数日後・・・音々音が死んだ。
俺が知ったのは、音々音が死んでしまった後なのだが、聞いた話によると・・
雪蓮達が遊びに出かけていたとき、雪蓮を狙う弓があった。
その弓が引かれ、矢が放たれた時に、ちょうどその放たれた矢と雪蓮の間に音々音が入ってしまったようだ。
ただの矢ならよかったのだが、その矢には毒が塗ってあった。すぐに応急処置等をしたようだが、毒が塗ってあっては効果がなく、どうしようもなかったようだ。
弓を撃った者は明命と思春がすぐ捕らえたのだが、そのものは捕えられる前にすでに自身で毒を飲んでいたようで、捕まえてすぐ死んでしまった。
しかし、よくよくその者を調べてみると、魏の兵であることがわかった。
その話しを聞いた恋は一人怒り狂い、魏に一人で攻めに行った。
ここまでが俺の聞いた話なのだが、完全に予定外な出来事が起こったね。でも、その予定外がおもしろいよね。
情報を整理しよう。
呉は魏を討つか討たないかで話しが割れたが、雪蓮の一言で仇を討ってやろうと戦の準備を進めている。
そして恋は今何処にいるのかはわからない。
翠と雛里は客間で待機している。
風は俺と一緒にいる。悲しんでいるし、俺に恋を止めてもらいたいようだ。
魏は蜀の武将をある程度配下に加え、すでに蜀の土地だった所を平定できているようだ。
兵の数は魏兵士90万、呉兵士25万。
後、能力を使って調べた所、蜀の武将で魏に降ったのは、桃香、愛紗、鈴々、朱里、紫苑の5名のようだ。
まあ、だからと言って俺が特にそこまでかかわらないけどね。
そして、とりあえずぶらぶらしていたら、雪蓮に話しかけられた。
「無聞いたかしら?」
「ああ、聞いたよ」
「無はどうするのかしら?」
「俺はどうもしないよ?」
「・・・仲間だったんじゃ」
「仲間だったよ」
「それでも・・・動かないのかしら?」
「それでも、動かないよ」
「本気?」
「本気」
「そう・・・」
そういうと、雪蓮が切りかかってきた、もちろん軽く止める。
「なぜ!?貴方はこんなにも強いのに、恋は一人で行ってしまったのよ!なのに無!貴方は!」
「まあ色々とね」
「仇討ち以上の理由があるとでも言うの!?防衛しかしないのはなぜ!?」
「色々とあるんだよ・・・ま、居てほしくないなら出てくよ」
「っ!」
無言で雪蓮は悔しそうに、寂しそうに、去っていく、入れ違いに風が来た。
「お兄さん、いいのですか?」
「ま、いいさ。風は雪蓮と同じ気持ちなのかい?」
「風はもちろん仇をとってほしいのですが、お兄さんに動いてもらいたいと言うと・・・・・風は考えたのですが、多分お兄さんは一人で100万でも200万でも楽に勝てる位強いと考えているのです、なのでお兄さんが動いてくれると一人で魏を皆殺しに出来るのかもしれません・・でもそれでは駄目だと思います」
「お兄さんは、魏の天の御使いと言われてる人と同じ天の御使いなのではないのですか?」
「そして、本当にあの曹操さんがそんなことをするとは思えませんですー」
「風は俺の事を色々と考えてるんだねー!まあ、大体あってるよ。けど風の敵にはもちろんならないし、俺が一つの国を滅ぼすこともありえない」
「そんな大それた人じゃないよ!魏のは本物の天の御使いだろうけど、俺は違うよ」
「そうだね、俺もそう思うよ!曹操なら正々堂々と打ち崩してくるはずだよね」
「それでも、ちんきゅーが死んだのは事実だし、恋は仇が欲しいんだよね」
「風は最後までお兄さんを信じます!」
「ありがとう、民が平和に暮らせれる位の手助けならがんばるよ」
まあ、ちょっとブルーな出来事があったけど、ここから先はまったくわからなくなったな。