進撃の巨人?ああ全裸のおっさんが駆逐されるやつね   作:小野芋子

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最初の方は少しいつもとは変えてみました。


戦わなければ生き残れない(なお主人公はなぜか勝負を挑んで貰えない模様)

隊列を組んで並ぶ少年少女達は、まだ幼さを残しながらも確かな覚悟を持った眼差しでただひたすらに前を見据えていた。

 

しかし、キース・シャーディスには個々の覚悟の差が目に見えてわかる。

端的に言えば、文字通り命を賭けているかどうかの差だ。

形だけ装っていても何処かで『自分なら』と、甘い考えを持っていることに気づかぬほど彼の目は節穴では無い。

だからこそ彼が否定するのだ。夢見がちな子供に確かな現実を教えるために、何処までも残酷なこの世界が無垢な少年少女を殺す前に。

 

「只今より、第104期訓練兵団の入団式を行う!!私が運悪く貴様らを監督することになったキース・シャーディスだ!!」

 

 

 

 

 

「あの恫喝には一体何の意味が?」

 

前を歩く身なりの良い教官に対して、若い男性が声をかける。

その視線の先には質問をされた少年が、声を張り上げて返す姿が映っている。

 

「通過儀礼さ。過去の自分を否定し真っさらな状態から兵士に適した人材を育成するために必要な過程さ」

 

その意味を正しく理解する教官が答えを返すが、青年の疑惑はますます深まる。

 

「何も言われていない者がいるようですが」

 

今もキースは金髪の目立つ背の低い少女を一瞥だけして通過していった。必要な過程であるのなら全ての志願者に対して恫喝を行うのは当然のはずでは無いのか?そう言う疑問が青年にはあったのだ。

 

「既に通過儀礼を終えた者には必要ない。恐らく2年前の地獄を見てきた者だろう。面構えが違う」

 

言われて青年は見てみる。成る程確かに周りとは何処か違う雰囲気を持っている。うまく言葉では表現できないが、恐らく既に訓練を終えた青年ですら持っていない確かな覚悟だ。

 

(だがそれより)

 

教官はその経験から1人の男を注視していた。

身長は180前後と高め、白い髪が特徴の目つきの鋭い男。他のどの志願者よりも強い覚悟を抱いた目を持って、目の前を通過したキース・シャーディスすら鋭く睨んだ青年。

 

(あれは大物になるな)

 

確かな確信を持って教官はそう信じて疑わなかった。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

月 日

 

今日から始まる楽しい楽しい訓練兵生活。

 

昼の暑い時間帯に外で入学式を行うその豪胆っぷりにはイラっときたが、まあ初日で問題を起こしてブラックノートに記録されるのも癪なんでなるべく目立たないようにしておいた。

 

右端から順番、というわけではないが指示された少年、少女から順番に自己紹介をしているのを見て、やべえ緊張するわ〜とか思ってたら目の前を素通りされた。おい、人の緊張返せコラ。

この挨拶でクラスの立ち位置決まるんだぞハゲ!!俺の覚悟を返せ!!コミュ障なりに頑張ろうと腹くくってたんだぞ!!

ってか、どっかで見たことあるハゲだったな。いや、正直心当たりはあるし名前も一致してるから多分合ってると思うんだけど………2年でハゲるか?

正直微妙。前髪が後退してるとか、頭皮が薄くなってるとかならまだ理解も納得もいくが、全ての毛根とサヨナラバイバイするかと聞かれたら自信がない。三本くらいとはズッ友であっても良いはずだしな。

 

あと、一名が芋食って走ってた。正直何が何だか分からない。

調査兵団って基本変なやつ多かったけどああいうパターンのやつはいなかったからな。強いて言えばハンジさんタイプだろうか?どうでも良いね、どうせ関わらないし。つうか関わりたくない。

 

他にも食堂でイザベルと食事を楽しんでいたらガタガタとうるさいガキどもがいたがあいつらとも関わりたくない。なんせ俺はここに集団行動を学びにきたのだ。空気になるために来たんだ。窒素、酸素くらいなら良いが、二酸化炭素、いや、下手すりゃアルゴンに該当しそうな奴らと絡むのなんて御免被る。

 

ってか何を思ってお偉いさんは14、5才から訓練兵になれるようにしたんだろ?その年ってアレだよね、中二病にかかる時期だよね?俺には特別な力がとか言い出す時期だよね?絶対まともに訓練できねえよ!!巨人なんて我がダークシャドウで消し炭にしてやるとか思ってる子絶対いるよ!!ってかエレンって呼ばれてた奴絶対患ってるよ!!何が『巨人なんて大したことねえよ』だよ、調査兵団の熟練でもやられる時はやられるんだからな?

