黒子のバスケ ifストーリー 「もし、黒子が桃井の事を好きだったら」   作:和泉春

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十話です‼

赤司を書くのって難しいですね(笑)

でも頑張ります‼

これからもよろしくお願いします‼

Twitterもよろしくお願いします‼

@izumi36585108


嬉しかったです

 

 

「あの時、

“乱暴なエース青峰”と言われていた青峰くんが、

“帝光のエース青峰”として

キャプテンの赤司くんに

認めてもらえたような気がして、

嬉しかったです。」

 

 

思わず笑みがこぼれた。

 

 

「テツ…。」

 

 

自分の光が認められた気がして、

本当に嬉しかったのだ。

 

 

青峰くんは乱暴で横暴だけれども、

バスケに対しては本当に誠実で、真剣で、

本当にバスケが大好きな人だ。

 

 

それはきっと

他の誰にも負けないくらいの情熱を

注いできているからなのだろう。

 

 

 

青峰くんがエースになった当時、

青峰の自分勝手な態度に反感を抱く者がいた。

 

 

青峰くんへの多少の嫌がらせも起こった。

 

 

青峰くんは気にしていなかったが、

その火の粉は桃井さんにも降りかかった。

 

影で悪口を言われたり、物を隠されたり、

机に落書きをされたりと、後で聞いて僕は驚いた。

 

 

だって桃井さんは、笑っていたから…。

 

 

何もないかのように、いつものように笑っていたから。

 

 

 

いじめの事を僕にも、青峰くんにも黙っていた。

 

 

一人で抱え込んで、

潰れてしまいそうになっていたのに…。

 

 

僕は、彼女の苦しみに気づく事が出来なかった。

 

 

ある日の放課後、

僕と青峰くんが一緒に部活へ向かっていた時の事だ。

 

桃井さんが体育館の端っこで、

上級生にバケツの水をかけられていた。

 

 

僕はその光景を目にして、

なんとも言えぬ怒りに似た感情がこみ上げてきた。

 

 

すぐ僕は青峰くんに声をかけた。

 

 

「青峰くん‼あれ‼」

 

 

その瞬間、

僕の隣から青峰くんが消えた。

 

 

「さつき!!!!おい‼てめぇらぁぁぁ!!!!」

 

 

青峰くんは上級生を殴り倒し、

盛大な喧嘩騒ぎを起こしてしまったのだ。

 

僕は桃井さんの所へ向かい、

着ていた上着を着せてあげる事しか出来なかった。

 

 

上級生を殴り飛ばす青峰くんは、

もはや我を忘れているようだった。

 

 

「ブッ殺す!!!!」

 

 

そう叫んで暴れていた。

 

何人かに地面に伏せられてもすぐに立ち上がって、

僕には青峰くんが、

青峰くんじゃない人に見えてしまった。

 

僕のすぐそばで、

桃井さんは涙を流しながら震えた声で繰り返す。

 

 

「大ちゃん!!もういいから……!!

やめて大ちゃん‼大ちゃん………‼」

 

 

あの涙は、喜びと、悲しみのどちらだったのだろう…。

 

 

その喧嘩騒動で、

青峰くんとその上級生は

停学一週間の罰を受けた。

 

 

 

青峰くんは

「あんなの普通だろ?別に気にしねぇし。」

と言って笑っていたけれど、

 

僕はあの時、戸惑ってしまったのだ。

 

水をかけられている桃井さんを見て、

頭にこなかった訳ではないのに…。

 

 

体が、動かなかった。

 

 

それに比べて青峰くんは、

反射的に桃井さんを助けに行った。

 

 

青峰くんは理屈じゃない。

 

本能のままの人だ。

 

良い意味でも、悪い意味でも。

 

 

そういう自由奔放な性格が、

僕は少し羨ましかったのかもしれない。

 

 

自ら光を放ち、

 

自由に動き回れる彼が、

 

眩しかったのかもしれない。

 

 

僕は限られた影でしか、

自由に動き回れないから…。




第十話 嬉しかったです
を読んで頂きありがとうございます‼

この話は自分でも結構気に入っているシーンなので
是非みなさんにも堪能して頂きたいです!!!!


感想、評価などして頂けると嬉しいです^ ^

これからもよろしくお願いします‼

次話もお楽しみに♪

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