※本編終了後、入院中の頃から始まる後日談。会話形式です。
※どんな咲ちゃんでも構わない方だけどうぞ。
後日の話
【兎ちゃん逃げてぇぇぇぇぇぇ!!】
「―――それでですね、豊受さんが毎日顔を見せてくれて、いっつも手招きしてくれたのです」
「そうか(……チラッ)」
「こっち見ないで!」←豊受
「豊受さんが言葉を変えて話しかけてくれた時、本当に嬉しかった…」
「よかったな(……チラッ)」
「だからこっち見ないで!!」←豊受
「あとですね、雪山でお友達が増えたのです!」
「……もう話せない(し、会わせない)けどな」
「(´;ω; `)」
「何泣かせてんのよ咲ちゃん!?」
「いや、つい……」
「(´;ω; `)」
「あ―……夜、その友達ってのは?」
「ギアノスさんとフルフルさんです!」
「「へー」」
「ギアノスさんとは途中から会えなくなりましたけど…でも、困ってる私の面倒見てくれて…背中に乗せてあげたり、尻尾をツンツンされたり、一緒に寝たりしてました」
(―――おい豊受。金を出すから雪山のギアノスを掃討して来い。一匹も逃すな)
(無茶言わないでくんない!?お前の嫉妬でモンスターを全滅させられるわけが無いだろ!!)
「あとはずっとフルフルさんと一緒にいたのです。お姉さんみたいな存在ですっ」
「お姉さん……?…おい、フルフルに性別なんてあったか?」
「無かったような、あったような…」
「一緒にこ、恋、バナ?もしたのですよ。『色恋沙汰はアタシの得意分野よぉん?』って言ってました」
「オカマだろそいつ!?」
「そんなフルフルさん嫌だ!!」
「フルフルさんは頼れるお姉さんなのです!他にも色々教えてくれましたっ男の人を落と―――」
「豊受ぇぇぇぇ!!金を積むから今すぐその軟体卑猥の白いオカマを殺して来い!!」
「やっやめてください!!どうしてそうなるのです!?」
「俺の夜に変な事教えやがって!!ギアノス共々ぶっ殺してやる!!」
「だ、駄目……そんな酷いことする咲さんなんて大っ嫌いです!」
「俺はこんなことするくらいお前が好きなんだよ!!」
「えっ―――…えへへ」
「夜ちゃん!?そこは嬉しがる所じゃないから!普通は引く所だから!コイツの異常性に気付いてぇぇぇぇぇ!!」
※こんな二人だからこそ、丁度良いバランスを保てるのかも……。
【えげつない。流石咲ちゃん、えげつない】
「咲さーん!」
「んー?」
「見て下さいな、豊受さんからオリガミって言うのを習ったのです!」
「おー…蛙か」
「はいっ!…えへへ、可愛いのです」
「…………」
「また作ってくれるって約束したのですよ。今度はお花を作ってもらうのです!」
「………」
「ふふふっ」
「………あ、フルフルだ」
「えっ」
※咲さんによるえげつない行為が行われています。お察し下さい。
「いないのです……あ――ッ!か、蛙さんが……」
「やべーな。フルフルやばいわ。ガチでやべーわ」
「ふ、フルフルさんがこんな事出来る訳ないのです…」
「……(…流石にバレるか)」
「―――これはきっと"妖精さん"の仕業です!」
「………妖精さん?」
「梅干しみたいな…でも色は紫で、顔がすごく大きくて、腰に狩り獲って来た生首を幾つも下げてて、お酒の代わりに血を持ち歩いてて―――悪い子を叱ったり、ちょっとお茶目な事をしたり、死期がくると現れると言う……」
「それは妖精じゃない。死神っていうんだ。…もしくは化け物な」
「妖精さんだって豊受さんが教えてくれたのです!」
「だから妖精じゃねーよ。…ていうかそれ、俺らがガキの頃に婆様に脅された事じゃねーか―――…余計な事教えやがって」
「……咲さん」
「あ?」
