とりあえず生きてます。
リハビリがてらデレステとか他の二次創作を書いたり、考えてたりして早数年。
遅くなってしまいましたが、どうぞ。
短くてごめんなさい。
ひ、酷い目にあった……。
管理局と接触してから翌々日。俺はふらふらと洗面所に行き、顔を洗う。
昨日は丸一日、寝込む羽目になった。恐るべし、母の手料理。
「ふっふっふ、自分だけ逃げようとした罰だよ」
同じくふらふらと起きてきたクロが若干青い顔のままそう言う。
そんなクロに洗面台を譲りつつ、身支度を整える。朝食は外でも田部らえるようにサンドイッチにして貰った。
昨日は体調不良の旨をアリサに告げたまま、ダウンしてしまった。
状況を確認しないと……。
「よう、おはよう」
「おはよう耕二。とはいってももうお昼になるけどね。顔色がまだ少しわるいけど……大丈夫?」
そっと頬に触れながらそう尋ねるアリサ。
あ~、冷たい手が気持ちいい。
「大丈夫だ。だが、まだ戦闘とかは無理だな。待たせているシアには悪いけど…」
ダンジョンにはとても行けそうにない。
「ううん。大丈夫だよ。急いだからって直ぐにどうこうなる問題じゃないし……これで耕二君まで倒れちゃう方が心配だよ」
奥からやってきて話を聞いていたシアがそう言う。シアも若干顔色が悪い。まぁ、原因は俺とは別だろう。
プレシアさんが倒れてからずっとアリサの所に泊まっているが、やっぱり…
「お前こそ大丈夫か?ちゃんと寝てるか?」
シアに聞きつつ、ちらりと横目でアリサを見る。
「う、うん。元気いっぱいだよ」
そう答えるシアだがアリサは首を振る。つまりはあまり眠れていないのだろう。
ふむ…
「……ラリホー……っと」
スッと距離を詰め、シアにラリホーを掛ける。前のめりに倒れるシアをそのまま抱き留め……
「ちょっと強引だけどな。少し休ませた方が良い。アリサ、ベットに…」
アリサの案内の元、シアが使っているベットに放り込んだあと、アリサと部屋を出る。
「それで状況は?」
「準備は整っているわ。プレシアさんの体調は……まぁ、良くもなっていなければ、悪くもなっていないわね」
つまり意識はまだ戻っていないのか…
「通常、コールドスリープには本人の同意が居るのだけど…これ以上、状態が悪くなるようなら…」
「あぁ、仕方がないだろう。シアには了解を取ろう。だけどフェイトちゃんには……」
「今、居ないしね。それに居たとしてもどういう反応をするか……」
想像できないな。普段はそんなことないのだが、事がプレシアさんとなると冷静な判断力を無くしそうだし。
「いいさ。そうなった場合、俺が恨まれるだけだ。大したことないさ。」
「……おひとよし」
呆れたように言うが、そんな俺に付き合うお前もな。
そんな話をしつつ、リビングに移動する。
「ふぅ…」
ドサッとソファー座り込む。俺も休もう、早く体調を整えないと。
そんな俺の隣にアリサも座って…
「……えい」
俺を引っ張り、自分の方に倒れ込ませ、頭をそのまま膝の上に乗せた。
寝苦しいので横向きから仰向けに体制を変える。
自然とアリサを見つめ合う形になる。
少しアリサが顔を覗き込むようにし、髪が頬を擽る。
気にせず、アリサはどんどん顔を近づけ……
「ん……って、おい。」
「…私にも癒しは必要よ。それに頑張ったんだもの少しくらいご褒美を貰っても怒られないわよ」
唇に手を添えてそんな事を言うアリサ。だがその顔は真っ赤だ。
誤魔化すようにゆっくりを髪を撫でてくる。
あ~~なんだろう。眠くなってきた。
やっぱり疲れてるのかな……。
そのまま心地よい微睡に身を任せて行く……。
そして翌日。
前日、ゆっくり休めた事もあり、絶好調だ。
現在、14階を攻略中。階層が下になった事により、前の階よりダンジョンは広まったが、攻略のスピードは格段に増した。
それは…
「ふぅ、行けるわね。この作戦は」
