にも勝負を挑んでいた。
子供達が出したポケモンは順番にエネコ、スバメ、ココドラだったがレベル差の暴力で蹴散らしていた。
どうやら話を聞いている限りでは少年の兄貴がポケモントレーナーらしくその控えのポケモンであるマッスグマを少年が世話をしているらしい。
うーん、スバメココドラと出てきたときはおっ! と思ったんだけどな。
スバメはずつきの一撃で沈み、ココドラは特性がんじょうで一撃は耐えたものの出した技はどろかけ。返しのきりさくで倒された。
スバメならきあいのたすきで耐えてからのがむしゃらでんこうせっかのコンボで攻撃技しかなければミュウツーでも倒せる。
かいがらのすずを持ったココドラならがんじょうで耐えてのがむしゃら→かいがらのすず発動でがんじょう復活→どくどくやすなあらしの定数ダメージ技で同じくチャンスがあった。
…………エネコ? エネコはえーっと…………たすきで耐えてからのメロメロボディいばる?
そんなことを考えているといつの間にか少年が俺の前まで来ていた。
「おい、お前もポケモン持ってんだな。他のやつはみんな倒したんだ。お前も勝負しろよ」
なんかバトルを申し込まれてしまった。
俺はいいんだけど戦うのはふみだろ。とりあえずふみに聞いてみるか。
「もし? もしぃ…………もしもし」
ふみは少し考えてから首を横にふった。
「うーん、うちの子も乗り気じゃないみたいだし止めとくよ」
「そんなこと言って、負けるのが怖いんだろ! お前のポケモン弱そうだしな」
…………は? なんだこのクソガキ俺のふみを馬鹿にしやがって、レベル50オーバーのハチ連れてきてボコしたろか。と思ったがそう言われたふみ本人は特に気にした様子もないのでここは俺が大人になって聞き流そう。
「ポケモンが弱虫なら飼い主も弱虫だな! やーい弱虫弱虫!」
「もしィッ…………! もしもしもしもし!!!」
なんかふみが急にキレだした。
「どうした、ふみ」
「もしッ! もしッ! もしッ!」
ご乱心だ。怒っているのも初めてみた。普段は温厚な優しい子なんだが…………
「もしかして俺が馬鹿にされたから怒ってるのか?」
「もし!」
ぴしっと俺を指差してきた。どうやらそうらしい。
自分を馬鹿にされても気にしないのに俺が馬鹿にされたら怒るなんて……
「お前はかわいいなぁ、ふみ」
「もしッ! もしッ!」
自分は怒っているから真面目にしてくれということだろうか。
「お前! 早くしろよ!」
急かす声が聞こえるが無視だ。
「お前戦うってことか、ふみ」
「もっし! もっし!」
やる気みたいだ。
「やっと戦う気になったみたいだがそんな弱そうなポケモンじゃにーちゃんのザックには勝てねーよ」
「ふみ、無理はしなくていいからな」
「もっし!」
公園の広場まで来て少年と俺は向き合っている。
…………俺はふみの方を見ているという方が正しいのだが。
「バトル開始だ! いけっ! ザック!」
「ほどほどに頑張れ、ふみ」
相手のマッスグマレベル20代だと思っていたがココドラ戦できりさくを使っていた。たしかきりさくはレベル30代で覚える技だったはずだ。レベル評価を上方修正しておこう。
対するふみのレベルは7。
だからと言って勝ち目が全く無いわけではないのだが。
その手がこれだ。
「ザック! きりさく!」
「ふみ、ちいさくなる!」
よしっ、一手浮いた。
タイプ相性を知らないのか、それともヒトモシのタイプを知らなかったのかは分からないがこれならいける。
「くそっ、いわくだき!」
「みがわりだ」
どうやらタイプ相性を知らない方だったらしい。
「なんで当たらないんだ! ずつき!」
「スモッグ」
スモッグなんて使ったの初めてなんだけどちゃんと毒になったみたいだ。
これでダメージソース確保。
しかしゴーストタイプに当たる技を持っていないのか?
「ミサイルばりだ!」
「もう一度ちぢめ!」
当たる技は持っていたか。
しかし今のふみは回避率4段階上昇。そうそう技は当たらない。
「当たるまでミサイルばり!」
「もう一回ちぢめ」
これで6段階。
しかしミサイルばりがあたっても。
「よしっ! 当たった!」
「ほのおのうず!」
虫技は炎ゴーストのふみには1/4。
このレベル差でもみがわり込みで耐えられる。
「ミサイルばりミサイルばりミサイルばり!!!」
「みがわり」
ふみにはちょうど持っていたオレンの実を持たせている。
普段は回復量が少ないオレンの実だがふみのレベルは7。10回復するだけでもみがわりを張る体力分くらいは回復する。
しばらくミサイルばりをふみが避け続けていると毒のダメージとほのおのうずのダメージでマッスグマが倒れた。
「ああああああああああ!! ザックうううううううう!!!」
「よく頑張ったなふみ」
「もっし! もっし!」
少年が悲痛な叫びをあげていたがそんなことよりレベル一桁でレベル30代のポケモンを倒す大金星をあげたふみを褒めてやろうとおもう。
ふみもほめてほめてと言わんばかりの表情だったので撫でて抱き上げてやった。
「くっそ! 覚えてやがれ!」
「帰ろっか、ふみ」
「もし!」
なんか言って走り去っていったがそんなことはどうでもいいのでふみを可愛がる作業を続けよう。
…………どくどくかおにびがほしいなぁ。