くさ……うま……………………ハッ!?ペッ!
危ない危ない意識があやふやだった。樹海で二次元への扉を探し始めて恐らく数日がたったのだが……一向に見つからん、それよりも空腹が問題になってきました。
ラーメン以降まともに食べてないし。なにも考えずに……というかおかしなテンションで来ちゃったしなー、食べ物がございません。
水は川があったのでなんとかなるとして、なにはともあれ食べ物だよ。さっき無意識に少しばかり草食べてたせいで口の中が苦いし。
--いや待てよ?……苦いから食べれない飲めないなんていうなら珈琲を飲む人間なんていない。しかし世の中多くの、主に大人たちは美味しいといって珈琲を飲んでいるじゃないか……実は自分が子供だからこの草を苦く感じるだけで本当は普通に食べられるのではないだろうか?
そう、言うなれば普段食べてた甘い野菜はジュース。この苦い草は珈琲みたいなものであり苦いだけで食えないなんて決めツケはヨくなくて苦イ草だッて食べれナインテコとはなくコノ草は食べラれるルルルルムシャムシャムシャッ!
「……うぷ、おろろろろろろろろ!」
~しばらくお待ちください~
「おえぇ……、ハァハァ。吐いたら余計腹が減った……なんか色々無駄に体力つかった気分だよ」
食えるわけないじゃん! 雑草は何処までいっても雑草だよ! 何が珈琲みたいなものだ、頭おかしいんじゃないかな!? 考えたの誰だよ、俺だよ!
……ちくしょーこの頃、頭がまともに働いてたことあったかなぁ? あー目眩してきたし何か空飛ぶ人とか見えてきた、翼がはえてるし。お迎えの天使かな?
--あームリだ、寝よ。おやすみなさい
▼▼▼▼
クッ、思ったよりもISでの捜索を認めさせるまで時間がかかったな……女性権利団体がどうだなぞ放っておけばいいものの……!
まあいい、許可は降りたのだ。あとは急いで救助に向かうだけではあるのだが
「山田君、すまないが上代翔の救助に向かってもらって構わないだろうか。私は立場上むやみに動きにくくてな……」
こういうときにはこんな
「いえ! 任せてください! 必ず見つけて連れてきますよ、それではいってきます!」
「ああ、任せた。こちらの授業は任せてくれ」
「はいっ!」
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「せんぱ、 織斑先生に任されたからには頑張りますよ!」
それにしても彼、上代翔君はどうして樹海に入っていったのでしょうか……? 私、山田真耶はラファールリヴァイブを展開し富士山付近まできましたがふとそんな疑問が思い浮かびました。
何か大きな悩みでもあったのでしょうか? もうしそうだとしたら見つけたあとに相談にのってあげなければなりませんね! 私は先生ですし!
「何はともあれまずは上代君を見つけなければなりませんね…あっ、あれは!?」
か、上代君が
--危機迫った表情で草を食べてます! 食べてると言うか貪って…ああ!? 吐いて倒れました!?
「い、いい、急いで助けないと!」
今助けますね上代君!
▼▼▼▼
千冬姉から教えてもらったがISでの上代翔の救助が許可されて今日山田先生が捜索にいってくれてるらしい……ようやく会えるのか楽しみだなぁ。
「……か!一夏!ちょっと聞いてんの!?」
おっと……下に目を向けるとつい最近転校してきたばかりの鈴がいた。考え事をしていて話を聞いてなかったな。
「いや、すまん。ちょっと考え事をしてた、なんだ?」
「だから約束よ! 小学校の時にした約束を覚えてるのか聞いてるのよ!」
む……小学校のときの約束といえば、あれか……? 酢豚が上達したら毎日食べさせてくれるっていう……
「そ、そうそれよ! ちゃんと覚えてるじゃない!」
「いや、覚えてるんだがあれってどういうことなんだ……?」
「え……?」
いくら上達しても毎日酢豚を食べてたら流石に飽きが来そうなんだが……
「えっと。それは……その……」
どうした、顔が赤いけど……あっ、そうだ! 鈴は上代翔が見つかって山田先生が探しに行っていることを知ってるだろうか?
「そんなことより鈴! 前に見つかってから消息不明になってた男性操縦者の上代翔が遂に見つかったんだ! それで今山田先生が迎えに言ってるんだけど楽しみだなぁ、どんなやつか気にならないか? ……鈴?」
鈴がプルプル震えてるぞ……? どうしたんだ?
「わた……しとの、約束が、そんなこと、ですってぇぇぇぇぇぇぇ!?」
「うわぁ!? お、落ち着け鈴!」
「これが落ち着いてられるか! 忘れっぽいあんたが約束を覚えててくれたから少しは期待したのに…うわぁぁぁぁん、対抗戦覚えてなさいよぉぉぉ!」
ちょ!? 鈴! ……泣きながら脱兎の如く去っていったぞ。
--正直周りからの目線が凄く痛い。……はぁ、また期をみて謝るか。
それにしても上代翔はどんなやつだろう、早く会いたいものだ……
ここまで読んでくださった方には感謝!また感想(以下略
思い付いたうちに書こうと思ったら視点がコロコロ変わってしまったし短いですね…申し訳ないです。1~3話までまとめてもよさそうな長さです。
遂にお迎えに見つかってしまった上代翔。
これは解体珍書endですね。
次読んでくださる方がおられればもうほぼ書けてますし明後日投稿しますと予告。相変わらず4000文字にすら達しませんが