雪の中からこんにちは、飼い主さん!   作:ものもらい

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※バレンタイン企画でした。しかし可愛らしいバレンタインではないという不思議

※いつもと同じく会話文形式

※流れがホラー

※咲ちゃんが珍しくまとも

※ヤンデレがいます+血の表現が入ります

※エロっぽさは控えめ。多分。…いつもよりは控えめ。

それでも大丈夫な方はどうぞ!






ワイルドが好き?それともキュートが好き?

 

 

【ワイルドに狩るぜ!】

 

 

「―――夜!お前今まで何処に行ってたんだ!一人で勝手に…勝手に……?」

 

 

※何故か縄を片手に持って叱る咲ちゃんと何故か片手に槍を持った夜ちゃんの図。

 

 

「……お前、その槍…その、手の兎…どうした?」

「仕留めました(`・ω・´)」

「何で!?」

「今日は女の人が男の人に贈り物をする日だと聞いて…咲さん甘い物嫌いですから、精を付ける為にもお肉を献上しようかと(`・ω・´)」

「だからって兎…!?おまっ、(元)兎が兎を狙う図なんて最悪だろ…!」

「私はもう狩人です。お気になさらず(`・ω・´)」

「……つーか、槍でどうやって仕留めたんだ」

「耳を澄ませて兎の巣を探して、出て来た所を槍で。なかなか出て来なくて…」

「……(…巣の前でしょんぼり待ってる夜も可愛いかも…)」

「今日の献立は兎の丸焼きで良いですか?(`・ω・´)」

「原始的だな!」

 

 

 

 

 

 

【ワイルドに捌くぜ!】

 

 

「――――…ん…そんな夜も可愛い………あれ?」

 

 

※ソファで転寝してた咲ちゃん。

 

 

「なんだ、夢だったのか…そうだよな、夜は何だかんだ言っても箱入り娘だし。槍片手に兎を持って帰ってくるわけが…」

「ただいま帰りましたー」

「……夜っ、お前今まで何処に―――なんだ、その兎」

「村長さんから頂いたのです。痩せている子ですから、たくさん食べさせてあげたいのですが…」

「…ああ、野菜屑ならあったと思うが…何だ、そいつ飼うのか?」

 

「はいっ!名前はシチューです」

 

「えっ」

「たくさん食べさせて太らせた後、シチューにする予定なのです。楽しみにしててくださいね?」

「……シチューにするから、"シチュー"なのか?」

「そうですよ?毎日毎日"シチュー"って呼んだら、きっと美味しいシチューになりますもの」

「」

「折角ですから私も頂きます」

「共食いだろ!?」

 

「そうですね…でも、世の中弱肉強食ですから」

 

 

 

 

 

【ああああああああ】

 

 

「―――はっ、また夢か…!」

 

「……俺、荒んでるんだろうか…」

 

 

「ただいま帰りましたー」

「」

「ごめんなさい、遅くなっちゃって…」

「あ、いや、今度から気を付けてくれれば……(…槍も兎も無いな)」

 

「………さ、咲さん、…あのですね、今日、女の人が男の人に―――」

「……(もじもじしてる夜可愛い…じゃない、なんかこの様子なら大丈夫そうだな…)」

「―――ですから私、頑張って兎を狩ったんです!」

「えっ」

「昨日狩ったんですが…これ、兎の毛皮で作った帽子です」

「えっ」

「あと、これ……狩った兎の肉で作った―――」

 

 

 

 

 

「―――はっ、…ゆ、夢か…夢だよな…!?」

「咲さーん」

「夜っ、俺どれぐらい―――」

「おつまみにどうぞ、 兎 の 目 玉 」

「」

 

 

 

 

 

【黒兎】

 

 

「―――はっ、夢か……って騙されるか!どうせこれも夢なんだろ…ッ!」

 

 

※只今ヤンデレが頭を壁に打ち付けています。

 

 

「ただいま帰りましたー」

「っ」

「咲さん?咲さーん、」

「………っ」

「咲さん…ねえ、どこに行ったんですか、咲さん……?」

「……」←隠れる

「咲さん…ねえ、いるんでしょう?何で無視するんですか?咲さんの意地悪」

「…、……」

「咲さん、私の事嫌いになっちゃったんですか?咲さん、咲さん。咲さん咲さん咲さん咲さん咲さ」

「………ッ」

「咲さん。早く出て来て下さい。ねえ、早く出て来てくださいよ。じゃないと、」

「……?」

「私、この包丁で自分を刺し続けますから。そしたら咲さん出て来てくれるかな?出て来てくれますよね!咲さんはとぉっても優しい人ですもの!」

「…!」

「あっ、包丁って結構切れる物なんですね。いっぱい血が出てきましたよ咲さん。早く私に会いに来て下さいな、私の事治して下さいな」

「………!?」

「ねぇっ咲さん!私を人間にしたんですもの、ちゃんと私が死ぬまで責任とってくださいよ!…ほら、咲さんが来ないから左足、もうボロボロなんですよ、」

「」

「もうきっと歩けない…咲さん、だから私の事、面倒見て下さいね。咲さん、咲さん咲さん」

「」

「咲さん、……もしかして、怒ってるんですか?私が勝手にお外に出たから?ごめんなさい。何度でも謝りますから、出て来て下さいよぉ…」

「……」←ちょっと身体を出す

「―――そうだ!お詫びとけじめに、この手の血管切ってみますね!それで私の血を飲んでください!そしたら例え私が先に死んでも、ずっとずっと咲さんと一緒!咲さんと離れる事なく、咲さんを支える糧になれます!これで足りないなら小指も切ります!何本でもあげます!それで私の愛を信じて頂けるなら、何だって!だから受け取ってください咲さん!咲さん咲さん咲さん!!」

