四ツ谷文太郎の幻想怪奇語   作:綾辻真

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前回のあらすじ。

イトハと赤糸の隠れ鬼ごっこ。終幕。


其ノ十六

――夜の旧都。

 

その一角にある繁華街では今も昔も変わらぬ豪華絢爛な賑わいを見せていた。

そこにいる者たちはほぼ全員が人外の者なれど、酒や女を相手に飲めや騒げではしゃぐ姿はただの人間とそう変わりが無かった。

 

そして、その繁華街には佇むひときわ目立つ建物がある。

 

ここ旧都の中でもそれなりの権力を持つ者だけが通えることのできる一見さんお断りの超高級店。

普通なら手に入ることの難しい銘酒や選りすぐりの美女たちを取り揃えた地底でも名の知れた遊女屋であった。

 

その遊女屋のとある一室でその店に努めている遊女が今、来たばかりの客である妖怪の男の相手をしていた。

 

「……さぁさぁ、旦那さん。一献どうぞ♪」

「…………」

 

わざとらしく身に纏う着物をはだけさせ、艶めいた声でそう言った遊女は、男の持つお猪口へと日本酒を注いでみる。

しかし、酒を注がれた男は沈黙を保ったまま微動だにしない。

 

「……?旦那さん、どうかなさりました?」

 

首をかしげて遊女が再度声をかけると、ようやく男が口を開いた。

 

「……()()()()()()()()()()()()()()?」

 

男の指摘に遊女――お糸こと赤糸が、ピクッと体を反応させて思わず自身の腕を抑える。

店に来て早々、赤糸は顔と手足にいつものように白粉(おしろい)を塗り、先程まで戦闘を繰り広げていたイトハから受けた傷や(あざ)を隠していたのだが、客である男相手にサービスとばかりに着物をはだけたたために、白粉を塗っていない所まで露となってしまい、そこにつけられた痣を見られてしまったのだ。

 

「……白粉でうまく隠しているようだが、よく見れば顔や体の表面のあちこちが腫れたようにデコボコしているように見える」

「……そ、そう見えますか?」

 

男の指摘に赤糸はとぼけながらそう答え返すも、直ぐに男は赤糸に詰め寄るようにして顔を覗き込んで来た。その顔は険しく、何処か焦りを帯びているようにも見える。

 

「お前……まさか()()()()()()()から返り討ちにあったのか?逃げられたりはしていなんだろうな!?」

 

そう切羽詰まった声でそう問い詰めて来る男に、赤糸は()()()()落ち着いた面持ちでやんわりと答える。

 

「……だ、大丈夫ですよ。少々トラブルは起きましたが問題は何もありしません。誰一人として屋敷から逃してはおりませんので安心してください」

 

そう言い訳をすると、それを鵜呑みにしたのか男はあからさまにホッと胸をなでおろす。

しかし直ぐに、キッと眼を鋭くさせると赤糸に向けて硬い口調で口を開いた。

 

「そうか。……だが、ゆめゆめ忘れるんじゃないぞ?()()()()()()()がお前に目をかけているからこそ、お前がこの店の人気の高い遊女に成り上がれたって事を!私たちのおかげでお前は毎日を何不自由ない有意義な生活を送れている事を!そして――」

 

 

 

 

 

「――私たちの持つ権力のおかげでお前が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、お前は悠々自適に()()()()()()()()を楽しめている事を……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ええ、ええ。重々承知しておりますよぉ。旦那様たちが私に目をかけてくださったおかげで、今の私があるんですから♪……ホント、感謝してもしきれません♪」

 

猫なで声でそう答えながら、赤糸は男にしなだれかかる。

自身の女体を着物越しにわざとらしく男の胸板に押し付け、甘い吐息をフッと男の首筋に小さく吹き付ける。

不意打ちともいえる赤糸のその()()()()に男は思わず息を呑み身震いを起こす。

そんな男の胸に顔をうずめた赤糸は上目遣いに男の顔を見上げると、女の色香を匂わせた艶めく微笑を浮かべて男に問いかける。

 

「そ・れ・と・も♪……旦那さんたちにこれ程尽くしているお糸()の言葉がそんなに信じられませんか?」

「……ふ、フン、ならいい。……だが、分かっているとは思うがもし事が(おおやけ)になったその時には、私たちは直ぐにお前とは縁を切るからな。いいな?」

「……わ、分かっていますとも。……もう、旦那さんは本当に心配性なんですからぁ♪」

 

男の脅迫とも呼べるその言葉に、赤糸はやや慌てて声を震わせながらもそう答えると、男の首にゆっくりと両腕を回し、そのまま男を押し倒していた――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――八重山 赤糸。

 

