東方紅白龍   作:化道 龍牙

15 / 24
作者「どうも、化道 龍牙です。
いよいよ紅霧異変もクライマックスです!
展開が早いかも知れませんが、許してください」ポリポリポリポリ
龍夜「おい、何かじりながら言ってんだ」
作者「ひなあられ」
龍夜「よこせ!」
作者「うわっ!?なんですかいきなり!」
龍夜「俺は甘い物に目がないんだ!
黄色のひなあられよこせぇぇ!」
作者「以外な一面!?」
霊夢「…なにやってるのよ。
それでは、本編どうぞ」


決着、そして新たな戦いの予感

~霊夢視点~

 

《紅魔館 主の部屋》

 

霊夢「なんなの、あの赤い籠手と白い翼は…」

レミリア「……赤龍帝の籠手(ブーステッドギア)に、白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)……聞いたことがあるわ。

私のグングニルと同じ神滅具(ロンギヌス)で、それぞれ倍加と譲渡、半減と吸収の力を持っているみたい。

しかも、二天龍と呼ばれた伝説のドラゴンが宿っているとか。でも、あの二つは対となる神器

だから、一人に宿ることはない筈なんだけど…」

 

ああ、確か、転生の特典とか何とか…

……ダメだ。さっきから展開が凄すぎて、

頭が回らない。

こういう時は、あれで無理矢理納得しよう。

 

霊夢「別にいいんじゃない?だってここは幻想郷

だもの。非常識には慣れっこよ」

魔理沙「だな。分からないことをずっと考えても

しょうがない」

レミリア「……ここってそんなもんなの?

…まあ、結局何が言いたいかっていうと、私達の中では、あいつが一番、フランを止められる可能性があるということよ」

 

……そうなんだけど、なんか釈然としないのよね。

特に、神器を出す前に見せたあの表情……

あいつ、昔に何があったのかしら?

 

~霊夢視点 終了~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍夜視点~

 

龍夜(不思議な気分だ……)

 

フラン(狂気)「マダマダァ!

秘弾『そして誰もいなくなるか?』!」

龍夜「これくらい!」《Divide!》《Boost!》

 

敵味方関係無く破壊し尽くすような弾幕の嵐が

俺を襲うが、それを半減し、自分の力を倍加

して、蹴りで弾き返す。

 

龍夜(さっきまで、あんなに取り乱していたのに、

今はこんなに落ち着いている……。

ドライグとアルビオンのおかげか、それとも、

狂気(あいつ)への怒りで、頭がシーンとしてるのか…)

アルビオン《どちらも、といったところだ。

確かに我らは、お前を冷静にさせようとはして

いるが、完全には無理なようだしな》

 

そういえば、全然関係無いが、神器の覚醒と同時に、二天龍と脳内会話が出来るようになった。

……誰に説明しているんだ、俺は?

 

ドライグ《まあ、あいつにキレるのは、

分からないでもないぞ。いっそ、こっちから

煽ってみたらどうだ?》

龍夜(……まあ、やってみるか)

ドライグ《ま、なるようになれだ。

いざとなったら、俺たちが助けてやるさ》

 

龍夜「おい、そろそろ芝居は止めたらどうだ?」

フラン(狂気)「……………」

龍夜「誰でも、自分の家族を殺すのは、無意識にためらう。例え狂気に飲まれても、無意識なんだから、殺すのは最後にする、くらいのためらいはどうしても生まれるんだ。だが、お前は真っ先にレミリアを殺そうとした。それは、フランを追い詰め、体を奪うため。そこまで明確な意思を持つなら、もうそれは狂気じゃなくて、別人格の域だ。実際、さっきのフランとの主導権の取り合いでも、明らかにフランの口調じゃないところが

あった。…いったい、お前は誰だ?」

フラン(狂気?)「……へえ~。凄い観察力ね。

まさかバレるとは思わなかったわ。まあ私も、

口調をフラン(この子)に合わせたり、片言で喋るのに

うんざりしていたところだったし、ちょうど

良かったけど」

 

俺の予想は正しかったようで、フランの狂気?

は、さっきまでとは違う、落ち着いた女性の

ような口調と声になる。

 

フラン(狂気?)「結論から言うと、私はこの子の狂気だったモノ。仮に私に名前を問うとすれば…

『憤怒』のサタン。本物じゃないわよ?

憤怒を司るのは本当だから、名前を借りただけ」

龍夜「そうか。聞きたいことはもうない。

だから…フランを返してもらおうか!

