近未来科学の申し子がF.A.にトリップした先が、例の彼処だった件。 作:憂夜
一週間もたってしまいました。
すみません。
皆様の暇つぶしとなることを願って。
リザさんに教えてもらった通りに軍の中を歩いて行くと、駐車場っぽいとこが見えた。
軍の中って、万が一の侵入者に備えて、迷路みたいになってるー!
すっごい遠回りだった!
途中で、道を造ってしまおう!とか、考えちゃったよ!
外に出て、ハボックさんを見つけよう!
ハボックさんはー?
あ、あの煙出てるとこだ!
金髪、長身。
ホンモノだ!
原作キャラって見ると落ち着くね。
「おはようございます。今日からよろしくお願いしますね、ハボック中尉。私は、創意の錬金術師、アヤ・リンドウです。
敬語を使われるのは苦手なので、普通に話してください。」
「おう。わかった!大将と同じこと言うな。
……エドは大将……アヤは……姫さんだな!
よろしくな、姫さん」
おん、姫さんにあだ名が決定したよ。
まぁ、どーでもいいや。
「はい!、エルリック兄弟のとこまで行きましょう」
軍の施設ではなく、街の中にある、少し古びたでも、親しみを感じられる宿の前で車が止まる。
宿の前には、金髪三つ編みに赤コートの少年と、大きな鎧が立っていた。
エドとアルだ!
感動で涙が出てきそうだ。
出ないけど。
ハボックさんと車止められるとこに止めて、二人の元に行く。
「よう、少尉!迎えなんかよかったのに」
「おはようございます。ハボック少尉」
「今日、大将は主役だからな。
元気そうだな、二人とも」
「おう、もちろん元気だぜ?今日は、大佐をぶっとばしてやるんだからな!
……少尉、そちらさんは?」
「ん? ああ、姫さんは、大将と同じ有名な国家錬金術師だぜ?」
不本意だけど!
全部キングくんのせいであって、エドみたいに派手なこと何もしてないから!!
「初めまして、"創意の錬金術師"アヤ・リンドウです。今日付けで、大佐の部下になったので、これからよろしくお願いします。"鋼の錬金術師"エドワード・エルリックさん」
そう言って、握手にと
その横で、"え?、あの妖精の?"とハボックさんに聞いてるのが聞こえた気がした。
流石、アル。
エドと違って、そーゆー噂までちゃんと知ってる。
まぁ、もしかしたら、エドも知ってるのかもしれないけど、
それどころではないのかもね。
「!。……ああ、よろしくな?敬語もいらねーし、俺のことはエドでいいぞ?同じ国家錬金術師だし、俺より歳上だろう?」
たった、2歳しか変わんないのに歳上って言われるの嫌やわー。
まぁ、中身が、20代だから仕方ない。
「エドよりも、2歳上。私のことは、アヤでいいよ。もちろん、アルフォンス君もね?」
「わかったよ、アヤ。よろしく。僕のことはアルって呼んんでね」
「うん、アル、よろしく!」
「自己紹介は、終わったか?そろそろ、大将を練兵場に送るぞ、姫さん」
「わっ。そうですね。お待たせしました。車まで行きましょう!」
宿の前で話していた私たちは、車まで歩き出した。
宿から、止めている車が見えるくらいの距離だけど。
道中、
「……俺にも敬語じゃなくていいぞ?」
と、ハボックさん。
「んー、大人の人に敬語じゃないってのは、なれないんです。これでも、昔より、随分砕けたんですよ」
あの頃よりも、ずっと。
なんとか様なんて、この私が言ってたんだからね!?
随分砕けたよ、ほんと。
今思うと、私気持ちわるい……!
