ギルガメッシュになった男   作:狂った機械人形

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九日後

 

ーーー赤竜帝の籠手 内部

 

「…………気を失っているな」

ギルガメッシュは床で寝ている一誠を見ながら、呟く

『ふむ……一誠と言ったか、素質はないが……その根性と彼女とは違う進化を遂げるかもしれんな』

ギルガメッシュの背後には赤龍帝ドライグが立っていた

「ほう?どうだった?」

『禁手は無理だがドラゴンの力は自由に扱えるようになった……一誠には龍の力に関しては恐ろしいぐらいに扱えている』

ドライグはギルガメッシュの問いにスラスラと答えて行く

「その代わり、魔力は米粒程度だがな」

『ふふ……そう言ってやるな、兵藤は素晴らしく強くなる……』

「お前が言うならばそうなのだろう……また会おう、赤き龍の帝王よ」

『ああ、また会おう……原初の英雄』

そう言うと、ギルガメッシュはその場から消えた

 

ーーー木場祐斗

 

「はあ!」

木場は魔剣を振るう、その魔剣は今まで創造した物とは違い、力強くより凶悪な魔剣として進化していた

「その様だと、本質を掴めたようだな……」

ギルガメッシュは地面に刺さっていた魔剣の一本を引き抜き、1%程度の殺気を木場にぶつける

「は、はい!教えていただきありがとうございます!」

木場は、殺気に軽く怯むとその殺気に自身の殺気をぶつけて魔剣を構える

「ほう……ならばかかって来い!」

ギルガメッシュはニヤリと笑い

「わかりました……では!行きます!」

木場はギルガメッシュに対して魔剣を構え突撃した

 

ーーーリアス&朱乃

 

「リアス!出来たわ!」

朱乃は黒く焦げ付いた地面を指差して

「朱乃!私もよ!」

リアスもクレーターの様に削れた地を指差して、二人ではしゃいでいた

「……はしゃいでいる最中に悪いが……」

苦笑いを浮かべてギルガメッシュが二人に近づく

「あっ……ギルガメッシュ様、魔道書をお借りさせていただき、ありがとうございます!」

二人はギルガメッシュに向かって、お辞儀をする

「別に構わん、それより二人ともかかって来い」

「「はい!」」

ギルガメッシュがそう言うと、二人は雷撃と滅びの魔力をギルガメッシュにぶつけた

 

ーーーアーシア・アルジェント

 

「はぁ……はぁ……」

アーシアはある物を片手に息絶え絶えだった

「大丈夫か?アーシア」

ギルガメッシュはアーシアに声をかける

「は、はい……まだやれます!」

アーシアはある物を強く握りしめて構える

「……わかった、行くぞ!」

ギルガメッシュはアーシアの言葉を聞いて、剣を手に持った

 

ーーー羽川白音

 

「…………」

白音は大木の下で禅を組んでいた、白音は既に自然の雰囲気と同化し始めていた

「…………ッ!」

白音は素早く立ち上がり、飛来して来たナイフを全て手に取った

「流石ですね、修行中に奇襲なんて」

「ちっ!」

森の影から現れたのは、三人の軽装に顔を隠す為の布切れを巻いた悪魔だ

「金を貰ってるからな……怪我をして出れなくなってもらうぜ?」

「そうですか……フッ!」

ドンッ!と白音がいた場所が爆発する、悪魔達は驚く

「自爆!?」

「はぁ!?意味がわからんぞ!」

「なんで?自爆なんでゅえ!」

一番右にいた悪魔が首を飛ばした、首無し悪魔の横に立つのは、拳を構えた白音の姿だ

彼女は震脚で右まで移動して、その時に混乱する悪魔の一人に向かって、冲捶を放ち首を千切り飛ばしたのだ

「う、おおおお!」

一人の悪魔は両手に大振りのナイフを持つと、白音に斬りかかった

「シェェラァァ!」

悪魔は奇声を上げて斬りかかるが、白音は腕や肘で小さな円を描く様に攻撃を全て弾いていた

「シュッ!」

「ゴバァァ!」

ナイフの悪魔も弾かれて、呆気を取られている間に冲捶を受けて腹に風穴を開けて絶命した

「なっ!」

「遅い……」

最後の一人となった男は目を見開くが、既に白音は自身の目の前まで来ていた

「うわぁぁぁ!」

男はみっともない悲鳴を上げて、片手に魔力を貯めて殴りかかるが

「フッ!」

白音はその自身の体を外へ逃がし、相手の腕を掴んだ

「ひっ!」

白音が腕を引くと男のバランスが崩れよろめく、その瞬間に白音は相手の股に自身の脚を差し入れて、膝の裏に蹴りを入れる

「うぎゃ!」

みっともない声を上げて男は転ける、あまりの痛さに立てずにいる

「……転けさせる程度の技ですよ?」

白音はボソッと呟き、男の首を掴み持ち上げる

「そん な……俺は」

ボキリ……と白音は男の首をへしり折った

「…………ありがとうございました」

白音はそう言って、一礼して、近くに立てかけていたシャベルを取り出した、そして三つの死体を埋めるために穴を掘り始めた

 

ーーーギルガメッシュ

 

「やりすぎたか?」

ギルガメッシュは内心苦笑いを浮かべていた、殆どのレベルが上がり過ぎているのだ

「リアス・グレモリーと姫島朱乃は、魔力の増加と質……操作性を付けさせた……これで二人に心配はない、木場祐斗は本質に近づいた……兵藤一誠は龍の力を身につけた、アーシアは……あと少しだな」

「……遅くなりました」

「ん?白音どうしたんだ?」

ギルガメッシュは少し土だらけの白音を見て首を傾げた

「いえ、片付けをしていました」

「そうか、風呂に入って来た方が良いぞ」

「わかりました」

その場を後にする白音の背中を見ながら、ギルガメッシュは呟いた

 

「まあ、楽しみだな……」


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