黒子のバスケ ifストーリー 「もし、黒子が桃井の事を好きだったら」   作:和泉春

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第五話です‼第二章突入‼

四話を読み直していて、

赤司はやっぱこうでなくっちゃ‼

って思いました。

情報網ぱねぇ…(笑)


僕らはまだ
良かったですね


「へっぶしゅ!!」

 

 

朝の登校中、

偶然そこで会った青峰くんと歩いていると、

突然隣から大きなくしゃみの音が響いた。

 

 

「大丈夫ですか?青峰くん。

風邪ですか?」

 

「あぁ…。

なんか最近やばいんだよな…。」

 

「馬鹿は風邪を引かないと

いいますけど……良かったですね。」

 

「あん!?何だとテツ!!

…っ、ゴホッゴホッゴホッ…。」

 

 

青峰くんは怒鳴って咳き込んだ。

 

この様子には、さすがに驚いた。

 

 

いつもうるさい青峰くんが、

風邪を引くなんて…。

 

 

「お大事に。」

 

「…おう。」

 

 

昇降口へ行くと、

緑間くんが、靴を履き替えているところに出くわした。

 

こちらに気づいた緑間くんは、

何故かマスクを二枚重ねて装着していた。

 

 

「おはようございます。

緑間くん、

どうしたんですか…それ。

風邪ですか?」

 

 

僕がそう聞くと、

緑間くんは相変わらずテーピングされた左手で眼鏡をあげた。

 

 

「ラッキーアイテムなのだよ。

マスク二枚。

…なんだ、青峰。風邪か。

全く、よく当たる占いなのだよ。

青峰、

今日は俺の半径2m以内に近寄るな。

移されたらたまらないからな。

自分の体調管理も出来ん奴は、

大人しく保健室へでも行くことだ。

帝光中バスケ部エースが

情けないのだよ。」

 

 

僕は黙って、

坦々と話す緑間くんの話を聞いていた。

 

ため息をつく緑間くんに

少し腹が立ったのか、

青峰くんは強い口調で緑間くんに言った。

 

 

「なんなら移してやろうか。

…ゴホッゴホッゴホッ!!」

 

「なっ!!やめろ青峰!!汚いだろう!!」

 

 

靴を履き替えて、

各教室へと向かった。

 

 

「青峰くん、良かったらこれ、どうぞ。」

 

「ん?なんだ?」

 

「のど飴です。ポケットに入っていたので。

古くはないですよ。

…あ、それともイチゴミルクの方がいいですか?」

 

「いらねーよ‼

ってか何でイチゴミルク持ってんだよ‼」

 

「…どうしてでしょう。」

 

「こえーよ‼」

 

 

そんなくだらない会話をしていたら、

あっという間に教室に着いた。

 

 

「じゃあな、テツ。飴サンキュー。」

 

「はい。また。」

 

 

青峰くんと緑間くんは同じクラスだから、

二人とは同時に別れた。

 

 

僕は誰にも気づかれずに教室に入り、席に座る。

 

すると直ぐに、

朝のHRの始まりのチャイムが鳴った。

 

授業は坦々と過ぎて行った。

 

 

昼休みは弁当を持って屋上へ向かう。

 

扉を開けると赤司くんと緑間くん、

まいう棒を沢山抱えた紫原くんが待っていた。

 

扉を閉めて三人の方へ向かって歩いていると、

赤司くんが声をかけてきた。

 

 

「テツヤ、今日はいつもより早いな。」

 

「はい。授業が早めに終わったので。」

 

「そうか、涼太と大輝を待とう。

ここに座れ。」

「ありがとうございます。」

 

 

赤司くんは紫原くんと赤司くんの間に

僕を座らせた。

 

赤司くんも紫原くんも、

お互いに背を向ける様にして座っている。

 

赤司くんはいつもと変わらない気がしたが、

紫原くんの方は何だか違ったように思えた。

 

 

な、何でしょう…。

 

何だか違和感が…。

 

 

ふと紫原くんを見上げると、

味の違うまいう棒を三本一気に口に頬張っていた。

 

どうやら拗ねているようだ。

 

また何かやらかして、

赤司くんに怒られたのだろう。

 

僕は丁度持っていたイチゴミルクの飴を

紫原くんに差し出す。

 

 

「…な〜に〜黒ちん。」

 

「あげます。どうぞ。」

 

「え〜いいの〜?ありがとう〜。」

 

 

紫原くんはイチゴミルクの飴を受け取って、

僕の頭をわしゃわしゃとかき回した。

 

 

「やめて下さい。」

 

 

僕は紫原くんの手をはじく。

 

 

「あれ〜、怒った〜?ごめ〜ん。」

 

 

少しは機嫌が良くなったようだ。

 

その後すぐに黄瀬くんが

げっそりした青峰くんを連れてやって来た。

 

その様子からして、

黄瀬くんは青峰の風邪に

気づいていなかったようだった。

 

 




第五話 良かったですね
を読んでいただきありがとうございました‼

これからもよろしくお願いします‼

次話もお楽しみに‼

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