宇宙の平和、宇宙の幸せこそが地球の平和と幸せにつながるのだ...移民を選ばずに放射能除去装置を送ってくれたイスカンダルの旅はそれを認識するためではなかったのか...
「春香、怒らないで。地球はようやく平和になったのよ。みんなが新しい危機のことなんか考えたくない気持ちはわからないでもないわ。」
「律子さん、でも地球はほんとうにこのままでいいんですか。」
「あの人たちは、最前線で戦ったことがないから、わたしたちのこの感覚がわからないのよ。」
「律子さん...。」
「春香、あなたは何をすべきかわかってるはずよ。旧乗組員に手分けして連絡。」
律子は春香に微笑んだ。
「あつまるのにふさわしいのは、旧防衛軍司令部ですね。」
「そう。あそこほど私たちが集まるのにふさわしい場所はないわ。」
ヤマトクルーは防衛軍司令部にあつまり、防衛会議の状況を聞く。
「やっぱり、そうなったんですね...」雪歩が弱弱しく切り出す。
「連邦政府が乗らないなら仕方ないかもしれないわね。」
千早はそういいつつも心にとげのように刺さる不安をぬぐいきれない。
「宇宙の果ての星のことなんかどうでもいいってことね。」伊織が伏目で腕をおりまげ両手をひろげてあきれてみせる。
「地球に直接被害が及ばないとわからないってことでしょうか...。」
雪歩が不安そうに話す。
「それじゃ遅すぎるよ。」真が言う。
「長官!。」
誰かの声がして、長官の姿を認めるとヤマトクルーはおもわず敬礼をする。
長官は答礼をして
「君たちがここへくるかと思ったよ。」
「僕も気が滅入るときは一人でここにくるんだ。」
「2年前、ガミラスとの戦いのときにここでひたすら明日への希望を信じ、ひたすらヤマトの帰りを待っていた。」
「しかし...」武田は苦虫を食いつぶしたように口ごもる。
「ヤマトのことだが...」
「ヤマトがどうかしたんですか。」
「廃艦に決まったんだ。スクラップだよ。新たに製造される戦艦の材料やすでに就役した新造艦の補強材になるんだ。すまない...。」
「長官!ヤマトはまだ動けます。」
「わかっている。」
「では、なぜ?」
「君たちが出て行った後、防衛会議で決定したんだ。困ったことに、ヤマトがあるからアイドル風情がたまたま勝った過去を持ち出すんだ、勝ったからアイドルより戦争が面白くなったんだろう、という憶測や感情論が議場を支配して、ヤマトは廃艦、旧乗組員は出向、出向場所についてば司令部に一任すると決まったのだ。」
ヤマトクルーはうなだれた。春香はショックで下を向く。
そのとき口を開いたのは亜美と真美だった。もっとも幼い二人はいたずら好きな反面、幼いがゆえに純粋に正義とは何か単純に考えている。
「武田の兄ちゃん、そんなのひどいよ。」
「長官命令でなんとかなんなかったの?」
「防衛軍司令部は防衛会議の決定に従う事務局ということだ。軍人が自分の判断で勝手なことをしないようにシビリアンコントロールが機能するシステムになっている。」
「ちびりあんこんとろーる、ってなあに?」
「ちびちびしたコントロールのこと?」
「亜美、真美、たとえば兵隊さんがいきなり来て、命令だ、おまえたちのおやつのイケイケケファンシーゼリーを出せっていわれたらどう思う?」律子が質問する。
「すごくやだ!。」
「ゆるせない!。」
「そういうことを勝手に軍隊にさせないために、普通の政治家や役人という「文民」が、軍隊より上の立場で命令できるようにしているの。それをシビリアンコントロール、難しい言葉になるけど「文民統制」っていうのよ。歴史上軍隊がそういうことをしたことがあってみんなが困ったからそうなってるの。」
