気まぐれな神による英雄伝説   作:ガルGC

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「Hey!待たせてしまったね!
 皆の楽しみしていた第十回武器講座だ!
 HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA( ̄∠  ̄ )ノ」

「HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA♪( ̄∠  ̄ )ノ」

「黙れ似非外国人とそのパートナーッ!」

「OH!助けてジョニー!柄の悪いヤンキーがいるわ!!」

「Ok!待っててジェニファー!
 いま助けて「てぇい!o(メ`□´)○」()o×)/グハッ!」

「いつまで続けるんだよこの小芝居!?
 大体何で外人風になってるんだよ!わかんないだろ!
 後ジョニーとジェニファーって何!?新しい名前を付けるなよ!!」

「………すご~い」

「俺のツッコミに対してたった一言!?」

「さて、ツッコミの切れ味が全開のマドネス君をほっといて
 今回の紹介コーナーに入りたいと思います
 今回は……なんと!あの機関銃だよ、どう思うジェニファー?」

「ん~?ジェニファーよくわからな~い♪」

「真面目にやれ、真・面・目・に?」

「……すみません、調子こきました
 しっかりと紹介するので許してください
 機関銃とは弾薬を自動的に装填しながら連続発射する銃のことで
 別名、マシンガンとも言われている
 弾を断続的に発射することで戦場を広範囲に制圧できるものを指しているんだ
 弱点としては弾の消費が激しいところかな?」

「まっ、弾を連射してるんだ消費が激しいのは仕方ないだろ」

「ジョニー!まだ、終わらないの?」

「お~すまないジェニファー、今終わったところだよ」

「ま・じ・め・に・や・り・や・が・れ!!」





「「「以上、役に立たない武器講座でした」」」
 


第15話

 

 

~sideヴァン~

 

 

俺たちは現在、バレンヌ灯台という建物の前にいる

 

「此処だな」

 

「はい、此処だと思います」

 

あの後、テレサさんたちが襲われた現場を調査し

その結果、襲った奴らの足跡を発見することができた

その足跡を辿った先は、マノリア間道の外れにあるこのバレンヌ灯台だった

 

「バレンヌ灯台……ここに隠れているなんて」

 

「襲った奴らの目的は再建費の回収……依頼された連中だろうな

 この灯台に来たのも依頼者に報告するためと集合場所みたいなものだ」

 

「早く入りましょう兄さん、奴らが逃げる可能性もありますし」

 

「そうだな」

 

扉の鍵は……掛かっていない、不用心だな

中は多少明るいな……ん?誰かいるな………

 

「あ、あなたたちは…!?」

 

「知っているのかナギ?」

 

見るからに不良の連中が三人

真ん中のバンダナをしていない奴がリーダーか?

 

「レイブン、ルーアン市の不良です」

 

「やっぱ不良か……面倒だ

 早く倒して上に登るぞ、獅子弾功は使うなよ?」

 

「なんでですか!?」

 

ナギ、常識的に考えてみろよ

 

「獅子弾功みたいな派手な技を使ったら気付かれるだろう?

 ……それに最近のお前は獅子弾功に頼り過ぎた、他の技を使え、他の」

 

「はぅ……わかりましたよ」

 

渋々と構えの型に入るナギ、そんなに使いたかったのか?

 

「真ん中のバンダナなしは俺がやっておくから他の二奴を頼む

 しっかり手加減してやれよ?コイツ等、正気じゃない様だからな」

 

「わかりましたっ!」

 

とっとと片付けますかね

 

 

~sideナギ~

 

 

「はあっ!」

 

兄さんがバンダナを付けていない人に向かうと同時に

私は残りのメンバーに向けて走り出し拳を一発鳩尾に入れる

 

ドサッ!っと、ゆっくりと倒れていく

これで後は一人、私は残りの一人に体を向ける

 

もう一人の不良はナイフを私に振り降ろしており

私は左手でナイフを捌き、右手で相手の顎に一撃を入れる

 

「ふぅー、終わりました」

 

兄さんの特訓と捌き方を教えてくれたおかげで

早く倒すことができた、日々の特訓の成果が出ました

 

私の方は終わりましたけど兄さんの方はどうなって……?

