ラブコメ終了後の負けヒロインたちの後処理を請け負うことになってしまった   作:スポポポーイ

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長谷川 翠(4)

 

 ハァッピィィィプゥーライスぱぁらだぁいすぅぅぅ!

 

 どうも、一〇〇円ショップに来るとテンションが上がる系男子の僕です。

 個人的にはホームセンターや家電量販店よりも時間が潰せて、延々と彷徨っていられる自信がある暇つぶしスポットだと思っている。もちろん、実用性もバッチリだ。

 

 当所も無く店内をフラフラしているときに、想像だにしていなかった商品を見つけたときの達成感なんかは宝探しに通ずるものがあるし、シンデレラフィットする小物を発掘したときなんかはしてやったりと笑ってしまう。他にも、正規メーカーのパクリ品を見つけたら高い金を出して買ってしまった人たちの悔しがる顔を想像してニヤニヤしてしまうし、まったく関係ない商品を別な用途に転用する方法を考えて頭を悩ませるのもまた楽しい。

 

 そんな一〇〇円ショップフリークな僕が今いるお店は、業界最大手である『ダイソーン』。

 

 『集客力の変わらないただ一つの一〇〇円ショップ』という大胆不敵なキャッチコピーは余りにも有名。噂ではどこぞの掃除機メーカーから訴訟を起こされているらしいけれど、それは僕の知ったことではない。

 このお店の良いところは、日々新しい商品の開発に余念がないこと。悪いところは一〇〇円ショップと謳っておきながら、品揃えの三割ほどが一〇〇円じゃないところだろうか。そこはライバル店である『セリアーン』を見習ってほしいと切に思う。良い商品を見つけたのに三〇〇円商品だったときのガッカリ感は異常。五〇〇円で買ったブックスタンドが三日で壊れたのは絶対に許さない。

 

「……めんどくさ」

 

 さて、そんな風にテンション高く浮かれてみたものの、まぁ完全に空元気である。

 一〇〇円ショップが好きなことは本当なんだけど、実際にはそこまで興奮しないです。ワクワクはするけども。

 

 原因は言わずもがな、先ほどの一件であった。

 

 別に長谷川さんから浴びせられた罵詈雑言を気にしているのではない。

 あんなものは犬に噛まれたと思って忘れるのが一番だし、単に色々な巡り合わせと腹の虫の居所が悪くて僕に八つ当たりをしていたに過ぎないのだから。……あれだ。生理で不機嫌になって傍若無人になる姉とか、更年期障害で情緒不安定になる奥さんを想像してみればいい。それと一緒だ。まともに相手をしていると、こっちの方が気が滅入ってしまう。

 

 まぁ、僕には姉も奥さんもいないので、この例えが適切なのかはまったくもって不明なんだけども。

 

 一応、彼女の名誉のために弁明しておくと、長谷川さんは普段から僕に対して口汚く罵ってくる訳ではない。

 彼女が僕に対して敵意を抱いていることは間違いないだろうけれど、これまでは夢王くんの存在もあってお互いに不干渉という間柄であった。

 

 ただ、今回は彼女自身の失恋に加えて、想い人のデート現場を目撃してメンタルブレイクしたところに、本来なら敵である僕に助けられるという負の三連星によるジェットストリームアタックで感情が爆発したのだと思われる。

 

 ……どう考えてもとばっちりであった。

 

 なにこれ。長谷川さんから敵意を向けられているのは以前から気がついていたし、その理由も納得できるものであったから、僕としては然して気にしていなかったんだけども。これはちょっと理不尽過ぎやしない?

 やっぱり、友斗くんからの依頼を引き受けてしまったのは早計だったか。

 

 これ以上、他人の事情に首を突っ込むべきじゃない。

 深入りはしない。気に留めるだけ。それならもう、僕の役割は十二分に果たしたことだろう。

 

 だから、もうゴールしても……いいよね?

