ゲート ジム彼の地にて斯く戦えり   作:明日をユメミル
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今回は、陸上自衛隊の精鋭…第一空挺団が登場します。


精鋭 特地に立つ

伊丹達がロンデルで活動している頃…

アルヌス基地では、特地派遣部隊の隊員達が、慌ただしく動いていた。

基地のど真ん中にある、巨大な門の向こうから、ライトを点灯した、82式指揮通信車を先頭に、高機動車、軽装甲機動車、96式装輪装甲車、大型トラック、そして、ジムスカイダイバーを積載したジムキャリアが基地へ入ってくる。

誘導係の隊員が赤色誘導灯を使い、これらの車両を誘導していく。

所定の位置に停車した車両から、迷彩服2型を身に纏い、89式小銃を所持した自衛官達が一斉に降りてくると、狭間陸将の前に整列した。


遅れて、82式指揮通信車から、狭間よりも巨漢の指揮官らしい自衛官が直立不動の体勢をとり、狭間の目の前に立つ。



「鯖江陸将補以下、第一空挺団及び空挺普通科大隊、MS中隊合わせて360名全員到着しました!!」


狭間「ご苦労。我々は貴君らの着任を歓迎する。」




狭間は一言そう言うと、鯖江陸将補と固い握手をする。

狭間との握手を終えた鯖江陸将補は、狭間の横に控えていた、健軍一佐を見つけると、元気な声で話し掛けた。


鯖江「おぉ、健軍一佐!!元気にしとったか!!」

健軍「はい。お久しぶりであります!!」



健軍は、特地派遣部隊に配属になる前は、第一空挺団普通科大隊の指揮官で、鯖江陸将補とは師弟関係にある。


鯖江「聞いたぞ。お前の部隊が盗賊相手に無双をやらかしたってな!!」

健軍「お恥ずかしい…。知っておられたのですか?」

鯖江「あぁ。ヘリのカメラ映像や無線記録のテープの音声を聞いて、直ぐにお前が率いている部隊だって解ったぞ!!」

健軍「恐縮であります!!」

鯖江「うむ。今回はお前の部隊を使わせてもらうからよろしく頼むぞ!!」

健軍「了解!!」



鯖江は健軍との話を終えると、本題を思い出し狭間に顔を向ける。



鯖江「陸将、防衛省から連絡が行っていると思いますが…」

狭間「あぁ。『使節団救出作戦』だろ?」



『使節団救出作戦』

これは、病に倒れたモルト皇帝に代わり、帝国の皇帝に就任したゾルザルの、強硬な政策により、帝都の翡翠宮に事実上軟禁状態にある、白百合礼子特地対策担当副大臣率いる使節団の救出する一連の計画である。

現在は、ピニャ直属の薔薇騎士団が翡翠宮を防衛しているものの、ゾルザル率いる継戦派の帝国兵によって編成された『掃除夫』の度重なる攻撃により、壊滅は時間の問題である。

薔薇騎士団が万が一、壊滅した場合、翡翠宮の中にいる使節団はどうなるか解らない。

そこで、嘉納大臣は森田総理大臣に半ば強引に、使節団救出作戦の許可を取り付けると、陸上自衛隊の中でも機動力や戦闘能力に優れ、様々な任務に対応できる『第一空挺団』の派遣を決定したのである。


アルヌス基地へ到着した空挺団は、嘉納大臣と森田総理からの出動命令が来るまで、24時間態勢で待機しつつ、出動に備えて、訓練と特地派遣部隊との間の連携強化を図っていく事となる。



鯖江「我々は今回の作戦に備えて、国内において様々な訓練を繰り返してきましたが、我々には特地に関する情報が少なすぎます。できればそちらから特地に関する情報に精通している隊員をお貸し願えますか?」


狭間「了解した。先日帰還した、第二偵察隊の隊員を付けましょう。きっと役に立つだろう。」

鯖江「解りました!!」

狭間「良し!!それではこれより、使節団救出に関する作戦の打ち合わせと、情報交換に入りたいと思う。直ぐに作戦室へ。」

鯖江「了解しました!!各小隊の指揮官は集合せよ!!」



鯖江の呼び掛けに、空挺団、普通科大隊、MS隊の指揮官が集合すると、特地派遣部隊の幹部達と共に、作戦室がある本部庁舎へと向かった。


残された隊員達は、自分の装備と所持品を整えると、宛がわれたプレハブの宿舎へと通された。




一方、ロンデルではとんでもない事が起きていた…



続く/tobecontinues











今回登場した、鯖江陸将補は原作からの登場です。

アニメ版第23話では、鯖江本人らしい人物が健軍が救出作戦の経過報告をしているシーンがありますが、あの後ろ姿の自衛官は鯖江本人なのでしょうか…?


皆様からの、ご意見とご感想お待ちしております。