「」

 

「……ああ、やっと見つけた。…咲さん……飲んで、くれますよね?」

 

 

 

 

 

 

【日頃の行いが悪いからさ】

 

 

「ひっ―――…ゆ、夢か……」

 

「…俺、もう少し自重しよう。今日は性的な悪戯は絶対しない…」

 

「ただいま帰りましたー」

「」

「咲さん、ごめんなさい、遅れてしまって…あの、―――…ど、どうされたんですか、ソファの陰に隠れて…」

「……災害時の練習だ」

「そ、そうですか…―――咲さん」

「何だ?」

「…あのですね、今日は女の人が男の人に贈り物をする日なのですよ」

「う、うん…?」

「ですからその…(´,,・ω・,,`)」

「―――兎か?」

「えっ…よ、よく分かりましたね…?」

「―――シチューか?目玉のおつまみか? 帽子か?」

「し、シチューが食べたいのですか…?ごめんなさい、そういうのじゃなくて…」

「じゃあ血か?血なのか!?」

「えっ…?いいえ、」

 

「……私が兎だった頃の毛皮で作った、耳当てとマフラーですが…」

 

「えっ」

「えっ」

 

「……お嫌、でしたか…?」

「い――いいや!嬉しい!すっごく嬉しい!」

「本当に?」

「本当に!ほら、寒かっただろ。早く火に当たれ」

「……」

「…どうした?」

「………火じゃ、なくて――――咲さんで、温まりたいです」

「」

 

 

 

 

 

【血のバレンタインデー】

 

 

「夢か……死にたい。わりとマジで」

 

「夜に申し訳が…俺は夜を何だと思ってるんだ」←変な所でピュア

 

 

「咲さーん(´;ω; `)」

「…どうした?」

「さっき猫達から聞いたのです。今日は女性が―――」

「あー!それはいいから。全然気にしなくていいから!」

「でも…(´;ω; `)」

「お前がこうして(※普通の状態で)傍に居てくれるだけで十分だ」

「咲さん……」

 

 

「ほら、そんなとこに突っ立てないでこっち来い」←膝の上ポンポン

「はぁーい」←大人しく乗る

「こんなことでめそめそしてんじゃねーぞ」

「はい……あの、咲さん」

「んー?」

「その、…どうしても、咲さんに何かしてあげたいのです」

「お前って奴は…」

「それで、あの……」

「なんだ?」

 

 

「わ、…私を、咲さんの好きなように、…してください…」

 

 

「―――え、咲さん?咲さんどうして急に壁に頭をぶつけて…きゃーっ血が出てますよ咲さん!?やめてください!!」

「…これは夢だ夢。俺の薄汚い妄想の夜がこんな事を」

「咲さんっ咲さ――――咲さぁぁぁぁん!?」

 

 

(アイルー)に相談した結果のあの台詞だから、君の薄汚い妄想では無いんだよ…。

 

 

 

 

 

【お姉様は若い子を虐めるのがお好き】

 

 

「イーシェ!今日の」

「今日のお菓子はお煎餅がいいー」

「…………うん、持って来る…」

 

 

「…堅い……」

「お茶淹れたよー」

「ありがとー」

 

 

「……イーシェ、あの、あの…」

「あ、ごめん」

「えっ」

「煙管の葉っぱ、切れちゃった。そこの小箱からとってくれる?」

「……うん」

 

 

「……………い、いーしぇ…」

「イリスのご飯食べたいー」

「あっ、はい」

 

 

「……………」

「ご飯美味しー」

「……それは良かった…」

 

 

「はーっ肩凝ったー…」

「揉むよ」

「ごめんねー」

 

 

「………」

「…ぷはー…」←喫煙中

「…………」

「………よし、チョコ食べるか」

「!」

「確か仕舞っておいた筈だよねー」←ガサゴソ中

「……」

「…あれ、ないや。…しょーがないなー」

「………っ」

「チョコ買って来るかー。イリスもおいでー」

「…うん」

 

 

「―――いやー、大福美味しかったー」

「うん…」

「今日は良い食材がいっぱいだったねー。荷物持ちお疲れ様」

「……うん」

「今日は私が仕舞うからさ、イリスは洗濯物閉まってきてー」

「………ん、」

 

 

「………」

「イリス―、洗濯畳み終わったー?」

「…………」

「…イリスちゃんはどうして泣いてるのかなー?」

「………こ、」

「ん?」

 

「……ちょこ…くれなかった…」

 

「チョコ欲しいの?」

「うん」

「誰の?」

「イーシェの…」

「どうしても?」

「うん……」

 

「―――よしよし、意地悪してごめんねー。ちょうど今チョコ出来たとこだよー」

 

「えっ」

「つっても苺とかをチョコに突っ込んだだけなんだけど」

「そ、それでもいい!」

「じゃあ泣くのを止めてこっちおいでー」

「うんっ」

 

 

「美味しい…」

「チョコに突っ込んだだけだって」

「でも美味しい…」

「……」

「うまー」

「……何か悪い事しちゃったなー」

「まったくだ」

「お詫びに私の胸の谷間に苺のチョコ刺し込んで、それを咥えてみるゲームでもする?」

「しません」

「……んー、じゃあ練乳でも垂r」

「破廉恥!」

「顔真っ赤だぞー?」

「ばかっ」

「若いねー」

「うっさい!」

「じゃあ胸はやめて…そうだ、指にチョコ付けるからそれちょっと舐めt」

 

 

※強制終了しました☆

 

 

 





追記:

次章からは「もんすたー☆ぱにっく!」という見る人を選ぶアレぶりとヤンデレでシリアスな(多分)話です。

簡単にまとめちゃうと、本編の子たちが実験動物(モンスター)で、いろいろ酷い目にあったけどイチャイチャする話です。

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