同符『双竜拳』!」

 

スペカを発動すると同時に、俺の体が光に

包まれる。

そして、その光が収まった時俺は、

赤い髪、赤い実翼、赤い籠手を持つ俺と、

白い髪、白い光翼、白い籠手を持つ俺に分裂していた。

ちなみに、意識や感覚はある程度共有してる。

 

フラン(サタン)「え、何それ!?」

龍夜(白)「一人で二天龍の力を操るのは、思ったより難しかったから、分裂しただけだ」

龍夜(赤)「そんなに驚くなよ。お前もさっき四人になったじゃないか」

 

…性格は若干分かれるが。

 

フラン(サタン)「…面白いじゃない。聞いてたよりも、楽しめそうね!」

 

言うが早いか、サタンは炎が更に増したレーヴァテインで斬りかかってくる。

 

龍夜(赤)「そんなに焦るなよ!

氷符『ソードフリーザー』!」

 

赤い俺は、氷の剣で対抗しようとする。

 

フラン(サタン)「だから、そんな小さな剣なんて無駄だと…!」

龍夜(白)「それはどうかな?」《Divide!》

 

白い俺がレーヴァテインの炎を半減、吸収し、

威力を弱める。

 

フラン(サタン)「何!?」

龍夜(赤)「まだまだぁ!」《Boost!》《Transfer!》

 

赤い俺が、倍加の力を氷の剣に譲渡し、

標準サイズの二本の剣が、太く鋭い一本の剛刃に変わる。

 

龍夜(赤)「名付けるなら…

轟氷符『フリーズエクスカリバー』!」

 

ガキィィィン!

ビキビキビキッ

 

氷の剛刃は予想以上に強力だったようで、

レーヴァテインが半分凍りつく。

 

フラン(サタン)「炎の剣を凍らせるなんて、凄い威力ね!」ドカッ!

龍夜(赤)「ぐっ!」

 

このままだとまずいと判断したのか、サタンは

赤い俺を蹴り飛ばし、距離を離す。

 

龍夜(白)「おっと、まだ終わりじゃないぞ!」

 

白い俺は、吸収した炎を集束し、炎の剣を作り

出す。

 

龍夜(白)「名付けるなら…

炎符『フレイムサーベル』ってところか」

龍夜(赤)「もう一発!」《Boost!》《Transfer!》

 

更に、赤い俺が倍加の力を譲渡し、炎の剣は

炎の剛刃に変わる。

 

龍夜(白)「そしてこれが…

爆炎符『フレイムエクスカリバー』!」

龍夜(赤)「更にもう一発!いくぜ俺!」

龍夜(白)「ああ!」

 

二人の俺はうしろに下がり、鏡合わせのように

左右対称の同じ構えをとる。

それと同時に、()()()()が広がり、

二人の俺とサタンを囲む。

 

フラン(サタン)「なるほど、迂闊に氷に手を

出したら炎の餌食……退路を無くしたわけね。

だったら…お望み通り正面衝突よ!」

 

サタンも次の一撃に賭けるつもりなのか、

レーヴァテインの氷を砕き、その炎はもはや

剣の形を留めないほど燃え上がる。

 

龍夜(赤・白)「「俺たちの本気の一撃……

止められるものなら止めてみな!

龍符『双龍氷炎斬』!」」

フラン(サタン)「いいわ、これで終わりよ!

憤怒『ラースブレイズ』!」

 

二人の俺の二色の剣と、サタンのレーヴァテインの炎がぶつかり合う。

その衝撃のせいか、辺りには台風クラスの突風が吹き荒れ、二人の俺の斬撃は、螺旋状に渦を

巻いて赤白の竜巻となり、サタンの炎も同等に

炎の竜巻となる。

 

レミリア「きゃああああああ!?」

魔理沙「どんな馬鹿力なんだよぉぉぉ!?」

霊夢「コラぁぁぁ!私達のことも考えなさぁぁい!」

 

霊夢たちが何か叫んでいるようだが、聞き取る

余裕がない。

 

龍夜(赤・白)「「うおおおおおおお!」」

フラン(サタン)「はあああああああ!」

 

ドカアアアアアン!

