進撃の巨人?ああ全裸のおっさんが駆逐されるやつね   作:小野芋子

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お久しぶりですね。
皆様は覚えておいででしょうか?因みに自分は忘れていたので誤字修正がてら見直してニヤニヤしてました。





本編前に閑話
ーリヴァイ、受難の日々ー

ー初日ー
主「リヴァイン!」
リヴァイ「ああ?」

ー2日目ー
主「リヴァイン!」
リ「チッ」

ー5日目ー
主「リヴァイン」
リ「………」

ー1週間後ー
主「リヴァイン」
リ「何だ?」
イザベル「リヴァイン!!」
リ「どうしたイザベル?」
ファーラン「リヴァイン」
リ「殺すぞ?」
ファ「デスヨネー」


二千年後の自分へ、彼女できましたか?

月 日

この世界に来てから大体一年近くが経過した。

初めこそ前も後ろも、言葉も分からない俺であったが、今となってはこの世界にこの人ありと謳われるほどの人気者となり、会話をすれば常に人を笑顔にし、武器を持たせれば人類を守る最強の砦と………嘘である。

 

なんかあれだな?俺しか読まないし、ってか俺しか読めない日記だけどこうやって自伝っていうか中二病チックなことを書いていると猛烈に死にたくなるな。

まあ死ぬ気はさらさらないけどね?

 

っとまあ冗談はさておき、最近忙しくてろくに書けていなかったからそのぶんも合わせて書いていこうと思う。

 

1番はやはり俺の言語能力上達に関してだろう。ほんと、イエーガーさんさまさまだ。おかげで大分理解できるようになった。

まあ、日本人的あるあるなんだが、異国の言葉を使うときはまず言いたいことを考えて、そのあと異国での正しい文法を頭の中で反芻して、そのあと漸く会話するという行程がどうしても必要な為、結局会話に参加できてることは少ない。

それに加え相手が早口すぎて未だにまともな会話をしたことは無い。

したいんだよ?本当は会話に飢えてるんだよ?けどしょうがないじゃん!!やりたいからって出来るんだったら人は何だって出来るだろ!?

 

話が逸れたな、まあ『英検取れたから僕アメリカで留学しても余裕です』の典型的なやつだと思っていればいい。ほんと、型にはまった英語喋れたくらいでなんでコミュニケーションも取れると思ってたんだろあのリア充(笑)?出来るわけねえだろ?アメリカ人のコミュ力舐めんなよ?(偏見)

 

話を戻そう

次に、俺はこの世界について色々学ぶことが出来た。何とこの世界はあの変態ヤク中キモ豚どもの手によって割と危険な状況にあるらしい。

え?壁があるから大丈夫だろって?俺も同じこと言ったらイエーガーさんが『だめだ!!いつまでも壁を信頼していてはならない!!』と、やたらと切羽詰まった感じで言ってきたのだ。

流石にビビった。

ビビりすぎて手に持ってたコップが粉砕した。因みに破片で手が傷つくようなことは無かった。やだ、俺の体人間辞めすぎ。

まあ、どのみちイザベルの精神衛生上よろしく無いあいつらは、既に俺のブラックリストに載っているのでヒャッハーすることに変わりは無いからそこまで深刻に捉えてはいないけどね?

強いて言えばより一層躊躇いが無くなったってところか?どうでもいいな。

 

そんなこんなで色々あったが明日は壁外調査らしいので早めに寝ることにする。

ってかみてよ!!『壁外調査』だって!!俺が今まで外回りだとか、宿泊学習だとか呼んでたやつの正体が『壁外調査』だって!!

それに今までササコプターとか呼んでたやつは立体機動装置だって!!ヤバくない?かっこよくない?………そんなにカッコ良くねえな。思ってたより普通だったな。むしろ素直すぎて何のひねりもねえな。まあササコプターよりはマシだけどさ。

 

取り敢えず膝の上で眠っているイザベルが寝言を言い始めたので寝るか。

 

ってかもうみんな諦めたのかむしろイザベルが入ってくるまでドアを閉めないんだよね。みんなを諦めさせるとは、これがイザベルの力か!!

