カードキャプターさくら&リリカルなのはA's〜Love in their hearts〜   作:1202155@

1 / 17
はじまります。


序幕

序幕.1

とある、少女の手紙と星へ祈るオオカミ

 

『シャオランくんへ

お元気ですか?

私は元気です。知世ちゃんも、お兄ちゃんも、雪兎さんも、お父さんも、皆こっちは元気です。

私は最近、エリオル君に勧められた、魔法の家庭教師さんの元で、魔法のことを週に3回習ってます。クロウカードの使い方とか、闘う時のうまい使い方。あと、マルチタスクっていうのかな?思考を複数に分割して考える魔法を習いました。これが出来ると、勉強しながら、魔法の練習が出来たり、メールが打てるようになるんです!初めて習った時は出来なかったけど、コツがあるみたいで、それをやったら簡単に出来ました。こんど、こっちに遊びに来た時に、教えます!

それから、直接電話で伝えるのは恥ずかしいから、手紙で伝えるね。

シャオラン君が来る日、私の家、お兄ちゃんは合宿で群馬に、お父さんは遺跡調査で出張で、ケロちゃんは知世ちゃんが美味しいご飯をご馳走してくれるみたいなんです……。

あ、えっと、だからね。その……よかったら、私のお家に泊まりませんか?

無理にとは言いません!

 

そ、それじゃあ……その。だいすきだよ!シャオランくん!

 

さくらより

 

P.S.今度あった時に、私から言えるようにするからね!』

 

机の上に広げた手紙を見て、少年は嬉しそうに笑みを浮かべた。それは海を隔てた隣の国に住む、花の名前も持つ少女のことを思い出したからでもあった。

最後に会ったのは、夏休みの時。その時は色々とゴタゴタがあったが、晴れて二人は恋人同士となった。

 

「暫くあいつの声、聞いてないな。そういえば」

 

夏休みの出来事を思い出して、少年は苦笑いを浮かべた。少女にはとても心配をかけたからだ。少年は少女がくれたテディベアをそっと手に取る。それを見て優しい笑みを浮かべた。

 

「さくら、もうすぐだ。待っててくれ。俺は日本に帰るから」

 

空を彩る満天の星空。それに誓うように少年は呟いた。

 

序幕.2少女の夢

少女は夢を見る。

そこは満月の夜なのにも関わらず、銀雪が舞い落ちる幻想的な世界。

甲冑を纏った女剣士と黒いマントと鎌を持った少女が互いの刃をぶつけ合い、火花を散らす。

また、別の場所では、赤いドレスにハンマーを持った少女と白いドレスに金色の槍を持った少女が、互いに鉄球と光弾を撃ち合っていた。

 

そして、夢見る少女は……

 

降りしきる雪と同じ髪の色をした、漆黒の翼を持つ女性と向き合っていた。

女性は何かを呟いた。少女はそれに対し首を振るう。女性は悲しげな目をして、少女を見つめていた。

 

 

 

これは、小さな街で起きた、大きな物語。

 

愛するものを守るために、罪を重ねた五人の騎士と

それを止めるために戦った、五人の魔法使いのお話し。

魔法戦記カードキャプターさくら&リリカルなのはA's

〜Love in their hearts〜

始まります。

 

 




設定
《リリカルなのは》
・原作より時間軸が一年遅くなっただけで、出来事は何も変わっていない。

《カードキャプターさくら》
・学年は小学五年生。
・漫画版orアニメ版どちらかしか見てなくても問題ない。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。