 

「そんな訳でやってきました、文房具売り場」

 

 大丈夫だとは思うけれど、夢王くんたちに図書の展示企画の買い出しと言ってしまった手前、内容はどうあれ、企画自体はやっておかないとマズいよね。

 まぁ、いずれはやらないといけなかったことだし、この機会にサクッとやって人知れず終わらせてしまおう。

 

「んー……。こっちの無地が五〇枚入り一〇〇円で、カラーの方が二〇枚入りで三〇〇円か。なんて絶妙な値段設定なんだ。惑う惑う」

 

 いま僕が手に持って悩んでいるのは、商品の広告で使うポップを作るための厚紙。

 ほら、よく本屋さんとかで売り出し中の書籍が目立つように宣伝や紹介文が記載されているアレだ。

 

 昨年までの展示企画は、それはそれは簡素なものだった。図書委員が適当に推薦した図書の横に、A4用紙に適当な感想文的な紹介文を添えて展示するだけ。誰も興味を持たなくて当然であった。だって当の図書委員ですら興味ないんだもの。当然の帰結である。

 なので、今年はもうちょっと見栄えを意識してそれっぽくしてみようと、現在絶賛お悩み中なのだ。

 

 ……嘘から出た実とはこのことか。

 

 小さく苦笑しながら、僕は手元のA6サイズな無地の厚紙から、棚に並ぶポップ用の吹き出し型の用紙やおしゃれなメッセージカードに目を向ける。

 

「……」

 

 手間のかからない方法を考えるなら、既にそれっぽい形に揃えられているこっちの方が良いんだよな。色のバリエーションも豊富だし。

 ただ、例によって凝っているヤツは値段が割高だし、量も少ない。コスパだけで考えれば無地の厚紙が最強か。形は自分で切れば良いし、色はマジックで塗りつぶすとか、色紙で加工するとかすれば……面倒くさいな。ポップを大量に用意しないといけないなら話は別だろうけど、数冊を紹介する程度なら費用をケチって手間暇かける必要性もないのでは……?

 ここはやはり、お金で解決という大人な選択一択だろうか。

 

 そんな馬鹿みたいなことを馬鹿みたいに悩んでいたら、ふと背後に人の気配を感じた。

 

 あれかな? 場違いな男子高校生がおしゃれメッセージカードの前でウンウン唸っているから、万引き犯と勘違いされちゃったのかな?

 それとも、他の買い物客が早くそこ退けよとプレッシャーをかけてきたのだろうか。くっ……。僕は無実だし、そんな外圧になんて屈しないぞ。

 

 

「……本当に、展示企画の備品なんて選んでいたのね」

 

 

 ん、んん……?

 

 背後から聞こえてくる聞き覚えはあるけれど、決して聞き慣れはしない声に、僕は敏感に厄介事の匂いを嗅ぎ取った。

 

「っ……」

 

 思わず振り返りそうになる衝動を必死に自制する。

 これはあれだ。怖い話とかでよくあるパターンのヤツだ。ほら、心霊スポットで後ろを振り返ってはいけない云々的な展開である。

 

 僕は手に持った商品を確かめるフリをして、そっと目線の高さまで持ち上げた。

 商品を包む包装フィルムに店内の照明が反射して、ぼんやりと僕の背後に立つ人物を映し出す。

 

 

 ……なにやってるし、長谷川さん。

 

 

 今さっき別れたはずのツンデレメガネ委員長な負けヒロインが、そこにいた。

 

 

 

 *  *  *

 

 

 

 これは一体どういうことだろうか。

 

 正直、長谷川さんが何を思って僕の後ろに立っているのか皆目見当もつかない。

 ただ、ここでまかり間違っても、僕に相談があるんだなとか考えてはいけない。それが許されるのは夢王くんのような主人公属性持ちか、友斗くんのようなイケメンだけだ。たとえ過去の蟠りが無かったとしても、僕のようなモブが嬉々として話しかけようものなら身の程を弁えろと言われるのが関の山なのである。

 

 うん、関わったら負けかな。

 

