俺の扱いがすごいです。   作:朧月朱狐

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※注意※今回も捏造色違いポケモンが出ます。


引越し先は…マサラタウン!?

現在、俺は非常に困っていた。

俺の父アルヴィンはシンオウでも名の知れたポケモン博士だ。

そんな父のところにカントー地方にいるオーキド博士よりカントー、シンオウの

ポケモンの情報のやり取りがしたいと言われ

父さんは前々からカントー地方のポケモンの生態調査をしたかったらしく

快く承諾の返事をした。

そこで家族の中から助手が欲しいと言ったのだが

アルト兄さんはもう他の地方の旅にでているためいない。

妹のラピスはまだ幼い。

母さんは育て屋兼ポケモンドクターだ、そうそうとこの地を離れられない。

そこで消去法でいくと俺に回ってくるわけで。

現在俺はソウビと父さんと一緒にカントーのマサラタウンにいる。

ここって原作の主人公サトシ君の故郷だよね!

いいのかな俺がいて、ソウビなんてこの地方にはいないモウカザルなんだけど!

てか会ったらまずいよね…

 

そして目の前にはオーキド博士と(多分いや絶対)シゲルがいた。

そういやシゲルはオーキド博士の孫だったな~と思い出しながら、目の前のシゲルは

自分より二、三歳ぐらい下の子に見える。

 

「この度はお招きありがとうございます、オーキド博士」

 

「いや何、ナナカマド博士から君のことは聞いとるよ。

自分と一、二を争うほどのシンオウのポケモンに詳しいとの。

儂こそ会えて嬉しいわい」

 

「ナナカマド博士がそんなことを…、ですが私はまだまだあなた方の足元にも及びませんよ」

 

「ははっそんなに謙遜するでない。おやその子はあなたの子供ですかな?」

 

「はい、うちの次男坊です。ほらアル」

 

「初めましてオーキド博士、アジュールといいます」

 

なるべく、なるべく子供らしく、年相応に!

この博士は人を見る目は半端ない、それに色々なポケモンを観察したりしているから

観察眼は鋭い、多分一回でも年相応にしなかったら疑問を持つ。

 

「おぉ、おぉアジュール君というのか、年は八歳くらいかの」

 

「はい!今年で八歳になります!」

 

元気に答える、笑顔も忘れずに。

 

「儂の孫のシゲルとは二つ違いか、アジュール君儂の孫のシゲルじゃ」

 

「初めまして、シゲルです」

 

うぉ!?あの無印時代のナルシストはどこにいった?

今はその面影ない。

この頃はまだ純粋だったのか…

これから四年であんなナルシーになるのかぁ。

 

「よろしく、言い難かったらアルでいいよ」

 

「はい、アルさん」

 

礼儀正しいのは変わらないんだね。

シゲルの未来を知っているとはいえ、こんな子がナルシーに。

世界は不思議だ。

 

「アル、父さんはこのまま博士と一緒にフィールドバックに行くんだが

お前はどうするんだ?」

 

「おぉ!アル君も一緒にどうじゃ?」

 

いや行ったら俺死にます。

でもここまでポケモンに嫌われる人間もいないよな。

爺さんもやっかいな特典つけたもんだ。

 

「博士、なぜかアルはポケモンたちから嫌われているらしく

アルを見たら逃げたり、攻撃してくるんです」

 

「なんと、そこまで嫌われている人間はそうおらんぞ」

 

ですよね~。

でもいるんですよね実際、俺という存在が。

 

「だったらあそこの森に行ってみる、大丈夫ソウビもいるから」

 

「そうか?」

 

「うん!」

 

俺はソウビが入っているボールを持ち森に駆けて行く。

オーキド博士は心配そうだったが、伊達にソウビと一緒にズイタウンの森を散策しない。

さり気にあそこのポケモンのレベルが奥に行くにつれて高くなって行ったから

ソウビのレベルが上がる上がる。

俺は森に入るとソウビをボールから出し、奥に入っていく。

 

向かってくるポケモンたちを避けては走って、火炎放射しては走って

さらに奥まで入っていく。

 

「結構奥まで来たね~」

 

【だな、ん?アル何か聞こえるぞ】

 

ヒコザルの頃は少し可愛い話し方だったのに進化したらクール口調に。

クールになったねぇソウビ。

 

「俺には聞こえないけど、ソウビが言うなら間違いないな」

 

人間の俺とポケモンのソウビとではソウビの方が聴覚は優れている。

行ってみることにしたがまたフラグが建った気が…

 

近づくにつれて俺にも聞こえてきた。

何かの争う音。

それに声。

それはどんどん大きくなって来て漸く音の正体が見えてきた。

 

「あれってイーブイか?」

 

【あれがイーブイ、アルあれっ!】

 

見えたのはボロボロなイーブイ。

そしてソウビが見つけたのは胸に大きく『R』の文字を入れた制服を来た人間。

あれってまさかまさかのロケット団!

ギンガ団に続いてロケット団って建った。

絶対あのイーブイもロケット団に何かされたって!

じゃなきゃロケット団があんな執着にあのイーブイに攻撃しないって。

あぁもう見てらんない!

