五反田家の長女   作:七夜士郎

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ちょっと今回次の話に向けての繋ぎのような話なので短いです。

しかも、会話文多めです……


第5話 我が子の完成

SIDE:三人称

 

 

 

 

 

-束の研究室

 

 

 

「やったー! ついに……ついに、完成したー!!!」

 

 

 ほの暗い研究室で束は叫んでいた。

 

 何が完成したかというと……

 

 

「ISの完成だー! よし、早速明日家に呼んで報告だ~!!」

 

 

 束はそう叫んだ後、眠りについた……

 

 

 

 

 

SIDE:天

 

 

 

 

 

-束の部屋

 

 

 

「ほう、ついに完成したのか」

 

「うん! いやぁ苦労したよぉ……」

 

 

 

 束が宇宙に飛び立てるスーツの完成を目指してたのは知ってたが、本当に作り上げるとはな……

 

 

「さすがだな、束。親友として鼻が高い」

 

「うむ。私も同感だ」

 

「でへへ……」

 

 

 私たちから褒められた束は顔を赤くしてだらしなく頬を緩めていた。

 

 ふむ……こう、なんていうか……

 

 

「あ、あのてっちゃん……?」

 

「ん?」

 

「な、なんで撫でてるのかなぁって」

 

「苦労を労う意味を兼ねてるのと束がかわいく思えたからな」

 

「か、かわっ!!」

 

 

 束は顔を真っ赤にして停止した。

 

 攻めには結構弱いのか。学習した。

 

 

「束ばかりずるいぞ!! 私も撫でてくれ!」

 

「お前は何もしてないだろ」

 

「いいではないか!」

 

「嫌だ」

 

「……」orz

 

 

 千冬は崩れ落ちた。

 

 

「あ、あの……そろそろ開放してくれたほうが……」

 

 

 ん? ああ、撫ですぎて束が気絶寸前だ。

 

 まるで、トマトみたいだ。

 

 

「ん、満足したからいいだろう」

 

「うぅ……今日は珍しくてっちゃんが積極的だよぅ……」

 

「いつもそれぐらいしおらしかったらいいんだがな」

 

「むっ! 束さんはいつもしおらしいを地で行く女性だよぅ!」

 

「どうだかな?」

 

「むぅ!!」

 

「お前らだけでイチャイチャするなぁ!!」

 

 

 千冬が泣きそうな顔で懇願してきた。

 

 

「すまない」

 

「ごめんね」

 

「まったく……」

 

「ん、とりあえず、明日は国に発表に行くよ!」

 

「ふっ、了解した」

 

 

 しかし、そう簡単に国が頷くのか?

 

 ……まあ、考えても仕方ないか。

 

 

「さて、明日の予定も決まったことだし……てっちゃんもう1回ハグしよう!!」

 

「しない。しかもハグなんて1回もしてないだろ」

 

「ナデナデは次のハグへの合図だと聞いたことがある!」

 

「そんなもの初耳だぞ」

 

「束ぇ! 自重しろ! ハグは私が受ける」

 

「お前も自重しろ。」

 

「ちーちゃん……邪魔するの?」

 

「貴様こそ……邪魔するのか?」

 

「……」

 

「……」

 

「「決闘だぁ!!」」

 

「落ち着かないか馬鹿者共!」

 

 

 私は鉄拳制裁で二人とも沈める。

 

 あんなにしおらしかった束は最早気のせいだったのであろう。

 

 

「……こんなので明日大丈夫なのであろうか?」

 

 

 明日……か……

 

 私の感がささやいている。

 

 いい結果にはならないだろうと。

 

 国なんていうのは頭の固い連中の集まりだ。

 

 そんなやつらが小娘が作った機械になど目を向けないだろう。

 

 しかし……

 

 

「あんなに束が嬉しそうにしてるんだ。止めるのは無粋か……」

 

 

 もしもの場合は私が国を……

 

 

「潰す……!」

 

 

 まぁ、不可能であろうが、偉いやつの顔をぶん殴るぐらいはしないとな。

 

 

「まったく……」

 

 

 私も二人の事を言えないな。

 

 

 私も依存しているのだろうな。

 

 

 この馬鹿だが愛おしい親友二人に。

 

 

 

 すべては明日……だな。




今回こんな出来ですいません。

次話も頑張ります!

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