アリサが考えた作戦のお蔭である。
ダンジョンで一番時間が掛る事…それはマッピングだ。
アリサが作ったプログラムで自動マッピングを行っていたとはいえ、ダンジョン内を歩きまわらないといけなかった。
だが…
「……あぁ。確かに効率は良いよ。だけどさ、ダンジョン攻略の醍醐味を全てぶち壊しているよな」
この先には何があるのか分からないのがダンジョンの怖さでもあり、面白さでもあったんだ。
「今は効率が一番でしょ。」
言いながら、四方に飛ばしていたサーチャーからデータを得て、マップを作成していくアリサ。
自分自身で歩くことなくサーチャーにより、ダンジョンデータを収集しているのだ。
これで、動かなくても正確なマップができ上がっていき、攻略スピードが高まるって訳だ。
下手な行き止まりに詰まる心配がないのが良い。宝箱の場所も分かるしね。
「この方法に今まで気が付かなかったなんて…私も馬鹿よね」
「いやいや気づいただけで凄いって」
俺もまったく気が付かなかった。ダンジョンは歩きながらマップを埋めていくみたいな固定概念があったからな。ゲームとかで。
さらに、俺がトヘロスを使う事により、敵と遭遇する事も無くなりサクサクと攻略は進んでいく。
なんで忘れていたんだろう。トヘロス。
あれかな、ドラクエシリーズで殆ど使ってなかった呪文だからかな。
だって、雑魚と戦ってレベル上げなきゃ勝てないし、使っても特技の忍び足だったしな。
しかし、地下15階の攻略でその甘い考えは吹き飛んだ。
「アリサ!?」
咄嗟にアリサを突き飛ばし、代わりに発動したトラップの矢を受ける。
「こ、耕二!?」
涙目になりながら、慌てふためくアリサに俺は笑いながら告げようとする。
大丈夫だと、痛みは殆どないし、多分かすり傷。ホイミを使えば傷跡も残らないからと……。
しかし……。
ピクリとも動かない身体。喋る事さえできない。あれ?これって…
麻痺か!?
俺の状態に気が付いたのだろう。慌てて、カバンから薬を取出し、突っ込まれる。
この薬はダンジョンの宝箱から手に入れた、状態異常を治す万能薬だ。
「た、助かった。」
ま、マジで怖かった。意識はあるのに身体が動かせないとは……こんなにも怖い事だったのか。
思えば、麻痺になったのは初めてだ。毒は何回かなった挙句、速攻でキアリー使ってたからあまり気にしてなかったのだが。
麻痺はヤバい。キアリクが使えない。
しかも今、パーティーは俺とアリサの二人。
ちょっと過信しすぎていた所があったかもしれない。
念の為にキアリクを一度唱えた後、ホイミで傷を癒して、身体に問題が無い事を確認し、今日はダンジョンから離脱する。
そして、アリサの家で反省会。
「やっぱり、ガントレットとか手袋とか……手にも防具は必要よ」
矢から身体を庇う為に手を出したのが拙かった。
身体だったら、バリアジャケットの恩恵で身体まで矢は届かなかっただろう。
「やっぱそうかぁ。蒸れるし、あんま好きじゃないんだけどなぁ」
それに手に何かしら付けた状態だと細かい作業がやりにくい……。まぁ、慣れれば大丈夫なのかもしれないが
「それに今回みたいな不測の事態があった場合、二人だとちょっと危ないかもしれないわね。特に耕二の魔法が生命線な部分があるもの」
「……まぁな。咄嗟に離脱するなら俺のリレミトは必須だし」
「……人員を増やすしかないわね。二人じゃ危なすぎる。」
「それに加えて、俺たち二人の戦力の強化もな。段々と敵も強くなってきているし、ダンジョンも複雑化してる。」
目下、一番必要なのは罠とか見分けられる人。
ゲームとかで言うとスカウト…とか言うんだっけ?ああいうサポートタイプ。
理想を言うなら場数を踏んでいるベテランが良い。
俺達の経験不足を補えるような人が。
この作品について正直なところを言おう。
……早く無印終わらせて、シグナムとの絡みが書きたい!!