俺の扱いがすごいです。   作:朧月朱狐

6 / 9
カントー地方
旅立ちます…早くも問題発生です。


マサラタウンに引っ越して二年が経ち、十歳になった俺は旅に出ることにした。

まさかの出発地点がマサラタウンとは思わなかったけど

原作と同じルートで行けるのは実は楽しみにしている。

 

俺の目標というかあの爺さんに頼まれた『色違い伝ポケを歌で引きずり出す』

これをやり遂げるには旅に出るしかない。

そうなるとカントーはまだ比較的に楽かもしれない。

 

カントー地方で伝説といえばミュウとミュウツー。

映画でも最初に出てきたポケモン。

オレンジ諸島も含めば三鳥神と海の神ルギアも含まれるが

俺はカントーとオレンジ諸島は別で考えている。

そうなれば最初の伝ポケはミュウとミュウツーで決まりだ。

ただミュウは分かるがミュウツーにはいるのだろうか。

前世ではちゃんと色違いは載っていたけど

原作じゃミュウのまつ毛から作られた唯一のポケモン扱い。

しかも今の時間軸だとミュウツーはロケット団にいる可能性も高い。

まぁその時はその時か。

 

 

旅立ちの当日、俺は事前に母さんに言っておいたため

その母さんから服が届いた。

兄さんの服も母さんが服を贈っていた。

俺はマサラタウンにいるからないと思っていたが母さんはちゃんと贈ってきた。

ただその贈られてきた服のデザインが問題だった。

 

母さんが俺をどう見ているのかよくわかった。

 

まず袖なしハイネックのインナー、これはまだいい。

次に上着なのだが咎○の血のシ○のコートに似ている。

丈は脹脛の半分まである黒いコート。

だけど袖の部分は二の腕の半分までしかない。

半袖で留め具があり袖をつけることができ長袖にもなる。

薄生地と厚手のマフラー、色は綺麗な海や空を思わすような青。

下は短パンで太ももの半分までしかない丈でこれも留め具があり長ズボンにもできる。

手袋もあり指なしの二の腕まである長めの手袋なのだが

両方の手首あたりにリボンが巻き付いており丈は腕をだらりとしていれば

脹脛のところまで届きそうなほどの長さ。

ご丁寧に結び方は蝶々結び、取り付けられていて外せない。

そして男なのになぜニーハイソックスを履かねばならない。

太ももまであり、短パンとは十センチくらいしか離れていない。

しかもインナーはもう一つありこちらはなぜか丈が短くお腹が見える。

だがこれだけは理解できなかった。

髪飾りがあるのだ。

一つだけなのだがそのデザインが問題だった。

青い髪の俺に映えるかのように赤い薔薇、葉の代わりに黒い羽が二枚。

そして肩を通り越して胸にかかるかかからないか程度のリボン(蝶々結び)。

ちなみに靴は膝下ブーツ、チャック・ベルト付きだが走りやすさを重視していた。

そこはありがとうとしか言えない。

 

 

はたから見れば男には見えない、言うなれば女。

俺の顔はなぜか女寄りの中性顔、一目見ただけじゃ女に間違えられてもおかしくない。

どうしてだ、兄さんはまだ普通に男服だったのに

何で俺だけこんな服なんだ、母さん。

 

俺は母さんの好意も無下にできず、この服を着る。

着た俺を見た父さんは親指を立てていた。

オーキド博士は吃驚していたが似合っていると言われた…orz

シゲルとやっぱり会ってしまったサトシは目をキラキラさせていた。

やめてーそんな目で俺を見ないでっ!

 

やっとそんな空間から解放された俺は博士からボールと青いポケモン図鑑を貰った。

図鑑が青いのは俺をイメージしたのこと。

青はいいけどそうなると俺の色合いが約三色しかない。

母さんの服が黒と青を基調としているからだ、薔薇は赤だけどそれでもリボンは黒。

なんか暗いなぁと思ったがソウビとコウキに見せると

二人にも似合ってると言われソウビにいたっては同じ青を纏っているから

嬉しそうだった。

 

 

オーキド邸からの旅立ち、父さんに博士、シゲルとサトシが見送ってくれた。

シゲルとサトシはさっきまで目をキラキラさせていたのに今はもう涙目だ。

旅に出ると言った時も大泣きされて行っちゃやだと言われた。

そんな二人を説得しある約束をとりつけてやっと収まった。

 

「アル、お前はただでさえ、特異体質なんだから気をつけなさい」

 

「うむ、それを考慮して離れていてもセンサーをポケモンにかざしさえすれば

ちゃんと反応するようにしておいたからの」

 

「博士ありがとうございます、分かってるよ父さん、父さんこそ

俺がいないからって家事、サボらないでよ」

 

「アル兄さん、約束忘れないでよ」

 

「俺たちが旅に出て、一年たったらバトル!」

 

「あぁその時は全力で相手してやるよ」

 

この二人にした約束。

それは二人が十歳になり旅に出て一年したら俺とバトルする。

っていうことは初代メンバーとバトルをする。

今からでも待ち遠しい。

 

「行ってきます」

 

「行って来いアル」

 

「気をつけるのじゃよ」

 

「「行ってらっしゃい」」

 

 

俺の旅は始まった。

 

 

 

…っとマサラタウンを出てすぐ問題が発生した。

今の俺の手持ちはソウビ(モウカザル)とコウキ(イーブイ)。

コウキはいいとしてもソウビはこの地方にはいない。

しかも第一のジムは後にサトシの仲間になるタケシのいるニビジム。

出せない、ソウビのことはホウエン地方の旅が終わるまで出せない。

言うならネタバレになってしまう、シゲルにもサトシにも見せていないのに。

 

どうしよう、コウキに頑張ってもらうにしても相手は岩タイプ専門のジム。

コウキをシャワーズにして挑むのが一番の方法、だけどコウキは特別だ。

他の進化系にもなれるそしてまたイーブイに戻れる。

不用意にコウキの力を出すわけにもいかないか。

それにここで新しい仲間を探すにも色違いはそうそういるわけじゃない。

早くも手詰まり状態。

俺は頭を抱えながら唸る。

 

どうする、俺!

 

 




ジム直前と自分の手持ちに気付く主人公。
次回はちゃんとジム戦します。


感想・意見お待ちしております。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。