ニビシティ。
その、ジム。
ごつごつとした岩の質感を感じながら、その入り口から受付の人に声を掛ける。ジム挑戦はすぐに始まるようで、レッドは使用する三体のボールをせわしなく指の腹で叩いていた。育成は充分。二体はくさ、弱点も突ける。流石にジムリーダーでもバッチ一個時点ではメタを張ることはない──と言い切れないところが怖い。ジムリは負けるためにいるとはいえ、流石に力押しが通用するほど甘くはないだろう。弱点滅殺手段を用意してないことを祈る。
レッドは思考共有で自分とリンクしながら歩いていく。奥のフィールドへ歩けば、ジムリーダーのタケシがどっしりと構えていた。岩タイプ使いだけあって、重厚な筋肉の鎧を身に纏っていた。
「──来たか、挑戦者」
「──来たよ、見ろよ」
初っ端から喧嘩を売っていくレッドに呆れつつ、その中タケシが口を開く。
「ルールは33の50フラットでいいな?」
「おいそれ俺がガチの初心者だったらどうすんだよ……うん、それでよし」
「まあ口上とか面倒だし観客もいないし簡単に済ませるか──ジムリーダータケシ、このクソガキを潰すことを宣言します」
「それでいいのかジムリーダ──ー同じくそこの岩石中毒者をメタることを誓います」
「くさか? くさか? おうよし分かった寧ろメタったらぁ」
こいつらの仲の悪さはなんなのだろうか。
お互いが同時にボールを投げて、そこからポケモンを繰り出した。
「レナー、遠慮はいらん──ブチ殺せ」
「ノーズ──派手過ぎずガキに攻撃かませ」
レナ──ロコン……否、ろこんの登場と共にフィールドが晴れ、そしてレナの中指が突っ立ったことでフィールドに滅びを押し付ける。対する相手はダイノーズのヒトガタ。遠慮もなくガチできていた。
「“たいようおとし”」
言い方を変えたクロスフレイムが天に精製され、敵ではなくフィールドにそれが落ちる。フィールドに炎を撒き散らしやけどさせ、バトンタッチでレッドがレナを戻す。
「やーいやーいクソザコー!」
「絶対殺す」
レナのちょうはつに見事にダイノーズが引っかかり、その体でたいあたりをする。その前に入れ替わりで出てきたその姿にそれは吸い込まれ、
そのまますり抜けた。
「え……?」
「残念でしたターケシくーん! それいけロッド“ウッドホーン”!!」
「ははは、マジ殺す」
ダイノーズにとにかくデカいオーロットのウッドホーンが突き刺さり、そして吹き飛ばして一撃で意識を飛ばす。
「こうげき極振りキチガイオーロット舐めんじゃねえよジムリーダー!」
「それじゃあちょっとあいつ出そうかな──ギガンス、だいばくはつ二連」
タケシがギガイアスを繰り出して、そうしてゴーストタイプにも当たるだいばくはつを使った。
耐えたロッドがオボンを使いながら、それをしゅうかくし新しいオボンを手にする。
ギガイアスが撃った二発のだいばくはつを耐え抜き、ギガイアスは倒れる。
「ざまあタケシしゅうかくオーロットの害悪性ナメんな!」
「しゃーなししばいたれギラス!」
何故か関西弁になったタケシがバンギラスのヒトガタを繰り出し、
「ほのおのキバ!」
オーロットが倒れる。流石にバンギの火力には耐えられなかったと見えて、そしてレッドは未だひでりの続く中、新参のポケモンを繰り出す。
「ダネ! ──ソーラービームソーラービームソーラービームソーラービームタネばくタネばくタネばくタネばく……」
「おいバカ……」
「ハードプラントハードプラントハードプラントハードプラントハードプラントォ!!」
「お前ギラスに謝れオーバーキルすぎるわボケェ!!」
そんな感じで、ニビジム戦はレッドが暴走し終わった。
あ、お知らせ。
次話の投稿は遅れると思います。
以上。
理由はリアルが忙しいのと(テスト勉強)、ーーー馬鹿が別作品書こうてしてやがるからです。
この平和のノリも楽しいんだけどもっとシリアス調な物が書きたくなった。禁断症状です。ので書きます。多分1日開けるーーー明後日の投稿になると思います。
許してください