「そうなんだぁ。」
「でも、真美たちは、ヤマトのみんなは、白色彗星が地球を攻めてくる悪い敵かもしれないって思ったからヤマトにのろうと思ったんだよね。」
「亜美たちは、地球をまもるためにヤマトに乗るんだよ。そんなおやつを出せなんて勝手な軍隊じゃないもん。」
武田は本音ではヤマトクルーの熱意と幼い二人の正義感に感動はしていたが、立場上彼らに同調できないことも自覚していた。
武田の口から出たのは司令部一任で決定した命令だった。
「天海少佐!」
「明日1530時に、木星カリスト基地に出向を命じる。」
「如月少佐!」
「きみは、明日1430時に火星第二基地に出向だ。」
「長官...わたしたちをヤマトから引き離そうって言うんですか。」
「命令に説明はない。君たちはアイドルではなく軍人だ。それくらい理解できるはずだ。」
「長官!」
武田は返事をせずにでていった。
「武田の兄ちゃん、自分にうそついてる。自分うそつき~!」
「ほんとはおかちいってわかってるくせに~!」
武田の背中には、彼の気持ちを見透かした亜美と真美の叫び声が投げられた。
一年数ヶ月前、2200年3月20日、ヤマトが地下都市のゲートに到着したとき、
「ヤマト!ヤマト!」の歓喜の声が響いていたことが昨日のように思い出される。
「あ、あの、わたしたち、地球の人たちは、1年前ヤマトに勇気付けられたんだよね。」
雪歩が切り出す。
「あの父と兄にお前だけが頼りだって言われちゃったの。
でもね、それほどの絶望の淵から立ち上がれたのはヤマトのおかげだったんだから。
なんで、こんなに簡単にわすれちゃうのよ。ど変態なファンのほうがましじゃないの。」
「変態はこまるわ。」千早が答えると笑いが起こる。
「でも、わたしたちのヤマトをここで死なせてはならない、とは思う。」
「わたし...あのね...みんなと14万8千光年旅していてはっきりわかったんだ...
宇宙の平和なくして地球の平和がないってことが...宇宙の幸せこそが地球の幸せをもたらすんだって。」
「宇宙のどこかの星の不幸は地球の不幸なの。宇宙の平和と宇宙の幸せのためにヤマトはある。ヤマトは生きている。宇宙を救うために生きている。」
「春香、行こう。みんな、どんな罰や試練が待ち構えているかもしれないけど行きましょう。それがヤマトで戦ってきた私たちの使命だから。」
律子が春香の叫びのような言葉に答えるように話した。
「行こう!」「ヤマトで行くんだ!」
「どうすべきか決まったわね。」
それまでだまっていた舞がつぶやく。
旧防衛軍司令部の一室の空気は熱気で沸き返るようだったが、千早は冷静に春香を見つめていた。
「千早ちゃん、いっしょに行ってくれる..よね?。」
「春香....」
千早はいいかけてうつむく。
「春香、わたしたちは、軍人なの。もうアイドルじゃないのよ。」
「千早ちゃん?」
「あのね。春香。アイドル時代は事務所の方針もあってわたしたちの個性が大切にされた。仕事についても配慮された。だけど今わたしたちは軍人なのよ。軍人にとっての上官の命令は絶対。春香も知っているように、統制が取れず、目的が不明確な軍隊は勝てない。命令違反をして一時的な勝利を得た軍隊はその判断がいつも正しいと思いこんだ場合、傲慢になる。それから勝手な行動で指揮系統がみだれて負けて全滅っていうことがある。だから...なにが正しいのか考えさせて。」