 

「遅かったなナギ、まだ動きに無駄があるな」

 

やっぱり、すぐに終わっていた

 

「兄さん?その手に持っている武器って……?」

 

武器と呼ぶには正しくないけど

兄さんはそれを武器として扱っているので武器と呼ぶけど

 

「ん、タライとハリセンだが?」

 

「何でタライとハリセンで勝つのですか!?」

 

「それは……左手のタライで敵の攻撃を防ぎ

 右手のハリセンで敵を倒す……標準装備じゃないか」

 

「それが盾と剣であればですけどね……」

 

兄さんのことだから盾のタライでも攻撃に使っている気がする

ハリセンより断然堅いし手が砕けるかと思ったし……タライに良い思い出なんてない

 

「そうか?しかたないな……今度の特訓の装備はそれだな」

 

「やめてください!?」

 

剣を持っている状態でも強いのに

盾によっては勝てる可能性が大きく左右される

 

「安心しろ、ハンデを付けて盾はタライにしておくから」

 

「もっとも堅い盾だ!」

 

 

 

 

 

「まったく……不良は後何体いるんだ」

 

「たぶんこれで最後です」

 

一階にいたレイブンのメンバーを気絶させた後

二階、三階に上がった私たちに待っていたのは残りのレイブンでした

……兄さんがタライですべて倒しましたけどね、今は四階にいます

 

「次が最上階みたいだな」

 

兄さんが指差した方を向く、そこには次の階の階段があり

そこから差しこむ光は他の階の光より強い、確かに最上階への階段ですね

 

「あそこに襲ったテレサさんを襲った人たちが……!」

 

怒りで拳に力が入る、早く行かないと……!

 

「落ち着け」

 

「はぅ!」

 

兄さんから手刀を受けてしまった、ぅう……

 

「焦ったって状況は変わらん、少し冷静になれ」

 

「………わかりました」

 

確かに焦ったって状況は変わらないんだ

なら少しでも冷静になって行動しないと失敗する

 

「ナギ、ゆっくりと移動するぞ……どうやら、現在お話し中のようだ」

 

兄さんの言った通り上の階から声が聞こえる

私と兄さんはこっそりと最上階の様子を確認する

 

そこには黒装束の人が二人と見知った人がいた

 

 

 

 

 

「ふふふ……。君たち、良くやってくれた

 これで連中に罪をかぶせれば全ては万事解決というわけだね」

「我らの仕事ぶり、満足していただけたかな?」

 

「ああ、素晴らしい手際だ

 念のため確認しておくが……証拠が残る事はないだろうね?」

 

「ふふ、安心するがいい

 たとえ正気を取り戻しても我々の事は一切覚えていない」

 

「そこに寝ている灯台守も朝まで目を醒まさないはずだ」

 

「それを聞いて安心したよ

 これで、あの院長も孤児院再建を諦めるはず……

 放火を含めた一連の事件もあのクズどもの仕業にできる、まさに一石二鳥というものさ」

 

「喜んでもらって何よりだ」

 

「しかし、あんな孤児院を潰して

 何の得があるのやら……理解に苦しむところではあるな」

 

「ふふ、まあいい

 君たちには特別に教えてやろう

 市長は、あの土地一帯を高級別荘地にするつもりなのさ」

 

「ほう……?」

 

「風光明媚な海道沿いでルーアン市からも遠くない

 別荘地としてはこれ以上はない立地条件だ、そこに

 豪勢な屋敷を建てて国内外の富豪に売りつける……それが市長の計画というわけさ」

 

「ほう、なかなか豪勢な話だ

 しかしどうして孤児院を潰す必要があるのだ?」

 

「はは、考えてもみたまえ

 豪勢さが売りの別荘地の中にあんな薄汚れた建物があってみろ?

 おまけに、ガキどもの騒ぐ声が近くから聞こえてきた日には……」

 

「なるほどな……別荘地としての価値半減か

 しかし、危ない橋を渡るくらいなら買い上げた方がいいのではないか?」

 

「は、あのガンコな女が夫の残した土地を売るものか

 だが、連中が不在のスキに焼け落ちた建物を撤去して別荘を建ててしまえばこちらのものさ

 フフ、再建費用もないとすれば泣き寝入りするしかないだろうよ……」

 

 

 

 

「……そんな理由で孤児院を放火したのですか」

 

「き、君たちは……!?」

 

「ギルバードさん……貴方は、そんなことのために

 テレサさんを傷つけて…思い出の場所を灰にして……絶対に許せません!」

 

まさか市長がこの事件の黒幕だなんて思いませんでしたが

私にとって、今はテレサさんを襲ったこの人たちが許せない!

 

「ど、どうしてここが判った!?

 それより……あのクズどもは何をしてたんだ!」

 

「はっ!何を言っている、不良は所詮不良だ

 いくら薬で強くしたって元の身体能力が低いんだ、相手になるわけがないだろう?」

 

「くっ……!」

 

ギルバードさんが悔しがりますが貴方にそんな権利はありません

 

「き、君たち!そいつらは全員皆殺しにしろ!

 か、顔を見られたからには生かしておくわけにはいかない!」

「うわぁ……完全にやられ役の台詞だよ、そして一生出世できないタイプの」

 

兄さん?それは本人の前で言っていい事じゃないよ?

