『うちはシスイ憑依伝』外伝集   作:EKAWARI

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 ばんははろ、EKAWARIです。
 今回の話はピクシブにアップした話の再録? で、文字通り15ルートエンドの概要とそれに対するしーたんのメタ話SSになります。
 このうち本編含め8ルートエンドについては過去に発表済みだったり、これからアップだったりしますので、「ネタバレ見たくないっ」って人は『木の葉崩しエンドルート』『牙喪失ルート』『うちは心中ルート』『サスケ殺害ルート』『木の葉出頭ルート』『バッドエンドルート』のアップ後ご覧になられることを推奨します。
 気にしないという方はどうぞ。


『うちはシスイ憑依伝』全15ルートエンド概要とそれに対するしーたんの話

 

 

 

 ※うちはシスイ憑依伝IFルート・ザ・ストーリーの概要。

 ハーメルンの18禁板で連載していた、うちはクーデター事件が起きずにイタチとしーたんが結婚するルート。

 結婚して1年半後には子供も授かるし、選択肢によってはしーたんはアカデミー教師に本格転職したり、ヤンデレゲージが下がり真人間に近づいたりもする。

 このルート突入後、しーたんのヤンデレパーセンゲージや運、それぞれの選択などに応じて、更に「木の葉崩しエンドルート」「牙喪失ルート」「木の葉出奔ルート」「失明・晩年ルート」の4エンドへと分岐することになる。

 因みにえろぱーとではしーたんとイタチは互いのことを「可愛いな、こいつ」とか認識し、押し倒し押し倒され、欲情し欲情されるを繰り返すリバップルぶり。しーたんが上になったかと思えばイタチさんが上になったり、イタチさんが上になったかと思えばしーたんが上になったり、忙しい奴らである。

 

 

 

 うちはシスイ憑依伝全エンドルート紹介(開示済みルート)

 

 

 その1。本編エンドルート。(『うちはシスイ憑依伝』本編より)

 

 大蛇丸の呪印を喰らい、大蛇丸分離後、衰弱死。イタチ他に看取られる。享年27歳。

 

 

 その2。木の葉崩しエンドルート。(『うちはシスイ憑依伝』外伝集より)

 

 IFルート・ザ・ストーリーの派生。大蛇丸による木の葉崩し事件の際、賞金目当てでやってきた敵の襲撃からアカデミーの子供を庇い、死亡する。享年24歳。

 

 

 その3。牙喪失ルート。(『うちはシスイ憑依伝』外伝集より)

 

 IFルート・ザ・ストーリーの派生。ヤンデレ率が20%以下で木の葉崩し事件を生き残るとランダムで発生。倒せるはずの敵を、初めてこの世界で殺した敵の子供とダブらせて殺すことが出来ず逆に殺される。享年24~25歳。

 

 

 その4。うちは心中ルート。(『うちはシスイ憑依伝』外伝集より)

 

 うちはシスイ憑依伝最終話からの派生。うちは一族殺しの任務を与えて貰うことが出来ず、死装束姿でイタチを迎え、イタチに目と自分勝手な遺言だけ与え、イタチに殺される。享年18歳。

 

 

 その5。サスケ殺害ルート。(『うちはシスイ憑依伝』外伝集より)

 

 うちはシスイ憑依伝・続後編のサスケ戦からの派生。イタチの介入が間に合わず、サスケによって殺される。享年27歳。

 

 

 その6。木の葉出頭ルート。(『うちはシスイ憑依伝』外伝集より)

 

 うちはシスイ憑依伝・続後編からの派生。S級犯罪を犯した大罪人として里に裁かれるため、自ら木の葉へと出頭し、刑の執行を希望する。無傷なため、バッドエンドルートと違い過去を暴かれるヘマは犯さず、静かに死刑を受け入れる。享年27歳。

 

 

 その7。バッドエンドルート。(『うちはシスイ憑依伝』外伝集より)

 

 うちはシスイ憑依伝・続後編からの派生。木の葉に連れ帰られた後、勝手に記憶を見られたことが原因で発狂、精神崩壊。牢に投獄され、周囲の心にダメージを与えまくりながら、木の葉帰還の半年後、イタチの手によって殺される。享年28歳。