 

まあ日記で何を言おうと無意味だけどね!!ええそうですよ、みんなの前では何も言えないチキン野郎ですがそれが何か?

 

あと、部屋の前にイザベルがいそうな気配がするけどそれは何故?いないよね?気のせいだよね?取り敢えず確認だけしていなかったら日記をかっこいい言葉で締めくくろう。よし、じゃあ見てくるか。

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

2日目の立体起動の適正テスト。

両側の腰にロープを繋いでぶらさがるだけの内容としてはシンプルなものだが、逆に言えばそれすら出来ないものは一切の慈悲なく開拓地に引き戻される。志願者たちが正式に訓練を受けるために最低限必要な力とも言える。

 

「あれを見てみろ、一切のブレがない」

 

そう言って教官が指差すのは1人の少女、感情が表に出にくいのか、無表情ではあるがこの適正テストで既に他を大きく突き放す才能の片鱗を見せつけていた。

 

「あの…では彼らは?」

 

視線の先には頭を下にしてぶら下がっている2人の少年。1人は黒髪の猫目な少年、もう1人は白髪で目つきの鋭い男。

 

「人並み以上に出来る事もあれば人並み以下にしか出来ない事もある」

 

そう言いながらも教官の表情は晴れない。黒髪の少年は、まあいい。才能が無かっただけだと理解できる。しかし白髪の男はどうだ、昨日見せた迫力はなりを潜め、まるで静かだ。

周りの嘲笑の声に耳を貸さず、何かをなさんとする姿にはいっそ恐怖すら感じる。

 

「なっ!!」

 

そして彼の勘は当たった。

 

体のあらゆる筋肉を総動員した男は逆再生のごとく体勢を立て直したのだ。それも一度ではなく、2度、3度と。

そしてそれを見て声を失ったのは他の訓練兵も同じだ。中には自分たちとは大きく違う才能を見せつけられ心が折れたものもいるかもしれない。

それ程までに周囲との差は歴然であった。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

月 日

 

 

楽しかった。只々そう思う。

 

この世界には娯楽が少ないことは知っていたが、公園も無くて驚いたのはよく記憶に残っている。

当然だ、テレビゲームの類もないこの世界で公園が無いとか、じゃあガキは何処で遊べばいいんだっていう話だ。まさか鬼ごっこ一辺倒というわけにもいかねえのにこの世界の大人たちは何考えてんだろ?

 

まあ今日ブランコがあるのがしれたから良かったけど。

いや、正しくは違うな。あれはどちらかと言えばブランコと鉄棒を組み合わせたようなものだった。

それで久々に逆上がりしたけど、手を使わない逆上がりっていうのも斬新で面白いね。ってかなんで他の奴らはぶら下がってただけなんだろう?中には必死こいてぶら下がってた奴とかもいたけど、何あれギャグ?シュールすぎて正直笑えなかったんだが。

 

ん?誰か来た?

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

「姿勢制御のコツを教えてくれないか?」

 

人が日記を書いている最中にそう尋ねて来たのはエレン・イエーガー、とその付き添いのアルミン・アルレルトだっけ?

どうでもいいけど、日記の内容覗いて無いよね?俺にとっての気がかりはそれなんだけど。え?覗かれていた場合?記憶刈り取りますが何か?

ってかイエーガーってもしかしてグリシャさんの知り合い?だとしたら無視しにくいんだが。

 

「お前の父親、グリシャ・イエーガーか?」

 

「っ!!どうして…それを!!?」

 

あっ、ビンゴでした。ちょっとした知り合いってだけだからそんなに驚かなくてもいいよ?

 

「あの人には、世話になった」

 

主に言語的なものでね。恥ずかしいから言わないけど。

やべえ今更ながらあの日を思い出して涙出て来た。だって出会ってなかったらこんな会話をする事も出来ないんだからな………感慨深い。

 

「……お前、もしかして…」

 

え?知ってた?もしかしてグリシャさん自宅で俺の恥を広めてた?

