近未来科学の申し子がF.A.にトリップした先が、例の彼処だった件。   作:憂夜

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テスト中の憂夜です。

さて、僕はなんで、投稿しているのでしょうね。


テストの点が良くなることを切実に願って。





【3】コレ、得たくなんかなかったよ!

 

 

トリップから半年経った。

 

 

私は、エンヴィーに気に入られたことと、ここへの現れ方、私の"真理の扉を( .....)見た"という証言のお陰で生きている。

 

 

結構、自由に。

 

 

いや、引きこもりだった私にとっては、もう、向こうにいた頃と変わらないくらいに。

 

 

それに、安全?というか、弱いというか、敵意がないと思われているのか、変装したエンヴィーとなら手を繋いで( .....)、地上にも出られる。

 

 

あぁ、最初の頃、手を繋ぐのを恥ずかしがっていた頃が懐かしい。

 

 

今では、欲しい道具があると、エンヴィーの手をひったくって外に出るというのに……。

 

 

エンヴィーは、私の監視役に自らなったらしく、殆ど、一緒にいる。

 

 

後ろから抱きしめたり、いきなりキスをしたりと人を文字どおり玩具にしてくれちゃっているが、

 

 

それ以外特に害がない!

 

 

ということに最近気づいて、その行動をスルーするというスキルを身につけた。

 

 

スルースキル、完全コンプリートの自信があるよ!

 

 

いらなかったよそんな自信!

 

 

あれ?普通の監視って、そもそも何も害がない……うん!そんなことないよね!?みんな、何かしら害があるでしょ!うんうん。

 

 

 

 

そう、私は、半年で、色々得て、何か大切なものを失った、気がする。

 

 

失ったものの方が絶対多いけどね!

 

 

で、その得た色々の一つ目がコレ

 

 

-------------------------------------------

 

名 前 : アヤ・リンドウ

性 別 : 女

誕生日: 1898年 8月17日

年 齢 : 13歳

種 族 : アメストリス人

出 身 : アメストリス国 セントラル

 

-------------------------------------------

 

という、アメストリス国における私という存在のデータ、つまり、戸籍。

 

エンヴィーには、どうやら私は、13歳に見えたらしい。

 

 

11歳頃の私のはずなんだけどなぁー……。

 

 

トリップから一ヶ月くらいした頃、歳をとるホムンクルス、キング・ブラッドレイが、私に持ってきた。

 

 

流石、ホムンクルス。

 

 

裏で、アメストリスを操っているだけある。

 

 

 

 

 

◆ 一ヶ月の頃 ◆

 

 

 

私の牢、つまり、私の部屋には、小さな引き出しが大量についた大きな棚と、机と椅子が置かれている。

 

 

ちなみに、家具は全て陣を描いた錬成で自分で作った。

 

 

木材が、光が消えた後、自分の想像どおりの形になったときは、ノーベル賞とったって聞いたときより感動したきが……。

 

 

もちろん、材料の木材は、エンヴィーに外から持ってきてもらった。

 

 

ここ、コンクリしかない!

 

 

エンヴィーって、めんどくさそーな顔をしながら、頼んだものをなんでも持ってきてくれるから、

 

エンヴィーってツンデレ!

 

私の便利なツンデレパシリやん!!

 

 

なんて、思い至った、とき

 

 

「何考えてたのー?」

 

 

なんて目が全く笑ってない妖艶な笑みを浮かべ後ろから抱きつかれた。

 

 

あは、怖い。

怖いよエンヴィーさん!

 

 

エスパーなの!?

 

 

そんな設定知らないよ。知らなかったよ。

 

 

私が来たことでできてしまった新設定なの!?

 

 

その日は、それまでの倍以上、弄られた!

 

 

内容は、思い出したくないから、ご想像にお任せしますね。

 

あれ、誰に言ってんだ私。

 

 

 

まぁ、その時にスルースキルに目覚めたんだけどね。

 

 

 

と、あと、金属と木材、石油、それと錬金術に関する大量の本が所狭しと積み上げられ、家具を錬成したときに描いた錬成陣を見えなくしている。

 

 

向こうにいた頃よりも汚い……。

 

 

そろそろ、ちょっと整理整頓でもしよっかなぁー。

 

 

あーーん!家政婦さんを雇いたい!

