竜使いかのんちゃんのVRMMO   作:ヴィヴィオ

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カノンのイメージは東方のこころちゃん。むろん、性格は違います。たぶん。やったことがないからわかんないし。



第4話

 

 

 パパと一緒にお城を探検してたら、パパが大きな扉のある部屋に連れて来てくれた。そこにはキラキラしたりするいっぱいの宝物が置いてある。

 

「パパ?」

「ここは宝物庫だ。カノンに好きな物を……あがっ⁉」

 

 パパが叩かれて、振りかえるとそこにはハリセンを持った白衣のお姉さんが居た。

 

「何をする」

「何をするとはこっちの台詞なんですけどねえ? なんでいきなり国宝級のアイテムを渡そうとしてやがるんですかね?」

「いや、ほら、第一王女になったからにはそれを証明する物をだな……」

「確かにそれは必要でしょうが、そんな物を持たせたらPKに狙われる事になりますよ」

「そこは強力な近衛師団の隊長各を護衛に……」

「阿保かっ! どこの世界にスタートとほぼ同時にエルダードラゴンを連れているプレイヤーが居ますか!」

「だが……」

「いいですか、確かに報酬としても、証明としてアイテムは必要です。ですが、それはこちらで決定します。カノンちゃんも、お姉さんが選んでいいよね?」

「ん、いい」

「む、娘にプレゼントをあげたいのだが……ほら、今まで誕生日にもちゃんとした……カノンが使えるプレゼントをあげられなかったからな……」

「……それは確かにあげるべきですね。いいでしょう。ただし、課金アイテムにしてください。ガチャならまだ納得は出来るでしょう」

「わかったっ! ちょっと課金してくるっ」

「じゃあ、カノンちゃんはこっちで預かりますね」

「たのむ」

「ん」

 

 かのんはお姉さんに渡されて、パパは何処かに行っちゃった。直にお姉さんはにやりと笑って指を弾く。するとかのんの回りに大人のお姉さん達が現れた。

 

「かのんちゃん、ちょっとお着換えしましょうね~」

「そうそう、可愛い女の子はちゃんとした服装をしないとね~」

「そちらは頼む。私は彼女に上げる物を探す」

「はい、主任」

「任せてください」

「しゅにん?」

「はい。あの人はカウンセリングの資格とかも持っていますが、研究者でもあります」

「まあ、カノンちゃんのような娘には甘い人ですからね。妹さんを亡くされて……っと、これは言っては駄目ですね。カノンちゃん、出来たら甘えてあげてくださいね」

「ん!」

 

 良くわからないけれど、お姉さんと仲良くなったらいいって事だよね。

 

「取り敢えず、ゴスロリでいいかな?」

「最初の方ですし、そこまで高価なのは駄目ですね」

「なら、ワンピースタイプで黒をメインにして白いフリルにしましょう」

「耳も尖っていますし、エルフと誤認されるかも。というか、動きづらいですし普通の服にしましょうよ」

「そうね。城で過ごす服と旅の間に着る服は変えましょうか。いえ、もう渡しておいて好きに着て貰ったらいいわね」

「取り敢えず、今は緑色のブラウスと赤色のミニスカートにしましょう」

「ちょっと、この子の髪の毛でそれって心ちゃんじゃ……」

「いいじゃない。その方が色々と誤認してくれるわ。だから、後は扇子ね」

「こいつ……まあ、いいか」

 

 色々な服を着れて楽しい。それにお話しできるだけでも、ううん、見えるだけでも楽しい。

 

「よし、じゃあ、今度はこれを持ってみてね」

「ん」

「どう、重い?」

「大丈夫」

 

 青色の扇子みたいなのを渡されたので、色々と振ってみる。開いて縦に振ると刃になって、切れるみたい。開いて見ると竜の絵が描かれていて、そこから青い炎の竜が飛び出て来た。

 