 

 

 その8。失明、晩年ルート。(うちはシスイ憑依伝IFルート・ザ・ストーリーより)

 

 IFルート・ザ・ストーリーの派生。ペイン長門による木の葉襲撃後うちはオビトを殺しに向かい、失明隻腕下半身不随となって里へと戻ってくるも、2人の子供に恵まれ静かな晩年を過ごす。唯一死亡シーンが作中では出てこない=しーたんが生き残るルートである。その最期は肺炎を患い、子供達に看取られながら静かに息を引き取る。享年36歳。

 

 

 

 未発表ルート集。(※話が短すぎる、長すぎる、エログロい他などの理由で今の所は発表予定はありません)

 

 

 その9。九尾エンドルート。

 

 うちはシスイ憑依伝3話の派生。九尾襲撃時に別天神を使わず、オビト殺しを優先すると発動する。

 名の通り九尾の狐に殺されるルート。開始数行で終わる最短ルートでもある。享年11歳。

 

 

 その10。原作準拠ルート。

 

 うちはシスイ憑依伝5話の派生。ダンゾウによる襲撃時に、ダンゾウに殺され目を奪われると発動する。その後の登場人物達の未来は、イタチがシスイの目を手に入れることが出来なかった事を除けばほぼ原作準拠の道へと進む事となる。享年18歳。

 

 

 その11。木の葉出奔ルート。

 

 IF・ルート・ザ・ストーリーの派生。ヤンデレ率を高いまま保ち続けるとなりやすい。木の葉崩しエンドルート回避後~ペイン長門による木の葉襲撃ぐらいの時期にランダム発生する。イタチと共に生きていこうとする自分の罪深さを恥じ、木の葉を出奔して抜け忍となり、オビト殺しを企むも、逆にオビトに返り討ちに遭い殺されるルート。享年24~27歳。

 

 

 その12。自爆エンドルート。

 

 うちはシスイ憑依伝・続後編からの派生。オビト戦後直後のゼツ戦の際、下手を打ちゼツに取り憑かれそうになって起爆札でゼツごと自爆して死ぬルート。享年27歳。

 

 

 その13。身投げエンドルート。

 

 うちはシスイ憑依伝・続後編からの派生。イタチに呼び出された際、それに応じると発生する。

 イタチと一線を越え結ばれるも、よりにもよってオレなんかがイタチを汚してしまったと自分の罪深さを前に耐えきれず、精神が決壊し、狂い笑った後、文字通り活火山の溶岩の中へと身を投じ、自殺して終わるルート。享年27歳。

 

 

 その14。大蛇丸実験体ルート。

 

 うちはシスイ憑依伝・続後編からの派生。大蛇丸戦の際、生きて彼に捕まるとこのルートに強制的に進む。文字通り大蛇丸の実験のための原料とされ、意識があるままに目を奪われ、体中を切り刻まれながら、生きたまま解剖されて死ぬルート。享年27歳。

 

 

 その15。穢土転生ルート。

 

 うちはシスイ憑依伝・続後編からの派生。大蛇丸戦の際、大蛇丸に殺されるとこのルートに進む。大蛇丸によって殺害された後、穢土転生によって大蛇丸の道具として意識はそのままに蘇らされ、イタチを性的な意味でもそうでない意味でも強制的に襲わされ、しーたんの精神が色々阿鼻叫喚状態となり、穢土転生体としての最期はナルトによってもたらされる。しーたんにとってはバッドエンドルートの次に悪夢のようなルート。享年27歳。

(何故かピクシブでアンケ取った結果、このルート執筆希望者が圧倒的に多いのですが、長すぎる、エログロい、主人公の蛇姦とか誰特シーンがあるなどの理由で執筆予定はありません。あとこのルートは18禁です)

 

 

 全エンディングについて聞き知ったメタ世界のしーたんによる、エンディング感想。

 

 

 

「……と、以上が、もしもうちはシスイ憑依伝がゲームだったら書くだろう全ルートの概要だそうだ」

 