 

 

 

 

月 日

 

安定と安心で手元に存在する日記に書き込む俺はもう毒されてしまっている。因みにこれが日記じゃなくて人形だったらショック死している自信がある。嫌な自信だなオイ。

 

っというわけで壁外でも日記を書いている訳だが、ここで俺の最近の特技を教えておこう。

それはズバリ、ブレードを飛ばすことだ。

 

これは調査兵団全員に言えることだが、あいつら接近してうなじ削ぐしか脳のない集団なんだ。

『生身じゃ勝てない!!』とか、『一体を殺すのに30人の犠牲が必要だ!!』とかほざきやがるくせにヒャッハーするか、追いかけっこするかしか出来ない脳筋どもなんだ。

まあ、大砲を持ち歩くわけにはいかないことも、鉄砲は効果がないことも知っているが、だからってもっとあっただろ?

例えばロケットランチャーとか、落とし穴とか、あとはあれだ、気球みたいに安定して空を飛べるものを作って空から一方的な攻撃をするとか。

っとまあそんな感じで接近戦しか出来ない集団なんで、しかも武器も接近戦以外で使えないようなポンコツなのだが、そんな中、壊れたブレードを取り替える際にアタッチメントだっけ?それを押してブレードが外れた時に気付いた。これブレード飛ばせるんじゃね?と。

 

そこからは早かった、流石にそれでうなじを削ぐことは出来ないが、目に突き刺せば一気にこちらが有利になるし、遠距離にいる仲間の援護も出来るという便利さを知った俺はそれからの壁外調査の度にブレードを飛ばしまくった。

 

『左前方に巨人発見!!」という指示があれば『ひだ…』くらいのタイミングでブレードを投げた。寧ろ俺が先に発見して投げた。何なら隊形がん無視して1人で10体くらいを相手にした。

後日リヴァインに殴られて、イザベルに説教されて、ファーランは無視した。

 

いや、違うんです。俺も悪気があったわけじゃないんだ!!ただ俺の相棒であるマギ馬王(馬)が風を感じたいっていうから最高速度を出して走っていただけなんだ!!それがたまたま壁外であっただけで決してわざとではないんだ!!俺たちは風になりたかっただけなんだ!!

 

話は戻すが、そんな感じでブレード飛ばしを特技としている俺だが今日は何だろう?矢鱈と巨人の数が多かったというか、こっち、というよりは壁の方に向かって行進を始めていてろくに飛ばせなかった。

いや、何度か飛ばしたんだけどね?けど、あれって後で回収しなきゃいけないから数が多い時ってあんま使えないんだよね?だってブレードって巨人が踏んだらそれでパキッてへし折れる軟弱仕様だしさ。

何なら手加減抜きでブレード飛ばししたら風圧に耐えきれずパキッちゃう軟弱さだしさ。

マジであれは酷かったな、パキッた破片が全部巨人に飛んで行ったけどなかなか酷かった。ショットガンってきっとあんな感じなんだろうと思う。

いや、使ったことないから知らないけどね?

 

っと、そろそろ寝るか。

気づけば隣にイザベルの寝袋があるけど気のせいかな?確か今日は割と広い拠点だから男女別に寝るって聞いたんだけど?

あっイザベル来た。やっぱり気のせいじゃなかったね。ってかイザベルが近づくに比例してリヴァインたちが離れていくのは何でなの?俺たち仲間だよね?友達だよね!?何処までも一緒にいこうぜ!!例えそこが牢屋の中だとしてもね!!!

 

 

 

 

 

月 日

 

帰って来ました我らが壁内。

空気がまずい!!……ってまずいのかよ。

まあしょうがないよね?だって外の方が空気が上手いんだし。巨人はいるけどね!!ただあいつら空気読んで寝るときは襲ってこないからなかなかいい奴らだよ!!顔キモいし、表情キモいし、行動キモいから全てを台無しにしてマイナスに突っ切ってるけどね!!