地球防衛軍司令部の長官室へ参謀総長の芹沢が血相をかえて飛び込んでくる。
彼は開口一番武田に呼びかける。
「長官。」
「何だ、芹沢参謀総長か。」
「緊急事態です。」
「緊急事態??」
「ヤマトに不穏な動きが見られます。」
「不穏な動き??」
「旧乗組員が続々と乗艦しています。」
武田は顔をしかめていぶかしげにしている。
芹沢はスクリーンのスイッチを押下して、スクリーンの画面を投影させた。
ヤマトの旧乗組員がタラップを昇って次々と乗艦している様子が映し出されている。
「ただちにやめさせねば。」
武田は口もとをわずかにゆるめた。芹沢はそれに気がつかなかった。
「みんな...来てくれたんだ。」
「だれがヤマトをスクラップなんかにさせるものか。」真がこぶしをふりあげる。
「整備は万全よ。いつでも飛びたてるわ。春香。」律子が答える。
旧ヤマトクルーは再会を喜び合う。命令違反を承知の上で集まってきたのだ。
「お前もか。」「夜逃げ同然さ。」と笑いあう声も聞こえる。
下士官以下は処分が軽い。しかも、
「どうせ、地球にいても彼女いないし。」
「お前、なんのために訓練学校入って仕官したんだ?」
「前羅ってやつ立派だったな。」
「いおりんの罵声聞いているほうが俺はしあわせだw。」
「ゆきぽ班長かわいいしな。」
「いや、やっぱり赤いリボンをつけた春香さん、うんにゃ天海班長の笑顔が最高だよ。」
という声もちらほら聞こえる。彼らは訓練学校に入学して卒業したのは半分は自分がファンをしていたアイドルが目的ではあったものの、熱心に訓練と授業を受け卒業して、ヤマトに乗り組んでいる。
「春香、乗組員の第一次チェックが終わったわ。」伊織が春香に告げる。
「千早ちゃんは?」
「入っていないわね...。」
「春香、千早がいないね。」真が不安そうな顔で春香に話しかける。
「うん...。」春香は、あいまいに答える。
「千早お姉ちゃんの石頭!」
「わかってるくせに!」亜美と真美がくちをとがらせてつぶやく。
「防衛軍の監視網につかまったかな...。」真がつぶやく。
「これだけの人数がうごいてるんだから、とっくに気がついていておかしくないわ。気がついていないなら逆に問題よ。」律子が苦笑する。
「それにしても、出航まであと30分...」律子がため息をつく。
春香が意を決したように操縦席にすわろうとする。
「春香、それは...。」真があわててやめさせようとする。
「仕方ないわね。伊織ちゃんにまかせなさい。」
「!!」
「春香、あんたはレッド法九春香って呼ばれて、戦術指揮はよかったけど操縦はコスモゼロ以外まったくだめだったでしょ。そんな人に操縦席は、大切なヤマトは、まかせられないわ。」
「伊織...。」
「あんたよりは、操縦演習はよかったんだからまかせなさい。」
「ヤマト乗組員に告ぐ。こちらは地球防衛軍参謀総長の芹沢だ。」
(ほら、きた)というのが春香や律子をはじめとするヤマトクルーの最初の感想だった。
「命令だ。ただちに退艦せよ。諸君の行為は地球連邦政府に対する反逆である。」
舞が口元にわずかなえみを浮かべて、芹沢を見つめる。芹沢は、正確に舞の意思をよみとり、不快感を抑えるが語気を強める。
「命令に従わない場合は、反逆罪で逮捕する。繰り返す、総員、退艦せよ。」
と繰り返した。
芹沢は、躍起になっていた。
(ヤマトめ。防衛会議をなんと心得るか。日高舞?天海春香?しょせんアイドルあがりのチャらい小娘じゃないか。たまたまガミラスに勝ったからといって調子に乗りおって...)