 

 

エンヴィー家政婦さんやってく……

 

 

 

 

 

コツっ コツっ

 

 

 

 

 

……。

 

 

いつものヒタヒタという裸足の足音ではなく、コツコツという高級そうな革靴のような足音が近づいてきた。

 

 

まぁ、お父様のわけないし、7人中の誰かでしょ?なんて思い、整理整頓という言葉を完全に忘れた私は、机の上で小さな部品を錬成することに集中した。

 

 

少しすると、足音が止まった。

 

 

 

 

 

 

 

「……。君が、アヤくんかい?」

 

 

 

 

 

……。

 

今の私の格好は、長い髪をお団子にし、錬成した髪留めで留め、

 

これまた、錬成して作ったメガネをかけ、

 

特になんの変哲も無い、向こうでいうとユ◯ク◯なんかで、売ってそうな紺のAラインのワンピースに、今の自分サイズに錬成しなおした、白衣を羽織っている。

 

 

それに、私は背はどちらかといえば高く、現在、155センチ。

 

 

11歳としては大きいほうだ。

 

 

あまり、というか、全く少女らしくない。

 

 

中身の22歳が溢れ出てしまってい気が、しなくもない!

 

 

でも、私を"え?これがアヤって少女で人柱候補?"みたいな目で見ないで欲しい!

 

 

もちろん、中身が、一回りも歳上ですからしょうがないですけど!!

 

 

見た目、ピッチピチの11歳ですから!

 

 

「そうですが? 歳をとるホムンクルス、キング・ブラッドレイ。大総統が、囚われの身である私に何かようでも?」

 

 

「はは、そんな警戒しなくてもいい。君にあるものを持ってきただけだ。君に興味が無いと言ったら嘘になるがね。」

 

 

そして、彼は、お父様に私の存在をきいて持っていた方が便利だということでわざわざ作ってきてくれたらしい 戸籍をくれた。

 

 

一応、ちゃんと

 

 

「ありがとうございます」

 

 

と、礼を言っとく。

 

 

さて、地上に出れない私に戸籍は必要なのだろうか?

 

 

地下にいるだけのやつなんて戸籍の必要ないでしょ。

 

 

うん、今のところ10:0で必要ないの勝利だっ!

 

 

……私は、13歳ということになったのか。

 

 

ふぅーん。

 

 

それは置いといて、面倒なことに興味を持たれたらしい。

 

 

やめて欲しいね。

 

 

13歳の女の子に興味を抱く、おじさんなんてさ。

 

 

用も済んだことだし、忙しい大総統は、早く帰ってくれたまえ。

 

 

「ところで、君は、物知りだと聞いた。君は、私のことをどのくらい知っているのだね?」

 

 

あ、やっぱり、居座るつもりなのね。キング君。

 

キング君?ブラッドレイを外すとなんか……。

うわーキングが名前なんて。この人キラキラネームだ!

 

この顔で、キラキラネーム……。

 

"ぷっ"っとふきだしそうになったとこで、ハッとして、急いで咳払いに切り替えてから答える。

 

 

「物知り、ですか。そうですね、施設で、大総統となるためだけに教育され、賢者の石を飲むことによって、ホムンクルスとなった、元人間の歳をとるホムンクルス・ラース。家族構成は、何も知らない奥様と、貴方の親戚ということになっている( ...........)息子のセリム君。そして、貴方は自分の剣と目に絶対の自信を持っており、その眼帯で隠された目には、黒い瞳ではなく、ウロボロスの赤い刻印がある……。といったところでどうでしょう。」

 

 

「ほう。君は、本当に物知りのようだ。

 

 

ただ、

 

 

 

少し知りすぎてしまっているね。」

 

 

そういった瞬間、

 

 

彼は、私の首スレスレに剣を突きつけた。

 

 

うわー。ちょっと、挑発的に言ったけど、ここまで乗ってくるとは思わなかった。

 

 

「わー。びっくりした。(棒

やりすぎですよ、本当に」

 

 

「ははは。冗談が過ぎたようだね。君は、全く動じないから面白くもない。全く、13歳らしくないな。殺されないと、分かっていたのか?まぁ、いい。ただ、これだけは、覚えておきなさい。

 

知り過ぎることは、身を滅ぼす。」

 

 

「ご忠告、感謝しますよ。大総統。あの日まで、宜しくお願いしますね。」

 

 

最大級の笑みで、大総統を見送り、私はまた、小さい部品の錬成を始めた。

 

 

 

 

 

………こうして、私は戸籍を得た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に色々の二つ目はコレ!

 

 

タブレット型超高機能!ノートパソコン、Bluetoothイヤホン、テレビ、ゲームソフト……電気機器もろもろですね。

 

 

これは、得たというより、自分で錬成したってのが正しいけど!

 

 

それに、これは、何も失わずに得れた気がする!

 

 

いぇい!!