 

「相手はお前か?小娘よ、一人で戦えるのか?」

 

「……心配ご無用です、あなた如きに負けませんから」

 

「ほざくな!!」

 

黒装束は私に向けて手を振るってくる

その手には鉤爪が付いており、リーチが長く避けにくい武器

だが、私は毎日のように武器で攻撃されていたからわかる

 

「なに?」

 

黒装束の攻撃は空を切る

そんな遅い攻撃……私は毎日

地獄のような早さで武器を回している人を見ているんですよ!

 

「はぁっ!」

 

私は黒装束の空いた腹に向けて回し蹴りを入れる

黒装束の人は吹っ飛び、そのまま壁にぶつかってしまう

 

「ぐっ!やるじゃないか……だが!」

 

黒装束の人は私に向けてくる

私は、繰り出される攻撃を体を少しずらすことで避ける

 

「な、何だと!?」

 

「今度は私の番です!」

 

私は黒装束に反撃を開始する

多少気を込めた拳と蹴りを当てていく

 

「くっ……!」

 

黒装束は攻撃を受けきるのが厳しくなったのか

後ろに大きく下がる、私はそんな隙を見逃すほど甘くない

私が迫ることで黒装束は腕を交差して防御の姿勢を取る……が、そんなのもの!

 

「ごふぅっ!?」

 

勢いをつけた気の蹴りで黒装束の交差していた

黒装束の武器は粉々に壊れ、その体は宙に浮く

私は逃がまいと黒装束と同じ高さまで飛び、足に気を溜める

 

「や、やめ――」

 

黒装束が何か言ってるけどもう遅い、くらえ――

 

「弐転爪脚!!」

 

私は黒装束に気を込めた蹴りを当てた、ぶつかった個所は気の爆発が起こり

すごい威力となって、黒装束の背中は爆発し床に落ちていった

 

「ぐはぁっ!」

 

………もう少し気の威力を弱めないと駄目ですね、気を込め過ぎました

 

「な、なんだ今のは!?爆発したぞ!?」

 

ギルバードさん?外野は黙っててください

 

「新しい技か?」

 

「はい!……ちょっと気を込め過ぎましたけど」

 

「は~い、デコピンの時間ですよ」

 

「はぅち!」

 

デコピンの時間って何ですか一体!?

 

「くっ……中々やるな……真っ向からの勝負では勝ち目はないか」

 

「お前みたいな奴が勝てるわけないだろ、降伏でもしてみたらだうだ?」

 

「フ、それはできんな」

 

黒装束のもう一人はそう言うと、ギルバードさんに向けて銃を構える

 

「なっ!?」

 

「貴方は一体何をっしているのですか!銃を退かして下さい!」

 

「動くな、それ以上近寄ればこいつの頭が吹き飛ぶぞ」

 

くっ……!人質を取るなんて卑怯な、これじゃ動けない

私はどうしていいのかわからなくなり、隣にいる兄さんに顔を向ける

 

「はぁー……」

 

兄さんは溜め息をつくと、黒装束に近付いて……って!

 

「おい、動くなと言っただろ!こいつがどうなっても「いい」なに!?」

 

兄さん……なんてタイミングに言葉を挟んでいるのですか

 

「どうなってもいい、むしろコイツを助ける理由がない

 大体、人質とはその人にとって抑止力なる人でなければならない

 俺にとったらソイツは……共犯者というだけの存在だから死んでもかまわん

 

「「「酷っ!?」」」

 

あまりにも酷過ぎる言葉に黒装束の人もツッコミましたよ!

……確かに、ギルバードさんは今回の事件に加担してたからな……

 

「……………」

 

「ちょっと!?どうして君まで動いているのさ!」

 

「……考えてみたら、別に動かない理由がないなと思いまして」

 

「君たちは人をなんだと思っているんだ!?」

 

「「悪者」」

 

「……………」

 

ギルバードさんは言い返すことが出来なかった

 

「くっ……なら」

 

黒装束の人は銃を使いギルバードさんの足を撃ち抜いた

ギルバードさんが悲鳴を上げたのに気をとられ、黒装束は何かを投げた

 

「そんなもの!」

 

「!よせ、ナギ!」

 

「ぇ?」

 

兄さんの静止の声が出る前に、私は飛来物に獅子弾功(弱)を放ち

獅子弾功(弱)が飛来物に衝突すると急に目の前が真っ白になる、まさか閃光弾!?

 

私はその場を動くことができず、光が収まった頃には黒装束はいなくなっていだぁっ!?

 

「何でいきなり殴るのですか!?」

 

「相手が投げた物に攻撃をするな!」

 

「はぅ……」

 

それは私が悪いですね

 

「それで兄さん、これからどうするんですか?」

 

「そうだな……とりあえずは」

 

兄さんはギルバードさんに近付き何かを取り出す……小さい導力器?

 

「兄さん?それは………?」

 

「これか?ルーアン市長を追い込む為の物的証拠さ」

 

「市長を追い込むって、まさか………!」

 

「ああ……明日、市長邸に向かう」

 

 





第15話と第16話を間違えて投稿しました。

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