うちはオビト憑依忍伝   作:asd

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規模に応じてリスクは跳ね上がる

落ち込んでいたオビトだが、いつまでも落ち込んではいられない。すぐに追撃に移らなければならない。現実に戻ってから印を組み、五行封印の位置をあさる。田の国を出て、土の国に戻るつもりか・・・。

 

神威で一瞬で移動し、老紫の道を遮る。

 

「貴様、執拗と狙いよって。何奴だ」

 

「今更問答を行うつもりか?おまえはここで殺す」

 

クナイで斬りかかるが、老紫は煙玉を使って目を暗ます。老紫は特に攻撃を仕掛けるでもなく、移動を行った。

 

「逃げきれると思ってるのか?」

 

オビトは老紫を追い、クナイを投げる。老紫は木を盾にしながら逃げ進む。

オビトは団扇にチャクラを込めて、更に片手印で豪火球を発動させ、団扇の風遁で煽る。

 

老紫はそれを地面に潜り、そのまま逃げた。

 

地中にいられては手出しがしづらい。オビトは舌打ちをすると、地中の老紫を追う。どうせ、土の国までチャクラが持つわけがない。このスピードならば2、3日かかる。

 

しばらく進み、田の国を出ると、老紫は方向を変え、北へと進み始めた。

 

北?北?

 

「鉄の国かよ!」

 

侍に助けを求めるつもりだろう。侍は忍の世には不干渉とはいえ、助けを求める手をはねのけるほど彼らは冷徹ではない。しかも、パワーバランスである人柱力ともなればなおさらだ。

 

舌打ちをすると覚悟を決める。印を組んで、地面に手をつける。

 

土遁・開土昇掘

 

山ではなく、ブロックを大きく地面を浮かばせて、そのまま宙に放り上げる。これで、もう逃げられない。オビトは左目の神威を限界まで拡張すると時空間へと取り込んだ。これで、2~3週間ほど放っておけば抵抗できないほどに弱るだろう。

 

しかし、問題が生じる。

 

 

「左目が・・・・・・見えん」

 

 

そも、30㎥の物体を飛ばす負荷などこれまで経験したことがない。左目が失明するのもある意味当然といえば当然である。量のチャクラを使用した開土昇掘と神威のせいでチャクラも空っぽである。

 

のろのろと歩いて敵と会ったらほんとに困るので、神威で木の葉まで飛ぶ。自分のベットにどかりと倒れ、泥のように眠る。

 

 

 

 

 

 

 

ぱしゃ、と顔に水をかけられてオビトは目覚める。視界の半分しか見えていないがそこにはバケツとカカシの姿があった。

 

「ひでぇ起こし方しやがる」

 

「お前が前に俺にやった起こし方だぞ。しかも、特に用もないのに」

 

そういえば休暇をもらって暇になったからそんなことをした覚えがないわけでもない。

 

だが、俺も水をかけた覚えはない。

 

「俺がやったときにはお湯だったはずだろ」

 

「お湯じゃなくて熱湯だっただろ!」

 

火傷するほどではなかったからお湯と言って問題無いはずなのだが、そんなことはどうでもいい。

 

「で、なんのようだ?」

 

「招集・・・かかってんぞ」

 

外を見れば小鳥かこんこんと窓を叩いていた。

 

「すげえな、ミナト先生。俺まだ帰ってきたって報告してないんだけど」

 

「いいから急げよ」

 

そういうとカカシは瞬身で姿を消した。オビトはわしゃわしゃと髪を掻くとのっそりと動き始めた。

 

 

「遅いよ、オビト」

 

火影室についたオビトはミナトに窘められてすんませんとだけ言うと他の上忍の後ろにならんだ。

 

「ん、揃ったね。じゃあ、本題に入るけどもうすぐ中忍試験があるから推薦する忍がいるものは書類を渡すから三日以内に提出してくれ」

 

なるほど、見慣れない忍が多いとは思ったが担当上忍だったか。ここにオビトが呼ばれているのは帳の担当だからだろう。

 

オビトは書類を受け取るとその場で提出した。そこにはイタチ、シスイ、カブトの三人の名前が記されていた。

 

それを見たミナトはなんとも言えない顔をする。

 

「僕の記憶が正しければ、この内の二人はまだ下忍にすらなっていないはずなんだけど・・・・・・」

 

「記憶違いです」

 

言い切った・・・・・・。ミナトを含め、その場の忍は全員そう思った。

 

「?・・・・・・?。オビト、君左目見えてないね」

 

やっぱこの人すごい。オビトは素直にそう思った。

 

「字がね。少し違うよ」

 

なるほど、動作に問題がなかったようだが、そこから見破るか・・・・・・怪物め!

 

 

「俺、今から眼を移植しなきゃならないんで、少し、休みが欲しいんですが」

 

「いいよ、どれくらい?」

 

「取り敢えず」

 

一週間ほど。という。ミナトは頷くと許可を出した。どうせ、中忍試験まではしばらくある。次期でいえばサスケが生まれてから半月ほどか。イタチには悪いが休暇は途中で中止だ。

 

その後、三人ほど推薦をしてから下忍本人に渡す志願書を受け取ってからその場は解散した。

 

オビトはシスイにイタチと含めて二人分渡し、その後カブトに一枚渡した。

 

その後、オビトは自分にマダラの写輪眼を回収する際にこっそりととってきた柱間本人の細胞、いわば柱間オリジナルを移植してから母の写輪眼を移植し、再び眠りについた。

 

時空間には老紫がいるので残念ながら使えないので、シカクが俺の世話役である。とは言っても寝て起きて飯食って糞するだけなので、眼が見えてなくても平気である。あくまでも護衛としての世話役だ。ちなみに食事は全て兵糧丸と水である。




豪火球は片手印可能だと思います。イタチが原作でしてますし。

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