 さっさとこの場を脱するべく、僕は適当なメッセージカードを二つほど選んで買い物カゴに放り込むと、極力後ろを気にしないようにして売り場を移動する。

 ほら、もしかしたら長谷川さんは偶々さっきの売り場に用事があっただけかもしれないし。自意識過剰はよくないよね。そういうことにしておこう。

 

「うーん……」

 

 移動先である模造紙や色紙が並ぶ棚の前で、僕は腕を組んで眉根を寄せる。

 展示コーナーをアピールするのに、看板とかを作ろうと思うなら模造紙も必要だろうか。でもなぁ……。こういう模造紙とか画用紙って学校の備品として常備してありそうだよね?

 

 いや、わかってはいるんだ。

 こういうときって、普通は学校で揃えられる材料を確認してから、足りないものを買い出しするものだもんね。そもそものプロセスが逆なんだよ。まぁ、僕の一方的事情による突発的なものだから仕方ないんだけども。

 

 幸いなのは、急な企画に反対するほど活動している図書委員のメンバーがいないことだろうか。

 ……いや、やっぱり幸いじゃないね。ほぼほぼ僕一人で回してる委員会活動ってなにさ。いい加減、学校側は対処して? 僕がもっとアグレッシブで正義マンな性格なら教育委員会にクレームいれてるよ? 面倒くさいから絶対にやらないけども。

 

 で、その、ううーん。なんだかなぁ……。

 

「……」

 

 僕はいつから背後霊に憑りつかれてしまったんだろう。チェンジで。

 

 まぁ、冗談はさておき。

 

 これ何の嫌がらせなのかな?

 僕に付きまとって、かつての復讐でもしてるつもりなんだろうか。……効果抜群だよチクショウ。

 

 とにかく、模造紙系はおそらく学校にあるだろうから、ここから離れよう。

 こんな所にいられるか! 僕は次の売り場に移動するぞ!

 

「おっ……」

 

 テクテクと歩きながら、何気なく通りすがりの棚を眺めていると、ブックスタンドが陳列されていた。

 それを何ともなしに眺めていたんだけど、ふと展示企画のアイデアが浮かぶ。

 

 この本を開いた状態で固定できるスタンドを使うのはどうだろう。

 物語系の本なら挿絵とか入っていることも多いし、ただテーブルに本を置いておくよりは興味を引いて手に取ってもらえるんじゃないだろうか。

 

「でもなぁ……」

 

 手に持ったブックスタンドを眺めながら、顔を顰めてぼやく。

 一〇〇円商品のものは明らかに安っぽくて壊れやすそうだし、五〇〇円商品の方は見た目は良いものの、過去に三日で壊れた恨みを僕は忘れていない。結局、本を立てかけるだけなら図書室の備品でどうにかなるだろうから、わざわざ買う必要はないかと自己完結する。

 

「……」

 

 で、彼女はいつまで付いてくる気なんですかね。

 あれかな。監視されてるのかな?

 

 ははーん。さては、僕が万引きでもすると思って見張っているな? もしくは、私物を買ってそれを経費として学校側へ不正請求するとでも考えているのか。

 よっ、さすが委員長キャラ! 正義感が強いねぇ! ……どちらにしても監視が下手くそすぎであった。こんなマンツーマンディフェンスな監視ってある? 普通は少し離れた棚の陰から見張りつつ「あ、やるな。やる、やるよ。はい、今やった!」とか実況するものじゃないの? 長谷川さんはもうちょっと万引きGメンを見習って?