 

「ソウビ、あいつらに向かって火炎放射!」

 

【あぁ!】

 

すぐに指示を出し、俺はイーブイのところまで駆け寄る。

満身創痍で立っているのがやっとのはずなのに、このイーブイは諦めず技を出していた。

結構根性あるイーブイだ。

俺はイーブイを掴むと。

 

「ソウビ!マッハパンチからの炎の渦で退散!」

 

幾らソウビが強いからと言って多勢に無勢。

こっちは一人と一体、あっちは多数、威力で勝てても数で負けてる。

そういうときは去り際に一発決めて逃げるのに限る。

ソウビと一緒にオーキド邸まで全速力。

後ろから声がするけど振り返ったらだめだ。

 

気にせず走り続け漸くオーキド邸の近くまで帰ってこれた。

 

【くっくるしい…】

 

「おぅわ、すまん!」

 

走るのに必死過ぎてイーブイを強く抱え込んでいた。

ぎゅっっと胴体を閉めていて確かにこれでは苦しい。

すぐに下ろしてやった。

 

【げほっげほっ】

 

「すまん」

 

【助けてもらったことには礼を言うけど何で助けるのさ】

 

「目の前で困っている奴しかも襲われている奴を助けないでどうするのさ」

 

【いや普通の人間は助けないってえぇ!?何で言葉通じてるの!?】

 

今頃気付いたよ!

俺普通に気付いているものとばかり、だから話かけてきたのかと思った。

 

「まぁいいや、あんたさロケット団に何されたの?」

 

【確定!?僕もう何かされたの決定なの!?】

 

おうツッコミ、さっきはボケたからこの子ギャグ要員?

 

「いや状況からしてあんたはあいつらの下にいた、だけどそれが実験かなんかに

使われて逃げ出したはいいけど追いかけられて現在にいたったって感じ?」

 

【正解、僕はあいつらの実験体だった】

 

いきなりシリアス、イーブイはしんかポケモンだからな分からなくもない。

 

【僕たちイーブイは進化のアイテムで進化する、それも現在確認された進化は

全部で七つ、せっかく七つの属性に進化できるんだ、一体だけしか進化できないのは

惜しいからって、それに僕は色違いも相まってその七つの進化をアイテムなしで

そして自由に進退できるようにされたんだ】

 

ボロボロと涙を流しながら話すイーブイ。

俺の中では沸々と怒りが湧いてきた。

こんなのあの時のギンガ団以来だ。

これも前に夢小説で見た事がある。

まさか現実目の前で起きるなんて誰が想像できるか。

潰そうかあいつら…。

ソウビも殺る気まんまんだ。

 

【僕、これからどうしよう普通のポケモンは進化はできても退化ができないから…】

 

あぁあの時と一緒だ。

ソウビのときと同じ眼をしている。

ここまでくれば答えは一つ。

 

「じゃぁ俺のところに来いよ」

 

【えっ】

 

「行くところがないんだろ、だったら俺のところに来いよ」

 

【えっでっでも迷惑じゃっ】

 

「ぜーんぜん、逆に歓迎するってソウビもいいだろ」

 

さっきから黙っているソウビ。

だけどイーブイの話を聞いて身体から殺気が駄々漏れだ、ちょっとイーブイがひいてるよ。

 

【俺がいやと言うと思うか?】

 

「だよねぇ、だから」

 

俺はイーブイを抱き上げ抱きしめる。

 

「おいでよ、俺達のところに」

 

【っうん】

 

「これからよろしくね“コウキ”」

 

【コウキ?】

 

「あんたの名前、イーブイは七つの進化ができるんだろ。

七つといえば虹、で今のイーブイの姿はその虹が輝くための原石。

だから虹が輝くと書いて“虹輝(コウキ)”良い名前だろ?」

 

【うん、うん!】

 

今までの不安が爆発したのか、コウキは泣き疲れるまでずっと泣いた。

俺は背中を優しく撫でてやり、ソウビは何も言わずに側にいてやった。

邸に戻った後事情を説明すればオーキド博士と父さんは激怒して

今の二人ならロケット団を潰せそうな気がしてちょっと怖かった。

 

 

 

おまけ

 

【ねぇソウビも色違いなの?】

 

無事仲間入りを果たしたコウキは先輩であるソウビに話かけた。

 

【いや、俺は元々通常色だったんだが組織は違うが俺も実験体でな

その時にこの色に変わったんだ】

 

【そうだったんだ…】

 

聞いちゃいけなかったとコウキは思い、それを感じ取ったソウビは頭を撫でてやりながら。

 

【でもあの事があったから俺はアルに出会えたんだ、複雑だけどな】

 

確かにあの事がなければ俺はアルには一生逢えなかったな。

 

【でも俺はあの組織を許した覚えはないからな、俺が強くなったら潰してやるつもりだ】

 

【だったら僕も!ロケット団なんて変な名前の組織なんて潰してやる!!】

 

くくくっ

あはははははは

 

 

「お~いお二人さん?何か怖いんだけど、てかコウキ!?あんた黒属性持ってたの!?」

 

少し離れて見ていた俺は二人の会話を聞いて冷や汗が流れた。

 




捏造ポケモンはこの二体だけです。
あとは普通に色違いポケモンです。
サトシ並みのフラグ建築家な主人公です。



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