だとしたらちょっとお話しないといけませんね。地下街流のお話をね。

 

「エレン、彼にも家庭の事情があるんだ。これ以上は…」

「そうだな。……悪りぃ、変な詮索しちまった」

 

やめろ、謝られるとなんか余計虚しくなんだろ。ってか家庭の事情言うな。あくまで俺個人の問題だから。

 

「話は戻すが、姿勢制御か。悪いができるアドバイスは無い、ベルトに問題があるのかもしれねえし、項目に乗ってないところも含めて調べてみろ」

 

ってか整備項目見たけど、あれ絶対に足りないと思う。俺とかリヴァインとかが本気で立体起動したらたまに訳わかんないところとか普通に壊れるし。

この前なんて限界突破したスピード出してたら真っ二つに割れたしな。

壁内での練習中だったから特に問題なかったけど、めっさ怒られた。死んじゃうかと思ったと泣きながら抱きついて来たイザベルは凄え可愛かったな。なんならもう一回見たくて同じ過ち繰り返しかけたわ。やらなかったけどね!!ってか最近は俺の暴走(不本意)を止める為なのかイザベルが付きっ切りなんだよな。最高だね!!

 

話は戻すが、ぶっ壊れたり不調になった際に整備項目を増やせってエルヴィンに言いに言ったら(もちろんリヴァインがね)大抵は苦笑いで返される。あと、隣でハンジが爆笑してる。解せぬ。

 

「ありがとう。参考になった」

 

「別に」

 

完全に存在を忘れていたエレンからの突然の感謝の言葉に思わずツンデレのテンプレみたいに返しちまった。

デレる気はないよ?だってお前と馬面は俺の中の絶対に関わっちゃいけないノートに名前刻んであるから。あとゴリラ。あいつはあれだ、油断したらケツを狙われそう。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

ちょっと色々あったがまあ別にいいだろう。

明日から本格的なのが始まるらしいし、今日はもう寝よう。

それと俺の布団の中にいる赤い髪の女の子はきっと妖精さんだから無視だ。

おいそこの老けづら!!見てんじゃねえよ!!言っとくけど指一本でも触れやがったら俺のブレードが火を噴くからな(比喩にあらず)

 

 

 

 

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月 日

 

訓練が始まってから大分経つけどやっぱりアレだね、対人格闘術って最高だね。

 

だって合法的に女の子と密着できるしね。ただあまり女の子とばかりやり過ぎるとなぜかイザベルの蹴りが炸裂するので注意が必要だ。

いや、マジであの蹴りは洒落にならん。何度かやりあったアニの蹴りに匹敵するものだった。ってかこの世界って女子が強すぎじゃね?

ミカサとか人間やめてるし、アニの蹴りとか岩とか砕きそうだし、サシャは野生動物だし、クリスタとイザベルは天使だし。

 

あれ?人間は?

 

まあみんな綺麗どころ揃いだから眼福なんですけどね。

 

 

月 日

 

死ぬ。

 

何あれ?なんであのゴリラはアニを挑発したの?ドラミングか?威嚇行為なのか?

ってか挑発しといて一瞬で負けてんじゃねえよ!!お蔭で全く関係ない俺まで巻き込まれたじゃねえか!!冗談抜きで砕けるところだったわ!!アニさん俺に対して割と容赦無いんだよ!!

 

やっぱりアレかな?初めて対峙した時に手加減してあげますねって紳士ぶったのがいけなかったのかな?

いやだって俺が本気出したらまともにやり合えるのリヴァインくらいだし。以前2m級相手に素手でやりあって勝ったし。いや、まああれは民家内をイザベルと一緒に調べてた時に急に襲って来たあいつが悪いんだけどね。しかも俺ではなく真っ先にイザベルを襲おうとしやがって、ブチ切れて蹴りで顔面吹き飛ばしてやったよ。

 

まあそんなわけで俺の本気は想像以上にヤバいからそういう意味合いも込めて手加減すると言ったのに、何が癇に障ったのか全ての攻撃が確実に俺の意識を刈り取る威力で攻撃して来てたんだよね。

か弱い乙女宣言との矛盾が半端じゃ無い。

乙女は蹴りなんて放ちませんよ?え?それとこれとは別?デスヨネー

せめて手加減くらいして?俺って女子と密着する趣味はあるけど暴力を振るう趣味はないからね?

 

このあとめちゃくちゃ対人格闘した

 

 

 

月 日

 

最近アニかミカサとしか対人格闘術をやっていない。

イザベルとは俺がやりたくないので断ってる。天使とは敵対したくもないのだ。

ってか割とマジで男子かかって来いよ。女子相手だと手加減しか出来ないから割とストレス溜まってるんだよ。いいの?言っとくけどそのストレス全部立体起動訓練で発散してもいいんだよ?