 

 

これが無いと記録やら計算やら色々実験に必要なことができないからね。

 

 

もう、マザーボードやら、CPUやら、を全て一から作ることになるとは!

 

 

とゆうより、プラスチックを、買ってきた石油から錬成するところから始めたせいで、部屋の中が一時期、凄かったんだ!(言い訳

 

 

まぁ、つまり、部屋にある、小さい引き出しのついた棚の中には、ICチップのようなものや、小型コンピューターなどなど、細々とした部品を何ヶ月も錬成した私の努力が詰まっている。

 

 

で、パソコンってのは、デリケートだから、少しずつ、少しずつ、錬成し、パソコンの形にまで仕上げた。

 

 

向こうでは、もう、画面が空中にあるようなものもあたりまえだったけど、あれを作るのは、倍くらいの時間がかかりそうなのでスパッとやめて、

向こうのコンピューター並みの超高性能かつ、無駄で素敵な機能が大量についた私だけのノートパソコンを作ったのだっ!

 

 

で、パソコンを使うために必要な電気は、錬金術で作り、蓄電器に貯めるという!

 

 

パソコンとか触ってたら、ゲームしたくなって、自分で、ソフトとテレビを作った。

 

 

格闘もののソフトを。

 

 

カメラで動きを読み、格闘戦ができるというもの。ちょっと運動も兼ねて、戦う準備をしようと。

 

 

ちなみに、学習能力のあるコンピューターが入っているため、戦った人の動きなどを学習していくようになっている。

 

 

だから、エンヴィーとかにプレイさせて、学習させるという。

 

 

頑張った!

ここ半年、本当にいろいろ頑張った。

 

 

 

もう、誰か褒めて!

 

 

 

 

これで、実験 あんど 運動 本格始動!とか、考えてたのは、ほんの数分前までのこと。

 

 

 

今、私の目の前には、この世界で、得てはいけない、否、得たくはなかったものが目の前にある。

 

 

 

 

 

 

 

 

銀色に鈍く輝く六芒星の描かれた、大総統府印の銀時計。

 

 

 

それと、ともに添えられた二つ名でも書いてありそうな羊皮紙。

 

 

 

 

そして、それを持ち微笑むのは、セリム君ことプライド。

 

 

 

"ラースの代わりにお使いできました。一度 お会いしたかったんですよアヤさん"

 

 

なんて、子供らしい声で、全く子供っぽくない笑みとともに、レッツ実験なんて思っていた私の前に現れた。

 

 

うん。

 

 

私。国家錬金術師の試験なんて受けてないよ!?

 

 

てことで、これは、まだ、まだ、お子ちゃまのセリム君の間違えか!

 

 

お父さんとかに間違っちゃったことばれたらかわいそうだもんね。

 

 

うん! 見なかったってことにして、

 

 

レッツ! 実験!!

 

 

「アヤさん。貴女は確かに国家錬金術師の試験なんて受けていません。でも、あれは、貴女もご存知の通り、人柱候補を探すための一つの儀式。人柱候補である貴女には、これを受け取る資格を持っているんです。私の間違えでもありませんし、私は、貴女にお子ちゃま呼ばれするような年ではありませんが?」

 

 

あれれ?

 

 

れれれれれれれれぇーーーーー?

 

 

 

セリム君にもエスパースキルがあるの!?

 

 

エンヴィーだけでなく!?

 

 

それは、困った困ったぞ。

 

 

幾ら何でも、エスパーは相手の動きの先読みとか、戦う時有利すぎるでしょ!?

 

 

ただでさえ、不死なのに!!

 

 

「はぁ。アヤさん。エンヴィーは知りませんが私は、エスパーではありませんよ?

 

 

「え?」

 

 

全部声に出てますよ?」

 

 

で、デジャブ!!

 

 

真理くんのとこでやってしまったやつ!

 

 

でも、今回のは、かなり恥ずかしい!

 

 

とっても恥ずかしい!!

 

 

よりも、何も危ないこと言ってないよね!?

 

 

 

いやいや、それより、国家錬金術師?

 

 

 

ふんっ、確かに手合わせ錬成はできるよ。

 

 

 

ホムンクルスには本当に誰にも、ばれてない。

 

 

 

最近気づいたけど、真理くんは、私に練丹術まで使えるようにしてくれたらしい。

 

 

 

それを知ったとき一瞬、真理くんに感謝しそうになったけど、やっぱり、こんなところにトリップさせた真理くんに感謝の必要ゼロだってことにすぐ気づいた。

 

 

 

危ない。危ない。

 

 

 

感謝の大安売りをするところだった。

 

 

で、何故、国家錬金術師?

