The SCP Foundation エージェントJの日記   作:カッコカリ

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苦し紛れに投稿。アカン、ストックがない。


第四話 SCP_Containment_Breach

α月y日

 

 クミホ(SCP―953)との修羅場が終わってから約二ヶ月が経った。今まで日記が書けなかったのは、それまで彼女とはほとんど一緒、所謂同棲まがいのことをしていたからだ。

 

 羨ましい?そう思った君、一日三回肝臓を捕食される痛みと苦しみに耐えられるのならば代わってあげよう。俺は最近痛みで悲鳴を上げることは無くなったよ。それでよ~~~~~~~くわかったことだが、彼女は実に嫉妬深い女性だ。日記を書こうとすると途端に彼女は怒り出すのだ。私だけを見ろと凄まじい独占欲を露にするのだ。そして、一時たりとも俺が離れるのを認めない。

 

 これは初期の同棲生活ですぐに分かったことだ。さて、何故俺が二ヶ月もクミホの隔離部屋に住んでいたのかというと、スマートに紳士的な対応で以て彼女に俺の外出を許してもらうために説得をしていたからである。

 

 この間、もはや3桁では数えきれない数の肝臓を喰われたのだが、その甲斐もあって、こうして日記を書けている。しかし、不可抗力とはいえ二カ月も働くことが出来なかったのは財団にとって大きな損失だった。

 

 O5評議員が2晩にも渡る長時間会議の結果、俺は二カ月の給料カット、それから記憶処理をせずに数人の監視がつくことになり、そして、オールドマンとクソトカゲ、そして妖狐変化三つのSCPを同時に管理、監視、対応を任される特命Aクラス職員兼エージェントとして任命されることとなった。

 

 この指令が言い渡された時、爆笑するブライト博士と、引き攣った笑みを浮かべているカインの顔が印象的だった。とりあえず、クソトカゲをボコボコにしておいた。

 

 ちょっとスッキリした。

 

α月γ日

 

 最近財団が新しい隔離施設を建設中らしい。なんでも革新的な新技術を集めて画期的なSCP管理方法を試験的に運営するそうだ。自爆用の核弾頭は殆どデフォルトの設備だが、肉体的接触による捕縛、対応が可能なSCPを主に集めるらしい。

 

 嫌な予感しかしない。クミホから「貴方がその身体で管理する施設なのではないですか?」という言葉に俺の嫌な予感は更に加速せざるを得なかった。今更だが、もうナチュラルに彼女が隣に居ることが当たり前になってる。

なに?「夫を立てることが妻の仕事です」?

 

 HAHAHA nice joke.

 

 肝臓どころか心臓まで喰われた。仮に妻だとして、こんな家庭内暴力が日常茶飯事は絶対嫌だな・・・。

 

 というか妻って・・・。そういえば、結局俺の消えた一週間の記憶はどうなったのだろうか。クミホに関係することなのは確かなんだが、O5は一週間俺とクミホは何もしていなかったの一点張りだった。今更掘り返しても記録として得られるのは望み薄だろうが、彼女の言動からしてつまり、その、なんだ?

 

 アハ~~ンなことをシちゃったということか?そうなのか?まぁ、今更な気もするが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 クレフ博士が聞いてたら激怒しそうだ。

 

 

 

 

α月Ω日

 

 案の定でした。誰にもしゃべってないしどうやって知ったのかも知らないけどクレフ博士頼みますからショットガンで走って来ないでください。怖いです。

 

 YAAAAAAAMETEKUDASAISHINDESHIMAIMASUUUUUUUU!

 

 あ、この日記読んだのか。

 

 俺のプライバシーとはいったい。

 

 

 

α月β日

 

 SCP-939が脱走したため、俺に捕獲要請が来た。妖狐変化がここにいろとごねてくるが、後で、何か買ってご機嫌を取ることにする。

 

 SCP-939は見た目はあのクソトカゲと似ている。それをスケールダウンさせたような感じだ。人間の言葉を覚え、それで人間をおびき寄せて食すという賢いトカゲだ。と言っても彼奴ほど力が強い訳でもないし進化するわけでもない。見つけて尻尾を掴んで引きずって新しい収容スペースに押し込めば完了だ。

 

 今日も死者ゼロ。中々良い働きが出来たと思う。

 

 

β月△日

 

 ダメもとで最後の情報公開の申請を出した。クミホと俺の間に何があったのか、監視カメラの映像だけでも知りたかった。そしたら、意外なことにあっさりと申請が通った。俺の今のレベルであれば映像だけならば十分見ることが可能だったらしい。全ての情報を知るとなるとレベル5のシークエンスが必要だが、映像だけならば大丈夫らしい。それからこの情報を閲覧するにあたり、以後クミホに対して、あの日、自分と彼女の間に何が起こったのかを決して聞いてはならないと厳重注意を受けた。

 

 まぁ、何にせよ、俺の記憶の一部が分かる。

 

 音声は無い。監視カメラの映像は虚ろな目でクミホに食事を与える俺の映像。マッサージをしたり、話し相手になったりして、目の部分を除けば傍から見ればいつもと変わらない様子だった。だが不意に、まさしく突然俺は白目をむいて気絶した。クミホに圧し掛かる形で気絶した俺を見て、彼女は酷く狼狽しており、監視員に何か呼びかけていた。

 

 その直後、蜘蛛の糸のような白いひも状の何かが俺の全身から溢れ出て、クミホごと包み込んでいき、繭のようになったところで、映像は途切れた。

 

 なんだ………これは?

