宮守の神域   作:銀一色

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リクエストを早速消化したいと思います。
皆さんドシドシ活動報告にてリクエストをお願いします(露骨)


宮守の神域 外伝
宮守の神域 リクエストその1


 

 

 

 

 

 

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リクエスト:宮永咲と神域小瀬川白望

 

 

 

 

これは私が全国小学生麻雀大会が行われる前に、長野に行った時の話である。

 

正確な時系列を言えば、予選が行われる前である。

 

 

県予選に出場する事を決めた私は、予選まで時間があったので全国を転々と武者修行をしていた。

 

 

「あーあ…ダル…」

 

長野についた私と赤木さんは、近くにある雀荘に行こうと探していたが一向に見つかる気配はなく、私はただ未開の地を彷徨っていたのであった。

 

 

何故私は長野市から離れたところに来たのだろうか。岩手から東京までバスで行き、そこから北陸新幹線で長野に来たまではよかった。長野駅で降りた私は、何故か「宮守のような田舎な場所がいい」と思い、こんな辺境の地まで来てしまった。

…そもそも宮守に雀荘が全く無い時点で気付くべきだったのかもしれない。

 

 

そんな哀れな私は、来た道を戻り、バスに乗って長野市に戻ろうとしていたところであった。

長野市から離れた此処は、長野市の都会感とは正反対の田舎感であった。もしかしたら宮守以上かもしれないぞコレ。

 

 

そんな事を考えながらバスの停留所まで戻ろうと道を練り歩く私であったが、そこで1人の少女を見つけた。

 

その少女はひどく挙動不審で、辺りを見回していた。

恐らく迷子なのだろう。

そのまま放っておくほど非道ではない私は、その少女に声をかけた。

 

「…ねえ」

 

するとその少女はビクッと震えたが、私を視認し女の子だと分かると安心したようで、その不安そうな顔が和らいだ。

 

「どうしたの?」

 

私がその子に質問すると、その子は恥ずかしそうな顔で

 

「…迷子になっちゃった」

 

と目をウルウルさせながら私の服を強く握った。

 

「あー…家は何処にあるか分かる?」

 

私はとりあえずその子の家の居場所を聞いた。するとその子は

 

「…長野市です」

 

と答えた。何という偶然であろうか。私の目的地と同じではないか。これは都合が良い。

 

「こんなとこまで何しに来たの?」

 

続いて私は此処まで来た経緯について聞いてみた。…まるで自分に向かって言っているようで少し悲しくなってきたが、今はそんな事はどうでも良い。

 

 

「…友達の家に行くためです」

その子が此処まで来た経緯を話す。成る程、そういう意図か。なら長野市まで送るよりかはその友達の家に送った方が良いだろう。

 

「その子の家は何処にあるの?」

友達の家の場所を聞いた私は、その子から衝撃の発言を耳にする。

 

「長野市……です」

 

 

(え?)

 

 

 

長野市?だと?長野市って、あの長野市だよな?この子の家が長野市で、その友達の家も長野市ってことだよな?

 

どういうルートを通れば此処まで来るんだろうという疑問を押さえ込み、その子に向かってこう言う。

 

「じゃあ、その友達の家まで送って行ってあげようか?」

 

するとその子は、パアッと表情が明るくなり

 

「いいんですか!」

 

と言った。流石にこの子を長野市に連れてハイ終わりではこの子の方向音痴具合なら何をしでかすか私にも予想がつかないから当然であろう。

 

「じゃあ、行こうか」

 

と、私がその子に手を差し伸べると、その子は満面の笑みで

 

「うん!」

 

と手を掴み、バスの停留所まで一緒に歩いた。

 

 

 

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バス内

 

 

バスに乗り、長野市まで迷子の子と一緒に行くことになった私たちはバス内でその子と少し話をしていた。

 

 

「お姉さんはあそこで何をしようとしてたの?」

 

いきなりその子が私の心を抉るような一言を放ってきた。いくら何でも「雀荘を探していたが、都会が嫌なので田舎に来てみたら雀荘が全く無かった」とは言えない。流石にマヌケすぎる。

 

そこで私はそれを悟られないように

 

「雀荘を探そうとしていたんだ」

 

と無理矢理答えた。

 

 

「麻雀…」

だが、雀荘という麻雀ワードに反応したのか、彼女の表情が暗くなる。何か訳アリなのだろう。

この時、普通だったら私はその訳を話させて悩みを解決しようとしていたが、さっきまで迷子で、右も左も分からない状態だった彼女にそれはあまりにも酷だろう。明らかに私より年下だし。

 

 

そこで、私は強引に話題を変えて彼女の気を紛らせた。

 

 

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長野市

 

バスから降り、無事長野市に着いた(戻ってきた)私と迷子の子は、その例の友達の家に行った。

 

 

インターホンを鳴らすと、ドタドタドタという音が聞こえて、ドアが開く。

 

「遅かったなー!咲!ってあれ?」

ドアから出てきたのは金髪の少年であった。身長が大きかったが、さっきの口ぶりからこの子と同年代なのだろう。

 

「ごめんね。この子、迷子になってたみたいだから…」

 

と、私が言うと

 

「ありがとうございます!お姉さん!ほら咲、お礼を言え!」

と元気そうな声で頭を下げ、咲と言われる迷子の子も頭を下げる。

 

「…じゃあ。それじゃ」

 

目的を果たした私は踵を返し、その場を離れた。これ以上此処にいる必要もないだろう。

 

 

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「…あのお姉さん。スッゲー綺麗だったな」

 

「京ちゃん…見境いなさすぎるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

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明日は本編を書きたいと思います。
又、リクエスト消化は完全な気まぐれですので、リクエストする際は、消化されたらラッキー程度に思ってリクエストして下さると嬉しいです。


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