空に憧れて   作:moti-

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 本日五話目。
 ああ、今日中に六話目行けるかなあ、無理だろうなあ。
 まあ、書き上がったら投下します。
 ……そして宿題は死んだ。


空を飛ぶポケモンを叩いて

 岩の感触にも飽き、洞窟から出て川に口を付けて渇いた喉を癒やす。人は寝ている間に体から水分が抜け出ていくが、ポケモンもその例に漏れずこの小さな体は目覚めると水分を所望していた。

 

 そういうことも考えてあのふりゃりゃは迅速に対応したのだろうか。もしそうだとすれば、なかなかに高い知能をやつは持っていた。いや、ガブリアスを執拗に狙っていた時点で察するべきだっただろう。あやつ、ドラゴン・地面のポケモンとして倒すべき相手は把握していたのだろうか。

 

 ともあれ、大量レベルアップ作戦が通用しなかったのは痛いが、取りあえずズルをするな、というアルセウスからの御達しだろう。もげろ。中指を立てた俺は悪くない。

 

 ならば、地道にこつこつレベルを上げていくしかない。とりあえず、自分でも勝てるレベルの相手を殴るべきだろう。タツベイ時代でもレベル30程度なら仕留めることは出来た。つまり、コモルーに進化して能力が上がった今、50レベくらいなら倒せるということじゃないだろうか。いや、そうやってリングマの悲劇が起こらないとは限らない。もっと安全な、35から40辺りを狙っていくべきだろう。

 

 思い付いたら即行動。丸めた体を正し、洞窟の中に突貫していった。

 

 ◇

 

「いーち」

 

 見つけたワカシャモに“ドラゴンクロー”を放ち、そうして後ろに下がり“マッハパンチ”をよける。あくまでもあれは振りが早いわけであって、体自体が高速で動くわけじゃないのだ。

 

 そのまま距離を詰めて再度“ドラゴンクロー”を放つ。極力首やら脇腹やらと急所を狙うようにしているので、通常よりダメージはでかいだろう。

 

 ぼっ、とワカシャモの振り払った拳からひのこが吹き出る。軽やかに跳ねて、ワカシャモは拳にひのこを纏ったまま突きを繰り出してきた。小さい体を生かして拳を軽くかがんで回避し、懐から“ドラゴンクロー”を放つ。放った後、大きく周り込んで“りゅうのいぶき”で相手の体力を削り切る。ばたり、と倒れたワカシャモを見下ろして、口の中、声にならないように「こうげきプラス」と呟いた。

 

 そう、努力値振りである。

 

 

 

 少し離れた場所にクロバットが浮いている。スカートのようになっているコートの中が見えないように押さえながら、何の変哲もないドロップキックを喰らわせた。クロバットということはかなりレベルが高いが、意表を付いてハメれば耐久性が普通なクロバットは倒せるだろう、と考えて、無意識にやっていたがコートを押さえるとか何女らしいことやってんだ、と次に落ち込む。まあ、そこは気にしないようにして、“いわなだれ”を使う。技マシンで覚えられる技だが、案外現状で覚えられて、知識として知っている技なら使用できるということを知ったため、ひこうタイプに思い切り刺さるいわタイプの技を使わせてもらった。それはクロバットに直撃、すこしよろめいたクロバットに飛びかかり追撃の“ドラゴンクロー”を喰らわせる。もうずっとこの技にお世話になっているような気がするが、それは別に置いとくとして。

 

 岩を蹴り砕いてつぶてをクロバットにぶつけながら、近くに転がっていた岩を持ち上げ、投げつける。それの行方を確認せず、クロバットを手で掴み、その顔面に“ずつき”を放った。ゴンッ、と鈍い音が響き、頭の痛さに泣き出しそうになるが、それをぐっと耐えて、もう一度“いわなだれ”を使って仕留めにかかる。“ずつき”の追加効果で怯んだクロバットに、そこまで命中率がよくない“いわなだれ”が迫った。

 

 頭からそれを喰らい、しかしダメージが低いか、それともレベルが高いのか、それでも倒すことが出来なかった。

 

 “かいりき”を使って距離を離し、ブレバを警戒してある程度距離を放す。辺りに落ちていた岩を放り投げて、“がんせきふうじ”を使った。それをひょい、と回避してクロバットは超速で、自分へのダメージを度外視した一撃である“ブレイブバード”で突進してきた。

 

 ある程度距離を放していたため回避出来たが、当たればやられる。背筋に冷たいものが走るが、取りあえずは反動で動きを止めたクロバットに向かって“ドラゴンクロー”を放ち、ついでに“りゅうのいぶき”で麻痺を狙っていく。しかし麻痺はしなかったらしく、そのことに小さく舌打ちしながらはっ、と思い出す。

 

 ──レベル37までいってたら“しねんのずつき”使えるよね?

 

 “しねんのずつき”はエスパータイプの技で、威力80、しかし命中率90の、副次効果で20%の確率で相手を怯ませる技である。クロバットがどく・ひこうタイプなので効果抜群の技で、使用できたらいわなだれよりダメージを与えられる技である。

 

 レベル的にいって、37を超えていたら使える。超えてなければ使えない。やり方はBWのゲームでのイメージでいえば、頭に変なエネルギーを溜めてきゅいーんってして、それをずつきと共に打ち出す、って感じの技だったとおもう。

 

 その光景を頭の中でイメージしながら飛んできた“エアスラッシュ”を回避し、そしてクロバットに向かって飛んだ。

 

 ヘッドバットで振り下ろし、頭が相手の顔面にぶつかった際、体のエネルギーが放出された気がして、そして浮いていたクロバットと一緒に地面にぽてりと落ちる。

 

「…………」

 

 そして起き上がり、クロバットを一瞥して、一言。

 

「すばやさプラス」

 

 現在のレベルは37以上。

 

 多くて、あと13のレベルを上げる必要があることにうう、とうめきながら、何だかんだで結構レベルが上がっていたことに喜ぶ。

 

 感情の起伏に激しいなあ、と自分で自分に苦笑した。




 居残りだぁああああああ嬉しくねぇえええええ
 ポケモンの“ゆびをふる”で、あいつらどうやって時の咆哮とかあくうせつだんとかぶっぱなしてるんだろう。
 あと、あくうせつだんをなんでポケモンが耐えるんだろう。
 パルキアの あくうせつだん!
 ゴリチュウは 耐えた!
 いや、耐えるな耐えるな。
 まあ栓無いことですが、ふと疑問に思って。

 そしてようやく、というかまだ七話だけどロリマンダへの進化の軌跡が見えてきたやっほぅ!
 誤字とか言葉づかいおかしいとかは笑って許してくれ疲れたんだ!

 感想ありがとうございます。我が家の猫カレンダー、ロリマンダと並んで励みになっております。一位はロリマンダです。何か間違ってませんよね?

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