ギルガメッシュになった男   作:狂った機械人形

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不死鳥、拘束

 

「なぁ、リアス……」

「………」

男の登場で部室内の雰囲気が更に悪くなる、本人はおめでたい脳みそなのか気付いておらず、ベタベタとリアスの身体に触れようとしながら会話を続ける

「リアスさんも、大変ですね……」

「アーシアさん……関わらない方が良いですよ」

少し離れた場所ではアーシアと白音がコソッと会話を続ける

「ライザー!貴方には言っているけど!まだ私は結婚する気は無いし、貴方と結婚する気もないわ!」

そして、リアスのイライラが爆発したのか、席から立ち上がりライザーと呼ばれた男に怒鳴る

「リアス……君だってわかっている筈だ、先の大戦で純血の悪魔は殆どいないんだ……だから血を残す為にも……」

ライザーは過去の大戦の事を出して、今や貴重な悪魔の血を残す為にも、自分達の縁談に悪魔の未来がかかっているという

「チャラチャラとした格好で言われても説得力がかけますね……」

「アーシアさん、口を閉じといてください……何かが起こりそうで怖いです」

「ウグッ!」

白音はサクッと毒舌を発動するアーシアの口の中に自身の手元にあった茶菓子の羊羹を詰める

「お二人共、お止め下さい……もしこの場で騒ぎを起こすのならば、私も黙っている訳にはいきません、サーゼクス様の名誉の為に私は遠慮などしません」

銀髪のメイドがリアスとライザーの間に入る、すると二人は冷静になる、白音は羊羹を食べながら、『やはり只者じゃないな』と考えていた

「こういう事を想定して、両者にはレーティングゲームをして貰います」

「白音さん、レーティングゲームって何ですか?」

白音が考えにふけっていると、アーシアがボソッと話しかけて来た、白音は考えていた事を頭の隅に追いやり、アーシアに話し出す

「レーティングゲームと言うのは、自身の眷属をチェスの駒に見立て戦う、事故で死ぬかもしれませんが……お遊びですよ」

「そんな事やるなんて……趣味悪いですね……」

「まぁ……戦闘訓練と思えば良いと思いますよ、裏では金や宝石などを賭けてやる賭博式の物などあるらしいですが……本来は未成年は出来ませんから、今回は特別な試合ですね」

「詳しいですね……」

「何回か、見に行きましたから」

白音は何回かレーティングゲームを見た事がある、全てはギルガメッシュと李書文に付いて行き見ていたのだ

「それでリアス、君の眷属はたったの四人か?人数でも実力は……そこの雷の巫女とリアスお前ぐらいしか釣り合わんぞ?」

パチンとライザーが指を鳴らすと、魔法陣が展開されてそこから十五人の女性が現れる

「これが俺の眷属だ」

ライザーはそう言うと、自身の近くにいた二人を肩に抱き寄せる

「リアスさんと結婚する人と思えませんね………脳味噌と股間が直結がしてるのでしょうか?」

「アーシアさん……ボロっと口に出しすぎです」

「一誠さんもあんなに涙を流してますよ……怒っているんでしょうか?」

「ただ、羨ましいんじゃないでしょうか?」

両手に花の状態のライザーを見て、滝の様な涙を流す一誠を見て、アーシアはそう言うと、白音はやれやれと頭を横に振るう

「下級悪魔、お前が何百年かけてもこんな事出来まい」

ライザーは一誠にそう言うと

「うるせえ!この種まき焼き鳥が!」

一誠はライザーに向かって言い返す

「なんだと!」

ライザーは一誠の言葉にブチ切れる

「沸点低いですね、自分から馬鹿にしておいて自分が馬鹿にされたら怒ってますよ、自分が言った事をわかっていないのでしょうか?」

「アーシアさん、言っていることは正しいですけど……頭の中で思って下さい……しかし、焼き鳥……面白い例えですね」

白音は一誠の言った焼き鳥がツボに入ったのか、肩を震わせる

「ぐあ!」

すると、一誠が天井に叩きつけられている、赤龍帝の籠手を出しているという事は殴りかかったのだろうが返り討ちにあったという事だ

すると、ライザーは一誠に近寄り、何かを言うと魔法陣の方に行くと思いきや

「ほう、こんな美人がいたとは……どうだ、俺の愛人にならないか?」

「え?」

アーシアの方に来て肩を手を置く、突然の事である

「俺の愛人になれば、好きな事をして良いぞ?」

「……ええ、とっても魅力的なお話ですね」

アーシアはニコニコと笑みを崩さず肩に置かれた手に自身の手を置く

「おお!それじゃあ!」

「『我に触れぬ(ノリ・メ・タンゲレ)』」

「ぐがぁ!」

アーシアの置かれた手から赤い布が現れ、ライザーを顔を出したミイラの様にしていく

「貴様!何をする!」

「いきなり愛人にならないかと言ってくる人を拘束しただけです」

怒鳴るライザーにアーシアは笑顔で対応する

「ライザー、その子は私の客人よ、貴方の命を思って言っておくけど……その子と隣の子には手を出さない方が良いわよ……死にたくないなら……」

リアスはライザーの身を思ってか、一応警告をする

「ちっ!」

ライザーは舌打ちをして、アーシアを睨む

「すみません、今解除しますね」

アーシアがそう言うと、ライザーの身体に巻き付いた赤い布が取れていく、晴れて自由の身となったライザーは魔法陣を上に立つと

「レーティングゲームは十日後だ!それまでにその赤龍帝と他の眷属をどうにか鍛えるんだな!何なら助っ人を頼んでも良いぞ!」

ライザーはそう言って、冥界へ戻っていった





はい、雑になりましたが、次から修行回になります

次回をお楽しみに

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