俺が原初の神?…………え?(凍結)   作:総司

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前回の投稿から約三週間……空いたなぁ……。



会談ってしてると時間長く感じるよな

 

「全員がそろったところで、会談の前提条件をひとつ。ここにいる者達は、最重要禁則事項である『神の不在』を認知している」

 

そういや俺、ここに来た時代が時代なだけに『聖書の神』の姿って想像でしか知らないんだよな。

 

だって、時代から考えてカメラとかないし。

 

ぶっちゃけ、ミカエル達から聞いた外見の特徴からの自分の想像です。

 

……今度絵を描いてもらうかな。

 

「では、それを認知しているとして、話を進める」

 

俺達と三大勢力のトップが揃った会談はサーゼクスの一言から始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というように我々天使は――」

 

ミカエルが喋り

 

「そうだな、そのほうが良いのかもしれない。このままでは確実に三勢力とも滅びの道を――」

 

サーゼクスがその話に受け答えしていく。

 

「ま、俺らは特にこだわる必要もないけどな」

 

アザゼルはたまに喋り、その一言で会談をしているこの場が凍り付くこともあるが、アザゼルはわざと凍り付かせて楽しんでるな。

 

でも、アザゼルのその気持ちは分かる。

 

俺がアザゼルの立場なら同じようにして楽しんでるのが想像出来る。

 

「さて、和那くん。そろそろ、先日の事件について話してもらいたいんだけど」

 

「ん? ああ、分かった」

 

どこから話すか、ミカエルから連絡がきたとこから話すか。

 

「――以上が、俺達が関与した今回の事件の報告だな」

 

「さて、アザゼル。この報告を受けて、堕天使総督の意見を聞きたい」

 

「先日の事件は我が堕天使中枢組織『神の子を見張る者』の幹部コカビエルが、他の幹部及び総督の俺に黙って、単独で起こしたものだ。奴の処理は……まあ、和那が行った通り消し飛ばされた訳だ」

 

そういや、俺が関与しなかったらコカビエルの処理はどうしてたんだろうな?

 

「説明としては及第点の部類ですが――あなた個人が我々と大きな事を起こしたくないという話は知っています。それに関しては本当なのでしょうか?」

 

「ああ、俺は戦争に興味なんてない。それにコカビエルが俺のことをこきおろしていたのはそっちも知ってるだろ」

 

まあ、アザゼルは戦争に興味なくて、コカビエルは戦闘狂だからなぁ。

 

「アザゼル、ひとつ訊きたいのだが、どうしてここ数十年神器の所有者をかき集めている? 最初は人間達を集めて戦力増強を図っているのかと思っていた。天界か我々に戦争をけしかけるのではないかとも予想していたのだが……」

 

「そう、いつまで経ってもあなたは戦争をしかけてこなかった。『白い龍』を手に入れたと聞いたときには、強い警戒心を抱いたものです。しかも、和那様が鍛え、我々とは比べ物にならないほどの実力者になってますし……」

 

あはは~、いやぁ、ヴァーリってスポンジのように吸収していくからさぁ、鍛える方にも熱が入っちゃって。

 

「神器研究のためさ。なんなら、一部研究資料もおまえたちに送ろうか? って研究していたとしても、それで戦争なんざしかけねぇよ。戦に今更興味なんてないからな。俺はいまの世界に十分満足している。部下に『人間界の政治にまで手を出すな』と強く言い渡してるぐらいたまぜ?宗教にも介入するつもりはねぇひ、悪魔の業界にも影響を及ぼせるつりもねぇ。――ったく、俺の信用は三すくみのなかでも最低かよ」

 

「それはそうだ」

 

「そうですね」

 

「その通りね☆」

 

「まあ、普段がなあ」

 

サーゼクス、ミカエル、セラ、そして俺の順に喋る。

 

しかし、アザゼルの信用度低いなー。

 

「チッ。神や先代ルシファーよりもマシかと思ったが、お前らもお前らでめんどくさい奴らだ。つか和那もかよ……」

 

俺はアザゼルが面白いから好きだけどな。

 

神器の研究してる施設とか結構おもろいしな。

 

秘密研究所みたいでさ、ワクワクする。

 

「こそこそ研究するのもこれ以上性に合わねぇか。あー、わかったよ。――なら、和平を結ぼうぜ。もともとそのつもりもあったんだろ? 天使も悪魔もよ?」

 

あれ? 俺達は入ってないのか? ま、いいか。

 

「ええ、私も悪魔側とグレゴリに和平を持ちかける予定でした。このままこれ以上三すくみの関係を続けていても、いまの世界の害となる。天使の長である私が言うのも何ですが――戦争の大本である神と魔王は消滅したのですから」

 

……消滅って、ミカエル、言い方結構キツいな。

 

「ハッ! あの堅物ミカエルさまが言うようになったね。あれほど神、神、神さまだったのにな」

 

「……失ったものは大きい。けれど、いないものをいつまでも求めても仕方がありません。人間達を導くのが、我らの使命。神の子らをこれからも見守り、先導していくのが一番大事なことだと私達セラフのメンバーの意見も一致しています」

 

「おいおい、いまの発言は『堕ちる』ぜ? ――と思ったが、『システム』はお前が受け継いだんだったな。いい世界になったもんだ。俺らが『堕ちた』頃とはまるで違う」

 

……アザゼルは今の性格だと現在でも『堕ちる』んじゃねぇかなぁ。

 

女好きだし、…………俺も人のこと言えないな、スミマセンでした!

