うちはオビト憑依忍伝   作:asd

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料理は下準備が大事

オビトは自分の家へと戻り、戦いの準備をしていた。実は帳の暗部長になった際に母とは別居し、自分の家を買った、もとい、借りたのだ。

 

今回は忍刀は持っていかない。正直、熔遁使い相手にあまり役に立つとは思えない。なんといってもセメントにゴム、挙句の果てには溶岩だ。また、猫ばあに呆れられる結果になりかねない。

 

とはいっても、時空間に入れては置くのだが。正直、時空間は既に武器庫になっており、ベットなんかも置いてあり、冬場なんかはそこで寝泊りしたほうが快適なのだが、招集なんかがあるので、実際にはそこでは暮らせないのが実情だ。

 

それはさておき、今回は団扇をもっていく。ようやく使い方がわかってきたので、利用させて貰おう。

 

更に鎖付きのクナイを何本か。基本的に使わないが、あるのとないのとでは違う。

 

さて、綱手姫に小言を貰いに行くか・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

綱手に会いに行ったオビトは地面に正座して、綱手からの文句を聞いていた。基本的に大蛇丸と違って綱手とは交渉のしようがない。それに交渉するまでもなく綱手は面倒見がいいので、今回のことは特に気にする必要もないだろう。

 

小言を聞いている振りをしていたら、綱手が拳を振り上げた。

 

「人の話をちゃんときけ!」

 

振り落とされた拳にオビトは反応できず、オビトは地面をもんどり打つ。いくら神威が自動発動の術といえど、それは万華鏡写輪眼の状態の話だ。オビトとて普段から写輪眼状態なわけではない。

 

しばらく、もんどり打っていると、シズネが治癒をかけてくれる。

 

「やりすぎですよ、綱手様!」

 

「人の話をちゃんと聞かないからだ」

 

「助かりました、シズちゃん」

 

「誰がシズちゃんか!」

 

今度はシズネに殴られる。尤も、綱手と違い手加減がされているが。

 

実はシズネとオビトは言わば同期だ。オビトが繰り上げ卒業してそれ以来だったが、視力低下に伴い綱手に診てもらっている再会して以来の仲だった。

 

「そういえば、オビト。お前、大蛇丸と仲がいいらしいな」

 

「ええ、まあ。色々、一時は教えを受けていましたから、お慕いしてますよ、崖から背中を押したいくらい」

 

「つまり、嫌いなわけだな」

 

いや、まあ。と頭を掻きながら机においてあるお茶を啜る。

 

「本当は関わりたくないんだけど、あの人利用価値がありすぎて困るんですよね」

 

オビトの言葉に綱手もシズネも微妙そうな顔をする。え?え?と二人の顔を見比べながら考えるが、なぜそのような顔をするのかオビトには見当もつかない。

 

「はあ。分からないならいい。それで、本題はなんだ?用もなく来るほどお前も暇ではないだろう」

 

「ハハハ。まあ、暇はもらいましたけど。シズネ、少し外してくれ」

 

「はあ」

 

シズネはそう言うと部屋を出る。しかし、内容が気になるのも事実だ。シズネは耳を扉につけて中を探る。本当に機密な話であるのならば、怒られるだろうが、二人共が気がついていて何も言わないと言うことは大した用でもないということだ。

 

「――――こ――――しゃ―――と―――――を――――しょ―――さい。そーと――――ん―――た――――――ち――――い―」

 

ほぼ、何を言っているかわからなかった。

 

しかし、写輪眼と聞こえたような気もする。

 

扉へと向かってくる足音を聞いて、少し扉から離れる。

 

出てきたオビトはシズネに隠業が下手すぎるとだけ言って、膝をつかせた後、スタスタと去っていった。後に残ったのはシズネにぽんと手を置く綱手の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

その後、オビトは大蛇丸の元へと向かっていた。先にゼツを売っぱらって、チャクラ刀を注文しておきたいのだ。

 

大蛇丸のところについたオビトは時空間からゼツを出して、金を受け取る。金は予想以上に多く、これなら3本は作れるだろう。

 

ひーふーみー、と金を数えていると大蛇丸が近づいてくる。

 

「オビト。私につけている暗部は外しなさい。出ないと、・・・・・・身元不明の死体が見つかることになるわよ」

 

オビトは金を数えていた手を止め、にっこりと微笑む。

 

「身元不明の死体が出てきたら、大蛇丸さんのせいにして、報復として殺しますよ・・・・・」

 

オビトの眼は既に万華鏡写輪眼になっている。オビトが本気になれば、飛ばす方の神威で時空間に飛ばし、餓死するまで放置すると言う手も取れる。

 

オビトが戦闘に対して絶対の自信のある理由の一つだ。勿論、視力の下がりがひどいのでやりたくはないが。

 

「ま、いいじゃないですか。蠅が飛んでいても実害があるわけではないんですから」

 

オビトはそう言うと、数えるのを諦め、金が入ったトランクを取り込み、部屋を出る。かなり優秀な暗部を使っていたのだが、まあ、それも大蛇丸の前では形無しである。

 

 

 

 

 

その後、猫ばあにチャクラ刀の作成の依頼の手紙を出し、オビトは里を出た。まさか、準備だけで一日かかるとは思わなかった。

 

 

 

 

 

 




本当は次話の老紫との戦いの話のあとがきで説明しようと思っていたのですが、疑問等も出てくると思うので一話早く説明させてもらいます。

血継限界と性質の優劣についての今作の設定についてですが、基本的に最後の印で性質を決めることにしています。原作で爆遁に対して雷遁が有効でしたが爆遁の印は巳ですので、土遁であり、雷遁が有効ということになります。

また、原作でフカサク(自来也がペイン戦で口寄せした二大仙蝦蟇の夫の方)が水遁と思われる水のカッターを使いますが、物理学的には土では防げないでしょうが、今作では優劣を優先し、防げる事になります。つまり、同じく、爆遁でも防げ、また、同じく巳の印である、木遁でも防げることなります。

基本、この設定でいきますので宜しくお願いします。ちなみに圧倒的な力ならばその限りではありません。マダラの豪火滅却みたいに。

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