その場合お前ら1ポイントも取れねえからな?発見した巨人の模型の首全部取れてるからな?いいの?マジでやっちゃうよ?どんだけ頑張ってもポイントが貰えない俺が妨害しちゃうよ?立体起動してたらたまにブレードが飛んでくるようにしてやるよ?

 

 

 

 

 

月 日

 

屍を築き上げてやったぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

模型のな

 

 

 

 

 

月 日

 

今日から俺だけ模型狩りが禁止された。チッ

別に良いけど。どうせあんな止まってるだけの模型なんて何体狩ったって無意味だし。それなら立体起動での行動スピードあげたり、より少量のガスで最大限の動きができるように練習したりする方がよっぽど有意義だしね。

 

そして今日も今日とてアニと対人格闘です。

ただ暴力を振るうだけの俺やリヴァインとは違い技を使って闘うアニは色々と勉強にはなるのだが、普通にしんどい。

最近では日本の柔道を見せてやるぜ!!と意気込んでいるのだが俺に柔道の経験は体育でしかないので多分無理だ。

一回ゴリラ相手に背負い投げして、手を離すタイミングが分からず鉛直方向に投げたしな。あと、落ちて来たところを正拳突きしようとしたらなぜかベルリンガに止められた。解せぬ。俺はただ暴漢に鉄拳制裁を加えようとしただけなのに……。

 

 

 

 

月 日

 

座学の時って大抵がイザベルの隣なんだが、あの子勉強が嫌いだからすぐ眠気に襲われるんだよね。

 

何が言いたいかっていうとだ、俺の肩を枕に眠るのやめてくれませんかね?

いや、別に良いんだよ?けどそういう事されちゃったら俺の理性がゴリゴリ削られるんだよね、あと、イザベルを起こすなり注意なりをしようとする教官をリヴァイン直伝の睨みで黙らせてるから教官の評価もゴリゴリ削られてるんだよね。まあ後者は割と本気でどうでも良いけど。

それとハンナ、フランツ、てめえら前の席でいちゃついてんじゃねえぞ!!ぶっ飛ばすぞゴラア!!

 

 

追記

本気の殺気放ったら授業してた教官が気絶した 教官ェ

 

 

 

 

月 日

 

集団行動を学ぶために訓練兵になったのにあんまり集団行動してない件について

 

一応兵法?だっけで荷物を持って集団持久走みたいなことはしているがあれも最後には俺の独壇場っていうか、1人だけトップをひた走るようなことになっている為正直集団行動かと言われたら微妙だ。

ってか持久力が大切なのは分かるけど壁外じゃほぼ無意味だぞ?まあ全員が全員調査兵団を目指してるわけじゃ無いだろうけど。

前回の壁外調査でもイザベルが馬に逃げられた時は思わず半径100m圏内の巨人を全て八つ裂きにしたしな。自分で言っておいてなんだが意味分かんねえな。

まあその後、イザベルを後ろに乗せて帰ってきたんだが、その……ね。意外にある女の子特有のアレがですね、当たるんですよね。

役得ですね。ハハッ!!

 

あと今日の対人格闘訓練、相手が機嫌の悪いミカサで死にそうだった。

頼むからエレンは女子と組まないで欲しい。主に俺が死ぬ。久々に本気出しそうになった。ってかちょっと出した。お蔭で勝ったけど視線が痛いです。

まあ立体起動装置なしで立体起動したし仕方ないか。けどあれは絶対にミカサが悪い。短刀とる訓練なのに首とりに来たし。どこの暗殺一家だよ。

 

それと勝利の余韻に浸ってたらイザベルにタックル食らった。正しくは抱き着いただけだけど無防備なところで抱きつかれたら対応できないからやめて欲しい。いや、これが仮に知らないやつだったら一撃で頭蓋骨破壊できる蹴りを叩き込んでるけどね。

 

 

 

 

月 日

 

今更だけど俺とイザベルが調査兵団だということはまるで知られていない。俺はともかくイザベルなら『調査兵団に現れた天使』とかで知られてそうなのに不思議なもんだ。

まあ仮に記事にしようものなら多分俺かリヴァインが新聞記者を叩きのめしてると思うけど。

世間の下衆な豚どもにはウチの天使を見る権利すら無いんだよ。

そう言えば今日訓練が休みだったから調査兵団の基地にイザベルと向かったんだが、新しい天使候補がいたな。

まあ当の本人、名前はペトラだっけ?はリヴァインにお熱なようだったけどね。リヴァインに目をつけるとは、なかなか見る目があるじゃねえか。

 

それと俺のことも知っていたようで握手を強請られた。

いやあモテるって辛いなあ。何度も言うけどペトラさんリヴァインにお熱なようだけど。

 

あと、イザベルちゃん?帰り道腕組むのはやめて欲しかったね。だいぶ目立ってたよ?ああ、もしかしてナンパを避ける為?だったら別に腕を組まなくても俺が睨みきかせてたら一発だったよ?