「そうか。まぁ、遠慮されてないならいいか。大将ほどのもアレだもんな。」
「遠慮なんて、私しませんから。
……エドは、子供なのに自分を大人と対等にしようとしてますからね。」
聞こえるか、聞こえないかほどのつぶやきに、ハボックさんは、何も言わなかった。
「はい、どうぞ?」
車の扉を開け、エド達に乗ること勧める。
「!。ありがとな」
「姫さん随分慣れてんな。大将、丁寧に扱われすぎてびっくりしてるぜ」
エドを小馬鹿にするようにハボックさんが言う。
しっぱいしたや。
「慣れてないですよ?ホテルのドアマンさんの真似です。うまいでしょ?」
おどけたように言ってごまかし、自分も車に乗る。
ハボックさんならこれくらいで大丈夫でしょう。
「そうか、出発するぜ。」
出発して数分。
後ろで、前に座ってる私たちは聞こえないほどの小声でエドとアルが話している。
"妖精"とか、"大佐"とか、そんな言葉が聞こえるから、私の話しと、今日の戦いの話しでもしてるのだろう。
妖精って言う噂を、どーやって消すかを感がなくては!
手っ取り早いのは、エドみたいに悪目立ちすることかぁー
何やろう?
そんなことを考えてぼーっと、セントラルの街並みを眺めていると、
人で賑わっていたところから、空気の重い壁の見えるところに来た。
軍の壁が見えてきた。
ん!
「ハボックさんっ、私、
「ん?わかった」
キーッと路肩に車を止めてくれる。
車を降りて
「ありがとう、ハボックさん!
エド、大佐との試合頑張ってね?特別な応援席で、見てるから。」
「?。おう!ちゃんと見とけよ、俺が大佐をぶん殴るとこ!」
「うんっ。じゃあ、試合が終わったらね?」
「また、あとでね。アヤ」
「あとでな、姫さん」
そう、ハボックさんが言い、練兵場に向かう車が出るのを見送った。
さぁ、キングくんに文句を言いに行こう!!
練兵場には、キングくんと行かないとだからね。
正面のとこから入ると、
今朝あったばっかりの受付の人が、顔を見るなり、幽霊を見たかのように驚いた顔をして、カウンターから出てきた。
失礼な!
妖精だし!
……/////
自分で思って、本当にはずしくなった。
なんて考えてたら、いきなりパッと手を握られ、現実に引き戻される。
私の手をつかんだのは、受付の人で、小さい声で、
"大総統から連絡がありました。大総統のお付きの方が来るまでお待ちください"
と言いい、離れていった。
普通に言ってよね。
ああ、大総統の安全のためか。
でも、キングくん死なないよ。
キングくんはキングだからね。
さて、さっき受付の人に"はい"なんて返したけど、ここでこれ以上 動物園の珍獣に成り下がってるつもりはない。
大総統府の中を歩いても、"アヒル一家の散歩"のように観察されそう……。
外から、行こう!!
そう思い、人気のない中庭に出て、屋上までの階段を壁に錬成する。
ちゃんと、柵のついたやつね。
落ちたら、死ぬから、私。
ホムンクルスとかじゃないから。
やっと登りきった!
うわー、いい眺め。
セントラルが一望できる。
ヨーロッパのような綺麗な街並み。
これで、風が強くなかったら、最高なのにね。
次に、大総統室の上まで行く。
ロイさんのトコで見たここの設計図は覚えた。大総統室の位置も覚えてる。
途中、飛ばされるかと思った……。
白衣がとっても煽られる!
ここまで溜まったストレスを込め、大総統室の上で、パン!と思いっきり手を叩き、屋上の床ついて、中に入るための階段を錬成する。
無駄に豪華な螺旋階段を。
さらに穴から中に向かって、
「貴方の"
と言って、階段を降りた。
サーカスを見てるかのような表情をしたキングくんが、重厚な造りの机についていた。
床にトンと降り、階段を元に戻す。
びっくりしすぎている大総統の秘書は無視に決定!
「お久しぶりですね、キングくん。」
おん!
