彼女の秘密を知った俺は逃げられない   作:whiterain

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あけましておめでとうございます!
そして申し訳ありませんwhiterainです。

本当なら昨日投稿予定だったのですが、様々な要因というとあれですがKeyさんが忙しくて絵が間に合わず今日になったというのが真実ですが。
あっ、別にKeyさんが悪いわけではないですよ?

編集しなかったのは自分のミスですし・・・

∑(; ̄□ ̄A アセアセ(忘れてたとはいえない)
ΣΣ( ̄◇ ̄;)!ハウッ!?  

次からは気を付けていきたいと思います。

では、テスト編の5話です。
後1話でテスト編は終わりかなぁー



6話 テストー5

そして、いよいよテスト当日を迎えた。

 

教室では、最後のテストに向けてラストスパートをかけるもの、普段通りに過ごす者

そして、諦めたようにしか見えない者。

 

『おい、足掻かなくて良いのかミスター?

 後の自由な時間が無くなるぞ』

 

「俺はな陽詩・・・正紀に俺に相応しい最高の技を教えてくれたんだ

 これがあれば赤点などあり得ない!」

 

「・・・っ!」

 

何かその教えてくれた正紀本人が笑いを堪えているようにしか見えないんだが・・・

 

『なぁ、ミスターお前騙されてないか?』

 

「そんなわけないだろ?

 なぁ、正紀?」

 

「あ・・・あぁ・・っ! そんな・・・こと・・・っ!

 あるわけ・・・ないじゃないか・・・っ!」

 

めっちゃ、顔に力入れて堪えてるけどな

どう考えても良からぬことを考えている顔をしている。

というか、こんな顔をしている正紀を疑わないミスターもヤバイとは思うが

 

俺の知ったことではないか

ミスターが赤点でも俺には何の問題も無い。

 

『さて、今更足掻いたところで大して変わるとも思わんしな』

 

「それは、間違いないな」

 

『収まったのか?』

 

「さて、何の事やら」

 

『俺には関係ないから構わないが・・・

 正紀も勉強しないのか?』

 

「俺はいつもしてない

 普段からやっておけば大丈夫だからな」

 

『俺はそこまでの余裕は無いな

 まぁ、でも今回はかなり良いとこ狙えるんじゃないかと思ってる』

 

「ほぅ、なかなか自信があるじゃないか?」

 

『まぁな』

 

これも天下の宮瀬様に教えて貰ったからだろう。

最初の時の記憶が無いのが未だに怖いのだが・・・

 

チラッと宮瀬の方を見れば、宮瀬も教科書やノートを見ている様子は無く、ブックカバーを着けた

単行本を読んでいた。

 

「あら? どうしましたか悠木さん?」

 

こちらの視線に気付いた宮瀬は本に栞を挟んで閉じた。

 

『いや、宮瀬は勉強しないのかなって思ってさ』

 

「嫌みに聞こえるかもしれませんが、テストは日々の努力を試す場所ですから

 ですので、必要なのは瀬戸際で足掻くことではなく、日々の努力なのです」

 

テストは日々の努力の積み重ねを発揮する場所。

わからなくは無いし、その通りだと思う。

 

でも、それ以上に

 

『おぉ、本当に嫌みに聞こえるぜ!』

 

「っ!!」

 

『ちょっ、お前』

 

いま、目だけガチで殺る気だった!

顔が一瞬だけ般若に変わってたって!

 

だけど仕方ないと思うんだ。

実際、いま宮瀬の発言を聞いた隣の頭良さそうに見える奴が歯ぎしりしてるし。

 

「やっぱり、そう聞こえましたか?」

 

小さく舌を出して、可愛く振る舞う宮瀬。

確かに可愛いとは思うんだ、さっきの般若が無ければ・・・

 

『いえ、その通りだと思います!