「この子、召喚士だったわよね」

竜王姫(プリンセス・ドラゴンロード)だから、こうなったんでしょうか?」

「おそらくね。そういえば、この扇子の素材って……」

「鑑定結果はウォータードラゴン、水竜ですね。骨組はそのまま水竜の骨を切り出して作られています。扇面は鱗を溶かしてコーティングした牙のようですね。だから、天の部分が少し尖っています」

「絵は?」

「水竜の魔石と血の混合液ですね」

「……ランクは?」

「ランクA、国宝級ですねぇ~」

「駄目じゃん!」

 

 なんか、お姉さん達が話している間に赤いのもみつけたから、服の中に仕舞っておく。後は興味があった本を読んでみる。ちんぷんかんぷんだけど、絵がかいてあったから、それだけはわかる。

 

「って、何を読んでるんですかーっ!」

「それ、不味い奴っ! やめてっ、読まないで~!」

 

 直に取り上げられちゃった。残念なの。

 

「ど、どうする?」

「だ、大丈夫。これは儀式魔法だから、流石に大丈夫なはず……それに、私達は何も見なかった。いいわね」

「おっけー。始末書じゃすまないかも知れないしね」

「折檻?」

 

 お姉さん達がそんな話をしていると、白衣のお姉さんが戻って来た。

 

「ちゃんと見てましたよね?」

「あっ、当たり前ですよっ」

「は、はいっ」

「なら、いいのですけど。さて、じゃあカノンちゃん。君にはこれをあげよう」

「ん、ネックレス?」

「ええ。隠蔽効果のあるアイテムです。竜煇石という特別な石が嵌め込まれています。竜族種ならこれで王族と判断できるでしょう。副次効果として、使用する竜種に対してのコスト軽減ができます」

「ちょ、主任っ!」

「それって伝説……」

「バレなきゃいいのです。例えバレても私なら、どうにでもできます」

「駄目だこいつっ!」

「どうやら、残業を38時間ほど増やして欲しいようですね」

「ごめんなさい!」

「勘弁してください! 私は関係ありません!」

「あっ、こいつっ」

「では、連帯責任でお二人がカノンちゃんのモニター及び、クエストの発行をしてくださいね。一応、こちらがNPCを用意または改造するまで」

「残業決定じゃないですかっ!」

「鬼畜だっ!」

「着せ替え人形にしていたでしょう。ほら、いきますよ」

「「ひぃ~~」」

「あ、カノンちゃんはお外でお父さんを待ってようね」

「ん!」

 

 外に出ると、お姉さん達が消えていった。かのんは言われた通りにお外で待ってる。でも、暇だからさっき見た絵本の絵みたいに踊ってみる。

 

「あうっ」

 

 回っていると、こけちゃった。でも、身体を動かすのも面白いのでやってみる。遊んでいると、パパがやってきた。

 

「ただいま。良い子にしていたか?」

「ん!」

「よしよし。じゃあ、ちょっとパパに手を操作させてくれ」

「ん」

 

 パパがかのんの手を握って、色々としていく。何かお店みたいな画面が開いて、パパがそこにいろんな文字をかのんの手でうっていく。

 

「よし。取り敢えず、竜族は経験値が低いから経験値アップ系列を買い込むか。一ヶ月パーティー全体の経験値2倍が2万で、5倍が3万か。これとスキル熟練度の方も買っておこう。六万だろ。あと四万はガチャ……いや、これはいいか。カノン、ここに回復アイテムとか沢山売ってるから、緊急時にだけ使いなさい。それ以外は毎月の小遣いをあげるから、それで好きに買いなさい」

「ん!」

「よしよし。っと、もう時間がやばいな。父さんは仕事にいかないといけないから、カノンはお外で遊んでくるか?」

「遊ぶっ」

「危ない事もあるかも知れないが、頑張るんだぞ。カノンはお父さんとお母さんの子供だから、大丈夫なはずだ」

「ん!」

「それと四時くらいになれば奈々もくるはずだから、一緒に冒険しておいで」

「ん、行って来る」

「ああ、いっておいで」

 

 かのんはドラゴンさんにママの所まで送って貰った。

 

 

 

 

 

 


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