ぎるがめっしゅ叙事詩 ~よくわかる人間と星の乖離~   作:檻@102768

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前回のあらすじ:

おや? 幼年期ギルのようすが……?

テレレレ! テッテッテッテッテッテッテ、テー! テッテッテッテッテッテッテ、テー!

青年期ギル

テーンテーンテーン! テテテテテテテーン!
おめでとう。名君 は きんのあくま に進化した!


神「進化キャンセル進化キャンセル!」BBBBBBBBBBBB
人間「進化キャンセル進化キャンセル!」BBBBBBBBBBBB


第三章:友情編

アヌ「もー子は(かすがい)っていうから人間(あっち)(こっち)で縁談組んで子供生ませたのに! 全然役に立ってないじゃん! ていうか逆じゃん!」グスッ

アヌ「なんで一番適切な答えが出せるよう生み出したのに、私たち()を『いらない』なんて言うんだよぅ! 反抗期!? …………パパ泣いちゃう」シクシク

 

アルル(『世界』大幹部の女神)「アヌー。手遅れになる前にどうにかしないとヤバくなーい?」

アヌ「うー……そうだね。早めに動いておいた方がいいかなぁ」グスッ

アヌ「んーじゃ使者を一人造って説得させようか。手伝ってねーアルル」

アルル「はいはーい」

 

 粘土こねこね……こねこね…………

 

 

アヌ「よしできたぞ!」ドヤァ

 

 

エンキドゥ(以降エンキ)「■■■■■■ー!」ビリビリビリ!!

 

 

アヌ・アルル「「………………」」

 

アヌ(ねぇあれ言葉通じるの? エネコンでコマンド入力! できるのかな?)ヒソヒソ

アルル(え? いやー私魂とかインストールできないし……)ボソボソ

 

アルル「え、えーと……うん。まぁ、どうにかなるでしょ!」

アルル「エンキ! あなたの使命はギルにお説教してくることです! いってら!」グッ!

 

エンキ「■■■■■■■■ー!」バタバタ

 

――――――――――――――――――――

 

エンキ in 森

 

 

森の動物たち「ウフフー♪ アハハー♪」

エンキ「■■■■♪ ■■■♪」クルクル

 

 

アヌ・アルル「「………………」」

 

アヌ・アルル「「やっぱ全然わかってなかったー!(ガーン!!)」」

 

アヌ「流石に生まれてすぐお仕事は無謀だったかー……下積みゼロのド新人ですらないもんねぇ……orz」

アヌ「しゃーない、女性を一人派遣して教育させよっか」

 

アヌ「教えるのは……シャムハト行ってくれる?」チラッ

シャムハト(『世界』社員)「わかりましたー。それじゃー」パタパタ

 

 

アルル「……ギルに説教して教育するためにエンキ派遣したのに、その教育にシャムハト派遣って……」

アルル「今回も失敗したら、シャムハトの教育にまた誰か派遣する羽目になるの? 無限ループって怖くね?」

アヌ「こ、このあたりで打ち止めにしたいねー……」タラリ

 

 

シャムハト in 森

 

シャムハト「エンキちゃーんおーいでー。アヌ様から新人の指導たのまれたのー」

エンキ「■■?」キョトン

シャムハト「今から『一週間であなたも使命が分かる! 聖娼とくんずほぐれつ・魅惑のドキドキ講座!』やるからききなさーい」シュルッ……

エンキ「■■■■■■!?」ガタッ!

 

 

 流石ギルガメッシュ叙事詩、進研ゼミの原典でもあります。

 

 一週間後。シャムハトの講義を完遂したエンキは、ここに来た理由をようやく思い出します。

 

 

エンキ「ふー。講義楽しかったね! 気持ちよかったー」ツヤツヤ

エンキ「あ、そういえば母さん(アルル)から仕事言われてたの思い出した。さくっと済ませよー」トコトコ

 

 

エンキ in ウルク

 

エンキ「ねーギル君ギル君。ちゃんと君、お仕事しないと駄目だよ?」メッ!

エンキ(こないだまで遊んでたワタシが言うのもなんだけどさー)

ギル「我の仕事は人類の文明を発展させることだよ。ちゃんとやってるもん!」ブーブー!

エンキ「そーじゃなくて! 本来君は人と神(取引先)橋渡し(仲介)するのが役割でしょ!」

エンキ「父さん(アヌ)とか激おこぷんぷんだし。しっかり親のいう事聞きなさい!」プンスカ!

ギル「何も知らないくせに、我の経営方針に口出すなぁー!」ボカッ!

エンキ「ぐっ……やったなぁ!」ドゴォ!

ギル「そっちこそ!」バギィ!

エンキ「このぉ!」メキャ!

 

 

 夕日が落ちる川辺の如き殴り合い。男同士なら、思いを口にせずとも、拳こそが何よりも雄弁に語ります。

 

 そうして彼らは、何度も日が沈みまた昇りを繰り返す程長い間喧嘩していました。

 結局勝負はつかず、両方体力が尽きて倒れてしまいます。

 

 

ギル「はぁ……はぁ……」ボロボロ

エンキ「ふぅ……ふぅ……」ボロボロ

 

ギル「…………引き分けだね」

エンキ「うん……」

 

 

ギル「我と同じくらい凄いやつ初めてみた……」

ギル「社長だから今まで好き勝手してたけど、お前の言う事なら少しは聞いてもいいかな」スッ

エンキ「僕こそ上から知ったような口利いてごめん……。これからは仲良くやってこうよ」ガシッ!

 

 

 こうして二人は固い握手を交わし、無二の親友となったのです。

 流石ギルガメッシュ叙事詩、熱血青春漫画の原典でもあります。

 

 

 

 その後のギル社長は、前より少し丸くなって業務に取り組むようになりました。




 補足です。

・アルル:エンキの母親(?)な創造神
・エンキドゥ:ギルの朋友な泥人形
・シャムハト:聖娼。エンキの教育係


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