 テスト頑張りましょう!はい』

 

とりあえず、早々に話しを切り上げるに限る。

 

「はい、頑張りましょう」

 

そうして、前を向けば震える我がスマホ。

 

『うっ・・・』

 

送り主は当然宮瀬 祈

 

(後で覚えておきなさい)

 

何故、テスト前に不安を作らなければいけないのか

 

「みんな、チャイムなったらテスト始めるから準備してよー!」

 

我らがクラスではなく、絵里香のクラス担任たる若い美人先生が呼びかけしていた。

ちなみに美人先生というのは美人なわけではなく、名前が美人というだけである。

 

あっ、先生の容姿は可愛いよ?

 

 

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さてここからはテストを一部抜粋してお届けしよう。

 

1科目目 現代国語

 

漢字の読み方を答えなさい

 

良姫 

 

神生理

 

沖九風

 

琉絆空

 

『・・・・・・』

 

現代過ぎてわからない。

いや、むしろ何を思ってこれを出してきたのかわからない。

 

どのくらいいるのかわからないけど、この名前にあった人は名前の呼び方にも苦労するだろうし

子供も成長するにつれて苦しむと思う。

あくまでも俺の偏見だが・・・

 

良姫  らびん

 

神生理 かおり

 

沖九風 おるざ

 

琉絆空 るきあ

 

読めるわけねーよって!

 

 

 

2科目目 数学

 

「キター!俺の時代唸れ、俺のアポカリプス・ゼット一号!!

 

「水田、座りなさい」

 

横にいたミスターは立ち上がり、何かを手に高くそれを上に上げる。

 

「行け!アポカリプス・ゼット一号」

 

カラカラ 

 

「よし、およそ3と」

 

『お前の最高の技って鉛筆転がすことかよ!』

 

「悠木、静かに」

 

『あっ、すいません』

 

さすがに、あれには驚かされる。

何故、鉛筆転がしを選んだのか?

 

高校、数学で記号問題を除いたとして、数字が単体で出ることは余りない。

x=、y=ならあり得るが

 

今回の範囲で言うなんら因数分解がメインで来ていた。

 

因数分解において答えが3

 

『赤点1つ確定か・・・』

 

 

 

テスト3科目目 英語?

 

『おかしい・・・全くわからない』

 

宮瀬とあれだけの勉強をした(記憶はないけど)

なのに、このテストはわからない。

 

ひっそりと斜め後ろを見ると、宮瀬でさえ手が止まっていた。

 

 

Q モテパワーを集めるにはどうしたら良いか?

 

Q モテパワーが最も高いと思う人間は誰か?

 

Q マイケル先生がモテる理由は何か?

 

 

序盤から何を言っているかわからない。

試験日程の科目には英語と書いてある。

 

だが、このテストにモテについてと書かれているのは何故だろうか

 

せめて英語で出題されていれば・・・

いや、それでも全くわからないけど

 

『適当にラノベ知識を書くか』

 

 

こうして順調?にテスト日程は消化されていった。

 

 

 

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テストが全科目終了した日の放課後、最近通い慣れてきた教室に向かおうとする。

テスト期間は毎日毎日宮瀬に勉強を教わっていたが、初日だけは記憶がない。

何か恐ろしいモノを見た気はするのだが・・・

 

『さて、宮瀬も向かったよな・・・』

 

「陽詩くん帰ろう?」

 

帰る準備を終わらせた小豆が、こちらに寄ってくる。

 

「陽詩テストどうだったのよ?」

 

「今日で終わりだからな」

 

ついでに横からミスターと正紀も声を掛けてくる。

 

『むしろお前は何でそんなに明るくいられるんだ?

 どうせ赤点だろ?』

 

「陽詩こそ大丈夫だったのかよ?」

 

「陽詩くん大丈夫だった?」

 

『今回に限って言えば、間違いなく大丈夫だと思う

 むしろ過去最高成績を残せるな』

 

誰と何をした等は何も言えないが。

 

「陽詩くん、そんなに勉強したの?」

 

「そうだそうだ、お前いつも勉強したってたがが知れてるじゃないか!」

 

『あぁ・・・あの、なんていうか』

 

「ひ~な~た~・・・」

 

後ろからもたれ掛かってくるこの

 

『あぁ、良い感じ・・・』

 

思わず、素直な感想が漏れ出た。

 