 

 

 

だいたい、

 

 

「貴方がたホムンクルスの皆さんは、私の話、半信半疑ですよね?エンヴィーに気に入られているようだし、特に害が無い。私の話が本当だったときの得の方が大きいからという損得計算のみの理由で、生かされているのでしょう?」

 

 

 

「……。」

 

 

 

「貴方達は、私の真理の()を見たまでは、信じるとしても、扉の中( . ..)を見たとまでは、思っていない。私が、手合わせ錬成ができるか判断のしようがない。まぁ、第一の理由は、対価が取られていないからですよね?そんな取り柄のない私を国家錬金術師にするなんて、ほんとお笑い種。では、失礼します。プライド。」

 

 

最後は、少年の耳元で勝ち誇ったように呟く。

 

 

やったね!

プライド言い負かすっていい!!

 

 

スッキリしたぁーー。

 

 

 

さぁ、今度こそ実験だぁーーーー!!

 

 

いぇーーーーーーーーっ「待ちなさい。」

 

 

……ぃ?

 

 

 

その言葉と共に、瞳と口しかない気味の悪い黒に体を絡め取られる。

 

 

「離してもらえませんか?」

 

 

自分でも怖いと感じるような冷たい声が、出た。

 

 

分かってる。

 

 

きっと、私は自分勝手な怒りを抱いでいるだけだ。

 

 

"自分の存在"を対価にする。

 

 

それは、可能なことであっても、実践する人などいないのだろう。

 

 

存在を消す。自分の知ってる人が自分を覚えていない世界を自分で作ろうなんて人は今までおらず、前例もないのだろう。

 

 

それに、異世界での私の存在が消えたところで、私の存在が消えたところで、この世界には、全く関係ない。

 

 

きっと、お父様が見ても対価がわからないのだろう。

 

 

それに、私は彼らのことを全て知っているためある意味で信用している。

 

 

でも、彼らは私のことについて何も知らない。

 

 

それなのに、信じてもらえないことに怒ってる。

 

 

でも、まぁ、国家錬金術師の資格はいらないね。

 

 

「貴女の言う通り、私達は、貴女ののことを半信半疑です。ただ、貴女の錬金術は素晴らしい。的確に無駄なく、必要なものを合成し、私達の知らないような機械を作っている。電をも自由に生み出すその力量を、私は認めることにしたんです。貴女が、真理の中を見ていないというなら、無理矢理見せればいいこと。貴女帰ってこれそうな力量がありますから。

 

これは、私達からの信頼の証です。貴女に軍の任務が課せられることはありません。お金をも貰うような物だと思って、受け取りなさい。創意の錬金術師。」

 

 

「……。」

 

 

そうきましたか。

 

 

パソコンやらに向こうの知識を使いすぎたらしい。

 

 

 

さらに、こちらには、あまり静電気なんて概念はないのだろう。

 

 

雷って言ってたし。

 

 

それで、力量が認められてしまったと。

 

 

ここで、それを突っ張り返すことはできる。

 

 

でも多分、私に軍の任務が課せられることはない。

 

 

彼らにとって大切な人柱候補には。

 

 

そして、最近私は、ここから逃げれるかもしれないと思っている。

 

 

きっと、すぐ見つかるだろうが、彼らは、私が何もバラさず、さらに、エド達を守るような行動をとれば、連れ戻しはしないのだろう。

 

 

どこにいても、あの日には、無理矢理ここに連れてくることができるから。

 

 

そう考えれば、お金は必要な気がする。

 

 

貰って、置いて損はないはずだ。

 

 

 

うん、しょうがない。

 

 

今の状態でも、十分私は、彼らの犬だ。

 

 

その証をもらったところで大して変わらない。

 

 

私も、損得勘定でそれを受け取ろう。

 

 

 

 

創意の錬金術師。

 

 

 

 

 

それまで誰も、考えつかなかった物を錬成する術師。

 

 

 

私にぴったりだ!

 

 

 

「受け取りましょうプライドさん。あなた方の犬となった証を。貴方が、信頼の証というものを。」

 

 

「そうですか。ありがとう。では、どうぞ、アヤさん。」

 

 

 

 

それは、冷たく重い。

 

 

 

 

これで、晴れて国家錬金術師だぁー……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金髪金瞳の少年は、晴れた空の下、草原で、リハビリにと鎧の少年と戦っていた。





さて、彩ちゃんの半年間の出来事でした!

6000文字越え!

1日目のテストを受けたら書きたくなりまして
いったい、何をしているんでしょうね、僕は。

では、お勉強でもしてきますね。

感想をくれた、きょんさん 騎士豚さんありがとうございました。

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