テストが散滅しました
──レッドの反応は迅速だった。
はっ、と正気を取り戻したレッドがピン、と指でボールをはじいてレナをボールに戻そうとする。だがしかしそれより速く、
筋肉がレナを上空に吹き飛ばす。
ボールから出た赤い光線は筋肉にぶつかり、黄色いそれがほんのりと赤く染まるだけで効果はない。
上空から降ってくるレナを筋肉が膝で掴み、宙返りしてがら地面にレナを投げつけ、倒れたレナをアームハンマーで殴り、蹴り上げ、宙に浮いたレナをインファイトで殴り、そうしてきあいパンチでレナをボールに返上する。ひゅんっ、と空気を割いてボールに叩きつけられるレナは、あっさりと戦闘不能になっていた。
叩きつけた衝撃でボールの開閉スイッチが壊され、レナが地面に崩れ落ちる。レッドが予備のボールでレナを戻し、
「──いけっ、ソラ!!」
俺を出した。
「──えっ、私……?」
呆然とする此方に。
筋肉が襲いかかる。
◇
「しっかたないわねぇ……」
そういって、レッドとリンクし、
「“りゅうせいぐん”」
“あまのじゃく”
これでとくこうが二段階上昇。フィールド全域をりゅうせいぐんが埋め尽くし、筋肉を下敷きにする。
ドドドドドド、と筋肉の上に幾重もの流星が降り注ぐ。当たる度にびくん、びくんと震える黄色い筋肉はちょっとしたトラウマになりそうなほど怖かった。正直笑っているマチスに引いた。
念の為もう一発りゅうせいぐんを打ち、とくこうを上昇させる。筋肉はそれで親指を立てサムズアップしながら白目を向いた。最初から最後までテロの権化みたいなやつだったが、倒せた。よかった。
その安堵も束の間。
「いけ、ゴリツー!」
再臨した筋肉に観客が絶叫した。
◇
HAHAHA、とマチスが笑って、
「レッド! そのポケモン、天賦個体じゃねえか。そんなもんどこで手に入れたんだか」
まあ。そういってマチスは笑う。
「俺のゴリチュウ達は皆が天賦個体だけどなぁ!!」
ふざけんな。猛烈に殺意が芽生えた。なんだそれは。6Vゴリチュウ集団だなんて代物を持ち出してんじゃねーぞ。
“りゅうせいぐん”
“あまのじゃく”
二発打って、しかしゴリチュウは倒れない。
“ゴリチュウパワー”
“ゴリチュウネットワーク”
ゴリチュウの筋肉が膨れ上がる。ごごご、と強烈な気迫が襲いかかる。
「ゴ゙リ゙ィ゙」
一声鳴いて、ゴリチュウは半ばから割裂した。
「え?」
その直後、ゴリチュウの体が爆発四散した。
光の圧が迫る。
そして。
そして。
そして。
自分の体も、その身に纏う服も、皆等しく光に飲み込まれた。
ー本編でやってみたいネター
サトシゲッコウガのように特性 きずなへんげのシャンデラを登場させたい。
ヒトガタの彼女がメガシンカの代わりに強化されるイベントを書きたい。
だれかかいて (丸投げ