毒蜘蛛の妖怪にして旧都のとある女郎屋にて得意客相手に多額の利益を店にもたらす稼ぎ頭の一人であり、同時に地底では名の馳せた鬼の四天王の一角である星熊勇儀とは地底に住み着く前からの旧知の仲という異例の肩書を持つ女であった。

口八丁手八丁で異性を垂らし込む(すべ)に長けており、その特技と『女』という武器を生かしてたぶらかした男は数知れず。

それ故に彼女にとって男性相手に大金を稼ぐことが出来る遊女と言う職業は天職と言っても過言では無かった。

遊女の身なれど大金を稼ぐことが出来、店に来る客との関係も上々、その上星熊勇儀と懇意にしているとなれば、()()()()()()周りの者たちから見た彼女はとても裕福な生活を送っていると思えるだろう。

 

――その裏で彼女が頻繁に旧都の幼子たちをかどわかし、毎日のようにその子たちを相手に『隠れ鬼ごっこ』を行い、捕まえた子を凄惨な拷問にかけて楽しんでいるなど(つゆ)とも知らずに。

 

旧都の住人たちや地霊殿の者たち、果ては知人である星熊勇儀の目をも欺いてでもその狂った『遊戯』を楽しむために、赤糸は頻繁に店に通ってくる常連の得意客の何人かを()()()()()()()

鬼や地霊殿の覚り妖怪ほどではないにせよ、彼女の抱き込んだ男たちは皆、地底ではそれなりの地位に立つ者たちばかりであり、赤糸は彼らのその地位を使って自身の幼児誘拐事件の関係性をもみ消していたのである。

そのため、自警団などの事件を捜査していた側の者たちは赤糸が事件を起こしていた犯人だと疑うことが出来ず、結果数年にも渡って彼女の悪行を野放しにする事となったのである。

 

また、赤糸(彼女)の住む屋敷の維持や、その私生活を担っていたのも彼らであった。

 

赤糸の手練手管で籠絡された彼らは、夜の情事で楽しませてもらう代わりに彼女に何不自由のない生活をさせるために出費していたのである。

ただ一人の蜘蛛妖怪の遊女のために、犯罪の片棒を担ぐという異常な選択。下手をすれば自分たちにも火の粉がかかり火傷では済まされないレベルになるだろう。

それでもなお、赤糸の悪行に加担したのは、彼女の魅惑に負けたというのもあるのだろうが、彼女が店の女将に口利きして()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を優先してこちらに回してきてくれているのも大きな理由だろう。

 

それに、万が一事が明るみになって赤糸が捕まるような事になったとしてもすぐさま彼女を切り捨て、自分たちは何も知らなかったと、赤糸一人を悪者に仕立て上げ知らぬ存ぜぬを決めればそれでいいと高をくくっていたのだ。

 

そして、男たちのその思惑は赤糸本人もまた、とうの昔に気づいていた。

いくらたっぷりと優遇したと言っても、犯人であることがバレて捕まった後も自身を手厚く擁護してくれると思えるほど、彼女も馬鹿ではない。

事が明るみになった途端、あっさりと見捨てられるだろう事くらいは気づいていた。

 

――赤糸は、それを非常に恐れた。

 

それ故、彼らに見捨てられぬために、そして今の『楽しい遊戯を行える生活』を続けるために、赤糸は今日も()()()()()()、尽力を尽くしていく。

 

自身を養ってくれている、根源である彼らの機嫌を損なわないように……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はもう帰る」

「……あら、もう帰りますの?今日はえらく速いですね」

「フン、そんなボコボコの顔では興が削がれるのも当たり前だろうが。……次来るまでにさっさと傷を治しておけ」

「わ、分かってますよぉ」

 

布団から出て、いそいそと着物を着なおしながら赤糸と男はそんな会話を交わしていく。

そうして男は身支度を整えると赤糸へのあいさつもそこそこに店を後にして行った。

 

「またいらして下さいね~♪」

 

業務上の作り笑いを浮かべてそう言いながら男を見送った赤糸は、さっきまで男と一緒に使っていた部屋に戻り、使った布団を片付けて掃除を適当に済ませる。

そして、あらかた部屋の片づけを終えた瞬間――。

 

「はぁぁぁぁ~~~~~ッ」

 

――大きなため息と共に赤糸は部屋の中央で四肢を投げ出して座り込んだ。

 

「ったく、疲れたったらありゃしないよ……。クソッ、あの男……客だからって調子こきやがって……!」

 

天井をぼんやりと仰ぎ見ながら覇気の無い声で赤糸が小さく悪態をつく。

いくら養ってもらっている身だとは言え、赤糸は以前から男の態度が鼻持ちならなかった。

加えて情事の際は何か注文も多くつけてくるため、いい加減にしてくれと内心うんざりしていた。

しかしそれでも男を()()()、好意的に接しているのはひとえに、今の生活を手放したくないがため。

そのため貴重な金づるであり協力者の一人でもある男を手放す気など彼女にはさらさら無かった。

 