「……私、その妖精さんに会いたいのです!」
※夜ちゃんの感性と興味は一般の人とかけ離れております。
「……遭いたい、じゃなくてか」
「?」
「いや、何でも無い。…続けろ」
「―――ですから、会いたいのです!」
「お前は良い子だから無理だな」
「えっ」
「アレは悪い子の所にしか来ねーぞ。幼馴染と殴り合いとかモンスターの巣に爆竹とか人殺しとか隠蔽工作とかしないと」
※そこまでする必要はありません。
「殴り合い……爆竹……」
「……(あとで豊受シメねーと…)」
「――――咲さん!」
「ん?」
「私と殴り合いしましょう!」
「………………………………………えっ」
「そしたら妖精さんに会えるのでしょう!?」
「いや、……ほら、モンスターの巣に爆竹とか、そこらで済ませないか?」
「元モンスターとしてそんな非道な事は出来ません!日々色んな子から狙われ、食べられ、引き摺り回されるモンスター達にとって、巣というのがどれほど大事でありがたくて心安らぐ場だと思ってるのです?」
「………ごめんなさい」
「………?…どうして咲さんが謝るのですか?」
「いや、…一応」
「……とにかくっ殴り合いで妖精さんが来るのならお安い御用なのです!」
「………」
「………?」
「……夜、ちょっと俺を叩いてみろ」
「はいっ」
※咲ちゃんの胸をぽふぽふする夜ちゃんをご想像下さい。
※「アカン、この子駄目だわ…」という顔をしつつ「俺の嫁マジ天使」と萌えている咲ちゃんをご想像下さい。
「ど、どうですか!?」
「…………まだまだかな」
「えっ」
「しょうがないから俺が殴り合いっていうのを教えてやる」
「……!」
「ちょっと待ってろよ」
※勢いよく扉を開ける咲ちゃんをご想像下さい。
※扉の前で盗み聞きしてた豊受のお腹を蹴る咲ちゃんをご想像下さい。
※豊受の無事を祈ってあげてください。
【死亡フラグに自ら頭を突っ込む男、豊受☆】
「夜」
「え?…―――わあ…っ!紙のお花ですね!」
「俺も一応、折れるからな」
「凄い凄い!他には何が折れるのですか?」
「お前が望むなら、何でも」
「―――キャー!咲チャンステキー!イケメンー!!」←豊受
※風を切るように早い裏拳で鼻を殴られる豊受君をご想像下さい。
*翌日
「―――咲さん凄い!アオアシラまで折れるのですね…!」
「まあな」
「ふふ、可愛い…!―――咲さんの手は、魔法の手なのですね」
「大げさな…褒めても何も出ないぞ」
「本当です。咲さんの手はいっつも優しくて、私を幸せにしてくれます」
「…………そ」
「はいっ」
「お前って本当―――「ふったり、とも~!見て見て、豊受さん夜なべしてリオレイア作っちゃった☆」
「わぁっ凄い!」
「しかも金ピカverでっせ?凄いだろ~お兄さん凄いだろ~?」
「……あっ、ギアノスだ」
「えっ」
「ちょ、咲ちゃん適当な嘘つくんj…え、ちょ、待って、ご、ごめ…ぶへっ」
※只今映像が乱れております。頬を染めて窓の向こうを覗く夜ちゃんをご想像してお待ちください。
「―――咲さん!凄いです、ギアノスさんのお面を被ったちっちゃい子が雲を食べてます!」
「……ああ、祭りでもやってんのかもな(……ていうか嘘が本当になったな)」
「あの雲はどんな味がするのです?」
「あれは砂糖で出来てて…甘いな。ただ甘いだけだ」
「へー」
「………食いたいか?」
「んー……でも…」
「丁度良い事に俺らには"足"が居るからな。……おら、起きろ豊受」
※豊受の胸元を掴んでお金を顔に叩きつける咲ちゃんをご想像下さい。
※泣きながら買いに行く豊受をご想像下さい。
「――――買って来たよー!」
「早いですね!」「遅いな」
「「………」」
「…何だよ」
