我輩は逃亡者である   作:バンビーノ

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番外編 バイク

もうそういや16歳である、16歳になってできるようになることといえば……バイクに乗れる?

 

「束先輩、バイクに乗ってみたい。そろそろ乗れる年齢な気がするんだけど」

「いやいや、かーくん免許ないじゃん」

「かーくんさんは今まで逃亡してたわけですし教習所にもいってませんしね」

 

免許……?あ、そっかバイクには免許がいるんだった。16歳でバイクに乗れるんじゃなくて16歳で免許が取れるようになるんだった。

 

「ISには免許いらないのに?」

「そういえばそうですね、かーくんさん」

「あれ……いやいや、でも色々制約とかあるんだよ?特に専用機持ちなんていっぱいだよ。いっくんも箒ちゃんもそうだし」

「はー、そうなんですか。でも免許はいらないんですよね?」

「うん、でもバイクはいるね」

「えーなら束先輩が運転して横に乗せてください」

「無理だね!だって束さんも免許持ってないし!」

 

なんと、束先輩ならそれくらい持ってると思ったけど……いや逆に持ってないか、だって束先輩だし。興味ないしバイク乗るなら自分で作ったのに乗るよ!とかいってそう。

まあでも、ISはISで乗る人間は学園なりそれ相応のところで訓練は受けるらしい。そうかIS学園は学校とISを乗りこなす教習所の面があったのか、でも専用機持ちは表向きは更に技術向上のため、裏では色々事情有りで学園に来てるらしいけどそこら辺は面倒くさそうなので置いとく。男性IS操縦者のデータとか遺伝子とか色々。

 

「あ、でもISコアを使ったバイク作ればIS扱いになるから免許いらないね!」

「それに絶対防御も付きますし安全性も抜群ですね」

「しかもエネルギーが切れても自然に回復、エコに最適だね!」

「ぜひ貴方のお家にも!」

「一家に一台!」

「ISバイク!」

「まあ、束さんはISコアを467個しか作ってないし無理だけどねー」

「まあ一国に一台はいきますし十分ですよ」

「大統領専用とかにすればテロにも対応可能だしオススメだよね」

 

これアイデア商品として使えないかな?特許取ってお金貰えないだろうか、現状束先輩に養ってもらってる状態だしなんとか多少は稼ぎたい。

 

「いやいや、かーくん気にしなくていいんだよ?あとそれで特許は取れないかな。ISコアの数が少なすぎること、あと根本的にISコアを女しか動かせないって欠点があるしね」

「あ……忘れてた、そういやそうだった」

「かーくんさん使えますし、まあ忘れても仕方ないですよ。そもそもISに触れてませんし」

「触れる機会ないしねー、だいたい競技のためとか国の防衛とか楽しくなさそうだし」

「そうだよ、楽しくないよ!月までレースとかやるならもっと束さんもISコアを作ってたのにみんな国の防衛だの戦力がなんだの……アホかぁぁぁぁ!」

 

束先輩の鬱憤が爆発した!

 

「あーもう!むしゃくしゃする!」

「どうどう、束様落ち着いてください」

「よーしよしよしよし!」

「むつごろう!?くーちゃんも束さんは馬じゃないよ!?」

「まあ落ち着いてくださいよ束先輩、世界なんてあれですよ。道端の小石かホモかバイ、俺みたいな平凡な男一人追いかけ回しますし束先輩も追いかけてますし」

「平凡なの……?」

「平凡ですか……?」

 

なんだ、二人揃ってその信じられないものを見る目は。別に国に指名手配されて逃げ回って樹海に飛び込んだりIS学園に拉致られたり密航しようとしたりしただけじゃないか。

 

「だんだんかーくんさんも毒されてますね」

「なんだいくーちゃん、どうして束さんを見ながらいうのかな?」

「いえ、世界を道端の小石扱いなのは束さんに似ているなと」

「なん……だって?束先輩に似てきたとか大変だ!?でも正直他人の顔とかあんまり見分けつかない!」

「あ、一緒だよ」

「かーくんさんが名前を覚えてる方は私たちを除いて何人いますか?」

 

えっと……一夏、千冬さんマドッチに束さんの妹さん、ボーデヴィッヒさんとスコールさんとオータムさん。あれ、7人?

 

「……7人?」

「束さんはいっくんとちーちゃん、箒ちゃんとまどっちだよ!」

「どんぐりの背比べですね、私も10人もいませんが」

「ふふふー、皆お揃いだね!ぶいぶい!」

「駄目なお揃いですよ、これ」

 

束先輩ピースしてますけど誇れることじゃないですから!むしろ人としてなにかが決定的に駄目な気がします、おれもですけど!

 

「で、そもそも何の話してましたっけ?」

「バイクに乗りたいってかーくんが言い始めたんだよ?」

「それでかーくんさんは免許がないので無理と」

「うーん、諦めるしかないかな。免許とるほど乗りたいわけでもないし」

 

そう言うと束先輩はフッフッフーと怪しく笑う。あ、これ絶対良からぬこと考えてる。

 

「かーくん、さっきも言ったけどISのコアを使ってバイクをつくればいいんだよ!そうすれば免許もいらないしね!」

「え、えー……ネタじゃなかったんですか」

「イエス!思いついたことは何でも試さないとね!音速を越えるバイクがつくれるよ!」

「免許すら持ってないかーくんさんが乗れば事故確定ですね」

「神風特攻……しかも絶対防御で乗ってる本人は無傷とか質が悪すぎる!束先輩やめましょう!」

「えー!面白そうだしつくろうよー!」

 

たしかに面白そうですけど!間違いなく木っ端微塵になる死人が出ます!しかし束先輩はもう作る気満々のようである……よし。

 

「なら千冬さんに一度それを作るって伝えてみてください。試乗してもらえないかってことで」

「……そうですね、いきなりかーくんさんには荷が重そうですので束様の親友にお願いしてみましょう」

「んー、そうだね!ちーちゃんなら乗りこなせるよ!」

 

……そういって束先輩は千冬さんに連絡を取りにいった。ふぅ、くーちゃんが意図に気づいてのってくれてよかった。

 

「くーちゃんありがとう」

「いえ、あのままですと本当に作られそうでしたので……」

「まあ千冬さんに電話すれば」

「間違いなく止められますからね、これでひとまず安心です」

 

 

そうして二人でお茶を飲んで束先輩を待ってると、恐らく滅茶苦茶怒られたであろう束先輩がネガティブしょって帰ってきたのでくーちゃんと慰めるのであった。

 




ここまで読んでくださった方に感謝を!
久々に書いてみましたが何か上手く動かせませんでした……もうちょっとフリーダムだった気がする。
次は季節ネタをいつか書きたいですがそのときにはもう少し本編みたいに動かしたいです。


@Bambino_or Twitterでどうしよもないこと呟いてます、ええホントどうしよもないこと。

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