――結局のところ、赤糸は男や他の協力者たちの事をその程度の価値観でしか見ていなかったのだ。

 

「――ッ!」

 

不意に顔の傷がズキリと痛み、赤糸は反射的に顔を抑える。

そしてそれと同時に、さっきまで自身の住処である屋敷で繰り広げていた激しい応酬とその相手である妖精の少女の顔が脳内にフラッシュバックする。

 

「ヅッ!!」

 

少女の顔を思い出した途端、再び赤糸は激しい憤怒の感情に襲われた。

腹の奥がマグマのようにグツグツと煮えたぎり、顔も劇場が増幅するとともに真っ赤に染まり、阿修羅のような表情へと歪む。

 

「畜生……!許さない。許さないよあのクソガキッ!帰ったら目にもの見せてやるッ……!!」

 

イトハへの復讐を改めて誓い、赤糸はギュッと(こぶし)を握り込んだ。

爪が深く肉に食い込むのも構わず、赤糸は力を込め続ける。

その拳を少女(イトハ)の顔面へと深くめり込ませる妄想を抱きながら――。

 

 

 

――そんな機会が来ることなど、永遠に無いとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

――キュルルル……。

 

「ん?」

 

不意に赤糸のお腹が空腹を訴えるようにして鳴る。

 

(……そう言えばここに来て直ぐにあの男の相手をしてたからまだ晩飯がまだだったねぇ。……その上、あの忌々しい妖精の相手もしてたからいつも以上に疲労の方もたまってるだろうし)

 

そう思いながらチッ!と不快気に舌打ちを一つすると、赤糸は気だるげな体をのろのろと立ち上がらせ、何か食べようと部屋を出て行った――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――旧都・自警団本拠地。

 

旧都の治安を守る自警団の本部。その一室にて今、一人の男が窮地に陥っていた。

 

(馬鹿、なッ……!かどわかされたガキ共が見つかっただと!?……()()()()()()()()()()()()()!!?)

 

自警団内でもそれなりの地位にいるその男は、ついさっき部下から伝えられた、連れ去られた子供たちの発見と保護。そして、犯人の正体が判明したというその()()に、部下を下がらせた直後に思わず自身の仕事用の机にバンッ!!と、両掌(りょうてのひら)を叩きつける。

お糸こと赤糸と男女の関係でもあり、同時に()()()()()()()()()()()()()()()でもあった男にとって、この知らせは自身を破滅に導く死刑宣告とまるで変わらなかった。

 

(クソッ!!……お糸め、店で優遇してくれる代わりにガキ共のかどわかしに目をつぶり、情報操作して嫌疑がかかるのを未然に避けれるように取り計らってやったと言うのに!……それを全て台無しにしおって……ッ!!)

 

ワナワナと両拳(りょうこぶし)を震わせ、叫びたい憤りを必死に抑えながら、男は何とか状況を打開しようと思考を巡らせる。

 

(……落ち着け。とにかく一刻も早くこの知らせをお糸と他の同胞に伝えなくては……!)

 

そう考えた男はすぐさま行動に出た。部屋の扉を少し開けて廊下を覗き見る。そこに人気が無い事を確認すると、男は(はや)る気持ちを抑えながら静かに、そして出来るだけ早い足取りで廊下を駆け抜けた。

誰かと接触しないよう、神経を研ぎ澄ませて周囲の気配を敏感に感じ取り、上手く立ち回りながら男は廊下を進む。

 

やがて、本部の裏口の扉が視界に入ると男はホッと胸をなでおろした。

その扉の周辺を警備している者はいない。ここを抜ければすぐに旧都の街へ出る事が出来た。

 

(……こうなってしまった以上、お糸はもう用済みだな。奴に見切りを付けたらすぐに他の者たちと連携して身の潔白を証明しなければ……!こんなつまらない細事で、今の地位を脅かされてはかなわん。ありったけの大金を積んででも今の椅子を守らねば……!)

 

そう今後の事を考えながら、男は裏口の扉の取っ手に手をかけて外へと出て行く。

そして旧都の街並みが視界に入った、次の瞬間だった――。

 

――バッ!!

