五反田家の長女   作:七夜士郎

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更新の方……大変長らくお待たせしました。

今回は、とうとう束とお別れです。


第9話 束との別れ

 

 

 

SIDE:三人称

 

 

 

 

 

-どこかの倉庫

 

 

 

「あの雇った奴ら、やられたらしいな?」

 

 

 倉庫内で、鋭いまなざしの女性が、もう一人の女に問いかける。

 

 

「ええ、そうみたいね。流石、ブリュンヒルデの相棒といったところかしら?」

 

 

 仲間が倒されたにも関わらず、楽しそうな声色で零す、妙齢の女。

 

 

「確かに生身でIS粉砕するとはな……まあ、ブリュンヒルデを棄権させることには成功したんだし結果オーライって所か」

 

「ええ。……あの鋭い眼差し、異常な強さ……少し濡れたわ」

 

 

 真顔でとんでも発言をする女性。

 

 

「おいおい……スコールもか」

 

 

 スコールと呼ばれた女性を咎めるかと思ったら、自分も濡れていたととんでも発言をかます。

 

 

「ぜひとも、亡国企業に欲しい人材ね」

 

「いろんな意味でな」

 

 

 そうして、二人は天の戦闘映像を舐めるように見た後……

 

 

「「じゅるり……」」

 

 

 ……その瞬間どこかの国で悪寒を感じた女性がいたそうな……

 

 

 

 で、件の天たちはというと……

 

 

 

-束の部屋

 

 

 

「ぶるっ……なんだ、今、寒気が……」

 

「というわけで、私は国外逃亡します」

 

「……どういうわけだ?」

 

 

 現在、天は束に呼び出されて謎の宣言を受けていた。

 

 

「うん。実は、そろそろ政府の勧誘がうっとうしくなってきたんだよね~……

 

 というわけで、各地を転々としようかなって」

 

「……家族には説明したのか?」

 

「うん。お父さんは怒っていたけど、『お前が、決めたことなら止めはせん。だが、月に1回ぐらいは会いに来い。

 

 箒が寂しがるからな……無論俺もだ』

 

 だって。ちょっとお父さん照れてた」

 

「箒は納得したのか?」

 

「泣いていたけど、最終的に納得はしてくれたよ」

 

「……そうか」

 

 

 しばらく沈黙が部屋を包む。

 

 

「私もお前が決めたことなら止めはしない。

 

 だが、私にもたまには会いに来い。

 

 その……寂しいからな」

 

 

 そう言って、天は顔を背ける。

 

 

「……っ!! てっちゃんてばかわいい! ツンデレツンデレ!」

 

「うるさい! ツンデレではない!」

 

 

 言うのではなかったと今更に後悔する天。

 

 

「天のツンデレが見れると聞いて!」

 

「うわ、バカが来た……」

 

 

 どこから聞いたのか、変態がきた。

 

 

「天! ほらはやく私にもツンデレを見せてくれ! ハリーハリー!」

 

「ふんっ!」

 

 

 天は一撃で千冬を沈めた。

 

 

「まったく……で、今日出るのか?」

 

「うん、そのつもり」

 

「そうか……」

 

 

 再び静寂が包む。

 

 

「束っ! お前が出ている間に天は頂くからな!」

 

「急に起き上がったと思ったら……寝言は寝て言いなよ!」

 

 

 千冬は気絶から立ち直り、束に宣戦布告した。

 

 

「……最後まで、これか」

 

 

 それを見る天は、呆れた顔をしながらも、笑みを浮かべていた……




短くてすいません……

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