「あっ、美夏ちゃん」

 

「それより、陽詩いま、お前」

 

『俺にはミスターが何を言ってるのかサッパリ分からんな』

 

俺はテストが終わって解放されると共に、恐らく終わりを迎えただろう美夏を慰めるべく背中を貸して

あげているだけだ。

そのタイミングでちょうど良く、スマホがなった。

 

「ひなたー!」

 

『どうしたんだよ!?』

 

「陽詩も赤点だよね?」

 

『いや、俺は大丈夫』

 

むしろ赤点取ったらあれだけ教えてくれた宮瀬に申し訳が無い。

というより、申し訳以前に恐らく明日の朝日が拝めなくなる。

 

「陽詩の裏切りものー!」

 

「安心しろ、俺も仲間だ!」

 

「俺は勿論平気だ」

 

「ミスター君が仲間でも嬉しくないよ~!

 正紀も裏切りものだー!」

 

「・・・・・・美夏ちゃん?」

 

小豆が顔をうつむかせて、美夏の名前を呼びかける。

 

『美夏、覚悟決めるか・・・逃げるかだな、おすすめしないけど』

 

こうなった小豆は、恐らく逃がしてくれないし、ニコニコした笑顔のまま長時間付き合ってくれるだろう(経験談)

 

「陽詩、助けて!」

 

『おっと、メールだ』

 

後ろにいる美夏を何をとは言わない惜しみつつも引きはがし、スマホを取り出す。

巻き込まれる前に逃げるに限るし。

 

[何をやっているんですか?

 早く来てください!暇です]

 

というか本当に宮瀬からの催促が届いていた。。

まぁ、お世話になったばかりだし、テスト終わっていきなり邪険には扱えないよな。

 

別に美夏に巻き込まれたくないから誘いに応じる訳じゃない。

 

『悪い、ちょっと用事入った』

 

「おっと、俺もそろそろ部活に行くかなぁ」

 

「絵里香が待ってるな」

 

そう言い、俺とミスター、正紀の3人はは巻き込まれるに教室から退散した。

後ろから、美夏の悲鳴が聞こえたが気のせいだろう。

 

 

『正紀、ミスターの鉛筆は?』

 

「最高に面白かった」

 

「正紀のおかげで数学は回避確定だからな」

 

『「・・・・・・・・っ!」』

 

知らぬが仏。

というか教えた本人が本番になっても止めない辺りが凄い。

 

『ミスター、とりあえずバド部の方には謝っておけよ』

 

「そうだな、俺からも奮闘だけは伝えておこう」

 

正確には一番奮闘したのは鉛筆である。

 

「? あぁ、バド部1の秀才ということが分かってモテモテになり、俺目当て女の子が部活の邪魔して

 すいませんということか!」

 

『よく、そこまで浮かんだな!?』

 

「っ!す、素晴らしいと・・っ!思うぞ・・」

 

ここまで妄想されるとさすがにドン引きだ。

ここに女の子が居なかったことが唯一の救いであるところ。

 

『おっと、俺も用事あるからここで・・・ミスター』

 

「何だ?」

 

『悪いのは正紀もだが、お前の頭だ・・・』

 

これが結論である。

とりあえずミスターは追試がクリアされるまで部活には行けないだろう。

 

行けるのはいつになることか・・・・

 

 

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2人と別れ、その先にある人気の無い教室を空けると、中にいつも通りに窓際の椅子に座り本を読むマフラーを着けた少女。

 

マフラー少女宮瀬はこちらに気づくと、読んでいた本を閉じこちらに身体を向けた。

 

「遅い」

 

『悪い、ちょっと友達と話しててな』

 

「余計なことは言ってないわよね?」

 

まだ、宮瀬からの信頼は得られていない。

人間簡単に信用してはいけないとは思うが、俺が宮瀬のことを話したって特に得も無いし

むしろ、1人の信頼を失うし、宮瀬からの仕返しも怖いからしないのだが・・・

 

『テストであれだけお世話になったのに、裏切るような真似はしないって』

 

「まぁ、それなら良いけど・・・

 テストはどうだったの?」

 