 どことなく不機嫌そうにも見える無表情じみた顔で、そうイタチは短く吐き捨てた。

 メタ空間故にこの場にいるイタチもまたシスイが辿るだろう全エンドを知ることが出来たとはいえ、どうやらシスイが取るだろうどの結末についても彼女は良く思ってはいないらしい。

 まあ、それも当然といえば当然だろう。第三者から考えて一般的な幸福の基準に照らせば男が辿る結末はどれも「不幸」であると言われてもおかしくない内容ばかりであった。好いている男にそんな結末しか待っていないと知って、良い気分でいれるはずがない。

 そんな風に玲瓏たる美貌を微妙に歪めつつ、不愉快な気分を内心持て余しているイタチに対して、この酷く愚かな男はといえば……。

「へー、オレってそういう結末を辿るのかー」

 と、あくまでも呑気であった。

 

「……」

 お前の人生だろう、なんでそんな他人事なんだ、とそんなイタチの視線に気付いていないわけではないだろうに、にも関わらずシスイは相変わらずののほほん顔で、あっさりとこう言った。

「まあ、一部のエンディング除けばそんな悪くないんじゃないか?」

 ……普通に信じがたい発言である。流石病みデレ、人とは違う。

 いや、イタチはこの男が世に信じられているお人好しなどではなく、精神を病んだ自分勝手な酷い男であることは知っていたが、知っていても、この男を好いている身としては男自身の口では言われたくない台詞だった。

 そんなイタチを尻目に、男は相変わらずニコニコと、ノホホンとした気の抜けた笑顔を浮かべながらこう言った。

「だってさ、考えてみろよ、そりゃバッドエンドルートとか穢土転生ルートとか一部胸くそ悪いルートはあるけどさ、殆どのルートでオレは納得して満足して死んでいってんじゃん。ならそういう結末とかも悪くないと思うけどな」

 

(お前が悪くないと感じていても、私にとっては悪い)

 そのあまりに人の心を無視したかのような人でなしの返答に、イタチは内心で強くそう突っ込んだ。

 大体からして、本当この自分勝手な男はなんなんだ。

 特に身投げエンドルートなんてどういうことなんだ。私と結ばれて、罪悪感に耐えきれず身投げするとは一体どういうつもりだ。どれだけ人に対して失礼なんだこの男は。

 汚してしまった? お前などで私が本当に汚れると思っているのか。自惚れるのもいい加減にしろ。私の気持ちはガン無視か。なんてナンセンスな男なんだ。愚かだ愚かだと前から思っていたが、本当に信じられない。

 お前に望んで抱かれたのだろうに、結果的にそれでお前に死なれてしまった私の気持ちも少しは考えろ。自分を抱いた男が自殺など、聞いた方がどう思うと考えている。いや、お前の事だ、考えてはいないのだろうが。だが、本気でいい加減にしろこの人でなしの無自覚破綻者が!

 ……などなどの罵倒がグルグルと彼女の脳裏を0,2秒で駆け巡ったが、相変わらずそれらの感情が彼女の表情に表れることはなかった。

 そんな風に内心ハラワタを煮え繰り返しているイタチを前に、しかしシスイは相変わらずのノホホンとした顔でこう言った。

 

「それにさ、15ルートのうち2ルートはお前に殺されるんだし、2ルートでお前に看取ってもらうことも出来るんだ。それってさ、凄く幸せじゃないか」

 そうして本当に嬉しそうに、シスイは微笑んだ。

 自分の辿る結末は幸せであると、それは本当に信じているといわんばかりの顔で。その笑顔に泣きたいような哀しみたいような気分にイタチはなる。けれど、感情を律する事になれた彼女は、それらを表に出す事もなく、しかし苦々しい声で、シスイの背へと両手を回しながら言った。

「……お前は、馬鹿だ」

「うん」

「……お前は、愚か者だ」

「うん、知ってる」

「本当に救いようがない……」

「そうだな」

 

「だけど、オレはこれで幸せなんだよ」

 

 その男の言葉に、玲瓏たる美貌のくノ一は、泣くような声で「お前らしい」と微笑った。

 

 

 END

 


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