 

取り敢えず帰って早々日記を書いているのはいいけど、立体機動装置が絡まって外れないんだがどうすればいいんだ?切っていいかな?切ったらきっとすぐ外れると思うけど、流石に不味いよね?

まあキースさんとこ行って聞いてみよ!!ダメって言われても切るけど形だけ聞いてみよ!!

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

その知らせは新しく団長に就任することになったエルヴィン・スミスを驚愕させるには十分すぎるほどのものだった

 

「壁が……破壊された?」

 

「はい!!突如現れた超大型の巨人、並びに鎧の巨人によってウォール・マリアを守る扉が破壊されました。現在駐屯兵団が前線を指揮し、避難誘導を行なってますがなにぶん戦闘の経験がないため、被害は広がる一方です!!どうか調査兵団からも戦力をお貸しください!!」

 

それは当然の要求である。常に戦場に身を置き数多くの屍を築きながらも、それでもなお生還を重ねて来た調査兵団は、対巨人に関してはまず間違いなく戦闘のエキスパートである。

しかし、間が悪かった。

つい先ほど帰還したばかりの調査兵団は当然失った兵も、負傷した兵も多く、とてもではないが今すぐに戦場に赴けるような状態ではない。

 

ある2人を除いて

 

コンコン

 

ただのノック、だがエルヴィンは確信したこの扉の向こうにいるのが一体誰なのかを。

重々しくも扉が開く。

果たしてそこに立っていたのは、戦闘のエキスパートである調査兵団においても並ぶ者はないと言われる2人の最強戦力であった。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

キースさんいないし、二番目にえらいエルヴィンの所に行こうとしたら途中でリヴァインに会った。

俺の格好を見て随分真剣そうな顔をしたと思ったら、すぐに立体機動装置をつけて帰って来たけど、きっとこれはリヴァインの優しさなんだと思う。

いやほんとイケメンだよ。『お前1人に(説教されに)行かせるわけにはいかない』とかかっこよすぎだろ!!俺が女だったらまず間違いなく惚れてたね!!身長の低さとか補って余りすぎるレベルだよ。身長高くて中身のない奴はリヴァインを見習うべきだね!!

 

 

っでエルヴィンの部屋に行ったらなんか接客中だったけど、俺たちを見て目を見開いたと思ったら突然『そうか、分かった』とか言って追い出された。

あれ?やっぱり立体機動装置を切るのはまずかったの?追い出された先に馬がいたから取り敢えず乗ったら大量に巨人がいたけど、あれって罰だったのかな?

ブレードもガスも満タンだったから取り敢えず目についたやつをかたっぱしから削ぎまくったけど、あれで良かったんだよね?

ってか今更だけど壁の中に巨人が入って来てるのってどうなの?全滅させたらいっかと思って俺の持てる最大の力で動き回って削ぎまくったけど、全然数が減ってる気がしなかったんだけど?

っつーか壁が壊れてたから数は増える一方だったんだけど?

誰だよ壁壊したの!!弁償しろよマジで!!ってかそのせいで仕事増えたから残業代よこせよ。取り敢えず犯人見つけたら謝るまで殴るのを辞めない刑に処す。何ならボコボコにしすぎて謝罪の言葉も言えなくする。いや、壁の上から逆吊りっていうのもいいな。まあ処刑方法はおいおい考えればいいか。

処刑は確定だけどね?

神の次くらいに残虐な処刑してやるからね?

