忍たま乱太郎〜食満留三郎の弟〜   作:誰かの影

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小三郎のイメージCVについてですが自分は折笠愛さんかな?っと思っています。


茶を嗜むの段if

三月、朝は未だに寒いがそれでも日中はだいぶ暖かくなり鳥もだいぶ活発になり春の到来を告げる。

 

庄左ヱ門「大分暖かくなって来たねぇ?」

小三郎「そうだね?梅も咲いてるしね?」

 

今日は天気が快晴で比較的暖かい。小三郎は庄左ヱ門に誘われ学園内の梅の木の下でお茶を嗜んでいた。

 

小三郎「このお茶美味しいね?」

庄左ヱ門「そういうの小三郎くらいだよぉ。みんな「渋っ!」って言うから。小三郎が用意してくれたこのお団子も美味しいよ?」

 

庄左ヱ門は皿に乗ったお団子を食べながら笑う。

 

小三郎「でも絶対しんべえ辺りが嗅ぎつけて来そうなんだけど……。」

庄左ヱ門「それはないよ。だって……ねぇ?」

小三郎「そうだね?可哀想だけど…あれはフォローしきれない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午前の授業で乱太郎、きり丸、しんべえは盛大にやらかしてしまった。何をやらかしたかと言うと、暖かくなって来た為、最近居眠りが多くろくに授業を聞いていなかった為、今日のテストで仲良く0点を取ってしまったのだ。当然土井先生は怒り、現在補習授業中。

 

 

 

らんきりしん「あぁぁん!どうしてこうなるの⁉︎」

土井先生「自業自得だ!小三郎があんなに起こしに来たのに!!!」

らんきりしん「助けてぇ!小三郎ぉぉ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小三郎「?」

庄左ヱ門「どうしたの?」

 

何かを感じた小三郎に庄左ヱ門は首をかしげる。

 

小三郎「い、いやぁ。今どこからか乱太郎、きり丸、しんべえの悲痛な助けを求める声が……。」

庄左ヱ門「あははは……絶対叫んでる…。」

 

 

しばらく庄左ヱ門と談笑していたら、五年生二人と一年生一人が歩み寄って来た。

 

勘右衛門「お?なんだなんだ?随分洒落たことしてるじゃないか?庄左ヱ門、小三郎。」

三郎「俺たちも混ぜてくれよ!」

彦四郎「こんにちわ。小三郎。その節はどうも。」

 

庄左ヱ門「尾浜勘右衛門先輩!鉢屋三郎先輩!」

小三郎「こんにちわ。彦四郎。別に気にしないで。」

 

 

 

 

 

やって来たのは学級委員長委員会のメンバー。ちなみに小三郎もみんなの勧めもあって、学園唯一の一年は組、副学級委員長をしていたりする。その為、学級委員長委員会に所属こそしていないがたまに手伝いをする。

 

 

庄左ヱ門が再びお茶を淹れ、小三郎は皿に追加のお団子を並べた。

 

庄左ヱ門「どうぞ。」

勘右衛門「ありがとう!」

三郎「♪〜。」

 

ズ〜、ゴクッ。

 

彦四郎「……渋っ!」

 

流石五年生二人は平気な顔をしているが彦四郎のみベェー!っと舌を出した。

 

庄左ヱ門「その渋いのが良いんだよ?」

彦四郎「そ、そう?」

小三郎「お口直しにお団子もどうぞ〜?」

勘右衛門「いっただっきま〜す!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三郎「このお団子美味しいね!」

彦四郎「あっ。もしかして社会見学の時のお店?」

小三郎「そうだよ?美味しいでしょ?」

勘右衛門「しっかし、よくしんべえが嗅ぎつけて来ないな?」

庄左ヱ門「実は、かくかくしかじか。」

 

学級委員長メンバー四人「あ〜あ。可哀想に。」

 

 

 

 

 

三郎「所で彦四郎、小三郎。さっき言ってたその節ってなんだ?」

彦四郎「うっ……そ、それを暴露したら伝七と佐吉に怒られます。」

小三郎「聞かないであげて下さい。」

三郎「そ、そうか。なんかごめん。」

 

 

 

 

 

 

 

しばらく学級委員長メンバーとお茶を楽しみ、日も大分傾いて来た所でお開きとなった。先輩と彦四郎を帰した後に二人で後片付けを始める。

 

庄左ヱ門「別に片付けくらい一人でやったのに。」

小三郎「お茶のお礼と思ってよ?」

 

 

 

 

 

片付けも終わり、庄左ヱ門は忍たま長屋へ、小三郎は教室にらんきりしんの様子を見に行く。そして別れる際。

 

小三郎「結構なお点前でした。」

庄左ヱ門「お粗末様でした。」

 

二人とも礼儀正しく、まさに作法委員会もびっくりな返し挨拶を行い別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして教室。小三郎が入って目に入ったのは、沢山の答案用紙に埋もれながら眠っている、らんきりしんだった。

 

小三郎「おやおや。」

土井先生「やぁ、小三郎。」

小三郎「お疲れ様でした。土井先生。」

土井先生「まったくだ。なんとか合格点にはなったがな?」

 

小三郎は余ったお団子を教台に置く。

 

小三郎「どうぞ四人で召し上がって下さい。僕からの差し入れです。」

土井先生「おぉ!すまんな!」

 

 


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