 

それと、専門用語多すぎだ、若干名理解してないやつがいる。

 

「我らも同じだ。魔王がなくとも種を存続するため、悪魔も先に進まねばならない。戦争は我らも望むべきものではない。――次の戦争をすれば、悪魔は滅ぶ」

 

「そう。次の戦争をすれば、三すくみは今度こそ共倒れだ。そして、人間界にも影響を大きく及ぼし、世界は終わる。俺らは戦争をもう起こせない」

 

「神がいない世界は間違いだと思うか? 神がいない世界は衰退すると思うか? 残念ながらそうじゃなかった。俺もお前達も今こうやって元気に生きている」

 

世界が滅びるのって基本的にその世界の寿命か、魔法とかがある世界だと発展しすぎて滅びの道をたどるんだよな。

 

「――神がいなくても世界は回るのさ」

 

この世界を管理してる神はいるけどな。

 

もっとも、管理してても滅びる世界は滅びるけどな。

 

「――と、こんなところだろうか?」

 

サーゼクスのその一言でその場にいる奴らが大きく息を吐いた。

 

だいたい、会談が始まって一時間ぐらいか? 会談ってその場の独特の空気からか、時間が長く感じるよな。

 

「さて、そろそろ俺達以外に、世界に影響及ぼしそうな奴らへ意見を訊こうか。この世界を創った神様と無敵のドラゴン様にな。まずは和那、お前は世界をどうしたい?」

 

俺も言わなくちゃ駄目なのか。

 

今まで会話に全然参加してなかったのに、急に話を降られた。

 

つか、俺の『神使』には聞かないのかよ。

 

いや、世界に戦争を仕掛けないけどさ。

 

「俺は別に世界に戦争を仕掛けるつもりはないし、和平をするのは賛成だ」

 

「和那の答えは予想出来たけどな。次はヴァーリだ」

 

なら俺に話を降るなよ……

 

「私も別に、和那と一緒にいられればそれでいいし」

 

「じゃあ、赤龍帝、お前はどうだ?」

 

「正直、よくわからないです。なんか、小難しいことばかりで頭が混乱してます。今まで悪魔とかは空想の存在でしたから。それに、世界がどうこう言われてもなんというか、実感わきません」

 

だろうなぁ、悪魔とかを知ったのもつい最近だし。

 

そんな奴に世界がどうこう言われても実感ないよな。

 

「だが、お前には世界を動かすだけの力を秘めた者の一人だ。選択を決めないと俺を始め、各勢力の上に立っている奴らが動きづらくなるんだよ」

 

そんなこと言われても困るだけだと思うけどな。

 

「兵藤一誠、では恐ろしいほどに噛み砕いて説明してやろう。俺らが戦争したら、お前も表舞台に立つ必要が出てくる。そうなれば忙しくて誰も抱けないぞ」

 

「――ッ!」

 

ん?なんか、話の流れが変な方に……

 

「和平を結べば戦争する必要もなくなる。そうしたら、あとに大事なのは種の存続と繁栄だ。――毎日、悪魔と子作りに励むことが出来るかもしれない。おまけに和平をすれば堕天使とも子作りが出来るかもな。どうだ?わかりやすいだろう? 戦争ならセ〇クスはなしだ。和平ならセ〇クスしまくりだ。お前はどっちを選ぶ?」

 

説明の仕方最低だな! そして変態、なんだその顔は! エッチしまくり! なら俺は和平を選ぶ! 見たいな顔は!

 

「和平でひとつお願いします! ええ! 平和ですよね! 平和が一番です! 悪魔や堕天使とエッチがしたいです!」

 

会談をしてる場所なのに欲望丸出しだな! 逆に清々しいわ!

 

しかも周りの奴ら苦笑してるぞ……アザゼルは笑ってるけどな。

 

あ、サーゼクスも小さく笑ってる。

 

「えっと……。俺、バカなんでこの会談の内容も九割ぐらい意味不明です。でも、俺が言えるのは、俺に宿る力が強力なら仲間のために使います。もし俺の仲間が危険に晒されたら俺が守ります! ……って、俺、まだまだ弱いんですけどね。けど、俺が出来るのはそれぐらいですから。体張って仲間と共に生きていこうかなって――」

 

変態がさっきの発言から一変して真面目に語っているときに変態……いや、俺達とサーゼクス達以外の奴らの時間が止まった。

 

 


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