 

 

 

月 日

 

なんか凄そうなところに連れて行かれた。

 

順を追って書こう。

 

朝起きた俺はいつも通り俺を抱き枕にして眠るイザベルを撫でて、暫く時間を潰していたんだが、いきなりエルヴィンが部屋に入って来て俺とリヴァインに用事が入ったとか何とかですぐに朝食を食べて来いとだけ言って出て行ったのだ。

エルヴィンの声がデカすぎて目覚めてしまったイザベルを引き剥がし、急いで飯を食って外に出るとなぜか馬車があったからそれに乗って揺すられていると、矢鱈とでかい建物の前に止まった。

そのままアレヨアレヨと流されていたらザックレーと名乗るヒゲのすごい爺さんと、ピクシスと名乗る頭の凄い爺さんが俺らを歓迎してくれた。

 

ってかザックレーってなんかかっこいいな。俺もそんな名前欲しかったな。いや、それを考えたらこの世界のやつってなかなかに名前かっこいい奴多いよな。エルヴィンとかグリシャとか、ファーランとか。最後のやつあんまかっこ良くねえな。なんかファーっていうと空気が抜ける感じがするし。

 

話が逸れたが、そんなこんなで話し合っているのを右から左に流しつつ、聞き取れた単語を並べてみると、大雑把に言えばリヴァインが調査兵団の兵士長だとかいう職業に就くことになったのが分かった。

兵士長って何だろ?役職名的にめっちゃ強そうだけど、そのまんまの意味でいいのかな?

ってか俺って何のために呼ばれたの?副兵士長にでもなればいいの?ってか副兵士長って急にダサくなったな。完全に脇役の職業じゃねえか。

『あいつは調査兵団で二番目に強い』とか言われて何の活躍もなく死にそうな未来がありありと浮かぶんですけど?一番と二番の間に超えられない壁が存在する不等式が簡単に想像できるんですけど?

 

 

 

結局ボーナスだけ貰って帰った。

いや、残業代欲しいとは思ってたけどそのために呼び出すお前らの神経を疑うぞ?

 

 

 

 

 

月 日

 

二年後に訓練兵行きが確定した。

いや、マジで何でだよ……

エルヴィン曰く『君には集団行動を学んでもらう必要がある』だそうだ。的確すぎて何も言えねえよ。

 

でも言い訳だけさせて?俺だって命令無視しているわけじゃないし、孤高の俺カッケーとか思っているわけでも全然ないんだよ?ただ指示が早口すぎて聞き取れないだけなんだよ?つまり俺は悪くない。神が悪いんだよ?

 

ってか何で二年後?今年からで良くね?なに?巨人への恐怖で今年と来年は志願者が少ないって?だから二年後にまとめて教育するって?

因みに上位10位以内に入った場合……あっ、俺らはハナから採点対象外なんだ。

ってか俺ら?え?イザベルも来んの?ファーランは?頭の出来がいいからあいつは必要ないだと?えっ、壁外調査は出席しなきゃダメなの?お前ら俺をなんだと思ってんの?便利屋じゃねえんだぞ?ちゃんと給料払わないとストライキするからな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月 日

 

明日から訓練兵だから今日は早く寝る

 

 

 

 

 

 

 

 




本日のハイライト

キース「ひだ…主(秘技!!ブレード飛ばし!!)ブンッ!!……え?」
主(アヒャヒャヒャ!!!!!!巨人狩りじゃぁぁぁあああああ!!!)突撃
キ「…………え?」


主(やっベー!!立体機動装置絡まって外れねえ!!)
リヴァイ(何だ?何嫌な予感がするな)

主(キースいねえじゃねえか!!エルヴィンとこ行こ!!)
主・リ「「ッ!!」」ばったり出会う
リ(こいつ!!そうか主も嫌な予感を感じていたか。それに立体機動装置をつけてるってことは、それほどの一大事か。俺も急いで準備しねえとな!!)ダッ!!
主(急にどっか行ったけどなんかあったのか?)

主(あっ帰ってきた)
リ「お前1人に(戦場に)行かせるわけにはいかない」
主(『お前1人に(説教されに)行かせるわけにはいかない』っとかかっこよすぎじゃね?)

エルヴィン「君たちにはすぐに戦場に出向いてもらいたい。1人でも多く避難出来るように励んでくれ」
リ「分かった」
主(罰ゲームかな?)

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