「――がぁっ!!?」

 

突如、頭上から何かが降って来たと思ったら男はそのまま前方へと倒れ込み、まるで地面に全身が縫い付けられたかのように動かなくなってしまったのだ。

 

「な、何だぁ!!??」

 

突然の事に男は慌てふためくも、直ぐに首から上はまだ動く事に気づき、何が起こったのかと周囲へと視線を向ける。

そして、自身の体に起こっている事態が視界に入るや否や目を大きく見開いた。

 

「――なっ!?」

 

――そこには男の体を覆うようにして大量の白い粘液が男と地面にへばりついていた。

まるでハエ取り紙のように男の体にまとわりつくそれは、男が何度身体を動かそうとも一向に剥がれる気配がない。

 

「……や~っぱり、思った通りだったか」

「!?」

 

すると今度は頭上からポツリと女の声が響くのが聞こえ、驚いた男は視線を粘液が落ちてきた方へと目を向ける。

 

――本部の壁、男が出てきた裏口の上の方に()()()()()()()()()

 

見た目十代の少女の姿をしたその女は()()()()()()()()()()()を揺らしながら口を三日月形に歪め、獲物を定めた眼光で男を見下ろす。

壁に蜘蛛のように張り付くその姿に、男は一瞬お糸こと赤糸の姿と重ねたが、その容姿が彼女と似ても似つかないことにすぐに気づくとすぐさまそれを内心で否定していた。

 

そんな男の心情など毛ほども気づく事なく、その女――黒谷ヤマメは蜘蛛糸を使ってスルスルとその身を地上へと下ろして行くと不気味な笑みを浮かべたまま静かに男の目の前へと降り立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――時間は一時間近く前へと遡る。

 

「はぁ~っ、やっぱり勇儀の姐さんがいないと、楽しくもなんともないねぇ」

「そうねぇ……。じゃあ勇儀が帰って来るまでしばらくこのメンツで酒盛りするのは止めましょうか?」

 

ヤマメのぼやきにパルスィがそう提案するとヤマメは「うぅむ……」と深く唸って考えすそぶりを見せる。

その日も橋のたもとで酒盛りを開いていたヤマメ、キスメ、そしてパルスィの三人は、一向に盛り上がらない酒盛りに早々に嫌気をさしてきていた。

以前なら、大の酒豪である勇儀が先導して酒盛りの場を大いに盛り上げていたのだが、肝心のその彼女が居なくなった現在は、今一つ盛り上がりに欠ける状態となっていたのである。

 

「でも今日は集まってまだ間もないよ?……なんなら旧都の繁華街の方へ行って飲み直すってのはどう?」

「ん~……それが良いかもしれないわね。あそこは賑やかだからまだ楽しく飲めそうだし。キスメもそれでいい?」

「……(コクッ)」

 

ヤマメからのその提案にパルスィが少し考えた後了承し、キスメも小さく頷いて賛同するとすぐに三人は旧都へと向けてその場を移動し始めた。

移動中、たわいの無い雑談を交わしながら旧都へと歩みを進めるキスメ達。

そうしてもうすぐ旧都へと入ろうとしていた矢先、先頭に立っていたヤマメが視界に『あるモノ』を捉え、その歩みを止めていた。

 

「……ありゃ?何だいあれ?」

「え?」

「……?」

 

思わず漏れ出たヤマメのその声に、パルスィとキスメは怪訝な顔を浮かべながらヤマメの視線の先を追った。

するとそこには、()()()()()を先頭に十数人の男たちが旧都を出てから何処かへと向かう様子が見えたのだ。

しかもその誰もが、切羽詰まった焦り顔で駆け足で走り去って行く。

その後姿をジッと見つめながらおもむろにパルスィが口を開いた。

 

「……ありゃあ確か……自警団に所属している男衆じゃないか。どうしたんだろうねあんなに慌てて」

「さぁ?……しかも男共を先導してたのって、あれ()()殿()()()()()だよねぇ?」

 

ヤマメのその言葉にパルスィとキスメが同時に頷いた。

見間違うわけもない。たった今、自警団を引き連れて去って行ったのは、日常的にも年に何度か行われる地上の宴会の席でもよく顔を合わせる、地霊殿の火焔猫燐に間違いなかった。

しかもその彼女も男衆同様、血相変えた様子だったのが遠目からでも見て取ることが出来た。

 

「…………。なぁ~んか、きな臭い感じがしない?」

「……まぁ、確かにね」

「……(コクッ)」

 

そう呟くヤマメにパルスィが同意し、ヤマメが再び頷いて見せる。

『虫の知らせ』と呼ぶものなのだろうか。燐を筆頭に男衆が駆けて行く様子を見送った時、三人の胸中に飛来したのは猛烈に嫌な胸騒ぎであった。

生まれも育ちも違う三人なれどその見た目とは裏腹に長い年月を生きている身である。

一目見ただけでただ事では無い事が起きたと三人の中の第六感がそれを知らせていた。

 

 

――そして、それ故に。

誰からともなく「行ってみよう」と呟き、燐と男衆たちの後を追いかけて行こうと行動するのに、早々時間はかからなかった。




最新話投稿です。

リアルの仕事や家庭の事情やらで遅くなりました。
申し訳ありません。

中途半端な所で終える形となってしまいましたが、このままでは一万字を越えて長々と書いてしまいそうだったので無理矢理ながらもここで一区切りとさせていただきました。

この続きは出来るだけ早く投稿できるよう頑張ってみます。それでは。

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