一月はすみませんでした。レポートやら課題やらテストやらピックアップやらで時間が取れず…お月見と宝物庫AP半減とバレンタイン脳死周回とほんと時間ばっかりかかって…
福袋?山の翁?巌窟王?ばれんたいん?
晩鐘は私の財布を指し示しているようだ…
そんなわけで2017年初更新です。
短めです。ごめんなさい。
あ、遂に初のガチャ☆4の宝具が5になりました。メディアリリィめ…イアソンはどこじゃ…
アンメアも4まで来たし、騎金時の立場がやばい
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「イリヤ!!!」
みんなが、イリヤの元へと走る。
私たち三人はお互いに視線を交わし、噛みしめるかのように歩を進める。
「ミユ。ハクノ…」
三人で、無言で見つめ合う。
魔力の残滓が、黄金の塵のように舞い散る。
「…泣いてるとこ、初めて見た」
「「え…?」」
思わず、美遊と顔を見合わせる。
美遊の目には、溢れんばかりの涙が溜まっていた。
「ハクノも、ほんとに無事でよかった…。並行世界だとか、なんだって関係ない。二人とも私の友達なんだから…もっと頼ってよ…」
「イリヤ…」
私にも向けられたその言葉。
重く、温かい友達の言葉。
『美遊様!!ひどいです!私を置いていくなんて…!』
「サファイア…うん、ごめんね」
「はぅ…」
転身を解いたイリヤが崩れ落ちる。
「イリヤ!?大丈夫…?」
「えへへ…平気。ちょっとめまいがしただけ」
「ならいいんだけど…」
「うん。クロも、ごめんね?」
「…ふん」
「白野…大丈夫だった?」
「美遊が言う?お互いみんなに迷惑かけたね」
「ほんとに!もう!」
凛姉まで我慢ならないとばかりに叫んできた。
「白野!あんたが何か抱え込んでいたなんて、私もルヴィアも知っていたのよ!?あんたが話してくれるまで待とうって思ったけど、こんなタイミングで暴露することないじゃない!」
「あー、はは…」
返す言葉もない。
「しかも美遊も白野も二人そろって並行世界!?あーもう!宝石翁の思惑のまんまじゃない!」
「しかも、エメラルドを限定的に使ったってことは、シェロもですわよね…?」
「そうよ!衛宮くん!?説明しなさい!!」
うがーと吼える凛姉。
「ミユ。ハクノ。私ね、わかってたんだ」
なだめる士郎兄を尻目にイリヤが話しだす。
「2人が何か大きな秘密を抱えているって。ミユは付き合いが短かったし、ハクノに至ってはクラスカード回収まで魔術を知っているなんて思いもしなかった。魔術に関わっていく中で、ハクノたちが何か抱えてるって気付いても、わかっていたのに踏み込めなかったんだ。その秘密に触れちゃったら…もう元の関係に戻れない気がして…」
「そんなこと!私だって、こっちでも魔術に関わるなんて思いもしなかった!まさか、イリヤが関わるなんて、ましてや美遊みたいに同じような状況の人に出会うだなんて!」
「私も…!自分の事しか考えていなかった!イリヤたちを巻き込みたくなかった!だって…だって…!」
「…さっきハクノにも言ったけどね。二人とも私の友達だから、友達が苦しんでるなら…もうほっとかない!覚悟しててよね!!」
「「うん…うん…!!」」
自分の目に涙が浮かぶのがわかる。視界が滲む。
『あらー?絶対ひっぱたくんじゃなかったんですかー?』
「あはは…そのつもりだったんだけど、こんな二人の顔見ちゃったらできないや」
私も、ちゃんと説明しよう。
並行世界で生き抜いた、
もう迷いはない。
だって、彼女たちは受け入れてくれるという確信があったから。
ここから、もう一度やり直そう。
「ほら、帰ろう?私たちの家に———!」
イリヤが両手を出してくる。
バーサーカーのクラスカードを回収した時みたいに、美遊と二人でその手を取ろうとする。
いつの間にか、士郎兄たちは喧嘩を止めてこっちをほほえましそうに見ていた。
士郎兄のことも聞かなきゃね。
そうして、激戦を終えてようやく日常に帰ろうとする私たちを
”割れた空が覆いつくした”
◆
「なっ…何が…ッ!?」
空が裂け、割れた欠片から紫電が降り注ぎ全員の動きが阻害される。
「みん…な…!」
轟く雷で耳が鳴る。
周囲の状況が確認できない。
「
そんな中でも、やけに耳に付く声が聞こえた。
降り注ぐ雷が止み、明滅する視界で動く影。
その肢体を、
「なんなのよ…こいつら…!」
「はン!ようやく見つかったと思ったら、何だかおまけがウジャウジャいるんですけどー?」
「捨て置け。今は最優先対象のみを回収する」
ようやく見えるようになったその姿。
一人は巨大な鎚を持ち、全身を包帯のような帯で装飾した少女。
もう一人は言うまでもない。英雄王を
「お迎えに上がりました美遊様」
「嫌…!戻りたく…ない…ッ!」
まさかとは思ったけど、この人たち…!
「…そんな口を利けるとは。ですが、バカンスはもう終わりです」
美遊が捕らえられる。
視界の端で、バゼットが特攻しようとしているのが見える。
だが。
「揺り戻しだ」
空の亀裂がさらに大きく広がり———いや。
鏡面界のような隙間が広がったかと思うと、さらにそれを覆いつくすかのように世界が白に染まる。
「真っ白に…!?」
「なにも見えな…」
「ハクノ…ミユ…!!」
そして、全身の感覚が遠くなっていった。
□
——————interlude3—1—————
カツン、カツンと靴音だけが鳴り響く。
暦の上では夏のはずなのに、外は一面の雪景色。
数年前には異常だったこの事態にも慣れてしまった。
「首尾はどうだ?」
「うーん…どうだろ」
「自信満々、とはいかなさそうだな」
「当たり前だ。俺は元々こんな柄じゃない。たまたま縁あって、ここに居るんだから」
「…そうだったな。土壇場でこそ輝くのが君だったな」
「勘違いするなよ?彼はともかく俺自身はそこまで大層な人間じゃない。お前こそ、世界を救うのはお手の物じゃないのか?」
「フ。君こそ勘違いは止めたまえ。俺にできることなんざたかが知れてる。精々、徒労に終わることを願うよ」
礼装の手入れをしながらの応酬。
会話を交わす二人の男の間には緊張はなく、それなりに親密な空気があった。
「で、だ。彼はその…どうだった?」
「覚悟を決めていたよ。さすが、死に損なっただけのことはある。他の死者の人格を置換しただけの
「そうか…よかった。彼が健在で俺がいるなら、使える手も増える」
暖炉にくべてある薪が崩れる。
「行くぞ」
窓から覗くどんよりとした雪雲———いや、冬木の
「揺り戻しがきた。———エインズワースに反撃の時だ。聖杯を、獲るぞ」
男の手には、一つの指輪が握られていた。
お待たせしておいてこのクオリティーに泣ける。
ドライは、めちゃくちゃオリジナルです。
やりたい展開全部盛り込もうとしたら、友人に収集つかんぞと止められました。
それでも!選んで盛り込みます。
だって、自分が見たいシーン書きたいよネ!
誤字脱字などの指摘、感想、評価などがありましたらよろしくお願いします。
本年も、拙作をよろしくお願いします。