思わず私の中だけで読んでたキングくん呼びをしてしまったよ!!
今日はいろいろ失敗してる気が……。
寝てないからだ!
体が若いってのはこーゆーとき、面倒だね。
「はっはっは、私をキングくんと呼んだのは君が初めてだよ。
まぁ、好きに呼べ。君なら許そう。」
ふぅ。この人が基本、寛大で助かった。
「そうですか。では、キングくん、よくあんな噂を放っておいてくれましたね?」
ちょっとした怒りを込めてそう言うと、片目の男は、楽しそうに口を歪ませた。
「面白いだろう。彼処であんなにぐうたらしていた君が、地上で、"妖精"とは。」
この叔父さんやっぱり面白がってるだけだったよ!
はぁ。
何言っても無駄だね、こーゆーのは。
もう、エンヴィーで学習した。
面白がってる人に楯突くのは時間の無駄。
あー、ホムンクルスってめんどくさい。
ラストは、女らしい、いいところもあるのに。
グラトニーも、ゆるーくて可愛いのに。
この二人は……
「はぁーーー。
練兵場に出発するのはいつですか?」
また、片目の男はにっこり笑う。
「もう、諦めたのかね?そうだな、そろそろ出よう。大尉、車を用意してくれ。」
「はっ!」
満点!って感じの返事と態度で、さっきまで、驚きで顎が外れそうだった大尉さんが出て行く。
バタンっと扉が閉まったのが合図だったように、キングくんが口を開いた。
「向こうには、連絡しておいたよ」
一気に空気が重くなったのは気のせいではない。
「そうですか。」
これで、完全にオモチャになる必要はなくなった。
今回のことでは。だけどね。
「アヤ、君が何か話したなら、君の周りの人間は死ぬ。覚えておきなさい。」
「エドとアルも?」
そう聞こうと思たけど、やめた。
揺さぶりにもならない。
「分かってますよ。身近な人が殺されるのは
「……そうか。分かってるならいい。
アヤ、大尉を待たせている、車に行こう。」
最後の一言は、今までの会話がなかったのかのように明るい声。
今度は、ちゃんと扉から出て、キングくんと歩く。
大総統室からでると、安全の為か、外までは、さらに迷路のような道のりだった。
キングくん基本死なないけどね!
黒塗りの車が、この世界にしては、とても静かに走り出す。
ふかふかの座り心地の良いクッションの座席で、キングくんと向かいあって座る。
「アヤ、マスタング大佐と鋼の錬金術師エドワードくん、どちらが勝つと思うかね?」
「大佐の圧勝です」
原作で、知ってるんだけどね。
「ほう、なぜそう思うのかね?」
「一言で言うなら、経験の差です。
エドは、真っ直ぐ戦って、あまり戦略的なものまだあまり使いません。それに比べるとロイさんは、策士ですから」
「君は、数時間前まで、4年も地下にいたはずなんだが。
……本当に、物知りだね。」
おっと、また、話しすぎた。
あまりにも物知りだと怪しまれる。
……いや、物知りってことにしよう。
一つ、余裕そうにふわりと笑って、
「真理を見たんですから、知識は誰にも負けませんよ?」
と、言い放つ。
自分を自分で追い詰めてる気がする……。
「そうか、そうか……。
よし、着いたぞ。私も君と同じ考えだ。それが、正しいか観に……
アヤ、練兵場を今後も使えるように一つ命令だ。」
めんどそうな気が……。
はぁ。
「どうぞ、何なりと。
大総統の命令には、逆らえませんから。」
「観客席を焔から守ってくれ」
「はい」
東部の小都市で人々はは、ラジオから流れる教主様の声に耳を傾けて、穏やかな午前中を過ごしていた。
兄弟少ない。(許して
次の話は、初めて視点が変わります。
第三者目線か、エドかで迷ってます。
もしかしたら両方かもです。
兎に角、次の話は早くアップしたいと思います!