 

 ……さすがにそれは無理があるかぁ。

 

 どうにも行動理由が読めない長谷川さんに心の中で「怖いな~怖いな~…なんか嫌だなぁ~」と恐れ慄きつつ、僕は後ろに佇む気配をすっとぼけて別な売り場へと移動した。

 

 次にやってきたのは、折り紙売り場だった。

 

 展示コーナーを華やかな雰囲気にするため、彩りを添えるなら折り紙で加工するのが手頃かなって考えたんだけど、どうなんだろう。

 今更だけど、僕に色彩センスとか無いし、工作が得意という訳でもない。折り紙を切り貼りして飾り付けるとか無理じゃないかな。

 

 何とも微妙な気分になりながら、品定めがてら適当に折り紙を手に取って裏面を読んでみる。

 するとどうだろう。そこにはペンギンの折り方が記載されているではないか。それを見た僕はピンときたね。これだと。

 

 つまり、動物の折り紙を飾ってファンシーさを演出するというプランである。

 偶にカフェとか本屋のレジに飾ってあるのを見た記憶があったけど、ついつい目につくからね。これなら、ちょっとしたSNS映えも狙える…………ね、狙えるかなぁ?

 

 幼稚園や小学生を相手にするんじゃないんだぞ。折り紙のメインターゲットって誰なんだよ。

 果たして今どきの高校生が折り紙程度でテンション上がってくれるのだろうか。仮に動物折り紙を見て「キャー、これかぁわいい!」とかはしゃぐ層が居たとしても、そんな連中が図書室に来るとは思えない。

 

 あと、致命的な問題として、僕にこんな複雑な折り紙は無理だ。

 さっきからペンギンの折り方を解析しようと、手順と睨めっこしているけれどさっぱり理解できない。所詮、折り鶴と手裏剣とパックンチョしか折り紙のレパートリーがない男である。土台無理な話であった。

 

 ものの数分でファンシー折り紙動物園計画を白紙撤回した僕は、手に持っていた折り紙を棚に戻す。

 そのとき、隣に陳列されていた金や銀にキラキラ加工された折り紙ばかりが集められた豪華な折り紙を見つけて、小学生のときにこれを持っていたらきっと僕はヒーロー扱いだっただろうなぁとか考えながら、ついついそれを手に取ってしまった。

 

 

 ところで、このキンピカを見てくれ。こいつをどう思う?

 

 すごく…見られてます……。

 

 

「……」

 

 キラキラと光り輝く折り紙が、僕の背後でじっとこちらを観察する長谷川さんを映し出していた。

 残念だけど、僕を観察しても夢王くんと結ばれる未来はやってこないと思うので、早々にお引き取り願ってもいいですか? ストーキング相手間違えてますよ?

 

 まともに相手をする気にもなれないので、僕は陰鬱な空気を醸し出す彼女を無視して逃げるように三つほど離れた棚へと向かうことにする。

 

「これ、カワイイ!」

「えー、こっちの方がよくない?」

 

 到着した先では、今どきっぽい女子中学生が大量に並べられたマスキングテープを指さしながらキャッキャウフフしていた。

 あれだよね。最近、殺伐とした光景を目にすることが多かったから、こういう景色を眺めているだけで癒される気がする。カルガモの雛よろしく僕の後ろをトコトコ付いてきた人も浄化されてくれないかな。

 

 何はともあれ、マスキングテープだ。

 ぶっちゃけ、これが本命と言っていい。だってもう、マスキングテープでポップの縁をそれっぽく装飾しておけば、それだけで何かオシャレそうじゃない?

 

 決してモチベーションが低下して投げやりになっているとかじゃない。

 そう、僕は初めからマスキングテープが持つ無限の可能性にすべてを託していたんだ。そうに違いない。そういうことにして、僕はサクッと目の前にあったストライプ柄のテープと、本や文房具のイラストが描かれていたテープを買い物カゴに入れて売り場を離れる。

 

 さすがのストーキング・デッドな長谷川さんでも会計にまで付き纏ってこないらしい。

 トータルで千円も掛かってないので、特に学校に請求するつもりもないんだけど、念のため領収書をもらってレジを後にする。こういう突発的な買い物のときにレジ袋有料化って面倒だよね。買ったらなんとなく負けた気分になるし。

 

「……脇谷君」

 

 買った商品をスクールバッグに詰めてお店を出ると、そこには僕の自転車の前で待ち構えている長谷川さんが居た。

 ……退路を塞ぐのは卑怯じゃないかな。今日はもう精神的疲労でいっぱいいっぱいだから、早く帰りたいんだけど。とりあえず、嫌味の一つくらいは言っても許されるだろう。

 