「いや…あーっと、はい、頼まれてたの!」
「…こ、これが綿菓子…?」
「そ。で、これが―――」
「林檎が飴です!?」
「せいかーい、林檎飴でーす」
「そんなのも買って来たのか…」
「……あ、ちょ、ぼ、暴力は……」
「ほら、お代」
「えっ」
「あの多めの金はお前への駄賃だ。わざわざ行ってもらったんだし……貸しなんて作りたくないからなっ」
「咲ちゃん……」
「豊受さん、ありがとうございますっとても美味しいですっ」
「夜ちゃん……!」
「疲れたでしょう?私が口を付けてしまいましたけど…この、林檎飴を一口―――」
「あべっぷっ!?」
「豊受さん!?」
※この後、豊受さんは一時間目を覚ましませんでした。
※加害者の咲ちゃんは夜ちゃんと林檎飴を舐め合いっこしてました。
【安心のセコム、咲ちゃんの活躍をご覧ください】
「そこのお嬢ちゃん、ちょっとおじちゃんと一緒にお酒飲まない?」
「えっ…あ、あの……」
「大丈夫大丈夫、何もしないから」
「いえ、あの……あ、…の…」
「別嬪さんと飲んだら天国いけるかもしれんな、ははっ」
「や、やです…ちょ、」
「んー、泣かない泣かない。ちょっとおじさん達にイイ夢見せてくれればいいだけだから。何ならお金も――――」
※松葉杖がすっ飛んで来ておじさんの隣の椅子を破壊しました。
「さ、咲さぁぁぁぁぁん!!」
「てめッ俺らに…いや、病院の物に何しとんじゃ!」
「俺の私物に何してんだテメーは、あん?」
※いたいけな中年男性に躊躇いも無く喉輪を入れる咲ちゃんをご想像下さい。
*数日後
「――――で、もう二度と診察室の前で待たせないって?」
「当り前だ。例の不当労働以来、人見知りに拍車がかかったというか…あれからしばらく過呼吸で大変だったんだ」
「………だからって松葉杖で威嚇と喉輪って……」
「あん?」
「何でもないです」
「……ま、俺には喜ばしいことだけど……いいか、今回の診察の時に夜を―――」
「分かってるって、部屋から出さなければいいんでしょー?今日はその為にオセロを持って来たんだぜ☆」
「……ひっくり返してやろうか?」
「勘弁して下さい」
「……じゃ、これが最後の診察だから。……お前の人生が最期にならないといいな」
「その顔で脅さないでよ!?」
【二人はなんだかんだで親友】
「……あの、豊受さん」
「んー?オセロ飽きちゃった?」
「いえ……その、」
「?」
「いつも……咲さんに……虐められてるのに、どうしてそんなに…仲が……?」
「あー、よく聞かれるわー」
「…そうなのですか?」
「うん。……ま、アイツも敵を作りやすいっていうかさ、損な性格してるけど―――ちっさい頃は一緒に笑ってたりしてたんだぜ?お互い本音で殴り合える関係、っていうかさ…大人になっても住む所に悩んでた俺を誘ってくれたし、他のハンターが止めるのも聞かずに俺を助けて死にかけた事だってあるし……いや、殴られる方が多いけどね!」
「……」
「それにアイツがここまで(害虫退治に)躍起になるとさ、逆に微笑ましいというか―――」
「微笑ましい?」
「そ。だってさー、昔のアイツったらボンキュッボンの別嬪さんをとっかえひっかえしてアレとかソレとか?『金で終わる関係だからいいだろ?』とか?流石に女の子の顔に札束でぺしぺしして『これが欲しけりゃ―――』」
「―――あ、咲さん。……お皿片手に何を……キャー!豊受さんの頭にメロンが!?」
「悪ィな、手が滑ったんだわ」
「豊受さん!豊受さ―――――ん!!」
※咲ちゃんの鬼畜時代(本人の中では黒歴史)はガチでヤバい。今の咲ちゃんに矯正してくれた三割はチーズ菓子、六割は天然兎、一割は時間が大人にしてくれたんだよ!