 

 

 

 

月 日

 

長きに渡った訓練もあと数日で終わるらしい。最後の追い込みなのか、心なしか普段よりも訓練が厳しくなってるような気がする。

そんなわけで全員が全力を尽くしているのだが、今日は本気で死にかけた。

 

事の始まりはそう、アニがエレンに寝技をかけたのがきっかけだと思う。

目ざとくもそれを見つけたミカサがそちらにゴリラを投げ飛ばし………え?投げ飛ばした?今更だけどあの子投げ飛ばしたの!?最近の子って人間辞めすぎじゃね?

 

話は戻すが、そんな感じでアニとエレンの密着状態を止めたミカサだが、さすがに怒ったのかアニがすぐに臨戦態勢をとったのだ。

お互いに短刀も持たずに、だ。どう考えてもただの喧嘩だね。

まあそう言うわけで流石にこの時期に喧嘩はまずいだろうと急いで止めに行ったら何故か始まった2対1のデスマッチ。当然ながら1は俺だ。

マジでなんでデスマッチになったんだろ?ってか2人でかかってくるとか意外に仲良いんですね。あれかな?共通の敵がいれば人は結託するってことかな?誰が敵だコラ!!

 

 

っで出せる全てを出し尽くして戦ったら紙一重で勝利出来た。女の子相手だからってなるべく関節技とか、アニから教わった技とかしてたけどメチャクチャきつかった。ってかあの子ら本気で容赦無かったんだけど。仲間だよね?同じ苦しみを味わった仲間だよね?俺なんか恨み買うようなことした?

 

 

 

 

 

月 日

 

訓練しゅーりょー!!!

 

順位は1位から順番にミカサ、ゴリラ、ベロベロト、アニ、エレン、馬面、マルちゃん、チビ、野生児、天使だった。

こうして見るとなんか人間が少ないような気がするけどまあ気にしたら負けだな。

 

順位が発表された際に驚きの声と、俺を見る視線が凄かったけどなんでだろ?俺が10位以内に入らなかったことに驚いてるのか?

そもそも俺は採点対象外だし、そうでなくとも立体起動じゃ1年目の途中から1人だけハブにされてたし、座学じゃ基本教官睨んでただけだし、対人格闘訓練はそもそも点数低いしで、全体で見ればそこまでおかしなもんでも無いと思うんだが?ってかこうして文字で見てみるととんでも無いなおい。完全に体育だけ参加するヤンキーじゃねえか。

あながち間違って無いのがもどかしいな。

 

その後みんなで飯食ってワイワイしてたけどやっぱりエレンと馬面がやらかしやがった。

あと数秒喧しかったら気絶させてた自信がある。

 

それと今日はどうもイザベルの調子が悪かったので熱測って見たら結構高熱だったので急いで調査兵団にある保健室的なところへ連れて行った。どうせ明日からまた調査兵団に戻るし構わないだろう。

まあ明日ある壁外調査は行かないけどね。

 

って言ったらエルヴィンに怒られたがリヴァインとファーランが味方してくれたのでなんとか意見を押し通すことができた。流石に俺の個人的な理由では皆が納得しないので適当に言い訳してくれるとのこと、いやあいい上司を持ったね。

あと、味方をしてくれた際の彼らの口が悪かったのはまあ仕方のないことだろう。地下街組はイザベルが絡むと途端に沸点が低くなってしまうのだ。

 

そう言えば地下街にいた頃イザベル誘拐を目論んだ連中に地獄を見せたことがあったっけ?確かその親玉が貴族とかなんとかだったけど俺とリヴァインで乗り込んで焼き払ったんだっけ?正直怒りで覚えてないが、まあそれほどイザベルは俺たちにとって大切だと言うことだ。

 

もし仮に命を狙おうものならそれこそ、俺かリヴァインがそいつを殺してしまうくらいには……ね。

 

 

 

 





主人公壁内に残る。
付け加えれば壁内にはイザベルがいるためさらにパワーアップして無双します。
あと、主人公は本気を出した時とブチ切れたときじゃ戦闘能力が大きく異なります。まあ基本主人公がブチ切れる時は地下街組に何かあった時か寝不足か神へのストレスしか無いんですけどね。

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