『宮瀬のおかげで助かったよ

 初日の英語と言って良いのかわからないテスト以外は・・・』

 

「あれは英語、いや勉学とは言わないのよ・・・」

 

宮瀬もあれは解けなかったのだろう。

というより、あんな問題を解けるのは変態だけだ。

 

『とりあえず、あれは除けば大丈夫だった』

 

「じゃ、次は私のお願いを聞いてもらう番ね」

 

『了解、ちゃんとお礼させてもらうよ

 で、何をすれば良いんだ?』

 

テスト期間もあれだけお世話になって、さすがに恩返しはしないといけないだろう。

 

「私と一緒に買い物やゲームセンターに行くわよ」

 

『それはデートのお誘いか?』

 

わざわざ、俺と行く理由が浮かばない。

むしろ、普段から仲が良いのならともかくそんな関係の無い2人が2人で買い物やゲームセンターに居たら

それこそ噂の的になるだろう。

 

「そ、そんな訳ないじゃない!バカなの!?潰しますよ!」

 

宮瀬が顔を赤くしてまくし立てる。

冗談なのに、そんな過剰に反応されても困る。

 

全く気にせず、あぁ、そうですねとか流されるのも嫌だが・・・

 

『なら、どういうことさ?』

 

「ゲームセンターは単純に1人では行きにくいだけ

 買い物に関しては私も買い難い物があるだけよ・・・」

 

『ゲーセンはまぁ、女の子1人じゃ入りにくいか

 買いにくい物って何さ?』

 

「・・・」

 

『いや聞こえない』

 

「ギャルゲー・・・よ」

 

『・・・』

 

空気が凍った。

宮瀬がオタクであることは知っていたが、ギャルゲーもやるのか。

いや、本当にギャルゲーだけなら良いのだけど

その一歩先まで手を出してる気がするが。

 

女の子はさすがに、それは買い難いのか?

いや、でも女の子でもギャルゲーをやっている人も実際いるわけだし

少なくとも乙女ゲームやる男よりはいると思う。

 

百合?薔薇?そこは関知しない範囲です!

 

「悪い?」

 

『いや、悪くはねーよ

 でもさ、俺が宮瀬と初めて会った時の格好でなら大丈夫じゃないのか?』

 

「気持ちの問題よ・・・

 あの格好でも女の子ってことだけは分かるじゃない?

 それに、男性店員に見られるのは嫌だし・・・女性店員に見られるのは恥ずかしいじゃない」

 

『なら、密林さんとかの通販は?』

 

「家族には隠しているの」

 

まぁ、宮瀬は家でも隠さなきゃならないってことか。

それは大変そうだな。

 

「あっ、ギャルゲーとかだけよ?

 さすがにラノベとかは隠してないわ」

 

『あっ、そういうことか

 まぁ、それだったらわかるが・・・それで、俺が着いていって何をすれば良いんだ?』

 

「私の変わりにレジに持って行ってくれれば」

 

つまり変わりに買ってきてくれということか・・・

まぁ、自分も買うことがあるから別に苦でも無いし。これで勉強教えてもらった恩を返せると思ったら

別に良いかな

 

『まぁ、それくらいなら良いか』

 

「それじゃあ、早速今週末に!」

 

『お、おう』

 

宮瀬の純粋に嬉しそうに笑う顔は初めて見たかも知れない。

正直、こっちが恥ずかしかった。

 

さて、これでテストで赤点取ったから再試で行けませんとは言えないな

 

 

 




あけましておめでとうございます!

Keyです!

また年も明けてしまいましたね〜。
一年が経つのって早いですね……(^-^;

とりあえず今回の挿絵ですが申し訳ありませんでした。
4名しか描くことが出来なかったので出来次第載せていこうと思います!!

悠木陽詩

【挿絵表示】


宮瀬 祈

【挿絵表示】


杉谷正紀

【挿絵表示】


水田翔一(ミスター)

【挿絵表示】


次回についてはまだ打ち合わせが出来ていないので未定です!楽しみにしていてください
それでは皆さんまた会いましょう!」

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