「あれ、長谷川さん。まだここに残ってたの? なにか用事があったのなら、お店に入る前に言ってくれれば良かったのに」

 

 我ながら見たらイラっとくるんだろうなって思うゼロ円スマイルで声を掛けてみたんだけど、長谷川さんには見事にスルーされた。

 どうしてそう的確に僕がダメージを負う反応を返してくるの? そんなに僕が嫌いなの? ……そう言えば嫌われてましたね。これには紅大くんも苦笑い。もう帰っていいですか?

 

「……展示企画」

「え?」

「夢王君への釈明に使った図書の展示企画。あれ、嘘なのでしょう?」

「そうだね」

 

 プロテインだね。とか言ったらキレるんだろうなぁ。

 あれかな、夢王くんへ嘘をついたことに加担させられたことを恨んでいるとか? 嘘に巻き込んで悪いとは思うけれど、そもそも僕を巻き込んだのはそっちなのだから……いや、元を正せば友斗くんだね。彼に頼まれていなかったら、間違いない見て見ぬふりしていただろうし。だからクレームは友斗くんへお願いできませんか? ピーマン食べるから。

 

「それなら、どうして展示企画に向けた買い出しなんてしているの? 例年、図書の展示企画は九月から十月だから、もうとっくに終わっている筈でしょう?」

 

 あれ、それ訊いちゃう? 本当にそれ訊いちゃうの? それを僕に訊くのかぁ……。

 

 

 そういうとこだよ、()()()

 

 

「それを僕に質問していること自体が、答えだと思うよ」

 

 

 何か言いたげな彼女を目で制して、僕は自転車を転がしてさっさと帰路についた。

 

 

 

 *  *  *

 

 

 

 ウンザリした気分でアーケード街を通り抜けて、ようやくこれで帰れるぞと一息つく。

 ふと時間が気になって自分のスマートフォンを取り出してみれば、いつの間にか届いていたメッセージアプリの通知が並んでいた。

 

 どうやら長谷川さんへの対応に集中し過ぎて、気がつかない間に家の人からのメッセージが溜まっていたらしい。

 

 

 母:今日はお父さんが仕事早く終わると言うので、久しぶりに家族で外食の予定です。

 母:七時に駅前で待ち合わせです。紅大クンは、何時ごろ帰宅予定ですか?

 母:遅くなりそうなら、直接現地集合でも大丈夫です!

 母:もし遅れそうなら連絡ください。

 母:私と美晴は、先に駅前に行っていますね。

 母:こちらはお父さんと合流できました。

 妹:遅い! いつまで待たせんの!!

 母:場所のURLを送りますので、メッセージに気がついたら連絡ください。

 妹:もう先行くからね!

 妹:<怒ってる猫のキャラクタースタンプ> × 3

 

 

「あー……」

 

 

 肩に圧し掛かる疲労を吐き出すように、そっと溜息を吐く。

 現在の時刻は七時ちょっと過ぎ。場所も駅前のアーケード街を通り抜けたところだから、今から行けば充分に間に合うだろう。

 

 

 紅大:ごめんなさい。友達とファミレスで夕飯を食べてしまったので、家で留守番してます。

 紅大:気にせず、楽しんでください。

 

 

 そう打ち込んで、直後に勢いよく届いたメッセージの群れは見なかったことにしてスマートフォンをポケットに戻す。

 

「……長谷川さんに感謝だね」

 

 帰宅ルートにコンビニを寄り道先として登録した僕は、自転車に跨ると夜の帳が下りた帰り道を鼻歌交じりに疾走した。

 




スミマセン。
思い付きで書き始めた短編にかかりっきりになってました。

感想、評価コメントいただき、ありがとうございます。
応援していただけて嬉しかったです。

また、誤字報告してくれた方、ありがとうございました。
自分では気がつかなかったので、助かりました。

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