 

そして、決着がつかないまま、力のぶつかり合いに限界がきて大爆発し、三人とも吹き飛ばされた。

 

龍夜(赤)「がッ!…痛え……」

龍夜(白)「ぐッ!…互角か……?」

フラン(サタン)「そのようね…」

 

サタンは吸血鬼の体だからか、吹き飛ばされた

反動のダメージはほぼないようだ。

だが……

 

フラン(サタン)「でも、もう戦意は無いわ。

降参よ、降参」

全員「「「「「……は?」」」」」

 

なんと、サタンの方から降参した。

驚きのあまり、双竜拳も解除される。

 

龍夜「え?降参…えっ?」

霊夢「どういうこと?」

フラン(サタン)「私は充分に楽しめたし…

それにさっきから、心の隅でこの子が泣いてる

のよ。私のせいで、みんなが苦しむ。ごめんなさい、ごめんなさいってね」

レミリア「………フラン………」

魔理沙「お前……」

フラン(サタン)「やっぱり、狂気でも別人格

でも、同じ『フランドール・スカーレット』

なのね。貴方の言う通りだったわ、龍夜。

それと…レミリア、ごめんね。今まで苦しめて」

レミリア「………………」

 

レミリアは沈黙を貫く。顔は見えないが、やはり複雑な気持ちなのだろう。

 

フラン(サタン)「私を消し去る方法は、宿主と

一番親しい神器使いが、神器をこの子に

押し当て、消えろと念じること。さあ、

やって、レミリア」

レミリア「……言われなくても」

 

レミリアはグングニルを構え、サタンに押し当てる。

 

レミリア「……さようなら」

フラン(サタン)「……ええ」

 

…………………

…………………?

特に、変わった様子は…

 

フラン(サタン)「……なぜためらうの?」

レミリア「…貴女が、フランだから。

フランの能力を恐れたから、何もできなかったから、私が弱いから生まれた、もう一人のフラン。

消せる筈、無いじゃない…」

 

レミリアは、泣いていた。

たった一人の妹を苦しめ続けた、自分を悔やんで。

 

フラン(サタン)「……優しいのね。さすが私達の

お姉さま。でも、けじめはつけないと……。

だから、こうするわ」

 

そう言ったサタンは、突然赤く光りだし、

その光がレーヴァテインに吸い込まれていく。

 

フラン(サタン)「私は、この神器に宿る。

それをどうするかは、この子次第。

またね、お姉さま」

レミリア「…ええ、また会いましょう、サタン」

フラン(サタン)「それと…龍夜。今回は、この子が優しかったから、こんな終わりかたになった

けど、これからはそうはいかないわ。折れない

意思と、実力を身につけなさい」

龍夜「…今回は? それってどういう…」

フラン(サタン)「それは、時が来れば分かるわ。

またね、龍夜…」

龍夜「おい、ちょっと待てよ、おい!」

フラン「……………」バタッ

 

赤い光が全てレーヴァテインに移動すると、

サタンの意思が消え、気絶したフランが倒れる。

 

霊夢「…サタンが言ってたことも気になるけど、

今は、異変解決を喜びましょう、ね?」

龍夜「…そうだな」

 

いつの間にか、紅い霧も黒い結界も消え、

空も少し白んでいた。

 

~龍夜視点 終了~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~?視点~

 

《紅魔館 裏口》

 

?「…優しい狂気か、ふざけやがって。

まあいい。欲しかった物は手に入った」

 

俺の手には、七色の結晶のようなものが握られている。

 

?「次は…冥界の姫様のところでも行くか。

待ってろ幻想郷…滅びの序章の始まりだ」




スペカ説明

轟氷符「フリーズエクスカリバー」
オリスペカ。
赤龍帝の籠手で強化されたソードフリーザー。
見た目は、f〇teのセイバーのエクスカリバーの
氷版。
使用者は龍夜。

炎符「フレイムサーベル」
オリスペカ。
炎の剣。形は日本刀に似ている。
使用者は龍夜。

爆炎符「フレイムエクスカリバー」
オリスペカ。
フリーズエクスカリバーの炎版。
使用者は龍夜。

同符「双竜拳」
募集スペカ。
赤龍帝の龍夜と白龍皇の龍夜に分裂する。
赤い龍夜は、性格が元のイッセーに近く
(エロ除く)、白い龍夜はヴァーリに近くなる。
意識や感覚は、ある程度共有してるので、
息があった連携攻撃が可能。
使用者は龍夜。

龍符「双龍氷炎斬」
オリスペカ。
双竜拳、フリーズエクスカリバー、
フレイムエクスカリバーを発動し、二人の龍夜で
同時に切り裂く技。
使用者は龍夜。

憤怒「ラースブレイズ」
オリスペカ。
憤怒の罪の力。
全てを焼き尽くす極大の炎を放つ。
使用者はフラン(サタン)。







作者「実は私、もう一本小説書こうと思っているんですよ。
ただでさえ投稿ペース遅いのに何言ってんだ
って?まあ、こっちが行き詰まったら、
もう一本を書いて気分転換するんです。
詳細は、活動報告で。
それでは、次回もお楽しみに!」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。