「衛星軌道上の第55大隊に命じる。最強な無人戦闘衛星を太平洋上へあつめろ。」
「長官のご命令でしょうか。」
「長官はご不在だ。防衛会議の決定を踏まえて参謀総長のわたしが命じるのだ。責任はわたしがとる。」
そのとき司令部の電源が落ちた。正確には、全地球の電源が落ちた。
「どうした。何事だ。早くブレーカーを入れなおせ。」
「全機構のエネルギーが落ちました。ただの停電ではありません。衛星軌道上の太陽エネルギー転送装置にトラブルが起こったようです。地球上すべての。」
「何者かの、ハッキングかサポタージュかね。至急確認し、犯人を見つけ次第逮捕しろ。」
「今報告が入りました。月基地、火星基地、エウロパ、ガニメデ、カリスト基地、テチス、ディオネ、タイタン、ヤペトゥス、フェーベ、チタニア、オベロン、トリトン基地、全太陽系内の電源が麻痺したもようです。この通信は非常電源で送っています。」
「事故か...ヤマトはこれで動けないだろう。海底ドッグのゲート、注水装置、まだ乗っていない乗組員もたどりつけないだろう。かえって好都合かもしれんな。」
そのとき真っ暗闇の都市の上空をカブトガニ型の飛行体が飛んでいたのを多数の人々が目撃し、警報がならないのをいぶかしんだ。
「エネルギーがこないと開かないわね。」伊織がつぶやく。
「開かなければ吹き飛ばして出るまでよ。」舞が答える。
「注水口の作動にはヤマトから電力を送ります。」と律子が言う。
「みんな、命令は聞いた?退艦する人は今決断してほしいの。わたしたちは、祝福されて出発するわけじゃない。残った人は覚悟をきめてね。まあ、わたしが勝つに決まってるんだから安心してていいんだけど。」舞は自信たっぷりに言う。
(武田さん、空気読むなっておっしゃってるあなたの本音はちがうでしょう。空気はつくるものだとおっしゃっていたあなたの本音は...)
舞は頭の中で武田の真意を問いかけていた。
防衛軍司令部からは上空の戦闘衛星に中継基地から命令が送られる。
「非常態勢第001号、空間戒厳令第3号、戦闘衛星第91号、110号、125号、第215号、271号、ヤマト上昇予定コースの座標を送る。配置移動せよ。」
「戦闘衛星第91号、110号、125号、第215号、271号、配置移動します。」
「配置完了後、安全装置、解除します。」
「いつでも撃てるようにしておけ。長官はヤマトにはあまいが、わしはようしゃせん。」
「戦闘衛星第91号、110号、予定位置まであと1時間。」
「同じく第125号、予定位置まで50分。」
「同じく第215号、予定位置まで1時間7分。」
「同じく第271号、予定位置まで56分。」
「ヤマトは補助エンジン始動を再開したもようです。熱反応探知機の作動開始で確認しました。」
「よし、海底ドッグの出口に機雷を散布しておけ。30ダースほどだ。」
「機雷?」武田が聞き返す。
「海底ドッグの出口の前にまきます。」
「わかった。信管を抜いてくれ。」武田が命じる。
「??信管を抜くんですか??」
「そうだ。爆発するといけないからな。」
「乗組員全員、退艦者はいません。」
伊織に操縦席をまかせ、退艦者の有無を確認していた春香が舞に告げる。
舞は春香の顔をみつめてほほえみ、次に真、雪歩、律子、伊織など第一艦橋の面々をみてほほえむ。
「行くわよ。」舞が律子を見つめ、律子は
「全システム、波動エンジン、補助エンジンとも異常ありません。」
「補助エンジン内圧力上昇、始動30秒前。」
「システムセーフティロック解除。発進5分前。」
「補助エンジン動力接続、スイッチオン!定速回転1600、両舷推力バランス正常。」
千早の変わりに伊織の声が第一艦橋にひびく。彼女の額に汗がにじみ、それはやがて水滴のようになる。
「注水弁開け。ドッグに注水。」
「注水弁、開きます。」
どどど...水が流れ込む音がして、海水がドッグに満たされる。
「水位上昇、15m、16m、17m...」律子が水深計を確認して読み上げる。
「水位、艦橋を超えます。」
「船台ロック解除。微速前進0.5」ヤマトを底部を支えていたロックが解除される。
「微速前進0.5」伊織に対して真が復唱する。
「ゲートオープン。」伊織がアナウンスすると
「ゲートオープン。」律子が復唱し、ゲートを開ける。
「ヤマト、海中に進入。」再び伊織がアナウンスする。
伊織と春香はほとんど同じことを考えていた。春香は戦闘班長席に座り、伊織の様子を見ている。そこには、主砲を「にひひっ。」と笑いながら余裕で敵艦を確実に沈める彼女の姿はない。
ひたいとおでこに玉のような汗のしずくをつくっている。
(千早ちゃん....)春香は自分が何もできないのがもどかしく感じていた。
(千早、肝心なときになんでこないのよ。)
伊織は心の中でほとんど泣いていた。だが、春香も伊織も千早を心のどこかで信じていた。
namugoプロの、そして、14万8千光年の旅を往復した絆はこんなもんじゃないはず...