【死亡フラグに自ら頭を突っ込む男、豊受☆☆】
※登山中。並び順は 咲←夜←豊。この時点で死亡フラグ。
「……夜、ゆっくりでいいんだからな」
「はい……」
「大丈夫なの?退院してすぐに登山なんてさー?」
「もうそろそろ帰らないといけないしな…何かあったら俺とお前で解決すればいい」
「でもさー……装備は確かに夜ちゃんの毛皮だけど、気付いてくれるかどうか…攻撃してきそうだよ…」
「その時はその時だ」
「さ、咲、さん、待っ……きゃっ」←雪に足が嵌ってこける雪っ子。
「夜!大丈夫か、……おぶろうか?」
「んん、いいです…咲さんに面倒をかける訳には」
「気にするな。お前が心配なん――――」
「―――ていうかこの装備さ、所々エロイよね」
※只今の夜ちゃんのポーズはorzです。もう一度言います、夜の背後にいるのは豊受です。
「………」
「えろ…?」
「そ、この膝をついたせいでスカートの中身が今にも見えそうな所とか、肌と毛皮の対比が素晴らsぶべはっ」
「と、豊受さ―――ん!?」
※学ばない豊受、咲ちゃんに太刀で殴られる。
【やっと会えましたね】
「あっギアノスさん!」
「おいっ……どれが世話になったギアノスなのか、分かるもんなのか?」
「どうだろ…俺、人間だから分かんない…」
「ギアノスさん!あの時はどうも……きゃっ」
「あんの雑魚爬虫類がぁぁぁぁ!!よくも夜に雪をかけやがったなッ!?」
「咲ちゃん落ち着いて!太刀抜かないで!!」
「ぎ、ギアノスさん……(´;ω; `)」
「……」
「おっ?動きが止まった?」
「あ?死んだのか?」
「違うよ!?」
「(´;ω; `)」
「………」
「(´;ω; `)」
「……」
「あ、どっか行っちゃう……―――えっ?」
「ひゃっ、冷た……苺…?」
「………」
「あだっ!…あ、頭突かないでください…(´;ω; `)」
「………」
「あ……」
「氷結イチゴ渡して小突いて去るか…よし、」
「ねえ咲ちゃん、いい加減その太刀を下ろそうよ…」
「ギアノスさん!」
「!」
「…ありがとうございましたっ」
「………」
「ギアノスにちゃんと頭を下げる夜ちゃん可愛い…あれ?」
「………次行くぞ、次」
【やっと会えましたね 2】
「フルフルさん…いませんね…」
「死んだとか?」
「いや、あの後もここらを歩いてる姿をみかけたって情報が…んー?」
「どうしました?」
「いやさ、あそこで丸まって寝てるの、…違うかな?」
「お前な、何でフルフルがこんな人目につく所で……本当に寝てた…」
「フルフルさぁ―――ん!」
「起きたぁ!」
「……豊受、まだ武器は抜くなよ」
「マジで!?」
「フルフルさん、覚えてますか、あの……あの……?」
※ぱくっと服の裾を加えられる夜ちゃん。
※ものすごい速さで包丁を投げる咲ちゃん。
※飛翔するフルフルさん。
※背中に乗せられてポカーン状態の夜ちゃん。
「てめっ――――夜を下ろせ変態がぁぁぁぁぁぁ!!」
「ちょ、やめて!俺のヘビーを勝手に使わないでぇぇぇぇ!!」
※豊受のヘビーボウガンで乱射する咲ちゃん。
※ドヤ顔で避けるフルフルさん。……夜ちゃんの運命やいかに!?