 

 いったい何がどうなってる。

 

 中で何があったのか、まったく意味がわからなかった。

 

 結局のところ分からずじまいだった。

 

 

×月○日

 

 OMG

  

 緑のファ○○ンスライム怖い。死体にかかるとあんなことになるなんて全然知らなかった。

 

 そしてどさくさに紛れて逃げようとするオールドマンを収容スペースにSMAAASH!SUPER EXITIN!

 

 クミホも一緒に面白半分で逃げようとするんじゃあない!

 

 

γ月α日

 

 今日奇妙な夢を見た。ドリームマンと呼ばれるKeterクラスのSCP。夢の中で何か害を及ぼすようなSCPではないが、こいつはSCPに関する破滅的な予言をする。俺はこいつの座るベンチの隣でまるで友人と話すかのようにサンドイッチとコーヒーを嗜んでいた。

 

 友人のようにというだけであって、胸糞が悪くなるような話ばかりだったがな。

 

 当然夢の内容は覚えている。これから起こること。あるSCPが世界を完膚なきまでに滅ぼすということ。そのSCPはSCP―■■■■でさえ止められない、変えられない、消すことも出来ない。

 

 人間が地球の災害、台風の軌道を変えられない様に、そのSCPは正しく大規模な台風のSCPバージョン。その名は■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 だが、彼奴はこんなことも言っていた。俺という存在はそのSCPすら破壊できるSCPに成りうると。なんなんだ一体?

 

 俺は何者なんだ?

 

 その疑問は、ドリームマンが教えてくれた。

 

 そもそも俺は人間から生まれて、偶然生まれたSCPではない。お

 

 

れ 

 

 

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                       本当の

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆レベル5の起動申請を承認プロトコル2000を始動◆◆◆

 

 

 

     ◆◆◆起動シークエンスを開始◆◆◆

 

 

 

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who are you?

 

 

……………

…………

………

……

 

 

◆◆◆イレギュラー発生プロトコルUPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… ■■■のUPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… をUPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING…■■始します UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING… UPLOADING…

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Kクラスシナリオ…………回避■■

 

 

 プロトコル00000に従い再構成を行います。

 

 

 構築…………エラーが発生しました。

 

 

 再構築中…………エラーが発生しました。

 

 

 エラー箇所をバイパスして再構築…………complete

 

 

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COMPLETE

 

 

 

―――

 

――――――

 

―――――――――

 

Remember Us…………

 

…………

 

……

 

 

 

 

RmemmmbbbeerrrssssuuUsSssss

 

 

rEMANvbbeeerrrsrsssssssus

 

 

―――

 

――――――

 

―――――――――

 

Remember Us…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

C月B日

 

 不味いことが起きた。施設の不調が度重なり、複数のSCPが脱走した。オールドマンを逃げない様見張ってはいるが、その日は更にまずいことに173が収容格納庫から逃げた。ナインテイルズ出動要請が出ているが、果たして間に合うかどうか・・・。オールドAIにも余計なことはしてほしくはないが、どこぞのDくらす職員が脱走の為に何をやらかすか分からない。職員救助のためにもここで一旦―――

 

 

 

「!」

 

 振り向きざまの裏拳が固いごつごつとした物を捉えた。視界にとらえた彫像は動きを止め、ゴトリと床に着地した。

 

「Shit ……… !」

 

 見覚えのある石像、名無しの兵士ジョン・ドウの視界がとらえたのは件の脱走した173の姿があった。

 

 瞼が閉じられる。

 

 同時に拳を突き出す。次に瞼が拓いたときには173が壁にめり込んでいる。

 

 再び瞼が閉じられる。背後へと肘鉄を喰らわせる。一瞬の瞬きだが、173はその間に高速移動でこちらの首をへし折ろうとしてくる。シェルターの扉を開く、そこは色んな意味で科学者たちに愛されるSCP-682が収容されている隔離フロアだ。咆哮を上げて682が脱出しようとしてくる。682の目の前には吹き飛んでいる173の姿があった。

 

 奴に取っては二度と戦いたくない相手だろう。一瞬で全身から複数の目を造り出して、173を凝視続ける682の隙をジョンが突き刺す。

 

「お座りだクソトカゲ!」

 

 落書きの書かれた173の頭部をひっつかみ、鈍器のようにして682を殴り飛ばし、フロアの奥へ叩きこむ。そこにまるでプレゼントの箱にリボンを添えるかのように173を投げ込み、強引にシェルターを閉じた。

 

「睨めっこでもやってろ」

 

 大急ぎで自室に戻り監視カメラを見やる。三つ存在するモニターにジョンの表情は更に険しいものへと変わる。

 

「くそ!」

 

 ひとまずこれで173と682を同時無力化は成功するものの、ジョンの管理するオールドマンは脱走、ついでにクミホまで逃げ出していた。それなりに付き合いの長い彼ら?だが、規模の大きさ問わずどさくさに紛れて逃げ出そうとするのはもはや恒例行事になりかけている。 

 

「mother fu●ker fuck●n f●ck!」

 

やられる側としてはまったくもって嬉しくない事態だ。一番近いサイトにいるエージェントたちに救難信号を送ったが、果たしてそれまでにこの施設が更地にならなければいいが………。

 

 さて、この大規模なトラブルが発生した原因、突き止めてやりたいところだが、ことはそんなことを言ってられない事態だ。出来るだけ職員の人命を助けつつ、一つたりともSCPをこのサイトから逃がさないようにする。

 

「これで給料上がらなかったら恨むぞO5評議員」

 

 まずは目元の目標はオールドマン捕獲からだ!




一応それほど長編にはならないよう書いてるけど、ゲームのアップデートとか興味の出たSCPが出てきたら少しずつ投稿していくつもりです。続きが出るとか期待しちゃダメよ~ダメダメ~

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