「ヤマト、あと20秒で水路を抜けます。」
「ふん。出たところで、機雷で立ち往生だ。」芹沢はつぶやく。
「ヤマト、海中に出ます。」
「!!」
「機雷!?」
「伊織!」
「よけきれない...」
「!!」
「爆発...しない??」
「不発弾??」
「武田さん。」舞は苦笑する。
「そういう...ことですか。」律子も舞にあわせて苦笑する。
「ヤマト、機雷源を突破。」
「長官、まあいいでしょう。戦闘衛星もいることだし。太陽系内には警備隊もいる。」
「参謀総長。もう、だまっていかせてもいいだろう。」
「地球連邦の威信にかけても反乱や命令違反をゆるすわけにはいきません。」
「参謀総長。舞君は、ヤマトはわれわれが勝てなかったガミラスを一隻でやぶったんだぞ。
引き止められると思うのか。」武田は体をあさっての方向へ向けて芹沢につぶやく。
「衛星軌道上で撃沈するまでです。」
ヤマトは、第二戦速から第三戦速に速度をあげて海中を航行していた。
「波動エンジン内、シリンダーへの閉鎖弁オープン。」
「波動エンジン始動5分前。」
「波動エンジン内、圧力上昇、エネルギー充填90%」
「落ち着いて。伊織!私の声が聞こえる?あなたは竜宮小町でセンターをみごとにつとめた。そのときの気持ちを思い出して。海面に出ると同時に波動エンジンを点火してジャンプ。」
「波動エンジン内、圧力上昇、エネルギー充填100%」
「補助エンジンの出力最大。上昇角40。海面まであと2分」
「くううううう。なによこれー。」
伊織は操縦桿を握って船体を安定させようとするがうまくいかない。
(もう限界;;)
そのとき
「伊織、ここまで本当にありがとう。ごめんね。」
と聞き覚えのある静かな声が聞こえた。
「千早!」「千早ちゃん!」
「本当にごめんね。」千早が謝罪の言葉を続ける。
「もう。....」
「伊織上出来よ。ただ、高速で水中を移動するには水中安定板の使い方にコツがあるの。
あとはまかせて。本当にありがとう。」
伊織は疲れと安心感で何も言う気力がない。
「だれかさんが自分のヒコーキ以外運転できないし、あぶなっかしいからわたしがやるしかなかったのよ。」とやっとのことでぼやく。
「ごめんね。伊織。」
「責めてるわけじゃないの。向き不向きがあるんだから。気持ちのやり場がないだけよ。」
ヤマト上空1万キロでは戦闘衛星がヤマトに照準を合わせようとしていた。
「ヤマト、海面まであと10秒。戦闘衛星射撃プログラムセット完了。」
「波動エンジン内、エネルギー充填120%、フライホイール始動!」
「フライホイール始動!」千早が復唱する。第一艦橋は千早の声が響いたことで、不安な空気が一掃される。
「波動エンジン点火10秒前!全安全ロック解除!」
「9,8,7...艦首海面に出ます。」
「4,3,2...」
「フライホイール接続、点火」千早がアナウンスするとそれに答えるように
「ヤマト、発進します。」春香が力強く続ける。
メインエンジン噴射口が火を噴き、ヤマトは海面からとびあがる。
「大気圏離脱2分前。加速正常。あと30秒で第一宇宙速度を超えます。」
ますは出航に成功したヤマト。無事に千早も乗艦しほっとした空気になる第一艦橋。しかし防衛軍参謀総長の芹沢はまだヤマトをたたくことをあきらめていなかった。
アイマスキャラの特徴が上手く描けていないと思ったので双子を出して多少書き換えてみました(5/22,1:00am)。