東方天邪録 転生したら天邪鬼 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
博麗神社へのちょっかいを終えて、少し楽しい気分になっていた時、こんな話を聞いた。
『迷いの竹林のどこかに、優れた医者の居る診療所があるらしい』
その名を、永遠亭。
迷いの竹林と言えば、あのノリのいい少女が居たところだ。
早速行ってみることにした。
あれから会えていないから、少し楽しみだ。
迷いの竹林に突撃したのは良いのだが、結局迷ってしまった。
くそ!!景色が同じで方向感覚が狂う!!
と、そこに運良く人に出会った。
頭からうさぎの耳を生やしている人に。
......みんなのアイドルで有名な某I〇製作者の天災ですかね?
「すまない。少し道が聞きたいのだが」
「あ、はい。どちらまで?」
「永遠亭という場所なのだが」
とりあえず声を掛ける。
「永遠亭でしたら、今から私も帰るところなので、一緒に来ますか?」
「そうしてもらえるとありがたい」
どうやら永遠亭の人だったらしい。
うさぎ耳の後ろを付いていくことしばらく。
「着きました!!ここが永遠亭です!!」
立派な門が開くと、そこにはたくさんのうさぎ耳の少女が居た。
「頭痛薬はどこだったうさ?」「それならここを右に行った2番目の部屋だったうさ」「うさうさ。ありがとううさ」
せっせこせっせこと慌ただしく働くうさぎ耳達。
なんだか見ていてほっこりする。
「今日はどんな用事で来たんですか?」
「強いていえば、ここに興味があったからと言うのと、お世話になるときのための確認と言う所だ」
「そうだったんですか。それでは師匠の所へ案内しましょうか?」
「頼む」
またまたうさぎ耳の後ろを付いていくこと少し。
「師匠!!お客さんですよ!!」
「あら、患者じゃないのね」
「ここに興味があったらしいですよ」
赤と青のチャイナっぽい服を着た女性が居た。
「初めまして。永遠亭の医者の、八意永琳と言います」
「私は天邪鬼の天鬼だ」
「あ、天鬼.....?」
「どうしました?師匠」
「いえ、どこかで聞いたことがあるものだったから」
同じ名前の別人でも居るのだろうか。
まぁ『天木』なんてどこにでも居そうな名前だわな。
そんな風に軽く自己紹介して、少し見回ることにしよう。
と、思ったのだが.....。
「うさうさ」「うさ〜....」「ちょっとそっち寄るうさ」「もう寄れないうさ」「....zzzZZ」「暖かいうさ」「スンスン.....なんだか落ち着く匂いうさ〜」「ここは私の場所うさ」「頭の上は乗り心地が良いうさね」「もうず〜っとこうしてたいうさぁ.....」
何故かうさぎ耳達に懐かれてしまった。
「あらあら、まるで毛玉ね」
そう言ってクスクス笑う永琳さん。
「暖かそうですね」
そんなこと言ってないで助けてください。
「「「「「「うさ〜」」」」」」
可愛いから無理矢理引き剥がせないのだ。
「何故こんな事になったのだ......?」
「ん〜♪撫でるの上手いうさ〜♪」
「「「「「「あ、ずるいうさ!!」」」」」」
結局、うさぎ耳達が離れてくれないせいで、帰るのは夜になってしまった。
永琳side
あれから、うさぎ達に包まれる天邪鬼の男を見つめながら、考え事をしていた。
天鬼.....天鬼.......。
どこかで聞いたことがある様な.....。
それこそ、記憶が薄くなるほどの昔の記憶......。
まぁ、いつか思い出すでしょう。
今はとりあえず、うさぎ達に包まれて毛玉になっている天邪鬼を見ていることにしよう。
博麗side
「え、えぇ!?天鬼がお、女になった!?」
「そうよ。あんた、嘘言ったんじゃないでしょうね」
ギロリと睨む巫女のことは気にならず、それよりも頭を抱える管理人。
「そんな......天鬼が、女に......しかも、私に........」
「な、なによ。そんなにマズイことなの?」
「マズイも何もあった物じゃないわ!!天鬼は.....天鬼は.....!!」
そして巫女は、管理人が発した言葉に言葉を失った。
「天鬼は、
ここに、新たなる壮大な勘違いが芽吹いた。
うさ〜♪
あのうさぎたちって凄く可愛いですよね!!ね!!!